一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
一夏がドイツから帰国して約二週間、鈴と束さんによる一夏の女の子トレーニングが行われ、冷静なら繕える程度のクオリティーだが一夏の立ち振る舞いと言葉使いの適正化がなされた
そんな訳で、絶妙に短い春休みが終わり、新年度が始まるので朝食後、久しぶりに学校の
「おぉ、さすが束さん。一夏にピッタリの髪型だね」
「でしょぉ? 束さん頑張ったよ」
と束さんは満足そうに言いサムズアップする、ますます見た目だけなら清楚なお嬢様な感じだから俺の好みだから困る、ホント困る
「一夏、セーラー服似合ってるぞ? っと、そろそろ出ないと遅刻だ」
「う、うん。分かった」
リビングの壁に掛かっている時計を見てみると、まだギリギリでは無いものの、あまりゆっくりのも出来ない時間になっていたの気付き、何故か顔の赤い一夏に言いリビングを出て玄関に向かう
「確か今日は始業式とHRだけで、午前授業だったよね?」
「確か、その筈。どうしたの?」
まだ顔の赤い一夏を横目に束さん質問に答え聞き返す
「ん? あぁまぁ、お昼用意しようかと思ってね?結局春休み中は、リッ君と いーちゃん任せになっちゃったし」
と束さんは少し申し訳なさそうに言うので
「いやいや、むしろ それ以外で束さんは充分働いてるからね? その上で家事までやって貰うとか、ありえないから気にしないでよ」
「そうだよ束さん、ずっと私のトレーニングとか色々の根回しとかで働きっぱなしだったんだから」
と束さんを2人で説得し、自宅を後にする
久しぶりに歩く通学路を進みながら路肩に生える桜を見上げ春だなぁと実感していると、ちょうど商店街に差し掛かり
「アンタたち、遅いわよ」
鈴が軽く不満そうに仁王立ちしていってきたので
「いや、約束してないし・・・」
と素直に言うと、鈴は俺の尻に蹴りをお見舞いしてくれて俺が痛みで悶えていると
「行くわよ一夏、あたし はリクじゃなくてアンタを待ってたんだから」
と言って、有無を言わさずに一夏の手を握り歩き始める、こいつマジ許さん と思いつつ蹴られた尻をさすりつつ2人の後を追う
本当なら直ぐにでも報復してやりたい所だが、そんな事していられる程、時間がないので我慢しておく、いつか絶対に報復してやる、倍返しだ
そんなこんな漸く尻の痛みが引いた頃、学校にたどり着き
「鈴、私は職員室に行くから、鈴は教室に行ってて?」
「・・・大丈夫? 職員室までついて行くわよ?」
後は1人で大丈夫と言う一夏に鈴が心配そうに言う、傍から見たら少し過保護に見えるかの知れないが、鈴の心配は恐らく一夏のメッキが剥がれないかって部分も含まれている
「さっさと一夏を職員室に連れてって、俺らは教室に行こう。結構時間もギリギリになり始めてる」
携帯の時計を見て2人に言うと、鈴は再び有無を言わせずに一夏を職員室に連行して、職員室で一夏を先生に引き渡し、俺達は早足で二年の教室へ向かい、廊下に張り出されたクラス分けの表を見て教室へ入り席順の表を見て自分の席に荷物を置くと
「おはようリク」
「ん? あぁおはよ弾」
あ、今日は
さてさて、一夏は上手く誤魔化せるかな? アイツの性格的には難しいかも知れないが、今後を考えると上手くやって貰わまいと困る
とか、考えてかなり不安を抱くが俺にはどうにもできないので神頼みしておく
それから神頼みを数分していると担任と一夏が入ってきて
「はい、それじゃあHRを始めます。織斑さんの席は、そこだね」
「わかりました」
一夏は担任の指示で俺の真ん前の席に座る、まぁ名前順だし たまたまだろう、多分
「この後、始業式があるので手短に、私は担任の堂馬芹です。よろしく」
黒髪ロングで千冬さんとは違い優しい印象を受ける美人な先生だ、去年は見かけなかったから新任なのかな? か考えつつ先生の話を聞く、聞き流すと後々面倒なのは自分だし?
それから一旦HRが終わり、始業式の為に体育館へ移動を始め一夏の隣に並び小声で尋ねる
「どうよ」
「本音を言えば少しシンドイ、気を抜くと絶対ボロが出る」
と一夏は軽くぼやく、まぁそりゃそうだろう。約3週間前まで十数年男子だったのに、約2週間で言葉使いや所作を女子にしろ、というのは難しいだろう、と思いつつ
「がんばれって、俺は応援しか出来ないけど、応援だけはしてやるから」
「うん、私がんばるよ。そして・・・」
俺が応援したら急にやる気を出した一夏を疑問に思いつつ、俺と
どうせ、後で囲まれて質問責めになるだろうし?
お待たせしました