ありふれた錬成師と空の少女で世界最強【完結】   作:傘ンドラ

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戦って勝つごとに、考えるべきことも色々と増えていくのは
ある意味当然ではありますが、困りものです。


Innocent Boy

 

 

ハジメはひんやりとした額の感触と、

そしてそれとは相反する柔らかい温みに誘われるように意識を覚醒させる。

そこには、今一つ見慣れない氷壁と家具がいくつか。

 

(ああ……そういえばここは)

 

見知らぬのは当たり前な天井を眺めつつ、身を起こそうとするハジメだが、

そこで自分の両の耳にかかる、柔らかな吐息に気が付いてしまう。

 

(……まさか)

 

声を潜め、仰向けのままそっと首を横に倒すとそこにはジータの寝顔があった。

 

(!)

 

息を呑みつつ、ハジメはギギギ……と、そんな効果音が似合いそうな、

ぎくしゃくとした動作で寝返りを打つ、と、やはりというかそこにはユエの寝顔もあった。

 

思えばブルックの宿以来、半年以上途絶えていた久々のアプローチに、

愛おしさと懐かしさを覚えつつ……いくら何でも今はマズイと、

二人を起こさないように、そっと何とかベッドから抜け出すべく、

試行錯誤を試みるハジメであったが、

しかしもう彼は蜘蛛の巣にかかった蝶も同然の身であることを、すぐに思い知ることとなる。

 

「ダメだよ……ハジメちゃん」

「……んっ、逃がさない」

 

ジータとユエの細腕がハジメを捉えて離さない。

 

「お……おい、あんなこと聞かされたばかりだろ?その……だな」

 

魔王の乱行を聞いたばかりでこれである、自分が試されている、

そんな気分すら覚えてしまうハジメだが、

そんな心配は無用とばかりに二人の少女は微笑みで応じる。

 

「だからだよ、私たちだって……あんなの聞かされたら平静じゃいられないんだからね」

「……んっ、ハジメに私たちの匂いをしっかり刻み込む、マーキング」

 

ハジメの胸板にすりすりとユエが頬ずりをする、

久しぶりのこそばゆい感触に、ついぞ忘れていたある種の愛しさが込み上げてくるのを、

はっきりと自覚しつつも、それでもハジメはあくまでも拒む、

ここで流されてはならぬとばかりに。

 

「いやいや待てよ……不謹慎だろ!あんな後でさ」

「じゃあ大声出せばいいじゃない」

 

拒んでいるつもりで、叫んでいるつもりで小声になっていたことを指摘され、

そんな自分のお為ごかしを恥じるかのように俯いてしまうハジメ。

 

「でもこんなとこ誰かに……特にシルヴァにでも踏み込まれようものなら……」

「そこはちょっと気を利かせてくれる人がいてね」

「……んっ、もしもバレても三人一緒ならお説教も別に嫌じゃない」

 

ちなみに部屋の外では。

 

「私は年長者として愛子から子供たちの監督を正式に依頼されている、そこをどいて貰おうか」

「年齢を引き合いに出すなら、わたちの方が遙かに上だぞ」

 

シルヴァの猛禽の如き視線を、平然と受け流すシャレム。

そう、いわゆる男女間のセクシャルな行為について理解ある彼女が、言われずとも気を利かせ、

引率者の足止めを買っていてくれているのであった。

 

「だから……ハジメちゃんもちゃんと私たちに証を刻んで欲しいの」

 

求めるような縋るような二人の少女の瞳がハジメを捉えて離さない。

まるでそれは何かの……恋慕に等しい罪悪感から逃れるかのような、

そんな切迫した何かを感じさせずにはいられなかった。

 

(なら……受け止めるしかない)

 

据え膳食わぬは男の恥……、

いや、ここで引き返せば、それこそ女の子の方に恥を掻かせてしまう。

決してこれは自己弁護ではないんだと、心の中で言い訳をしつつ、

ハジメは自身の特別な二人の背中へとそっと手を回し、

ジータとユエもまたそれに応じるかのように、ハジメの胸へと身体を預ける。

そんな肌と肌と肌の温もりに溺れて行きながら、彼らはこれまでのことを思い出していた。

 

 

 

「……きっと私は」

 

魔王との一戦を終え、氷の通路を進むハジメたち三人、

流石にジータとユエの怒りも冷めたようで、三人はまたいつも通りに言葉を交わし始める。

 

「……ハジメの寂しさを埋めたかった、けど自分だけじゃ足りないって思った、だから許した」

 

ただしそれは自分が明確に南雲ハジメの特別で、一番であったならばという後ろ暗さを隠し、

あくまでも穏当な言葉をユエは紡いでいく、どの口がと心の奥底で思っていながらも。

 

ユエの独白を受け、ジータもまた思わざるを得ない。

確かに雫や愛子、レミアは論外としても、

もしも香織が……シアがティオがハジメの身体を求めれば、自分は断り切れるだろうか?

ジータはいつぞやの宿屋での香織の叫びを思い出す。

 

『ハジメちゃんとジータちゃんは、心も痛みも共有しあってる、だったら私だって!』

 

香織の言った通り、自身とハジメとの関係はアドバンテージであると同時に枷でもある。

それを引き合いに出され、もしもハジメとの身体の関係を彼女たちが求めれば……。

いや、彼女たちがそういうやり口を嫌悪こそすれ好まないことは、

この旅路の中で十分に理解している。

それがジータには尚のこと、ある種の罪悪感を覚えさせずにはいられなかった。

 

勿論、自身が南雲ハジメの特別な存在であるという事実は動かないという優越感もあったが。

ともかく、そんな自分がハジメの不実を責められるのか?

増してや自分とは何ら関わりの無い世界の南雲ハジメをと。

 

「しかし七人も子供作るなんてな……」

「やっぱりやるじゃないかって、ちょっとは思ったんじゃないの?」

「俺だって高齢化社会をちょっとは憂いているんだ」

 

反論になってるようでなってない言葉をジータへと返すハジメ。

 

「……でも、喜んでばかりじゃいられない、あっちのハジメが真に魔王と呼ばれる存在なら」

 

ユエは遠い目を見せつつ呟く。

 

「きっと後継者を巡って一悶着ある」

 

確かにそうかもしれないと、ジータは心の中で頷いてしまう。

いかに女たちが南雲ハジメを平等に分かち合うことは出来ていたとしても、

腹を痛めて産んだ我が子はきっと別なのだから、別であるべきなのだから。

それに魔王の娘を娶るということは、魔王の息子に輿入れするということは、

自身とその一族もまた魔王の系譜に連なる者となることを意味する。

 

「色々と面倒だよな」

 

それでも、その面倒を力で捻じ伏せることが出来るからこそ、魔王なのかもしれないし、

自身の周囲の些末事を文句あっかの一言でまかり通ることが可能ならば、

それはどれだけ痛快なことなのだろうかと、その思いに関しては、

ハジメは否定しようがなかった。

 

「ねぇ……ユエちゃん」

 

話の生々しさを払拭すべく、ジータはユエへと水を向ける。

 

「他にもなにか話したいことがあるんじゃないの?」

「……」

 

ユエは促されるままに、影によって知らされた自身の記憶の話を、

二人へと語っていく。

 

叔父の裏切りが単なる野心による裏切りではなく、

自身に関わる深い秘密ゆえではなかったのかと。

 

「……私を封じ込めた時の叔父の顔は……とても悲しそうだった」

「俺たちも少しは疑問に思っていたんだ、王位が欲しいとかなら……

ユエの精神を破壊して傀儡にでもした方が余程楽だろうって」

「まして、魔力が枯渇すれば不死の力もなくなるんでしょ?」

 

ならば、攻撃し続ければいずれは殺せた筈だ。

いや、魔力を枯渇させる手段など攻撃に限らず幾らでもあった筈、

だが……彼らはユエを殺すことなく、封印するに留め置いた、何故か……。

それにユエに絡んだ事柄といえばもう一つ、

あの魔王のユエに対する態度……ユエが自身に立ちはだかった際の狼狽した姿……。

それは単に愛や依存とか執着だとか、そういう一般的な単語で表せる何かを、

明らかに越えているように思えたのだ。

 

(あいつは最後まで教えてはくれなかったが……)

 

恐らくユエの身に何か重大なことが起きるのだろう、それも近いうちに。

 

「改めて調べてみる必要があるね」

「ああ……けれど」

 

それはあくまでも帰還の手段を得てからでも遅くはない、

過去は過去に過ぎない、あくまでもこれはユエの一族に絡む問題であり、

警戒こそすれ神との戦いに絡む物ではないと、ハジメは判断していた、判断してしまった。

それに、この時に限って言うならば時間的な猶予はまだ存在すると思ってはいたのだ。

それを油断と呼ぶのはやはり酷だろう。

 

そんな思いを抱えつつ、先へ進むこと十分。三人はついに終点、

各大迷宮の紋章があしらわれた魔法陣が刻まれた、淡く輝く氷壁の前へと到着する。

自分たちがどうやら最後だったようだ、

安堵の表情を見せる香織、シア、ティオ、雫、鈴、そしてシルヴァとシャレムの姿も当然ある。

 

「来なかったらどうしようかって」

「ここまで全ての神代魔法を覚えてるのは南雲君たちだけなんだからね」

「うむ、肝心のご主人様たちがクリア出来ねば意味はないからの……しかしそれにしても」

 

狼の毛皮を被った蛮族めいたジータの姿を物珍し気に一瞥するティオ。

 

「凄い姿じゃのう、何かに喰われておるぞ」

「なんだかがお~って吠えそう」

 

仲間たちの指摘に、照れ隠しのように頬を染めるジータ。

もしかするとあの奇跡的なクリーンヒットは、魔王に対しての、

セ〇シーコマンドー的な効果もあったのかもしれないなどとも思いつつ。

 

ともかく口々にそんなことを言いつつも、笑顔でハジメらを出迎える香織たち。

だが、香織の治療を受けてはいるのだろうが、表面上は無傷に見えていても、

自分ら同様、かなり手酷い洗礼を受けていたであろうことは、ハジメたちにも察しがついた。

 

鈴が面白そうに輝く氷壁に触れると、水面に石を投げ込んだように波紋が広がる。

やはり転移ゲートのようだ。

ハジメはまずは自身の傍らのジータとユエへと軽く頷くと、

次いで待たせて悪かったとばかりに、残りの仲間たちへも軽く頷く。

そして彼らは、先程と同じようにスクラムを組んで、光の膜へと飛び込んだ。

 

 

「……どうやら、今度は分断されなかったみたいだな」

「……ん、それにあれ」

「ふむ、どうやら、ようやく辿り着いたようじゃの」

「綺麗な神殿ですねぇ」

 

視界を染め上げた光が晴れ、ハジメたちの前に姿を現したのは、

まさしく精妙にして豪華、そんな言葉が相応しい水と氷の庭園であった。

 

「……攻略……したんだ……ぐすっ」

「鈴ちゃん……やったね」

 

感極まったように声を詰まらせ涙目になる鈴、

それだけで彼女がいかに過酷な試練を乗り越えたかは容易に察しがつくというものだ。

もちろん鈴だけではない、香織も、雫も、シアやティオたちも安堵の息と共に、

その瞳を潤ませている。

 

「特別な試練……じゃったからのう」

 

感慨深く呟くティオだが、そこで戒めるかのようにシルヴァが声を上げる。

 

「君たち、まだ試練は終わったわけではないぞ、ハルツィナでのことを忘れたか」

「……ああ、確かに」

 

流石にあれは特別だったのだと思いたいし、もうすでに特別は済ませたという思いもあったが、

それでも何が起こるかは分からない。

ハジメたちは各々周囲への警戒は怠ることなく、氷の足場を使って湖の中央の神殿へと進み、

雪の結晶を模した紋章を記した大扉を、ハジメは力を込めて開け放つ。

 

そこにあった物は、全ての調度品が氷で作られた大広間だった。

 

「わざわざ氷で作ることないのにね」

「確かにな、けどそこが拘りってもんなんだろう」

 

分かるようで分からない、そんな感想を口にしつつ、

ハジメを先頭に彼らは魔法陣を探して奥へと進む、

どうやら一階の正面通路の突き当りの部屋のようだ。

途中の部屋を覗き、氷造りではない普通の家具があるのに少し安心しつつも、

先へと進むハジメたち、そして通路の突き当りにあった重厚な扉を開くと、

そこには継承用の魔法陣が床に刻まれていた。

 

「さて……」

 

先んじて一歩を踏み出そうとしたハジメの足がそこで止まる。

 

いよいよこれで全ての神代魔法が……そして長きに渡る大迷宮を巡る旅路も、

ついに終焉を迎える……その万感の思いが胸に込み上げれば、

さしもの彼とて、と言ったところであろうか。

しかしそんなハジメの心の揺れなど、百も承知とばかりに、

ジータが微かに震える彼のその背中へと、優しく口添える。

 

「これからが始まりなんだよ」

「そうだな……」

 

神代魔法はあくまでも通過点、自分の目指す物はその先にこそある。

当のジータもまた自分と同じく、長き旅路の終焉に大いなる感慨を覚えていることを、

ハジメもまた察しつつ、やはりここは全員でと、

仲間たちと手を繋ぎながら同時に魔法陣へと飛び込んでいく。

 

いつもの如く脳内を精査され、攻略が認められた者の頭に、

直接神代魔法が刻まれる、最後の神代魔法、【変成魔法】が……そして。

 

 

(そこで意識を失っちまったんだよな)

 

あれはいわゆるオーバーヒートだったのだろう、

とある物を強制的に理解させられたがゆえの、そう思い返しながら、

行為の後始末を終えると、ハジメたちは、

仲間たちの待つリビングルームへと向かうのであった。

 

 

「じゃあ準備いいか、皆」

 

車座にソファーに座った仲間たちを見回しつつ、ハジメは説明を開始する。

リビングのカーペットの上には書庫から持ち出して来たのだろう、

いくつかの書物が散乱している。

自分らが眠っている間、彼女らなりに色々と調べようとしてくれたに違いない。

 

「何故、俺たちが気絶したかというとだな……」

「ご主人様たちですら耐えられんほどの負荷というのならば……

概念魔法を直接頭に刻まれたがゆえと言うことではないかな?」

 

ハジメの機先を制するように、まずはティオが口を出し、

話を遮られ、やや不機嫌な表情を浮かべたハジメに代わって、

ジータが説明を続けて行く。

 

「そう、皆と私たちの違いは一つ、私たち三人だけが全ての神代魔法を取得してるの

ホラ、リューさんやミレディさんも言ってたでしょ」

「ああ、願いの為には全ての神代魔法を手に入れる必要があるって言ってたです」

「つまり俺たちは、皆と同じく変成魔法を修得したあと、

更に概念魔法についての知識も刻まれた、ま、ティオの言う通りだ」

 

そこで香織がもっとも気になることをハジメたちへと尋ねる。

 

「概念魔法……それがあれば皆を日本に帰せるんだよね?もしかして、

もう使えるようになったの?」

「いや、まだだ、むしろこれでようやく前提条件が揃ったってところだな

ホラ、リューティリスも言ってただろ、概念魔法とは世界に新たな理を刻む力だって」

 

「……んっ、世界に新しい理を刻むには、世界の理そのものを理解しないと、

どうしようもない」

「じゃあ……それが神代魔法だったっていう訳?」

 

雫の疑問にハジメが説明を補足していく。

 

「例えば、俺たちがさっき取得した変成魔法は有機的な物質に対する干渉魔法だ、

そして生成魔法は無機的な物質に干渉する魔法、

重力魔法は天体のエネルギーに干渉する魔法って言った具合にな」

 

生成・重力・空間・魂魄・再生・昇華・変成、言うまでもなく、

それらは全て人の身にあまる強大な力である。

 

「だから大迷宮を作ったのか、全ての試練を攻略できる存在を、

見出す、あるいは造り出すために」

 

シャレムの言葉に、ここにいる全ての者たちは納得せずにはいられなかった。

きっと解放者も八人目を欲していたのだろう、

自分たちの魔法を十全に使い熟せる、そんな神殺しを託せる存在を。

 

「なるほどね……本当に大きな、それでいて根本的な事柄に干渉できる魔法なのね、

人が触れていい領域を超えているように思えるわ……でも、そうすると、

まだ帰還の為の概念魔法は生み出せそうにないってことかしら?

聞く限り、相当難易度が高いように感じるけれど……」

「うん……雫ちゃんの言う通り確かに難しいよ、

リューさんが極限の意思なんて曖昧な説明をしていたけれど、

実際、そうとしか説明できないよね……ハジメちゃん」

「ああ、簡単に言うと魂魄魔法と昇華魔法で"望み"を概念レベルまで引き上げて

それに魔力を付与して無理矢理事象を現出させる……つまりはそういうことなんだが

普通は昇華魔法を使ったところで成功はしないだろうな」

「それにその説明が正しいなら、概念魔法は一回こっきりの使い捨ての魔法になってしまうな

……と、いうことはつまり」

 

シャレムの目がハジメの掌の中の羅針盤を捉える。

 

「……ん、ハジメの生成魔法で羅針盤みたいに物へ付与しないと」

 

本当にそのあたりは上手く出来ていると思わざるを得ない。

 

「そうだな、ジータの魔力とユエの魔法に対する制御能力と俺の錬成……

三人で息を合わせて世界を越える為の概念を付与したアーティファクトを作る、

つまりそういうことだ」

 

「じゃあ……出来るんだね、南雲君、ジータちゃん……」

「当たり前だろう?何が何でも成功させる、その為にここまで足掻いて来たんだ、

帰還のアーティファクトだけなら直ぐにでも取りかかりたくって腕が疼いてるんだ」

 

ハジメはテーブルの水を飲むと、ジータとユエを従え、おもむろに立ち上がった。

 

「ならば、さっそく挑戦するのかの?」

「ああ、話しているうちに知識の整理も出来たしな、どの道失敗してもリスクはないんだ

試さずにはいられない……何度でも」

 

ハジメの脳裏に甦るのは、あの奈落の底で幾度もの試行錯誤を重ね、

ついに己の牙を造り上げた日々……。

あの頃はただ生き延びる、それだけを考えていただけだったように思えたが、

今考えると、生への欲求以上の……自分だけの何かを造り上げるという充実感を、

もしかすると覚えていたのかもしれない、そんな事をこれまでの道程を踏まえながらも、

ハジメは思い返していた。

 

「ま、それなりに時間は掛かると思うから、各自やりたいように過ごしといてくれ」

何せ帰還の、いや世界を超える大魔法なんだからな……それでも」

 

そこでハジメは改めてジータとユエを見る。

 

「帰りたい、そして何より知りたいという俺の……、

いや、俺たちの願望が極限でないなんて誰にも言わせないからな」

 

そう、今の南雲ハジメは単に望郷というありふれた思いだけで動いているわけではない。

錬金術とは渇望の学問だと、いや、全ての科学は未知を蒙昧を切り開くという、

人が生まれ持った渇望により為されて来たのだと、カリオストロはかつてそう言った。

そして今の彼には力がある、経緯はどうであれ……それを叶えるだけの力が、

その力に相応しいだけの願いがあるのだから。




帰りたいってだけでは、ちょっと足りないって原作読んでいて思ってたんですよね。
ですから、この作品では帰りたいにプラスアルファとして、
知りたいという願望を加えることにしたわけです。
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