9/10のリーリエに備えてリリース開始時からため続けたダイヤが火を吹くぜ(120000ダイヤ)
所で剣盾キャラ追加まだー?
「迎えにきたよ、ユウリ」
「こんばんはマリィさん。モルペコも」
今日のユウリは白のキャスケットを目印にグレーのニットパーカー。中に白のリボンワンピースを着込んでいる。
ユウリが選んだまだオーバーグラスは付けてはいない。
「ユウリ、眩しくなかか?」
「うん、まだ大丈夫。ありがとう」
(……光に弱からしいばってん、無理せんごとしてほしか)
何かあれば、すぐに助けれるようにはしてある。
(……でもやっぱり、あたしの目に狂いはなかったけんね)
ユウリの服装は、あたしと一緒に選んだ服装。ブティックに買いに行けなかったあの日。ユウリと一緒にカタログを小一時間にらめっこして決めた。
「ユウリ、よう似合っとるね。……ばりあいらしか…」
「…っ!?」
顔を真っ赤に染めて目を逸らしたユウリ。あたしの頬が自然と緩むのを感じた。……ユウリと一緒におると、自然に笑えるような気がする。
モルペコがユウリの足元に駆けよっていき、ひょこひょこと跳ねまわった。ジムリーダーのお仕事や取材でここ最近は会いにいけてなかったからかモルペコは嬉しそうだ。
「うらー!!」
「わわ、モルペコ。元気だった?」
「もーモルペコ、ユウリが困っとーやろ」
(…まぁ、あたしも嬉しかばってんね)
いつもよりおめかしに時間をかけたのはユウリには内緒だ。
「じゃあマリィさん、今度こそよろしくお願いします」
ユウリと会うのは一緒出かけようとしたあの日以来。少しだけ不安を覚える。
「…本当に大丈夫と?」
「うん、この日の為に頑張ってリハビリしたから」
マリィさんが頑張ってること知ってるから、私も頑張ったんだ!!と嬉しそうに話してくれる。…恥ずかしか……
手を繋いでゆっくりと進む。…あの日と違って自分の力で歩けている。一歩一歩呼吸を整えながら、確実に。
「……すごい」
ユウリの表情は真剣で、あたしの声は聞こえていなさそうだった。モルペコも後ろから着いてきて、ユウリの事を応援している。
ハロンタウンの夜は静かで、風に揺られて草木が擦れる音と遠くから聞こえてくるホーホーの鳴き声ぐらいしか聞こえてこない。
ちょっと前のスパイクタウンなら、アニキのライブで騒がしくなってくる時間帯だ。…今は多分あたしの事について話し合っているはずだ。……アニキが主体になって。
ジムリーダーになったあたしをどうやって補佐していくかの話し合いらしい。…でも、この間たまたま聞こえてきたあたしの彼氏?についての話には、思わず耳を傾けた。
なんか、どこの馬の骨〜とかマリィには早い〜とかようわからん事を話しとったっけ。
その時のアニキは魂が抜けたように、ばり落ち込んどったなぁ……
「マリィさん、私行きたい所があるんです」
森の中に入って、少し休憩をしてからユウリはそう言った。
「行きたい所?どこ行きたかと?」
「ここの一番奥に行きたいんです。…まどろみのもりは私が今ほど貧弱じゃなかった頃、お隣さんに連れられて来た所なんです」
お隣さん……?ホップのことやろうか?…ホップならありえそうやね……
「結局その時は一番奥にたどり着く前に霧が深くなって、途中で戻らざるを得なくなって」
何処か懐かしいそうな表情だった。…きっと数少ない思い出の一つだから……?
少しだけ、胸が痛くなった。
「後々、まどろみのもりの事を調べたんです。それでも何も出てこなくて」
「だから、一度でいいから見てみたいって思ったんです。……でも、今日は難しいかな………」
これだけの距離、歩いただけなのに。と自嘲が混じった笑でひっそり呟いたのが聞こえた。
「……ユウリっ」
あたしは、思わず抱きしめてしまった。ユウリも優しく抱き返してくれる。…やっぱり、抱きしめられる感覚はなくて……その腕は細かった。
「……マリィさん、聞こえてました…?……ごめんなさい。…っ私、言うつもりはなかったのに……」
……暫く抱きあってから、ユウリはぽつりぽつりと話し始めた。
「…やっぱり私、辛いんです。手伝って貰っても、何も出来ない事が。……それなのに、私、わがままなんて言って」
「……何も、出来ない癖に……何も、返せない癖にっ」
心做しかユウリの抱きしめる力が強くなる。ふとユウリを見ると、涙が頬をつたっているのがわかった。
「…ユウリ。それは違うっ」
……まだ、ユウリは不安定だ。だから、あたしが手を引っ張ってあげんと………
「前にも言ったやろ、頼らな生きていけんって」
色々な人達の助けを借りて、あたしは生きている。どんなに些細なことでも、力を借りている。モルペコにだって。
「…でもっ」
…ユウリは一人でいることが多かったから、ユウリ自身を除いて考えてしまう癖がついている。
自分がやりたいからでは無く、相手がどう思うかで行動をしている様な気がする。
「ユウリ、あたしはユウリからいっぱい貰った物があるんよ?……こうやってユウリとゆっくり話す時間とかだってそう」
「ユウリと過ごす時間、あたしにとってばり大切ばい!!」
…いつまでも、ユウリと一緒におれたらいいのに。
「…あたし、ユウリと一緒におることが出来て、ばり幸せよ」
「っ!?」
その言葉を聞いたユウリが顔を真っ赤にして目線だけ逸らした。……今のあたしも、まっかっかやろなぁ。
…言わんときゃよかった。ばり恥ずかしか………目が合わせれん……鼓動の音が普段より大きく聞こえる。……ドキドキが止まらないっ……
少し落ち着けるよう、軽く深呼吸をしてからユウリと目を合わせて話す。
「…ユウリにも出来ることはあるっ」
「それって…」
あたしはユウリから貰ったファンレターを取り出す。今のあたしの大切な、大切な宝物だ。
「ユウリのお陰でね、あたしは勇気を貰ったけん。それに、あたしがユウリに会うきっかけにもなったやろ?」
純粋な思いは、人の助けになる。あたしはユウリの純粋な思いに力を貰った。
「こうやって、気持ちを伝えること。ユウリは上手ばい!!」
言葉を素直に伝えられる力は、きっと皆を幸せにする事が出来る。その力をユウリは持っている。
「………っ、そう、なのかな……」
険しい表情で不安げに呟くユウリ。納得出来ていない様だ。…やっぱり、根づいてしまった負の感情は簡単には振り解けない。……ユウリなら尚更だ。
「…ねぇ、ユウリ。お願いがあるんよ」
ユウリなら、また溜め込んでしまいそうだ。自分の価値を下げる考えをしてしまうだろう。
…それならあたしは、言葉でユウリを動かすっ。あたしは、ユウリに前を向いて欲しいっ!!ユウリなら、出来るって教えたか!!
「…あたしを、応援してほしか」
「…私になんか出来ません………それにエール団さん達の応援の方が……」
ユウリの手を両手で握る。目線を合わせて、ユウリの言葉を遮る。
「…嫌。あたしは、ユウリの応援が、いい」
「それに、ユウリなら大丈夫。きっと出来る。別に失敗したって、あたしはそれが嬉しいんよ。……だって、ユウリの応援やけん」
ユウリの応援で百人力ばい!!と言うと、何だか照れくさそうにしていた。
(これで少しだけでもユウリが前向きになってくれたら、あたしはばり嬉しか!!)
休憩を取りながらあたしは暫くエール団とのエピソードを話していると、ユウリがふと、考えて事をしている事に気がついた。
「ユウリ?どうしたと?」
「…マリィさんのお家です。ふと、気になって……」
心做しか、ユウリの顔が赤くなったような気がした。多分、気のせいだろう。
…あたしの家、か。ユウリがそう思ってくれとってばりうれしかよ!!
…でも。やっぱり気になるのはユウリの体調面だ。ハロンタウンからスパイクタウンまではかなり離れている。
「…うん。あたしも誘いたかったんよ。でも、結構距離があるけん。……タクシー、乗れると?」
もし行くなら、空を飛んで向かうことになる。気温も低く、揺れも激しいタクシーではユウリが弱ってしまいそうで。
「…なら私っ、もっと頑張るっ。リハビリして、マリィさんのお家でお泊まりしたいっ」
「一人で歩ける様になって、マリィさんと一緒に居たいっ」
「…そっか。ありがとね、ユウリ。……でも、無理はせんようにね?わかっとる?」
今日見せてくれた一番の笑顔でユウリは返事をしてくれた。不思議と曇が晴れて言った気がした。
…ふと、考える。
(……ユウリは、どれだけ努力したんやろうか)
歩くこと。あたし達には普通のことだけど、ユウリは違う。誰かの手を借りなできんこと。
あたしとしては、もっと頼ってほしかったけれど。
でもユウリはそれをよう思わんかった。前にユウリのおか
あさんが言っていたことを思い出す。
―――ユウリはね。マリィちゃんと対等になりたいのよ。身体が弱いから、気を使わせちゃうのが嫌みたいで。
―――……実はマリィちゃんが初めてなのよ。ユウリの事を親身になって考えてくれた子って。…ありがとねぇ。
―――ユウリはね、マリィちゃんと一緒にいろんなところに行きたいって。その為にも一人で出来ることを増やさなきゃいけないって言ってて。
―――前にはなかった、生きる気力が。マリィちゃんのお陰で…………
―――だから、ユウリを応援してあげて。きっと、ユウリも……………
……多分、果てしない道なはずだ。それでも、ユウリはその道を歩んでいる。
頑張ってとは、言わない。きっと、ユウリは嫌がるから。
なら、あたしに出来ることはユウリのそばに居てあげること。
それだけだ。
あと2、3話は近いうちに更新できるかも(するとは言っていない)
貴方には命に関わってしまうが、どうしてもやりたい事がある。やりたい事は生涯の夢。
-
命に変えてでもやる。
-
やりたい事を諦める。