ありふれた錬成師と空の少女で世界最強【完結】   作:傘ンドラ

5 / 173
展開を早めるために王宮のシーンはバッサリカットさせて頂きました
それからハジメの初期ステータスはやはり原作通りで
とりあえず説明回って苦手です…




ステータスプレート

召喚、そして王宮での謁見やらきらびやかな晩餐会やら目まぐるしい一日が終わり

一夜明けた今日、さっそく訓練と座学が始まる。

 

そんな中、ジータとハジメは昨夜二人で話し合った内容を思い返していた。

あまりにもこの国家、いや世界は宗教と密接に関わりすぎている、危険だと、

ヘタを打てば昨日の勇者が今日の背教者になりかねない。

 

謁見の際のイシュタルへの国王の態度…。

差し出された手を恭しく取り、軽く触れない程度のキスをした仕草を鑑みるに

間違いなく王権よりも神権の方が上、さらにその神は異世界に干渉出来る

ほどの奇蹟を行使出来るのだ

そう、自分達の帰還の可能性のみならずこの世界の行く末は神の胸先三寸。

自分たちの衣食住の保障はしてくれるそうだが、

人間同士の保障や約束など神の御心の前には塵芥だろう。

最悪の場合はこの世界に根を降ろし、地道にやってく道も考えたのだが、ムリだ、

こんな世界には住めない。

 

まず、集まった生徒達に十二センチ×七センチ位の銀色のプレートが配られた。

不思議そうに配られたプレートを見る生徒達に、

騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始める。

 

騎士団長が訓練に付きっきりでいいのかとも思うのだが、

対外的にも対内的にも"勇者様一行"を半端な者に預けるわけにはいかないということらしい。

ありがたい話である、もっとも団長の仕事を押し付けられる誰かはありがたくないだろうが。

 

「プレートの一面に魔法陣が刻まれているだろう。

そこに、一緒に渡した針で指に傷を作って魔法陣に血を一滴垂らしてくれ。

それで所持者が登録される "ステータスオープン"と言えば

表に自分のステータスが表示されるはずだ。

ああ、原理とか聞くなよ? そんなもん知らないからな。神代のアーティファクトの類だ」

 

アーティファクトとは、現代じゃ再現できない強力な力を持った魔法の道具のことだそうだ。

 

「アーティファクトと言えば国宝になるもんなんだが、

これは一般市民にも流通している。身分証に便利だからな」

 

なるほど、と頷き生徒達は顔を顰めながら指先に針をチョンと刺し、

プクと浮き上がった血を魔法陣に擦りつけた。

すると、魔法陣が一瞬淡く輝いた。ジータとハジメも同じように血を擦りつけ表を見る。

 

蒼野ジータ 17歳 女 レベル:1

天職:星と空の御子

筋力:10+7

体力:10+7

耐性:10+7

敏捷:10+7

魔力:10+7

魔耐:10+7

技能:全属性適性 団員x1 召喚 星晶獣召喚(条件:同調者)同調(南雲ハジメ、同調率70%)

   剣術 統率  防壁Lv1 挑発 恩寵 背水 コスプレ サバイバル 言語理解

 

やたらと派手派手しい天職だ…というか意味が分からない。それからコスプレって何?

確かに趣味の一つだけど、ジータが小首を傾げていると…

 

「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に"レベル"があるだろう?

それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。

つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。

レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。

そんな奴はそうそういない」

 

そこで一息ついて、またメルドは説明を続けて行く。

 

「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。

また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、

魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。

それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。

なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」

 

つまり、メルド団長の言葉から推測すると

どうやらゲームのようにレベルが上がるからステータスが上がる訳ではないらしく、

また、大物一匹倒したとかそういうことで、

ステータスが一気に上昇するということもないらしい。

結局はコツコツやって行くしかないようだ。

 

「次に"天職"ってのがあるだろう? それは言うなれば"才能"だ。

末尾にある"技能"と連動していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。

天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦系天職に分類されるんだが、

戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。

非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。

十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」

 

御子、これは一体戦闘職か生産職かどっちなのか…。

名前だけは中二めいたロマンを感じさせるが。

あと通常の召喚と星晶獣召喚との違いは何なのか?

それから同調者というのもやけに気になる。

 

「後は……各ステータスは見たままだ大体レベル1の平均は10くらいだな。

まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ!

あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ、訓練内容の参考にしなきゃならんからな」

 

その瞬間ズン!としたプレッシャーめいた心のざわつきをジータは感じた。

確かに自分のステータスは低いが…これは自分の心に起因してる不安じゃない

(この感覚…まさか)

 

ジータは隣のハジメの顔をチラリと見やる。

周囲が顔を輝かせている中、ハジメは冷や汗を掻いている。

 

本当に不思議だ…この世界に来てからハジメの気持ちが手に取るように伝わるのだ。

まるで感情を共有しているかのように。

 

「ジータちゃん…これ」

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1

天職:錬成師

筋力:10

体力:10

耐性:10

敏捷:10

魔力:10

魔耐:10

技能:錬成 言語理解 

 

「どう見ても平均だね」

「うん…どうしよう」

 

「ほお~、流石勇者様だな」

 

などとメルドの感嘆の声が聞こえる中、凍り付いた表情のハジメ。

ちなみに勇者こと天之河光輝のステータスはオール100である。

つまり3ケタあれば規格外中の規格外ということか。

 

そんな声を聞きながら二人は互いのプレートを確認しあう。

 

「ジータちゃんも数字は似たようなものだけど、でも僕と違って技能多いね

召喚とかあるし、天職もなんか凄いし、御子とか」

 

「この同調って何だろう?、それにコスプレってね~」

 

不安を掻き消すように口数が多くなるハジメ。

 

「さて次は君か」

 

規格外のステータスばかり確認してきたメルドの表情はホクホクしている。

だがその表情がハジメのプレートを見た瞬間「うん?」と笑顔のまま固まった

やはりそういうことなのだろう…色々と調べていたが、

やがてもの凄く微妙そうな表情でプレートをハジメに返す。

 

「ああ、その、なんだ。錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことだ。

鍛冶するときに便利だとか…例えば武器を修繕したり…」

歯切れ悪くハジメの天職を説明するメルド。

 

「おいおい、南雲ォもしかしてお前非戦闘系か? 鍛治職でどうやって~」

「皆に武器とか一杯作ってね!ハジメちゃん!」

 

檜山どもの機先を制して用意していた文句を叫ぶジータ、

こいつらの醜い声を僅かでもハジメの耳に入れたくない、汚れる。

その勢いでメルドに問いかける、昂る心を抑えながら。

 

「確かに彼のステータスは低いかもしれません」

「ですが鍛冶に特別な筋力や魔力とかは必要ないですよね?あくまでも必要なのは

発想と精度です、違いますか?」

「それにかの教皇様がおっしゃられてました、私たちには例外なく

強力な力が秘められているという神託を受けたと、

つまりそれは生産や開発に於いても同じではないでしょうか?」

 

神の名を出されてはメルドも否定は出来ない、むしろ我が意を得たりと頷く。

 

「確かにその可能性はあるな、後で工房の使用について申請してみよう」

 

ジータは思う、きっと彼も檜山らの態度には目に余るものを、

感じ取っていたのだろう、

だから自分の無理筋の口車にあえて乗ってくれたに違いない、と

 

(ありがとうございます)

(いや、見事だった)

 

「…そういうお前さんはどうなんだ」

 

苦笑いでジータのプレートを確認するメルド

技能こそ多いが、彼女のステータスも今一つだ。

しかしそれでも卑屈さを微塵も見せない堂々とした態度に

メルドは感心せずにはいられなかった。

 

「しかし天職が分からぬのは困りものだな」

「え?」

 

その言葉に驚くジータ。

 

「あの御子って書いてませんか?」

 

「うん…御子?」

「あの…天職の」

「すまん、読めんぞ?砂嵐のような物が出ててな」

 

(ハジメちゃんには見えてる、なら)

ジータは近くにいた谷口鈴に自分のプレートを見てもらうよう頼む。

 

「ジータちゃん技能多いね?」

「鈴ちゃんそれはいいから、天職の所」

「え?なんかノイズみたいなのが出てて見えないよ」

「じゃあ技能は?」

「ええと全属性適性 団員x1 召喚 星晶獣召喚」

「それから剣術 統率 威圧 防壁Lv1 挑発 恩寵 背水 コスプレ サバイバル 言語理解かな」

 

(天職と同調って箇所は私とハジメちゃん以外には見えてないんだ…)

 

「ニートと鍛冶屋さんだって、ぷーくすくす」

 

そんな心ない嘲りが聞こえた方向をジータが睨み返すと、ひぃという悲鳴が聞こえた。

早速の威圧スキル行使といったところだ。

 

 

とりあえず召喚師、ひいては魔術師としての訓練をジータは受けることになった。

「ちょうどいい、これから引き続き魔法の行使方法についての講義も行おう、

手伝ってくれ、君は全属性に適性があるからな」

 

魔術行使の説明が一通り終わり、ジータはメルドが呼んできてくれた魔術師に、

この世界での召喚用の術式を教えて貰う。

ちなみにこの世界の召喚術は失伝を防ぐ継承目的のみの

今では廃れてしまった術の一つらしい。

言われたとおりに空に印を描くと魔法陣が展開される、そこに現れたのは見覚えのある…

 

(あ、これ前世の姉さんのスマホだ…)

 

『見て見て~ついにガチャキャラも石も十天も賢者もコンプしたよ~』

 

と、事故の直前、誇らしげにスマホの中の画面を見せる姉の記憶がジータの脳裏に過った。

 




姉さんが賢者コンプなんてホザいてるので、
多分ジータの前世の時間軸は我々よりも遙か未来なのでしょう
筆者はカイムのみ取得済で現在ニーア取得に向けて素材集め中…闇アストラァ

次回、いよいよ開闢の錬金術師登場予定
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。