一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
残暑の影響も減り徐々に秋の気配が見えてきた今日この頃、丁度良すぎる気温でウトウトとしていると聞きなれた声に呼ばれ軽く肩を叩かれ目を開けると、見慣れた色の髪の毛が視界に映り違和感を感じていると
「リク、大丈夫?メイクに時間かかったし寝ぼけてる?」
「・・・あぁ、そうみたいだ、うん」
クラシカルなメイド服を身に纏った弾が俺をからかう様な表情で言い、俺は弾にメイクを施されていた事を思い出し溜息を吐きだして弾に返答する
「もう動いて大丈夫だけど、あんまり顔は触らないでね?あぁ手鏡はソコに有るから」
「おー了解」
弾に返事を返し椅子から立って伸びをしてから机の上の手鏡を使い今の自分を確認すると、少し眠た気な少し茶色よりの黒髪が背中半ばまで有る黒目の少女が映る、まぁ俺なんだけどね
弾の技術が高すぎて何処から見ても少女にしか見えない、弾恐るべし
「相変わらず弾の技術はすごいね」
「だよな、ただ欠点があるなら相応に時間かかって眠くなることだな」
「ははは、それは仕方ないね」
俺と弾同様、クラシカルメイド服を身に纏った一夏に話しかけられたので少しふざけて言うと一夏は笑って言ってくる
「さぁ文化祭当日だ、一応部門ごとに審査が有るから頑張って行こう、ホールの方は予定通り弾と鈴を中心によろしく」
「OK、任せて」
「任せなさい」
厨房担当の委員長がエプロンをしたまま裏から現れ言い弾と俺達と同様メイド服を身に纏う鈴に言う
飲食店の息子と娘がいるから接客の方は安心できて良かった、まぁホール担当は全員メイド服を着てて弾によりメイクが施された居るから、見た目だけじゃ全員少女なんだけどね?うん
「ホール、集まりなさい」
踏み台の上に鈴は立ちホールを招集したので素直に鈴の前に集まる
「さっき委員長も言っていたけれど今日が文化祭の本番よ、上手く交代しながら接客をする事にするから極力アタシ達の指示に従って頂戴ね?あぁ、不躾な輩がいた場合は問答無用でぶっ飛ばして良いわよ?」
こういう時はホントに鈴は頼もしいが、相変わらず考えが物騒だなぁ・・・まぁ一夏に良からぬ事をしようとする輩がいたら容赦しないでおこう、そうしよう
そんなこんなで鈴がホール担当の士気を上げていると、チャイムが鳴り文化祭が開始を宣言する放送がされる
「さぁ、やるからには目指すは1位よ!!」
「「「おー」」」
ホール担当の士気は鈴の鼓舞のお陰で上々、あとは変な客が来ない事を祈るばかりだが、多分無理だろうな・・・絶対に変なの来る
そんな蛇が出るか鬼が出るか内心冷や冷やしつつ客が来るのを待っていると、赤紫の髪色をした女子大生風の落ち着いた装いの女性が来店したので
「お帰りなさいませお嬢様、此方のお席にどうぞ」
事前に指示されていたセリフを言い女性を席に案内して
「こちらメニューになります、お決まりになりましたら、お申しつけください」
定型文を言い一旦女性から離れ気付かれない様に女性を観察する・・・うん、髪の色が違うし変装してるけど、多分束さんだな、この人
なんでわざわざ変装してるのか一瞬不思議に思ったが、束さんは世界的VIPだし俺らとの関係性をあまり公の場で示さない方が良いとの判断なのだろう、多分
それから少しして束さん(暫定)が注文する品を決めた様で呼ばれ一夏が接客をして注文を取り厨房へ注文を流す
うん、一夏の横顔を見る限り一夏も束さん(暫定)に気付いたみたいで、俺にアイコンタクトを送ってきたので無言で頷いておく
多分、束さんからの感想は家に帰ってから聞くことになるだろうから、一応期待しておこう、うん
お待たせしました
少し短いですがご容赦ください