一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
何度目かの荒川兄弟の襲撃をやり過ごし何とも微妙な気持ちを抱きつつ梶田先輩から与えられた依頼を終わらせて一夏を含むイツメンで簡易仮装の錬成をこなし、特にトラブルもなく月末になり俺達はハロウィンイベントの手伝いで梶田先輩んちの病院にいる
「梶田、配るお菓子が届いたんだけど」
「おー、アッチに姉貴がいるじゃん?あそこに頼むわ」
「あいよ」
俺は配達のお兄さんに声を掛けて梶田先輩の居るテントの方へ荷下ろしをお願いしせっせと働く、先月からなんだかんだで働いてる気がするけど、悪い気分じゃないな、うん
「先輩、配るお菓子はこれで全部です」
「うむ、ありがとう栗田君」
テントの飾りつけをしていた先輩に報告すると、相変わらず少し芝居掛かった口調でお礼を言われ
「続けてで悪いのだけど、厨房へ行って織斑ちゃんの手伝いをお願いしようか、そろそろ例の物が仕上がっているだろうしね」
「わかりました」
まだ力仕事に駆り出されてる数馬を横目に俺は先輩の指示の元、厨房へ移動を開始する
首から認識票を首から下げて病院で有る以上、派手な飾りつけは出来ていないが、ほんのりハロウィンを感じる廊下を進み食堂を経由して厨房を覗くと一夏と鈴、弾がテキパキと作業をしていたので
「一夏、塩梅はどう?」
「概ね順調かな?パウンドケーキを切って個包装する作業を今弾と鈴にして貰ってる所」
一夏の言葉を聞き2人が作業している方を見ると鈴と目が合い
「良い所に来たわねリク、アンタこれを運んで頂戴」
「了解」
鈴の言葉に返事をして個包装されたパウンドケーキ満載の
「先輩、パウンドケーキは何処に置きますか?」
「そうだね・・・その長机の上に」
「わかりました」
先輩の指示通り長机の上に番重を置くと先輩はパウンドケーキの1つを手に取り
「織斑ちゃんは末恐ろしいね?既製品と遜色ないクオリティで製菓してしまうとわ・・・栗田君は良いお嫁さんを見つけたね?」
とニチャァと些かネットリした笑みを浮かべて俺に言う、ホントこの人は・・・とか思いつつ
「そうかも知れませんね」
と適当に流し、2往復目へ向かう事で揶揄う気満々の先輩から逃げる、俺は学んだんだ、この手の話題で先輩と真面に話をしてはいけない、凄まじく体力を浪費してしまう事を俺は学んだ
ほんと梶田先輩は黙ってたら彼氏の1人2人は出来そうなモノだけど、多分無理なんだろうな・・・うん
そんなこんなテントと厨房の往復を繰り返し自分の作業を完遂してイベントスタッフの俺達は先輩の前に一堂に帰す
「まずは忙しい中今日のハロウィンイベントに参加してくれてありがとう、君たちのお陰でイベントの準備も滞りなく終わった、心より感謝を」
そう言い先輩は俺達に頭を軽く下げて
「間もなくイベント開始の時刻がやってくる、もう暫く付き合ってくれると助かる、では配置に着いてくれたまえ」
先輩の声を聴き俺は簡易仮装の入った箱の蓋を開けてイベントスタッフや看護師さんや医師の先生の元を練り歩き簡易仮装を配って回り、簡易衣装の配布が終わったら、イベントでお菓子を配るので、そちらに合流して空になった段ボールとかを片付けたりする
イベントが開始してから1時間が経った頃、用意していたお菓子の残数が少なくなってきたなぁと思っていると、如何にも肩で風を切っていますよぉと言う歩き方で此方に近寄ってくる荒川兄弟(仮)が見え、今まで良かった機嫌がダダ下がりしていく
何で、こういう日にまで
それはそれとして・・・荒川兄弟(仮)をどうにかしないとなぁ・・・あぁ面倒だ
お待たせしました
いい加減、チャラ男ズとのやりとりも終わりにしようと思っている今日この頃ですw