ありふれた錬成師と空の少女で世界最強【完結】   作:傘ンドラ

46 / 173

楓さん、コッコロとユリウスを足して割ったような性能でしたね。


決戦直前!

 

 

時は正午、ハジメたちはカリオストロが一晩で作った外壁の上で

魔軍の襲来を今か今かと待ち受けている。

 

それにしても……と、カツンカツンと足元から響く乾いた音に耳を澄ませるハジメ。

カリオストロが築いた外壁は、一晩で造り上げたとは思えぬほど高く堅牢にして長大なものだった。

武器の製造に関しては、そこそこの自負があるハジメだったが、

しかし純粋な錬成に関しては、自分は未だ及ぶところではないなと再認識せざるを得ない。

 

(俺は……とんでもない人に教えを乞うことが出来たんだな)

 

「……ハジメのお師匠、凄い」

「とんでもない方ですね」

「ああ、ホントにな」

 

傍らのユエとシアに応じながらハジメは相棒の姿を探す。

 

「そういやジータは」

 

外壁から街中へと視線を巡らせると、何やら縋りつくティオを振り払おうとする

ジータの姿を見つけることが出来た。

 

「だから……妾も同行させてほしいと…あの者に、ご主人様に頼んでは頂けぬのか!」

「断ります!」

「そっ、その氷の如き拒絶……堪えられぬ!やはりそなたには一流の素質がある!」

「そんな素質いらないよ!それにどうして私に」

「そなた、ご主人様の御台様であろう」

 

御台様という聞きなれぬ言葉に、一瞬きょとんとするジータだが、

すぐにティオの言わんとしていることを理解し、頬が桜色に染まる。

 

「わ……わかる人にはわかるんですねぇ……」

 

テレテレクネクネと身体をしならせるジータ、なんだかんだで、

こうして他人から改めて言われると、嬉しいに決まってる。

そこでハジメたちも外壁を降りてこちらへと向かってくる。

 

「おお、ご主人様、やはり妾も~」

「だから、今朝その話は断ったろ、だから今度はジータに頼んだのか」

 

呆れ顔のハジメ、しかしそれが却ってティオの心に火をつけてしまったようだ。

己の肩を抱きしめ、歓喜に打ち震えている

 

「……ハァハァ、その視線、堪らぬ、あ、改めて申すぞ、タダでとは言わぬ!

お主たちに妾の全てを捧げよう! 身も心も全てじゃ! どうじゃ!」

「帰れ!むしろ土に還れ」

「不潔だよ!」

 

両手を広げ、恍惚の表情で奴隷宣言をするティオに、

彼らは汚物を見るような眼差しを向け、ばっさりと切り捨てた。

 

「と、ともかく妾をこんな体にしたのはご主人様たちじゃろうに……

責任とって欲しいのじゃ!」

「それにさっきから"達"って言ってるけど、私関係ないからね!」

「な、なにを申すか!我が魂を新たな世界へと導く、最後の扉を開いたのは

そなたの一撃ではないか!」

 

(もしかして……あの転んだ時の)

 

今も掌に残る感触を思い出し、眉を顰めるジータ。

 

「よりにもよってあの場面で転ぶ、天性のセンス」

「礼を尽くしているように見えて、その実、抑えきれぬ嗜虐心」

 

褒めてるんだか悪口を言っているのか全然分からない……ティオ本人は

間違いなく賛辞のつもりなのだろうが。

 

「ゆえにそなたの事も……奥方様、若しくはお姉様と呼ばせて貰ってもよいかの」

「却下!」

 

「それにの……」

 

ここで真顔になるティオ。

 

「我が一族の事情は察いておろう……我らは半端者と教会に疎まれ北の果てに

追いやられておる、今やその血脈も風前の灯じゃ、ゆえに」

 

遠い目をしながら続けるティオ。

 

「……強き男の種が欲しいのじゃ、里を出る際、それも我が族長に言い含められておる」

「……」

 

種と言うことはつまり……なのだが、不思議とジータは咎めることは出来なかった。

 

(この人たちも神の理不尽な仕打ちに苦しめられているんだ……)

 

「妾、自分より強い男しか伴侶として認めないと決めておったのじゃ……

じゃが、里にはそんな相手おらんしの……それにご主人様たちの傍にいた方が

情報収集も捗るというもの、勿論、色々と役に立てると思うぞ……

夜のストレス発散などにじゃな……」

「うるせぇよ!」

 

そこでジータが二人を取り持つように間に割って入る、

え?まさかといった表情を見せるハジメ。

 

「この人、多分どんなに断っても付いて来るよ……それに私たちの目的のためには

竜人族の協力も必要になってくると思う……だから」

「万が一……おそらく確実に訪れる万が一のため……だな」

 

確かに一理あると思うハジメ、ティオの戦闘力は折り紙付きだということは

実際戦った身として実感できる、そんな彼女と同等の能力を持つ者たちが

戦列に加わってくれるのなら、心強いことこの上ない。

 

万が一?なんのことじゃろといった体できょとんとしてるティオへと

ジータは問いかける。

 

「条件は一つ、竜人族の総代として、私たちの要望に応じて竜人族の協力を、

得られるようにして欲しい」

「ふむ……それくらいなら別に、じゃが何の為に?」

 

周囲の目を確認した後、ジータはティオへと耳打ちする。

と、ティオの顔色が明らかに変わり、驚愕に目が大きく見開かれる。

 

「お主たち本気なのかッ!天に背くと」

「出来れば避けたいんだけどね、でもどうやら無理っぽいし、で、どうするの?」

「それは……妾の一存では……」

 

俯き、絞り出すような声を出すティオ、無理もない……自分の言葉一つで

一族を窮地に追い込むことになるかもしれないのだ、

その逡巡する姿を見て、一息つくジータ、むしろここで即答されるような、

定見の無い存在を道連れには出来なかっただけに、一安心だ。

 

「それにね、ハジメちゃん一人の子種を貰ってどうするの?

このまま北の果てに籠って、それでその先どうなるの?」

 

しかしそれでもどの道、このままではお前たちに未来などないと……

残酷な現実をジータは容赦なく突き付ける。

 

「んっ、竜人族はまだ間に合う、私たちと同じ運命は辿って欲しくない」

 

さらにユエも続く、暫しの沈黙の後。

 

「……いいじゃろう、我ら竜人族、神には恨みこそあれ恩など無い、

神を討てる機会が訪れるのならば、皆も賛同してくれる筈じゃ……

じゃが、もしもの時は……期待に添えぬ時は」

 

ティオはその場に座り込み深々と頭を下げる。

 

「どうか、この身命一つ、一死を以って許しては下さらぬか」

 

様々な物を天秤にかけた結果の結論を口にするティオ、どうするとハジメへと

ジータは問いかけるような視線を送る。

 

「そこまでの覚悟を見せられたんじゃ断れねぇだろ、好きにしろよ」

「お? おぉ~、そうかそうか! うむ、では、これから宜しく頼むぞ、

妾のことはティオで良いからの! ふふふ、楽しい旅になりそうじゃ……」

 

喜色満面のティオ、これでまた一人心強い仲間が増えた……筈なのに

どこか素直に喜べないのは断じて気のせいではない。

 

その時、オルニスからの情報チェックを任せていたシルヴァの声が飛ぶ。

 

「皆、来てくれ敵軍に動きがあったぞ」

 

モニターに映し出される情報を元にし、地図に時間ごとの魔物軍団の動きを示す、

ピンを刺していくシルヴァ、

予想では山脈を出てまっすぐにウルに吶喊するであろうとのことであったが。

現在魔物軍団はぐるりと遠巻きに迂回を始めていた。

 

 

 

「おい!まっすぐウルを踏みつぶすんじゃなかったのかよ!」

 

同時刻、魔人族本営にてドンとテーブルを拳で叩く檜山。

 

「なんで包囲なんて手を使うんだ!」

「愛ちゃんの天職は作農師、それもこの世界の食糧事情を一変させる程のものって

聞いてる、殺すのは得策じゃないってことだ」

 

魔人族の食糧事情は囚われの身になって以来、伺い知ることが出来た、

……だが、そこにこそ、付け入る隙があるとも清水は睨んでいた。

世の中の問題の多くは腹が膨れれば解決するのだから。

 

「だからって勝手に!なぁいいのか、オイお前ら!」

 

叫ぶ檜山、しかし仮面越しに己を見る魔人族たちの目は冷ややかだった。

確かに焦りもあったが、必要以上にフリードの威を借りる彼のその姿に、

正直な話、皆、辟易していたのである。

 

「すでにレイスさんたちの了解は得ている」

 

ウルを包囲し、住民の命と財産とを引き換えに愛子とカリオストロ、

そして優花らの身柄を要求、確保する、そう魔人族たちに改めて説明する清水。

当然のことながら檜山は反発する。

 

「あぁ!あのガキも助けるのか!」

「あの人の……カリオストロの知恵もこの世界を変えうるものだと、俺は思う

それに……俺たちだってあの人だって、この世界に特別思い入れなんてない」

 

ここで魔人族の一人が意見を口にする。

 

「時間を稼がれると援軍が来ますぞ」

「それこそ望むところじゃないのか?」

 

最前線から遠く離れたこんな観光地に五万という無視できぬ軍勢が突如出現するのだ。

当然、王国側は戦線の再構築や再編成が必要となる。

つまり自分たちは、無理をせずともただ存在しているだけでいいのだ。

まして虎の子の自分の軍隊である、出来れば使い減らしたくはない……

包囲を選んだのはそういう考えもある、それに何より無意味な殺しはしたくはなかった。

……そんなことをすればあの人に顔向けが出来ない。

 

あのパーティにしてもだ、折角、川の方に追い詰めて逃げられるように誘導した

にも関わらず、それを檜山が手に入れたオモチャを自慢するかのようなノリで

黒竜に攻撃を仕掛けさせてしまった……そのくせ人死を、責任を負うのがイヤで、

殺せと命令だけを与えて、引っ込んでしまったのは実にコイツらしかったと

清水は思う。

 

そういえば何故か一人だけ生かして連れてくるようにとも、あの黒竜に命令していたが、

おそらく"南雲ハジメ"の名を教えた上で解放する腹積もりだったのだろう。

 

ともかく自分がこうして話せているのも、

魔物軍団というバックボーンあったればのこと、

"力"が無ければ意見など通らないことを清水は身をもって学んでいた。

 

「それに、豊穣の女神が魔人族に与することになったってことになれば、

……人類に与える衝撃は大きい、絶好の喧伝材料とは思わないのか?」

「だからって説得できんのかよ!」

「出来る……俺なら」

 

自分の掴んだこの世界の真実を愛子、そしてカリオストロに伝えた上で、

協力を願えばいい、自分の知る彼女らならば、きっと頷くに違いないという確信が、

清水にはあった、さらに俺のこの軍勢、そしてあの人の知恵があれば……。

 

(天之河よりも上手くやれる、皆を救える、そして俺は英雄になれる)

 

出来れば、事前に何らかの手段で愛子やカリオストロに、

自分の計画を伝えたいところであったが、相変わらず囚われの身であることには変わりなく

常に監視の目が光っている。だが、それに関しては包囲が完了すれば、

改めて交渉のテーブルを用意して貰えばいい話だ。

 

「失敗したらフリードさんに言いつけてやるからな!」

 

憎々し気に吐き捨てると檜山は本営を後にする、取り巻きたちもぞろぞろと続く。

それを勝ち誇ったような気分で眺める清水、

しかし仮面の中の檜山の本当の表情を……彼が憎々し気な口調と相反するような

含み笑いを浮かべていたことを察知することは出来なかった。

 

(もしかすると、俺は本当にこの戦いを終わらせることが……)

 

自分が軍事力を、カリオストロが技術力を、そして愛子が食糧を司り、

この世界にレボリューションを起こす―――己の心の奥底の昏い何かには目を背け、

そんなイージーで甘い夢を彼は思い描いていた。

 

(資金は……マヨネーズでも作って売るか)

 

しかし、彼は一つ大きな思い違いをしていた、

魔人族は彼の想像しえない程の選民思想に満ちた種族であり、

ゆえに人間族の価値観による女神や賢者の存在など塵芥であり、

それによってもたらされる文化や技術など蚊ほどにも思っていなかったということを。

 

 

「これは……包囲?」

「蹂躙よりも理には適ってるだろうな」

 

一方、こちらもテーブルに地図を広げ、軍議の真っ最中のハジメたち。

 

「で、この世界の住人としての見解はどうなのかな?」

「……正直、これまでの魔人族の戦のやり方とは違う気がするな」

 

ジータの質問にまずはデビッドが答え、さらにウィルが補足する。

 

「皆さんは何故、魔人族がこれほどまでに恐れられているのかご存じでしょうか?

彼らは基本的に捕虜を取りません、人間は滅ぼすべき、殺戮すべき存在だと、

骨の髄まで刷り込まれているんです」

「それでも奴隷にするとか……」

「彼らの本国は遙か先です、とてもじゃないですが連れてはいけませんよ」

 

「つまり、魔人族ではない何者かが介在している可能性があると」

 

噛みしめるような口調のカリオストロ、どうも昨日から態度がおかしい。

 

「ということは、やはり清水君が」

「ああ、何らかの形で関わってるのは、もう疑いのないことだな」

「……どうして」

「……それは、もしかするとオレ様の責任だ」

「カリオストロさん」

 

意外な人物の意外な言葉に思わず聞き返す愛子。

 

「あいつに言ってしまったのさ、テメェの力でドラゴンでも仲間に出来れば

天之河なんぞ目じゃねぇって……だからってよ」

 

もちろん清水は本気でドラゴンを手懐けようと単身山脈に向かったわけではなく、

切実な煩悶を抱えた上の行為なのだが……、

それを知る者は流石にここには存在しなかった。

 

「オレ様の……ミスだ、ガキだからって甘く見てた」

「清水君は決して軽率な生徒ではありません、きっと他に理由があったのでしょう」

 

拳を震わせるカリオストロ、愛子はその小さな拳を両の掌で優しく包み込む。

 

「いつもと立場が逆じゃねぇか」

「ああ……これでカリオストロさんにもやっと先生らしいことが出来ました」

 

「いずれにせよ清水が脅されているのか」

「それとも自分の意思でやっているのかは、直接聞き出さないと分からないよね」

 

北の方角を眺めるハジメとジータ、まだ肉眼で敵影を捉えることは出来ないが

データは刻一刻とリアルタイムで戦況を伝えてくる。

 

「平野部に相手が完全に展開し終わった頃合いに攻撃を仕掛けるぞ」

「あと二時間ほどだね、じゃあ最後の一押しやっちゃう?」

 

チラと愛子を見て、何やら含み笑いを見せるジータ。

 

 

「あの……どうしてもやらないとダメですか?」

「何言ってるんですか、せっかく皆で考えたんですから」

 

ジータは愛子の手を引き、役場前に造られたステージへと誘っていく。

 

「しかし……この"敢えて言おうカスであると!"とは…やはり過激な気もするが……

その後の、"軟弱の集団がこのウルを抜くことは出来ないと私は断言する"はともかく」

 

演説の内容にやや不満気なデビッド、しかし。

 

「愛ちゃんがカスなんて言うレアなところ、今後聞ける機会無いかもしれませんよ」

 

と、ジータに言い返されると、うむむと考え込んでしまった、まだまだ悟れてないようだ。

 

ハジメが錬成で造り上げた即席のステージ、そこには巨大な剥き出しの鉄骨と

そしてスピーカーが鎮座している、まるでちょっとした野外ライブ会場のようだ。

神に祈る者、武器を構える者たちそんな大わらわの人々も、この見慣れぬ建造物には、

つい足を止めずにはいられない、そんな中。

 

スモークと共に、聞いたことも無いような重低音の轟音が町中に突如として響いた。

煙が晴れた跡には、漆黒のゴスメタルな衣装と化粧に身を包み、

ダブルネックのギターを構えたジータの姿があった。

そんな攻撃性あふれるコスチュームに引き摺られるようにジータは叫ぶ。

 

「テメェら!聞きやがれッ!」

 

シャウトと共にギターから引き裂くような金属音が奏でられる。

今の彼女のジョブはライジングフォース、エリュシオン同様、音を操るジョブだが

こちらは見た目からしてより激しく、一撃必殺のパトスをぶつける攻撃的な性格が強い。

 

「いいかッ!市民(オーディエンス)諸君ッ!これから豊穣の女神愛子様が

テメェらに有難いお言葉を授けて下さる!耳ィかっぽじってよく聞きなッ!」

 

そして聴衆たちに煽りを入れつつ、中指を立てて挑発する。

 

「さぁ愛子ッ!ファッ〇ンな魔物連中なんてメじゃねぇ!ってことを

子羊(シティズン)どもに聞かせてやりなッ!」

 

カクテルライトが乱舞し、奥のせりあがりからデビットらを従えた愛子が

おずおずと姿を現す、おおおと湧き上がる市民たち、

誰もが注目している、豊穣の女神が戦女神へと変わる瞬間を……しかし。

 

「こんにちは、畑山愛子です」

 

それは、戦いの訪れを告げるにはあまりにも平凡な……間の抜けた言葉だった。

唖然とするハジメ、盛大にコケるジータ、何がなにやらの市民。

 

(昨日の凛々しさは何処に行ったのよぉ~)

 

昨夜、右往左往する市民たちを見事なまでの弁舌でもって鎮めた姿は、

某天之河よりも勇者していたとジータは思った、従ってこの正念場に於いて、

さらなる奮起督励を促して貰おうと思っていたのだが……、

今の愛子は完全にカチンコチンに……パクパクと口を動かすだけの、

酸欠の金魚のようになってしまっている。

 

(あれだけ打ち合わせしたのに……もしかして意識しちゃうとダメなタイプ?)

 

慌ててハジメが舞台の袖から飛び出し、マイクを愛子からひったくる、

そして、講演で稼ぐのは自分にはムリそうだと愛子は確信するのだった。

 

かくして女神にあるまじき失態は、何とかハジメのアジ演説により取り繕われ、

そんなこんなで二時間後。

未だ赤面し、ふるふるとへたり込んで優花たちに慰められている愛子を尻目に

外壁に立つはハジメ、ジータ、ユエ、シア、ティオ、カリオストロ、シルヴァの七人

彼らの目にはとぐろを巻く蛇のような魔物たちの大群がくっきりと映っている。

 

「薄い陣だな、包囲を急ぐあまり大群を生かしきれてない」

 

スコープから一旦目を離すシルヴァ、彼女は外壁からの全体の管制、狙撃および、

空中の魔物たちを主敵とする。

 

「つまり、反撃は考慮してないってことだね」

 

バイクに跨り水属性のライフル、クラリオンを構えるジータ、

その身に纏う赤い乗馬服は、支援と機動力に長けたジョブ、キャバルリーの証だ。

彼女は遊軍として各人のフォローに回る。

 

「中央はハジメ、お前がやれ、オレ様は右翼を引き受けた」

 

くるくると杖を、ウロボロスを振り翳すカリオストロ。

 

「じゃあユエとシアの二人は左だ、ティオは撃ち漏らしを始末してくれ」

 

メツェライ二門を担ぐハジメ。

 

「んっ」

「了解なのですぅ」

「承知したぞ」

 

静かに頷くユエ、ウサミミをピシッと伸ばすシア、

ティオもなんだかんだで気合いが入っている、ウィルと何やら話していたようだが……。

そして魔物たちのおそらく最後尾が平野に出たのを確認し、一同は頷きあう

 

「さて、やるか」

 





清水とハジメたち、どことなくボタンを掛け違えたままで戦闘突入です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。