一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい?   作:銭湯妖精 島風

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招集

 

 

そんな訳で、ある程度の今度の方針を束さんから聞き、それぞれのやる事を認識した翌日、俺は早速 悪友達を我が家に呼び出して協力体制を整える事にした

 

 

なので現在 我が家のリビングには当事者の一夏本人、家主の俺、保護者役兼証人の束さん、そして悪友達の紅一点の鈴を始めとした、数馬と今日は普通の恰好の弾が、やや重い空気を纏いながら鎮座している

 

 

「・・・そろそろ良いか? 今から話す事は他言無用 及び 真実だ」

 

 

俺は3人に順番に見て3人共頷いたのを確認し

 

 

「簡潔に言うと、一夏が誘拐されてヤベー薬を使われたらしくて女になった、そこに座ってる美少女が一夏だ。因みに一夏の隣に座ってるのは束さんな」

 

 

と、とりあえず可能な限り簡潔に3人へ説明をすると3人は予想通り、目を丸くして驚いていた

 

 

そりゃ無理もない事だが、話を進める必要が有るので口を開こうとした瞬間

 

 

「・・・リク、あんた正気? そんな話が信じられると思ってるわけ? 」

 

 

鈴が口を開き、かなり渋い表情で言う。確かに鈴の言う事は間違っていない、俺が鈴の立場なら絶対信じない

 

 

でも、ここは信じて貰わないと困るので、気は進まないが事前に一夏と打ち合わせておいたプランBを実行する為に一夏に目配せをすると、一夏は無言で頷き鈴の横に移動し耳打ちをする

 

 

「なっ・・・なっ・・・なんで、それを!? それはアタシと一夏しか知らない事・・・分かったわよ、アタシは信じるわ」

 

 

鈴は観念した様に軽く項垂れて言う、その姿を確認して数馬と弾へ目を移し

 

 

「お前はどーよ? 信じるか?」

 

と2人に尋ねる

 

 

「そんだけ千冬さんに似てるし、鈴の様子を見る限り、説明が事実なんだろ?なら、俺は信じるよ」

 

 

「右に同じく、それにリクは嘘をつく時に癖が出るからな、見てたら分かる」

 

 

眼鏡をスッと上げてドヤ顔で数馬が言い、弾が数馬に続いて言う

 

 

ひとまず2人を説得する手間が省けた様で良かった

 

 

「それで? アタシ達3人を わざわざ呼び出した理由は何かしら? まさか報告する為じゃないんでしょ?」

 

 

と、何か察しているような表情をしている鈴が尋ねてきたので

 

 

「それが本題だな、簡単に言えば協力者になって欲しい、これから一夏は色々と慣れない事もしないといけない。特に俺では分からない事もあるだろうし、束さんが四六時中 対応できる訳じゃない」

 

 

俺は3人に、これからの大まかな方針と一夏が、このまま偽装転校&偽装転入をする事を伝える

 

「はぁ・・・なるほど、概ね理解したわ。そういう事なら力になるわよ」

 

 

「右に同じく、服選びは任せて」

 

 

「俺も力になるぜ、まぁ荒事要員・・・か?」

 

 

元々面倒見の良い鈴を先頭に弾がwktkしながら言い数馬が少し歯切れ悪く言う、大丈夫だ数馬、荒事の他に一夏のストッパーって仕事もあるぞ

 

 

「3人共、サンキューな」

 

今日で2日目だけど、相変わらず見た目に反して男子中学生のままの言動と表情で一夏は3人にお礼を言う

 

 

やっぱ見た目だけなら好みなんだよなぁ・・・見た目だけなら

 

 

「・・・中身が一夏って分かってても見た目と言動のギャップが有って脳がバグるわね・・・それもアタシが協力したほうが?」

 

 

「ん~そうだねぇ・・・私だけだと見切れないかも知れないし、お願いしようかな?」

 

 

軽く頭が痛そうにしながら鈴が言い、束さんが鈴の質問に答える

 

 

とりあえず、トレーニング関係は専門家(どうせい)に任せる事にしよう、俺にはよく分からないし

 

 

立ち振る舞いだけなら弾もあちらに参加して貰う事にしよう、そうしよう

 

 

 

さてと、俺は俺で新学期に向けて色々と準備しないと・・・課題もあるし

 

 

まぁ部活に所属してる訳ではないし、気楽ではあるけど

 

 

とか打ち合わせをしている鈴と束さん、ファッション雑誌を見ながら一夏にアレコレ仕込んでいる弾の姿をボンヤリと眺めていると

 

 

「んで? 一夏は告ってきたのか? リク」

 

 

「・・・お前、なんでそれを?」

 

 

なんかニヤニヤしながら数馬が尋ねてきたので聞き返す

 

 

「なんでって、そりゃ今まで一夏から相談受けてきたの俺だし? 」

 

 

数馬は肩をすくめてヤレヤレ感を出して言い、それを見て軽くイラっとしたが我慢し

 

 

「・・・昨日、朝飯食った後に告られたよ」

 

 

別に素直に言う必要はないと思うけど、真実を明らかにしないとウザ絡みをしてきそうだったので、素直に言っておく

 

 

「ふぅん、余程浮かれてたんだな? コイツ(いちか)

 

 

数馬は俺の予想より大分落ち着いた様子で一夏へ目線を移し言い

 

 

「なんだよ、イジられると思ったか? さすがにイジらねーって」

 

 

と数馬はカラカラ笑う

 

 

数馬の事は、一旦置いとくとして、一夏は数馬が言ったように浮かれていたんだろう、余程嬉しかったんだろう。スタートラインに立つ資格を得られた訳だから・・・

 

 

俺には想像の出来ない程の悩みも苦しみも抱えていたのかも知れない、きっと一夏に問うても誤魔化されてしまうだけだろう

 

 

なら、俺に出来る事は単純明快だ、一夏と・・・織斑一夏という人間と真正面から目を逸らさずに向き合う事だ

 

 

ん~・・・なんか気づいたら外堀埋まってそうで怖いな・・・・だって見た目だけなら好みだし?

 

 

・・・そうだ、その事は一夏も知ってるんだよなぁ

 

 

あれ? 俺って既に逃げ道ないのか??

 

 

 






お待たせいたしました



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