一夏ちゃんに狙われた俺は、どうしたらいい? 作:銭湯妖精 島風
篠ノ之神社へ初詣へ行き、数年振りにハタキさんと再会してから数日が経った今日この頃、冬休みも残り少ないので、鈴・数馬・蘭が我が家に集まり課題を片付けている
弾は、漸く都合がついた虚さんと遅めの初詣、一夏はクレアさんのお願いでラウラの服を調達しに行っていて不在だ
あれ?この組み合わせは夏頃にもあった様な?まぁいいか
「課題・・・面倒くさい」
「そうね、問題自体は解けるけれど」
「だよなぁ・・・蘭、そこの英文の訳、間違ってるぞ?」
「え?何処?」
「此処」
「ありがとうカズ君」
俺のボヤキに鈴と数馬が便乗し数馬は片手間で蘭の勉強まで見ている、相変わらず高スペックで羨ましい
そんな訳でコタツを囲んで課題消化している訳だが、例に漏れず集中力が切れたので、飲み物でも用意しようと思いコタツを出てキッチンへ行きケトルのスイッチを押す
「もう冬休みが終わるし、3学期なんて あっという間に終わる訳だけど、受験も考えないとな」
「そうだなぁ、受験は面倒だけと・・・ま、余裕だろ」
「それはお前だけだ、数馬」
「そうね、アンタだけよ数馬」
「私もカズ君だけだと思うなぁ」
数馬は本当に余裕だと思っているのが分かったので、集中砲火を喰らわせておく、この雑な扱いが数馬の扱い方である、まる
「ひでぇなぁ、別に日本屈指の進学校に行く訳でも無けりゃ、余程の事がなければ大丈夫だろ? 特にこの近隣の学校なら倍率高くないし」
「とりあえず数馬、お前は色々な人に謝った方が良いと思うぞ?」
「そうね、懺悔なさい?数馬」
「はははは・・・」
俺と鈴の追い討ちに蘭は苦笑気味に笑い、数馬は微妙な表情をする
「まぁ俺は受験余裕だしいいとして・・・鈴、お前はどうするんだよ」
「・・・そうね、来年度から中国へ戻るわ」
茶葉とお湯を急須に注ぎ、急須と湯呑みをお盆に乗せてコタツへ戻ると、数馬が鈴を指差し問い掛けると、鈴は決意した表情で答える
「夏頃に話した通り、お父さんが病気でお金掛かるし、中国政府からのオファーもあるしね? それに・・・目の前で世界最強の背中を見ていたのだもの、憧れを抱くなって方が無理よ」
「そりゃそうだ、俺が女なら、俺も千冬さんの背中を追ってたかもなぁ」
「確かに、千冬さんを見てたら着いて行きたくなるわ」
鈴の言葉に俺と数馬は同意し、肩をすくめる
「えーっと、千冬さんって確か去年、ウチに何回か一夏さんと食べに来たお姉さんですよね?」
「そうそう、一夏の姉で初代
「そんな凄い人だったんですね、ウチに来た時は一升瓶を数本開けてベロベロだったので」
「千冬さん・・・」
本当、千冬さんは大丈夫な時とダメな時の差がハッキリしている、酒さえ飲んで居なければキリッとしたカッコいいクールビューティーなお姉さんなのだが、酒が入るとちょっと面倒くさいお姉ちゃんに成り下がるのだ
まぁ酒を飲む事が出来る機会自体少ないだろうし、ほろ酔いぐらいまでなら理性的に行動出来るから、まだマシとは言える、うん
「確か一夏さんがファイヤーマンズキャリーで連れて帰ってました」
「・・・千冬さん」
「ま、まぁシラフの時は凄い人なのよ、一夏が誘拐されていなければ連覇は必然だった、と言われるぐらいには、ね」
「千冬さんにとって、世界最強の称号や賞賛なんかより
だって千冬さんは、一夏と生活し一夏にお金の面で不自由をさせたくないから国家代表になったのだから
千冬さんは、守る者がいると強くなる主人公タイプの人間なのだろう
まぁそもそも溜め込むタイプの人だから、お酒飲むとタガが外れて泥酔するんだろうな、うん
お待たせしました