魔界都市ブルース 幻夢の章   作:ぶゃるゅー

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11話:羅刹幻想

「――いるな」

 

 妹紅は木立に身を隠しながら呟いた。

 地底への入り口。

 かつて博霊の巫女と普通の魔法使いが、怨霊を鎮めに向かった、旧地獄への通路だ。

 その入り口付近には、総重量わずか5キロの組み立て式の小型コテージや、ポケットにも収納できると言うふれ込みの折りたたみ式テントがいくつか設営されていた。

 魔界都市〈新宿〉以外でも、この程度の技術はあるらしい。

 いや、もしかしたら〈新宿〉が〈区外〉に輸出したものかもしれないが。

 バンパイアハンター達は、どうやらあらかたここに揃っているようだ。

 新たなテントを設営しているので、おそらく人里から脱出した者達も合流したのだろう。

 

「アキ、どうすんの。10人ぐらいいるよ」

「お二人はここで待っていてください」

 

 そう言ってすたすたと普通に歩いて行く。

 

「あ、おい!」

「なにやってんだ、ばか」

 

 不死人と氷精は当然それをとがめたが、黒衣の魔人はまるで散歩にでも出かけるような気軽さで近付いていった。

 

「ようやく終わるか」

 

 そんな不遜な事を呟きながら。

 当然、無防備に近付けば相手も気付く。

 

「誰だ」

 

 多目的迷彩スーツを着込んだ大柄な男が、せつらの前に立ちふさがった。

 周囲のハンターらしき者達は呆気にとられている。

 この青年は異常なまでに美しいが、どこかおかしいのでは無いかと。

 せつらに話しかけた男も、彼の顔を見て頬を染めていた。

 

「バンパイアハンターの本隊はここですか?」

「何だと? 何を知ってる? 幻想郷の人間じゃ無いな、お前――いや、こんな綺麗な人間がこの世に存在するのか」

人捜し屋(マン・サーチャー)です」

 

 せつらはいつもの調子で、こともなげに言った。

 

「人捜し屋がなぜこんな所に」

「あなたがたのリーダーを探せと依頼されました」

「そんな事はどうでも良い。我々は吸血鬼を滅する為に身命を賭してこの地にやって来た。邪魔立てするなら死んでもらうぞ」

 

 そう言って、男は銀の弾丸が装填されているであろう拳銃をせつらに向けるが、そのまま動きを止めた。

 不審に思った仲間が男に近付いてみると、その顔は苦痛に歪んでいる。

 何が起きたのだ。

 美しい若者はやって来たハンターその2に向き直ると、再び質問を飛ばした。

 

「リーダーはどちらに?」

「素直に言うと思ってるのか?」

「はい」

「ふざけるな! 全員でやってしまえ!」

 

 ハンターその2は号令をかけたが、しかし後には静けさのみが残った。

 普通なら、人とは思えない美しさを持った青年がミンチのようになっているはずだ。

 なのに、何故か彼は無事で、背後からは物音一つ聞こえない。

 恐る恐るハンターが振り向くと、他の仲間も武器を構えたまま、困惑――或いは驚愕の表情で固まっている。

 彼らの不幸はせつらの妖糸を知らなかった事では無く、〈新宿〉の魔人に危害を加えようとした事だった。

 

「お前ら何をやってるんだ!?」

「へ、変なんです、体が、体が動かねえ――ぐ」

 

 最後の「ぐ」は、舌が縛られた事による喘鳴だった。

 再びせつらが声をかける。

 

「リーダーはどちら?」

「なんだ、どうなってる? 動け! 何故動かん!」

 

 何者だ、この優男は。

 考えようとするが、あまりの美しさに考えもまとまらない。

 おぼろな理性で自身も拳銃を抜いたが、それも当然のように動きが硬直した。

 結局、彼のとった次の行動は、破滅への一歩目となる愚かな選択でしか無かった。

 

「クソが、やるならやれ。どんな拷問にかけられても俺は喋らんぞ」

「ふーん」

 

 せつらに向けた銃口が、いかなる力を持ってか、仲間の方へねじ曲げられる。

 引き金にかかった指は勝手に動いた。

 

「ぎゃっ!」

 

 足を撃たれたハンターは悲鳴をあげたが、倒れることは許されなかった。

 どくどくと溢れる血潮が地面に広がっていく。

 ハンターは勝手に引き金を絞った自身の指を見て混乱した。

 

「よく狙わないと」

 

 あくまでのんびりと告げられる非道な言葉に、操られたハンターは恐怖で歯を噛み合わせるしか無い。

 さらに二発、三発と弾丸が発射されるにあたって、的にされたハンターは何かから解放されるように崩れ落ちたが、とっくにこと切れている。

 銃口は次の仲間に狙いが向いていた。

 せつらが何も動かず、平然と立っているようにしか見えないのが恐ろしさを助長した。

 

「次は誰が良いかなあ」

「やめろ!」

「リーダーはどちら?」

「い、言えるか」

 

 同じ質問を続けるせつらだが、断れば誰かが死ぬ。

 再び銃声が鳴り響き、無抵抗の仲間が苦鳴とともに倒れ伏す。

 マガジンの交換すらも、何かに操られるように自動的に行われる。

 それが五人目になったところで、ハンターが()をあげた。

 

「頼む! やめてくれ!!」

「じゃあ、もう一度聞くよ」

「洞窟入り口だ!」

 

 せつらは旧地獄入り口を眺めてから、再び視線を戻した。

 ただそこにはゴツゴツとした岩肌があるのみだったからだ。

 

「どこに?」

「縦横5メートル程度のでかい岩盤がある。そこを削って作った空間が本隊の要だ。入り口は3D映像で偽装した」

「ご苦労さま」

 

 若者がそう言って指を捻ると、ハンター達は解放された。

 その一部始終を目撃していたチルノと妹紅は、戦慄を覚えている。

 

「もこはさぁ」

「秋に勝てるかって?」

「うん」

「やってやれない事は無いだろうが――捕まったらどうすれば良いのか。それが腕や足なら捨てれば良いんだろうけどな」

「糸の事?」

 

 氷精の言葉にも妹紅は驚いた。

 

「お前も見えたのか」

「アキが指動かすと、なんか目がチカチカするじゃん。よく見ると細長い糸が出てるんだよ」

「――凄いな。ホントに妖精か? お前」

 

 今のところ妖糸に対応できた者は、攻防共に鬼の頭領だけだ。

 妹紅の手持ちの武器や術であれをどうにかできるかは、試してみないと何とも言えなかった。

 一方、ハンター達は力尽きたように放心していた。

 後に残されたものは得体の知れない出来事への恐怖と反発であった。

 若者は洞窟入り口に向かって歩いて行き、残ったハンター達に背を向けている。

 今ならば彼を始末することができる、と考えた者がいても不思議な事では無い。

 生き残ったハンターの一人が、せつらの背後へ忍び寄った。

 銃を使わないのは、先程の恐怖が尾を引いているからだ。

 そいつは数メートルの距離まで音も立てずに近づくと、一息に襲いかかった――のだが。

 一体何事か、目標のせつらの横を通り過ぎてそのまま進んでいく。

 やがてその首に赤く線が走り、首が落ちた。

 せつらはハンター達を解放したが、糸はほどいていなかったのだ。

 

「あーあ」

 

 それを見たせつらの声は、手元が狂ってお茶をこぼしてしまった、その程度のニュアンスだった。

 これでハンターの生き残りは完全に折れた。

 不意打ちを仕掛けたにも関わらず、末路は生首ゴロリである。

 そんな目に合うのなら、関わらない方が賢い、と肌で感じたのだろう。

 せつらは示された岩盤の前まで来て妖糸を伸ばしてみた。

 糸は苦も無く岩の向こうへ消える。

 確かに目の前にあるのは物理的な壁で無く、立体映像かなにかによる物らしい。

 中に入ってみると、簡素な寝台とテーブル、椅子が一組設置されていて、女性が一人佇んでいた。

 只の女性では無い。修道女、いわゆるシスターと言う奴だった。

 年の頃20過ぎと言った風体の、美女と言って良かった。

 

「あなたがハンターのまとめ役ですか」

「――おお、主よ――あなたが悪魔の使いを招いたのですか」

 

 シスターは、当然の如くせつらに相対して心の平衡を失った。

 手に持った十字架はブルブルと震えている。

 

「しかし何という――教えに反する、と言うも愚かな美しさ」

「あの」

「お黙りなさい」

 

 話をしようとすると、シスターがぴしゃりとはねのけた。

 

「あなたは信徒を暴力で排除しましたね」

「は?」

「私達は悪魔祓いと言う崇高な使命を背負ってこの地にやって来ました。あわよくば神を信じる者を増やすことができれば良いと思っておりましたが、その為の人里の拠点は、今日、尊い犠牲とともに無くなりました」

「いや、あのね」

 

 話にならないとせつらも察したのか、言葉を挟む。

 

「あなた達は何故この地まで来てスカーレット氏を狙った?」

「主立った吸血鬼が退治され尽くしたからです」

「外にはまだいくらでも吸血鬼が溢れていますが」

 

 少なくとも〈新宿〉では。

 世界の存亡を左右するような騒ぎを起こす奴もいたし、ひっそりと人を消して暮らしている吸血鬼もいた。

 戸山住宅団地の吸血鬼達は夜警などで収入を得、その金で直接血を購入したり、献血に頼るなどして生活している。

 

「小者では私達の活動が認められません」

「活動――あなた達の来歴は?」

「私達はヘルシング教授の管理下にあったハンターの一派、その末裔です」

「へぇ」

 

 そこでせつらは初めて関心を持った。

 

「私自身は、ヘルシング教授の生徒の弟子の妹の息子の従兄弟の妻の弟の娘でしかありませんが」

 

 それは他人では無いのか、と野暮なことは言わない。

 

「しかし今の時代、吸血鬼を狩るのは時代遅れにも等しい評価を受けています。話の通じる吸血鬼を退治すれば人権だの何だのと言われ、強力な吸血鬼はなかなか人前に姿を見せない」

「でしょうね」

「私達バンパイアハンターは、時の流れに取り残されようとしているのです。昔のように悪鬼を退治し、地位と名誉と金を得ようとしてもそれはかなわない」

「それとスカーレット氏にどういう関係が?」

「この地にやってきた吸血鬼は、ヴラドの末裔だとか。原初の吸血鬼の末裔と、ヘルシング教授の末裔。どうせ役目を終えるならば、最後に因縁のある、大きい獲物を狩って誉れとしたい」

 

 なるほどね、と若者は頷いた。

 レミリア達は外に嫌気が差してこの地にやって来た。

 そして、このハンター達は最後に一花咲かせようとしてこの地にやって来た。

 いや、バンパイアハンターは過去の者として忘れ去られようとしている。

 それが彼女達をこの幻想郷に引き寄せたのかもしれなかった。

 

「しかし、スカーレット氏はこの地で平和に暮らしています。あなたとの面会申し込みがありますが、どうなさいますか」

「本当に悪魔の使いだなんて」

「誤解です。僕は人捜し屋の秋と言います。これはあくまで仕事の一つでしかありません」

「拒否します。話し合う余地は無いとお考えください」

「そうですか」

 

 せつらはシスターに背を向けて、その場を後にする。

 どちらにしろ、残りのハンターは、あのシスターを含めて5人も居ない。

 壊滅状態も良いところだ。もうできる事は殆どあるまい。

 これでできる事は玉砕のみだろう。

 一度だけせつらは振り向いて確認した。

 

「〈新宿〉なら働き口はいくらでもありますよ」

「悪徳の街、魔界都市ですか。私達はハンターですが、神の子でもあります。あんな所で布教をしても神は喜ばないでしょう」

「そちらの神父さんも同じ考えでよろしいですか?」

「えっ!?」

 

 バレていた、と言うシスターの驚愕の声を尻目に、せつらは岩盤の空間のさらに奥に視線をやった。

 これだけの規模でやってきた集団の長がシスターではどうも締まらない。

 シスターはいわゆる助祭なので、せつらの感性から言えば、集団の頭とするには不足がある気がした。

 妖糸で壁を走査(スキャン)してみれば、偽装されたこの空間の奥に、さらに偽装された空間があったのだ。

 壁から、キャソック姿の神父が姿を現す。

 こちらはシスターとは違い、初老のダンディな紳士と言う感じの男だった。

 

「悪魔の使者、いや、悪魔め――吸血鬼なんぞに使われおって」

「あ」

 

 彼の顔には見覚えがあった。

 人里で埋めらていた家族の、父親の顔だ。

 あの家族と入れ替わった父親役がこの神父か。

 

「あなたが人里でのまとめ役?」

「そうだ。さては潜伏拠点を調べに来たと言うのはお前か、余計な事をしおって」

「里に入るのに、一家を皆殺しにする必要がありましたか?」

「あった。我々が来てすぐに不穏な事件が起こったとなれば、疑いが向くは必定。手っ取り早くコミュニティに入り込みたくば、既に居る人間になるのが手っ取り早い」

「なぜあの家族を?」

「理由など無い。強いて言えば、丁度良かった。もしくは運が悪かった、それだけだ」

「そうか」

 

 声が――否、人が変わった。

 そうとしか言いようが無い。

 声も姿も変わらないが、せつらの姿をした別人が顕現した。

 

 

 

「私に出会ってしまったな」

 

 

 

 声が恐怖を無理矢理に想起させる。

 先程までのせつらとは、完全に人が違っていた。

 

「ぐえっ!」

 

 神父の苦鳴が響いた。

 妖糸による遠慮呵責の無い締め付けが、神経をこすられるような痛苦を与える。

 発狂寸前の痛みの中、神父は別人と化したせつらの声を、遠くなりそうな意識で聞いた。

 

「疑いどころか、実際にお前達は不穏な事件の犯人というわけだ。ならここで殺されても文句はあるまい?」

「た、すけ、――おおおお」

「弁解はあるか。聞いてやっても良い」

「な、何故、お前が、あんな、ちっぽけな家族を気にする」

「あの子供は顔を奪われた。そして、その顔をした者を私に殺させた。顔は戻ってこなかった」

「そんな、そんな事で、ぐおお」

 

 神父は、そのまま岩盤に作られた空間の外に、妖糸で引きずり出される。

 痛みを与えながら歩かせる程度の事は朝飯前だ。

 神父の顔は恐怖と痛みで歪み、涙と脂汗でドロドロになっていた。

 

「助けて――助けてくれ」

「お前に、あの少女に勝る好条件をやる。レミリア・スカーレットにはスカーレット・デビルと言う異名があり、この洞窟は地獄に続いているそうだ」

「――」

「――洞窟の奥と紅魔館、どちらに行く? 大地の下で朽ちる道しか選べなかったあの娘には許されなかった事だ」

「い、いやだ」

「そうか。まあ正直なところ、私にとってはどちらでも良い。お前の答えも、それもどうでも良い。行き着く先は同じだ」

「そんな――金を払う、女も世話する、だから助け、ぐええあ」

 

 神父が痛みで悶えていると、洞窟の天井から突如何かが落ちてきた。

 桶だ。

 桶が落ちてきて、グチャリと言う濡れた音を立てて神父の頭を潰した。かと思うと、中から少女が顔と手を出し、その首をねじり切った。

 神父は悲鳴すらあげる事も無く絶命し、桶に入った少女は、振り子のように洞窟の奥へと逃げ去った。

 わずか数秒の出来事だ。

 何が起きたのかと呆然とするハンターやシスター、妹紅達を尻目に、せつらから鬼気は失われていた。

 

「因果応報」

 

 春のさなかのような声でのんびりと呟くせつらは、いつものせつらだ。

 

「しまった。親玉がいなくなった」

 

 この状況で気にする事がそれとは、この青年は、やはりどこかズレているに違いない。

 

 

 ◆

 

 

 翌日、紅魔館のレミリア・スカーレットの私室にて。

 

「で、ハンターのボスの居場所はあの世と」

 

 レミリアの言葉に、せつらは沈黙するしか無かった。

 

「一応、首から下は持って来ています」

 

 虫も殺さぬような美しい顔で、若者は残酷な所業を告白した。

 例によってチルノに凍らせて貰い、後は妖糸で妹紅にくくりつけ、せつら自身も妹紅に運んで貰った。

 帰りは楽ができて良かったと、せつらは暢気な事を考えていた。

 

「クックック、クククハハハ、ハァーッハッハッハ!」

 

 レミリアは悪役の笑い三段活用を完璧にやり終えると、テーブル向かいのせつらに、仕事は終わりだ、と告げる。

 霧も大妖精に頼んでいつもの濃度に戻して貰っていて、紅魔館の庭園は美しさを取り戻した。

 

「ま、私の目的も親玉を消す事が一番の目的だったし? 相手がこの世から居なくなったんなら、それはそれで目的は果たされた訳だ、秋せつら君」

「僕は殺し屋では無いので」

「ああ、それはもちろん、そうだろうとも。ただ、こちらの目的を、探すついでに、勝手に達成してしまったと言うだけの話だろう? 会う手間が省けたと言う物さ」

 

 レミリアは屈託が無かった。

 人里の出来事を話したときも、長屋の爆発など、ハンター絡みの被害、その補償をある程度持って欲しいと妹紅が話した為、これは怒るかなと思ったが、この吸血少女は笑顔で快諾し、慧音への情報料も、経費として快く支払われた。

 生き残ったシスターとハンターは、このまま幻想入りしてしまうつもりらしい事をせつらに話した。

 忘れられた者が暮らす世界なら、自分達にふさわしい場所だと。

 まずは罪をどうにかして償わなくてはならないが、妖怪だらけの幻想郷で、吸血鬼狩りの力は重宝されるだろう。

 

「しかしほんとうに一日で解決するとはね。さすが〈新宿〉一だ。また仕事を頼む事もあるかもしれないが、いつまで幻想郷に滞在するつもりかな?」

「元々の仕事の進捗によります。ミス・スカーレット、つまり貴女は探し終わったので、後の3人を探し終えれば、帰ることになります」

 

 そこまでせつらが話すと、レミリアが封筒を差し出してきた。

 かなり分厚い。

 

「こいつはボーナスだ」

 

 せつらは封筒を受け取って苦笑した。

 

「少しばかり多いようですね」

「気にするな。なにせそれは金の成る木――いや、紙だからな」

 

 金では無いのか? 

 怪訝な表情でせつらが封筒を開けると、そこには手紙の山が収められていた。

 

「これは」

「いやね、ミスター秋、君のことを色々なところで話題にしたらね、是非会ってみたい、仕事を依頼したい、と言う声が引きを切らなくてね。手紙だけでもと私が受け取ったのさ」

「いや、あのですね」

「気に入った仕事があれば受けても良いし、気に入らなければ放置すれば良い。まあ頑張ってくれたまえ、秋君」

 

 そうして、ハッハッハと高笑いをあげながらレミリアは退出した。

 せつらは一人残された室内で呆気にとられ、吸血鬼からの報酬であるルビーを見つめて独りごちる。

 

「これじゃ割に合わない」

 

 最後の最後、この事件で一番やり手だったのはレミリア・スカーレットだったのかもしれなかった。

 




バンパイアハンター編は紅魔編でした
次は妖々夢編と行きたい所ですが、よく見たらルーミアすれ違っただけで何も良いシーンが無ぇ
まあフランもそんなに出番無かったし…妹紅も殆ど何もしてないし…ラストは何故かキスメが持っていくし(生首を)…私いじけちゃうし…
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