LA STORIA D'AMORE È NATA CON TE ~あなたと紡ぐ“恋”物語~ 作:璃空埜
ホロライブはとまらない!!
早速、どうぞ!
雑談という名の質問タイムを続けていた俺達だったが話題がつきてきたこともあり、そのまま流れでホイッチのゲームをここにいる面子ですることになった………………なったんだが。
「「フフフフフフフフフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」」
「こ、このぉ……!」
「くぅぅぅ…………」
「そんな動きじゃプロのころねは倒せないよぉ!!」
「甘い甘い!!動きが甘いぜぇ!!ハッハッハァッ!!」
「「「……………………」」」
…………かんっっっぜんに暴走している人達がおるのですがそれは。つか、このゲームそのチーム色で塗った陣地の範囲の広さを競うゲームだよな?なんであんたら二人はリスキルしまくってんの?しかもーーーーーー
ーーーーーーお前らいるところ以外ほとんどこっちの色で塗られてるってのに。
「これは……流石にチーム分けが悪かったね…………」
「塗るの頑張ってる椎名さんが報われねぇな~…………っと」
「わぁぁ!!~~~~っ~だったら撃たないでやぁぁぁ…………塗り返さないでやぁぁぁ……」
「「いや~それとこれとは別だから~」」
せっせと一人懸命に塗り返していた椎名さんのキャラを俺が遠距離から容赦なくぶち抜き、がら空きになったその場所をおかゆのキャラが悠々とまた塗り返していく。
「あ、今のでスペシャル溜まったから…………まぁ撃っとくかぁ…………」
「だね~」
ゆる~く話ながら容赦なくおかゆが空高々く多数のミサイルを打ち上げ、そこからワンテンポ時間差を開けて俺はその場から壁貫通の音響兵器?みたいなのを放つ。
「ハハハハハハハハハハハハハアッ!?やっべぇっ!!逃げるぞころね……って!!これじゃ逃げれねぇぉうわまじやべあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
「わ~クロちゃぁあぁあああっあっあっ!!??……ふぃ…………危なきゃわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!????」
「あぁぁぁぁ……遅いってぇ……」
「はぁぁぁ…たすかったよぉぉ……」
甲高い悲鳴をあげる暴走していた2人のキャラはあえなく轟沈すると同時にこちらの味方……反応からして恐らく千花がやられる。
全体的には圧倒的こっちが有利だけど……後30秒、油断しない方がいいよな。
「あやめ!君はさっきのリスキル現場の上塗りを頼む!」
「わ、わかった!!」
「んし。それなら、今度はこっちから突っ込むぜ!おかゆ!」
「よしきた!いっくよ~!」
ポチャンとインクに戻り、ある程度塗られている道を一気に突き進む。すると、すぐにリスポーンしたクロのキャラと鉢合わせとなり、ひとまずボムを投げて牽制するとこちらの死角へと回り姿を隠す。それをみた瞬間、即座に振り返りメインウェポンをチャージさせ一拍置いてからインクを発射させると……
「何っ!?うわ!?」
予測通り後ろからクロのキャラが現れるもインクの直撃を受け無事、倒される。
「お前ホントに初心者か!?」
「ランクみれば分かるだろ……」
「だけど動きが明らかに素人じゃねぇ!!」
「そりゃ……このゲームは初心者だけど、一応他のゲームもしてるからなっと!」
クロとの会話をしつつ彼女が塗った所を塗り返していたのだが、突然頭上から降り注いだ大量のインクをギリギリのところで躱すも、多少は喰らってしまう。
「くっ……」
「さっきの仕返しだよぉ~!」
「千客っ……万来なっ……ことでっ!!」
「くぅ~!!なら……」
突如現れたころねのキャラの攻撃をギリギリのところで躱す俺に業を煮やしたのか、ころねは至近距離でスペシャルを発動させ、空中に飛び上がる。
…………だが、ここでそれは悪手だ。何せ……
「ころさん、も~らい!」
「ひゃん!?もう!ぉヵゅ~!!」
「ごめんね~、ころさぁん」
飛び上がった彼女のキャラをその背後から現れたおかゆのキャラが撃ち落とし俺が事なきを得る。そして、それとほとんど同じタイミングで10カウントが入り始める。
「あ~……これは無理やなぁ…………」
「クソッ!後もう少しこっちの方を……」
「ごめ~ん!リスポーンするのに後2秒~!!」
「ん~これなら勝ったね」
「だぁな。つっても油断は禁物だが」
「何かあったの?」
「少し前のマッチでちょっとな……」
まっさか、俺以外のキャラがほとんど同時にやられちまって流石に一人じゃ押し返すこともできずに逆転負けしたことあんだよなぁ……。
「でも、流石に今回は大丈夫でしょ~?」
「まぁ……確かにな、現に今終わったし」
二人分の儚い悲鳴と共にタイムアップとなり、誰かが投げたボムが爆発し終えてからリザルトへと移るも、そこから見えるステージの色合いは完全にこちらの色がほとんどを占めていて……
「圧倒的だね~」
「だな~」
「余も頑張ったぞ!!」
「ああ、助かったよあやめ」
「~~~~っ!」
「俺……全然ダメだった…………」
(…………なぁ、ころね)
(うん?)
(これさ……龍の奴、一度ミオかロボ子とやらせてみないか?)
(……確かにそうしてみると面白そう)
「……?」
何やらクロところねがこそこそと話してはいたが、結果は案の定俺達のチームの圧勝。そして、個人スコアは……
「…………ころさん?」
「………………クロ?」
「「アッハハハハ……」」
クロところねがまさかの塗り点400ちょいでキル数が8……いやいや、普通そりゃないでしょ?それってつまりは塗りをほとんど全部、椎名さんがやったってことだろうが。………………まぁそれを言うなら、こっちのチームの千花は同じくらいの塗り点で0キルという散々な結果に終わったってことに比べたらマシなんだろうが。
「…………なぁ、シン」
「どした、あやめ?」
「お主、ホントに初心者なのか??」
「最初から言ってるだろ、このゲームはここ数日前に始めたばかりなんだって」
「…………そのスコアでか???」
…………疑いたくなるのはよう分かる。そりゃここ数戦、ほぼ確実に勝利チームにいて、キル数も大方5以上をキープしてりゃそうも思うか。
「……ま、似たよ~なゲームを幾つかしてたからってのもあるがな」
俺があやめにそう返すのとほとんど同じタイミングで……恐らく四時間目の終わりを告げるチャイムが聞こえてくる。すると、静かだった学園がにわかに騒がしくなってきた。
「昼や「うぉっ!?やべぇっ!!」びっくりしたぁ……」
「あ~……頑張ってね千花夏~」
「すんません!!ちょっと行ってきます!!」
椎名さんの一言からして……あれか、どの学校でもある購買部闘争か。この広い学園からしたらその規模もものすごいんだろうな…………俺は行く気はねぇけども。
そうして、急いで鞄にホイッチを片付けた千花夏はその鞄をひっ掴んで勢いよく屋上を飛び出していく……事故らないといいんだが。
「龍は行かなくていいのか?」
「俺は自作の弁当があるから大丈夫。そういうお前らこそ大丈夫なのか?」
「うん。僕はこのおにぎりがあるから~」
「私もこのパンがあるよ~」
「あてぃしも行きがけにころねの家のパン買ってきたから大丈夫や」
「余も弁当があるから大丈夫!」
「私もこの通り。にしても、お前自分で作ってんのか……すげぇな」
「ま、今日が当番だからってこともあるんだがな」
「?」
不思議そうに小首を傾げるクロにそう返しながらゲーム機を鞄へとしまい一度立ち上がって伸びをしていると屋上の扉が開いて今朝、俺を案内してくれた天音と紫髪をツインテールにまとめ、耳が生えてるとも思わせる黒色の顔のついた帽子を被った女子生徒がやって来た。
「こんにちは。千花夏が爆走してると思ったら…………やっぱり皆様お揃いで」
「やっほ~、トワも来たんやね」
「よ、天音。今朝ぶりだな」
「へ!?せっせせ先輩!?」
「?どうしたよ、そんなに慌てて」
「……シンはかなたと知り合いだったのか?」
「いや、今朝方ちょっとした縁があってな。天音に助けてもらったんだよ」
「そういや、あん時郡道先生大慌てでチャリを走らせてたな……理由はお前だったのか」
「あ~あれは轢き殺されるかと思ったよ」
「実際に連れ回された時には死んだかと思ったぜ…………」
おぉ……思い出しただけでも身震いしてきたな、もうあんな経験はしたくねぇ…………。
「ふ~ん……なるほどね。あんたがかなたの言っていた「わーーーーーー!!わーーーーーー!!トワそれ以上は言っちゃダメ!!」フフフッ、分かったよ」
あれれぇ~?おっかしぃぞ~??(某小さくされた探偵風)天音はクールな性格をしてると思っていたんだが…………。
「にゃはは。シン、かなたんはね~ほんとはスッゴい恥ずかしがり屋なんだ~。それで、それを隠すためにクールな性格をえんじていたんだよ」
俺が不思議そうな顔をしてるのに気づいたのか、おかゆがニマニマとしながら訳を話してくれる。
……なるほどねぇ、恥ずかしがり屋さんだったのか。それなら朝の態度も頷ける、初対面でしかも男となればあぁもなるわ。…………そうなると腑に落ちないのは最初に話しかけてきたことなんだが…………ま、そこは生徒会役員としての義務としてってところか
「照れてるかなたんは物凄くかわいいよ~」
「それはあるな、小動物みたいだ」
「ひにゅ!?」
俺の一言に今朝のように体を固めて顔を真っ赤にする天音。それをみた隣の少女は肩を震わせて顔を俯かせる……笑ってるなあれは。
「シン、シン」
「?どした、あやめ」
「余は?余もかわいいか?」
「あやめか?あやめは初めて見たときは綺麗な奴だなとは思ってたが、話してみると可愛らしかったぞ」
「そう……か!そうかそうか!!」
(……うーん、やっぱりおかゆと同じ匂いがする)
(だな。しかも、本人に自覚がないから質が悪い)
(カプ厨としては新たなカプが生まれそうで嬉しい限りや♪)
(どうなるか楽しいだな~)
嬉しそうなあやめの後ろで、ひそひそと顔を寄せあって何やら話し込んでいるクロ達…………一体何の話をしてるんだろうか、とぼんやりと思っていたその時だった。
「お前かぁぁぁ!!!」
突然のんびりとした空気を吹き飛ばすように、屋上の扉が勢いよく開かれると共に一人の男子生徒が飛び込んできたと思うと、一直線に俺のところまでくると……
「おまえがはかいしやがったのかこのやろうさいごのまともなやつをぶちこわしやがってどうしてくれんだこのままじゃおれがこわれちまうだってきいてくれよほかのやつはぼうそうれっしゃだしめんへらだしかいわとちゅうでわりこまれるしてんねんほわほわおひめさまだからつよくあたれないからこいつがさいごのまともなやつだったんだそれをこわしたおまえはせきいんをとってほしいというかとれっつうかとってくたみさいというかとりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「何これ修羅場?」
「いやいや違うだろ……というかコイツのコレはいつもの発作だ」
………………なんだコイツ?怒ってると思いきや途中で泣き言を挟んでやがるし、結局何か怒ってるし……つか、そもそもそんな早口で言われちゃ半分くらいしか分かんないって。
「あ~……取り敢えず落ち着け?」
「これがおちついていられるかってのさおれいがいのゆいいつむにのまともなやつがこわれたんだぞどーしてくれるどーしてくれるこのままおれをつぶすきかてめぇそれだけはやめろやめてやめてくださいなんでもしますからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
だっから、怒ってんのか泣きついてんのかどっちなんだっての………………。
「ぜんぜん落ち着かないね」
「呑気なもんだな…………」
「そーいうシンもだけど……」
「俺自身こーなる人は初めてじゃねぇし…………ここまで壊れてるのは初めてだが」
「こういう人を見るのが初めてじゃないってことに驚きだよ」
「…………こーなる原因に心当たりがある。そして、今めちゃくちゃ嫌な予感がしてる。てーか、どうすんのさコレ?」
「ごっごめんなさい!ごめんなさい!!」
「…………本当にごめんなさい……」
「あ~……いや、天音と…………まだ自己紹介してねぇじゃん……ともかく、紫の子が謝ることは「えと、そのメンヘラってのは多分私」え!?お前なんっ!?」
マジかよ、この子結構まともだと思ってたわ!…………いや、この子はメンヘラかもしれないがまともだ、うん、まともだ。
「あ~……ともか「おいきいてるのかいやきいてく」ちょと、うっさい」
「ぱっ……」
あまりのうるささとしつこさで、思わず反射的にヘッドロックをかけ一瞬で意識を刈り落としてしまう。
「おっそろしく早いヘッドロック。私じゃなきゃ見逃しちゃうね」
「…………あ、やべ」
「気にすんな、気にすんな。もう少し遅けりゃ私がぶん殴ってた」
「いやいやいやいや……流石に殴っちゃダメだろクロ…………」
「…………でもいやに素早く落としたね……」
「コツさえつかみゃあ意識を落とさせるくらいなら案外造作もないぞ」
「あ、それならころねにも教えてほしい!」
「私にも教えてくれ。うざったい奴に使いたい」
「後でな~」
「ん。こっちは式を飛ばして必要な者を呼んでおいたぞ」
「サンクス、あやめ。っしょ……天音と紫の子、悪いが氷水持ってきてくれ」
「ん。……ここはバケツに入れてくればいいのかな?」
「いやいや、普通に枕みたいなのとか袋に入れてあるのでいい」
「わ、わかりました。すぐに持ってきます!」
意識を無くした男子を担いで日陰に移動させつつ、氷水を天音達に持ってきてもらうようにお願いする。
あぁあ…………こりゃめんどくさいことになったな………………ま~さか、こんなところで再会することになろうとわ…………。
**************
それから天音達が持ってきた氷水袋を額にのせて日陰に寝かした先程の男子……天音曰く中等部生徒会副会長、
「……まぁ、でも私は生徒会役員じゃなくてよく生徒会室に遊びに行って、喋りまくってるだけなんだけど」
「あぁ……」
なるほど?そうなるとあれは願望か、来るなら手伝ってくれって言う。
「にしても……天音、あまり体調良くないのか?さっきの白氷那の話じゃ様子がおかしいとか言ってたようだが………」
「へ!?いっいえいえ!!私は大丈夫です!!」
「そうか?それならいいが……お前も大変だな。アイツの補佐なんて」
「はは……その分、私がしっかりしなきゃっていう自覚を持てるんですけどね」
天音は生徒会じゃ書記に加えて会計も担っているそうだ。……もう二人の子は知らんがそりゃ白氷那の暴走する気持ちもわからなくもないな。これだけしっかりしている子が唯一の
「そ・れ・で~……あてぃし、シンくんに聞きたいことがあるのやけど……」
「おう、どした椎名さん」
「単刀直入に行くで?……会長とはどんな関係なんや」
「簡潔に言えば……おs「いいなずk」そう思ってるのはテメェだけだぁ!!」「アウチ!!」
「あぁ!?また扉の修理費が…………っ!!」
椎名さんの質問に答えようとした最中、ついに白氷那が暴走する事となった元凶が屋上の扉を文字通り吹き飛ばしながら現れておかしな事を宣ろうとした瞬間にその顔面に拳を叩き込んだ!
「ッタァァイ!!何すんデスカ!!WHY!!」
「おっ前なぁ…!!昔から言ってるだろが!もう少し落ち着いて行動しろて!!!つうか扉を蹴破るな!!ったく……」
「…………なるほど、幼馴染みと」
「あぁ…………ま、そんなところだ」
「でも、お前…鳳が幼馴染みじゃなかったか?アイツは……」
「ええっと……どっから説明したもんか…………」
「もしかして…………先輩って桐生組の関係者?」
「お?それじゃお前らこの暴走野郎の親父さんのこと知ってるのか?」
「学園だと有名だよ。ゲームの主人公と同じ名字の組でヤクザだけども社会に貢献していることで有名な桐生組の総長の娘さんってことで」
「…………そこまで知ってるならいいか。俺の親父とその総長……ココの親父さんが親友でね、当時はヤクザってのが悪いイメージが強かったからあまり公言出来なかったけどよく会っていたのさ」
「なるほどねぇ…」
殴られた鼻頭を抑えて大袈裟に痛がる、頭に一対の角を生やしたオレンジ色の髪をした長身の女子生徒、そして、白氷那が壊れた元凶………桐生ココとは昔何回か会ったことのある妹みたいなもんだ、身長は抜かされたが。
「イヤ~でも、久しぶりにMyBrotherの拳を受けましたが……Goodデス!!」
「…………会ったときに何してたんだ…」
「喧嘩教えた」
「…………へ?」
「だから……喧嘩教えた」
「そうデス!MyBrotherはワタシのシショーでもあるのデス!!」
「…………もしかして……」
「おかゆ、違ぇぞ?俺はここまでしろとは言ってねぇからな?」
当時はその喋り方ゆえにいじめられて泣いてて、そこで俺が喧嘩作法みたいなのを教えたところ……あっちゅうまにどの方面にも喧嘩を売っていく暴走機関車に………………んんっ?これ、俺が原因か?
「こんにちは~、何だかまたココが爆走していたからついてきちゃ「あれ~?知らない人がいるのら~?」あ……る「お?センパイたち、こんにちわなのだ!」え、えと……ろ「うっひゃあ!!何か鬼太郎みたいな人いるよ!!」だから……ま「ダメです、みんな。わためが、話してる……ます」あぅ…………」
俺が頭を抱えているとココの後からもう二人、片方は流れるような金髪にココとは違う形……おそらく羊の角を頭に生やした女子生徒と、その女子の話を途中で叩き斬って話しかけてきた小さな冠とあめ玉の髪留めが特徴的なピンク髪の女子生徒と、頭に小さな角と背中に小さなコウモリのような羽、そして、先端が特徴的なスペードの形をした尻尾を生やした赤い髪の女子生徒と、褐色の肌に白いショートの髪をした活発そうな女子生徒、最後に特徴的な尖った耳をもった拙い言葉遣いの男子生徒がひょこっと連なって顔を出したと思うと、赤い髪の子を先頭にそのまま俺を取り囲んでワイワイとし始める。
「お!おにいちゃんなのだ!どうしてここにいるのだ~?」
「何々?ロアのお兄ちゃんなのか!?」
「でも~悪魔じゃないよ~?」
「あなたは、一体、なに……ですか?」
「っとと、ハイハイ一旦落ち着いてくれ。まずロア、俺も今日からここに通うことになったんだ改めてよろしくな。それで他のお三方とそこの君は初めまして、本日編入してきた高等部二年、鴻山龍神だ」
「あ、はい!角巻わた「姫森ルーナなのら~」「あたしは葉山
…………えと、何だ?この角巻って子は話す度にその途中で被せられるのが当たり前なのか?
「ハッハッハ!流石はクソザ「お前も、もうちょい、黙っとれい」へぶっ!?」
「すっご……扱いが手慣れてる…………」
「というか、お前らまで来たってことにびっくりしたわ……昼飯は?」
「まだ、これから、皆、食べる、とこ、黒お姉さん」
「それなら皆で食べようよ~」
「それは~とってもいいお話なの~」
「ころねのパンは誰にもあげないよ?」
「ころさん、誰も取らないから安し」「天音……と言ったか?君は同志かな?」
「ええと……百鬼先輩ですよね?それで、同志っていうのは…………」
(ゴニョゴニョ)「!!同志です」
「なら、同盟を結ぼう」
「何か変な同盟できてんだけど……?」
「むぁ、ふふぃんびぇびぁい?(まぁ、いいんじゃない?)」
「…………一気に賑やかになったな。後、葉山だっけか?喋るならしっかり食べてから喋りなさい?」
「皆楽しいならいいことなのだ♪それよりもおにいちゃん、いつものお願いしてもいいのだ?」
「ん?ん~…………今日は店には来ねぇの?」
「今日はパパとママと一緒に過ごすからいけないのだ~……」
「そうなのか……。っと、わかったからそんな悲しそうな顔すんなって、それじゃ俺が悪いみたいになっちまうだろ。ともかく……ほら、おいで」
「わ~い!!」
「「っ!!??」」
「お~、これはまた……」
ちょこちょことこちらへ来た先程の赤髪の子……夢月ロアを、胡座をかいた俺の足の上に座らせてから弁当を開こうとすると、何故か俺の左右には天音とあやめがすぐさま陣取る…………しかも、かなり距離を詰めて。
「いや……こんだけ広いシート敷いてんのに何故?」
「いえ!先輩は気にしないで下さい!」
「余達が好きでここに座っただけだから!」
「…………まぁ、いいけどさ」「でよ~♪」
それ以外の奴らも各々好きな様に腰を下ろし、それぞれ自分の弁当を食べ始m「お兄ちゃん♪お兄ちゃん♪この唐揚げほしいのだ~♪」こらこらロアや?割り込むんじゃないよ、これじゃどこぞの羊じゃないか。…………コホン、ともかくそれぞれ己の弁当を、皆で称賛しあいながら賑やかに昼休みも過ぎていくのだった……
「…………はっ!俺は何」「その唐揚げはアタシのモノデス!!」「へぶれっ!?!?」「ココ~?なにまた副会長君気絶させてんだ?それと、残念ながら唐揚げは売り切れだ」「WHAT!?!?」
「おいひぃ……」「こんな唐揚げ初めて…………」「ん~♪この味がいいんでよ~♪」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その後は何事も…………なくはないな。ようやく意識と正気を取り戻した副会長には土下座で謝られたし、千花夏はコッペパンを10本買ってきたし(大方の予想通り買い物戦争に敗北したそうな)、俺の回りに集まった連中は俺の弁当の取り合い始めたし、そこにロアの友達三人も集ってえらいことになったし……とにかく退屈しないランチタイムを取った後、俺は今……
【【す・い・ちゃ・んは~~今日も?】】
「「「「「「「「「「か・わ・い・いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
「…………ン~ダコレ」
「ははははははっ!スゴいだろ!!」
クロ、あやめと共に教室に戻るなり金剛に引っ捕らえられて問答無用で体育館に連れてこられた。そして、連れてかれためちゃくちゃでかい体育館はライブ会場へとかわり、そのステージでは一人の女の子が歌って踊っている。
「てか、あのステージにいる水色の髪の子ってうちのクラスの奴じゃん」
「おや、見慣れない者がいるな」
「や~、金剛くんもきたんだ。それと久しぶりだね、鴻山くん」
「お、来たか!
すげぇなぁと感嘆しながらステージを眺めていると、少し色素が薄めの髪をした黒淵の眼鏡をかけた長身の男子生徒と、学校規定の制服の左袖に航空機の飛び立つステッカーを着けた濃い翠髪の少し小柄な男子生徒の二人組に声を掛けられる。
…………片方は金剛の様子からして仲の良い友人といったところで、確かこの特徴的な髪色で零斗っていうと……
「…………まさか
「そうそう。小学校振りだね!」
「マジか!久しぶりだな~!」
「旧友なのか。して、先程の口振りからして、我が崇高なるアイドルを早くも把握しているようだな」
「ん、ああ……自己紹介の時に『アイドルやらないか?』って聞かれたのが印象に残ってたんだよ」
「ほほぅ?……まぁ確かに口は悪めだが良い容姿をしておるな、目をつけられるのも無理はない」
「……荒れるかと思ったがマトモみたいだな」
「ハハッ、確かに彼女は我らの崇拝すべき存在。だが我々は彼女が悲しむことはしないのが心情さ」
「誘われた…………?」
「零斗~?今は行くなよ~?」
「あっと……ごめんね」
「はぁ……その妄想癖……相変わらずだなぁ」
「旧知の仲を改めるのもいいが……そろそろ自己紹介させてもらおうか。私はそこの派手な奴の友人の
「っと、俺も自己紹介が遅れてすまねぇな。俺は鴻山龍神、そこの無駄に元気な奴の幼馴染みだ。零斗もだが、俺の事は龍神とかコイツみたいにシンって呼んでくれ」
「ちょ……お前ら、俺の扱いちょっと酷くないか?」
「「「別に外れてないだろが(でしょ)(だろ)」」」
「…………えぇ~……てか、零斗もかよ……」
大袈裟に肩を落とす金剛を横目で見た後三人で顔を会わせてから少し笑い合う。そうしている内に会場のボルテージは更に上がって数人は顔を真っ赤にさせながら叫ぶほどとなっていた。
「うぉ……すげぇ人気だな」
「当たり前だ、これこそ星街すいせいちゃんの力さ」
「星街すいせい?」
「あの子の名前だよ。本名をそのままアイドル名にしてるんだ」
「なるほどなぁ。……ただ、これ授業どうすんのさ?まだまだ終わる気配ねぇぞ?」
「それについては大丈夫だ。今日水曜日は“すいちゃんデー”と言ってな、すいちゃんの予定が合えば五時限目を占拠してライブを開催しても良い事になっている」
いやいや凄すぎるだろ。学校あげて応援に回るとh
「因みに、この方針は私が次期生徒会長としてのありとあらゆる力をもって強引に押し通した」
ごり押しかよ!!てか、お前が主犯でしかも、次期生徒会長かよぉぉぉ!!
「ホント、よく許可してくれたよね~……」
「だな……」
「普通通らねぇよ、そんな案……。てか、金剛」
「何?」
「俺はそもそもの話、何でここに連れてこられたんだ?」
「あぁそれな。実は……【【あ!鳳く~ん!!連れてきてくれたかな~~???】】……っつうわけだ。おぅ!!呼んできたぜ~!!」
【【ありがとう~~~!!!!】】
「っあ~…………呼び出されたのか。…………しかも、こんなに大勢の前に」
「すいちゃん恒例の通過儀礼だね。ま、死にはしないから大丈夫だよ」
死にはしないからって……何かしら痛い目にはあいそうな風に言うなや。しかもさ……
(おい、あの男か?)
(あぁ、アイツが噂の編入生だ)
(良いルックスをしてやがる……しかし、それがどうしたって言うんだ)
(下手なことをすればコロス)
(良いことをいったな君、俺も手伝おう)
(よし、我も協力するぜよ)
(汝に力を授けよう)
(((((((お前、何様だよ!!?)))))))
(我、崇高なる我らがアイドル、星街すいせい様に宿りし守護霊である)
(((((((その力、喜んで受け取ろう)))))))
さっきから目の前の集団全員の視線がこちらに向けられてて、そのひとつひとつが突き刺さるほど痛いんだが?てか、ホントにこれ下手なことをしたら死ぬよな?殺されるよな?打ち首晒し首は確定だよな?…………なんか途中で変なコントが聞こえてきたが……そこには突っ込まないでおこう。
「…………行かなきゃダメ?」
「逆に行かないのならここで君に我が
「…………行けってことか」
「理解が早くて助かる」
はぁぁ…………あんまりこういう大舞台は立ちたくないんだが……。
天井を仰ぎ見つつ、ちらりと俺の事情を覚えているであろう金剛の方を伺うとニヤニヤとした顔だったが、その瞳には少し真剣な色が入っている…………そんな気がした。
「…………なるほどなぁ」
金剛の真意に気づき、誰にも聞こえないほど小さく呟く。実際少しざわついていた体育館内ではその呟きは、その淘汰に呑まれていった。それから顔をあげステージ上で首を少しかしげている感じの星街に向かって軽く左手を振るい『これからそっちへに行く』という意味を込めたジェスチャーを送り、一度大きく深呼吸を挟んでからゆったりと歩き始める。
「……………………っ」
………………昔程じゃないが…………やっぱりまだ、こういう所…………人が両隣に塀を作っている所を歩いていくと、嫌なもん思い出すし……そのせいで、気持ち悪くなるな…………。
「フ~………………」
だけども、このくらいなら、平気だな。
**************
「……アイツ、少し様子がおかしくないか…………?」
「………………昔より少しはマシか」
「……………………金剛くん…まだ、シンくんは……」
「…………ああ。だけど、あの時よりかはまだましだ」
「金剛。シンは一体どうしたんだ?」
「………………わりぃ、麗鵝。お前でもまだ話せねぇ……」
「…………そうか……ならば、聞くまい」
「……ありがとな」
**************
…………あ~………………そこそこ疲れた………………。
人垣を通り抜けなんとかステージまで挙がり、ふり返ると……
「………………うぉ」
そこにはいつか見たような人の山…………あの時とは俺の状態とかも違うから大丈夫っちゃあ大丈夫だが…………それでもちょっとキツいか。
「圧倒されてる?」
「…………流石にな」
「キツいのなら戻っても……」
「…………戻ったら死が待ってそうだから大丈夫だ」
「アハハ、それ逆に大丈夫じゃないよ~」
俺の顔色を気にして、少し心配そうに小声で声をかけてくれた星街に半分冗談で半分本気の言葉を返すと、彼女は安心したかのように軽く笑ってマイクを持ち直す。それを横目で見ていた俺ももう一度深呼吸して気分を落ち着かせてから、一応星街の少し斜め後ろに立つ。
【【はい!それじゃ紹介するよ~!!今日私のクラスに編入してきたばかりの鴻山龍神くんで~~す!!!】】「はい、どうぞ」
「え?ちょ【【おま……あっと…………スゥッ……ッと……ご紹介に預かりました、鴻山龍神だ。……まぁ、よろしく】】……いきなり渡すなや、びっくりしたわ……」
「えへへ、ごめんね【【鴻山くん、ありがとー!さてさて~編入生君を紹介したところで、今日のお歌のコーナーはおしまい!!次は~?】】……鴻山くんてゲーム機持ってる?」
「あー悪い。あるっちゃあるが今教し……「へい、こちらに」え、天音?」
なぜか真っ黒い……いわゆる黒子の姿に今日はやけに見る羽根を生やした人が、何故か俺の鞄を恭しく捧げてくる…………というかもう声で分かるって、お前天音だろ。何でここに……あ、いやまて、そういや、生徒会の腕章つけてたわ。…………いや、だからって俺の鞄持ってんのおかしくない?
「…………じゅうで「充電完了しております」…………アッハイ」
充電もしてあるとかもう逃がさない気マンマンじゃねぇかよ!
あぁ、もう…………正直言って、ここじゃゲームやりたくねぇんだよなぁ…………けど……。
軽く肩を竦めてから黒子天音から鞄を受け取ってそこからホイッチを取り出して、星街に向けて『いいぞ』と合図を送る。すると、満面の笑みとなった星街がパチンと指を弾くとステージ上部からめちゃめちゃ大きなスクリーンが2つスルスルと降りてきて、それと同じくして俺達の近くにはホイッチのゲームスタンドをのせた大きなテーブルとモニターが用意されていた。
【【お待ちかね!!私!!そして今日は~彼とも!!ゲーム対決の時間だよー!!】】
「……用意周到なことで…………。それで、プレイするゲームは?」
「お?以外に乗り気かな?……ゲームは“テトリス99”」
「って~と、お前とここにいるやつらのうちの97人か」
「うん♪それで対戦方法は1VS1VS97」
「つっても、恐らく1VS98か……」
「アハハッ!それはそれで面白そう♪」
「面白そう……というか、俺が地獄見るだけだわ……」
ったく…………やる気にさせてくれるぜ。あんまり得意なゲームじゃねぇが…………
「…………先にいっておく。…………俺は売られた喧嘩は買うタイプだ」
「…………ヘェ……?」
「…………全力でやってやる…………だから、覚悟しろよ?」
俺の言葉が近くの奴らに聞こえていたのだろう、小さくざわつき始めたと思うと、それはすぐさまこの会場全体に広がっていく。そして…そのざわつきは非難とか、イラつきのものではなく…………
“何やってんだ”という焦りと混乱の声。
そういう反応からして、このゲーム…………星街の十八番だろう。
「それなら…………せいぜい、私を楽しませてね?」
「お~お~……大きくでるなぁ……」
それだけ自信あるってことか…………
ーーーーーま、こっちも負ける気はさらっさらねぇがな。
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「アッハハハハハッ!!!結局アイツの本性何一つ変わってねぇわ!!」
「…………ハァ、聡明な奴かと思ったが……気のせいか」
「アハハッ、それは違うよ~」
「と、言うと?」
「アイツはな~確かに基本的にローテンション気味な奴さ。んで、口は悪いし、サボることには全力を注ぐ上級サボり魔d「それは僕らも言えることだけどね~」零斗は少し静かに、今からいいこと言うんだから」
「……それは自分自身で言うな」
「うっせ。ともかく、アイツは上げれば切りがねぇ程色々やってるわけだが……それ以外はアイツはすげぇんだわ」
「お前がそこまで手放しで誉めるとはな…………それほどなのか?」
「あぁ。俺はアイツに今まで一度たりとも勉強でも運動でも勝った事はねぇ」
「中間や期末でも上位常連のお前がか!?」
「僕も結構、勉強教えてもらってたんだよね~」
「お前は何時もだっただろうが。…………そして、アイツにはな勉強や運動よりも更に得意とするもんがあってだな…………」
「…………まさか……!!」
「ククッ、お前が思った通りさ…………
ーーーーーーーーーーアイツ、俺の幼馴染み……鴻山龍神は
ーーーーーーーーーーゲームをやらせりゃ天下一品だ
…………ま、今回のテトリスとか、ぷよぷよとかはあまり得意なジャンルじゃねぇから勝てる確率は低ぇだろう。だが、アイツは早々簡単に負けるようなタマじゃねぇし……何より星街が少し油断してるのが不味いかもしれねぇな。だがどちらにしてもーーーーーーーーーー
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「も~!クロちゃん何~?私昨日の徹夜分この時間寝たかったのに~!」
「そもそも徹夜をやめろ!同じ家で寝てる私の苦労を少しは理解しろ!!」
「でも……フブキはともかくどうして私まで?」
「うーん……簡単に言えば有能株の紹介?」
「ゲーマーズに取り入れると面白そうだよ~」
「まぁ、少し待てよ……うし、間に合ったか」
「んも~……あれ?ステージにいるのって、すいちゃんと…………鴻山くん?」
「え?もしかしてこれからすいせいとテトリス勝負!?」
「わお~いきなり凄いことに」
「にゃぁっ!?いきなりそれはキツいよ!!」
「ハハハハハ!やっぱりそういう反応するんだな!」
「予想通りでちょっとつまらないなぁ…」
「いやいや、おかゆはフブキに何を求めてるのさ……」
「と、止めた方がいいんじゃ……?」
「残念だがもう止められない、止まらない。だがもう少し待ってろ、きっとーーーーーーーーーー
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「ふぃ~」
「お疲れ様」
「うん……」
「どした?えらく不安そうじゃないか…………たの」「ハイハイ、レンは暴走しないでくださいネ」
「…………誰のせいだと……」
「どうどう……落ち着いて?…………それで、何か不安な事があるの?かなた」
「うん…………テトリス勝負であそこまですいちゃん先輩に張り合おうとするなんて、無謀すぎないかなって……」
「確かに……テトリスってせんぱ」「フフン!かなた達は会ったばかりだから知らないのは当然デスガ、MyBrotherなら大丈夫デス!」
「えぇ……どっから来るの、その自信……」
「そりゃMyBrotherの実力を知ってるからデス!確かにすいせいパイセンの実力だと厳しいゲームにはなりマス。けどそれは逆にーーーーーーーーーー
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「ちょちょちょ!?何やってんスかあの人!?」
「あはは……よりにもよってすいちゃんに勝負……というか、喧嘩売っちゃったね」
「うっわ~……命知らずというか、無謀というか……」
「う~む……そうとも言えないかも」
「どうしてさ?」
「実は、さっき余も彼と対戦したんだけど……」
「そういや、あやめちゃんも午前中丸々サボってたもんね」
「……ん?そうするともしかして椎名さんとかおかゆもいたの?」
「?いたけども……」
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!あてぃしも行けば良かったぁ!!」
「いや……去年の成績見るにあやめは大丈夫だけど、あんたはサボっちゃ不味いでしょ……」
「「「確かに」」」「あはは……かくゆう余もそんなに余裕があるわけではないけど」
「うぐぅ……そこを突かれると痛い…………」
「にしても、あやめちゃん半日だけでよく分かったね」
「ミオちゃんやフブキちゃんみたいな強い人とは何度か対戦してるから、その感覚でなんとなく……だけど」
「…………ってか、そういう先輩も詳しそうッスね」
「だって……私も彼の幼馴染みだもん」
「「「「「え!!?」」」」」
「でも、彼は私がここにいるとは知らないと思うなぁ~。最後に話したの小学生の時だったし、それ以降連絡も取り合ってないから」
「お~これは感動の再会かな?」
「あはは……そうとも限らないかも。ただ、今ひとつ言えることはね………ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーこの対戦、きっと面白いことになる(ね)(かも)」」」」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ホイッチをスタンドに差し込んで起動させ、暇潰し用にいれていた“テトリス99”を立ち上げる。すると、巨大スクリーンにもその映像が投影され、早くも歓声が上がり始める。
「…………」
大丈夫。今はあの時とは違う。
少し荒れ始めている心を落ち着かせていながら、先程星街に示されたこのライブ専用回線から対戦ルームに入ると、俺が最後だったらしくルームが満員となり、対戦開始までのカウントダウンが始まる。
……さて……それじゃ
「…………行くとしますか」
そう呟くのと同時にスタートの合図がかかり、すぐさま俺はスティックを弾いた…………
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「そらちゃんが気になる子ってあの子?」
「うん♪」
「え~、なんだか冴えない感じ男の子だょ?」
「そうかな~?かいちょ~の言う通り、面白そ~な感じがするけど~」
「ロボちゃん、分かってる~」
「いぇ~」
「……ふむ、しかし……初日から半日授業をサボっていたらしいぞ」
「私もその話は聞いているわ。でも、それ以上に彼の成績が良すぎて先生方もあまり口出しできないようね」
「……うぇ、そんなにいいの?」
「聞いた話では、そらですら達成できなかった学園設立以来初の試験オールパーフェクトで編入してきたらしい」
「オールパーフェクト!?」
「そ。彼…………
鴻山 龍神は本物の天才なのよ」
act-1 end
To be continued
ホロライブ最新話、いかがでしたでしょうか??
さてさて、次回は少し間隔あきまして、とじみこかストライクウィッチーズのどちらかになる予定です!お楽しみに。
でも、途中のとある年に一度のイベントには投稿しますよ(番外編)
独り言コーナーはお休み。
では、ゆゆゆ最新話も含めまして、誤字脱字、ご意見、ご感想の方、気兼ねなくお寄せください!!
今後ともよろしくお願いします!!