仮面ライダー01<ゼロワン> × 新サクラ大戦 ー新たなるはじまりー 作:ジュンチェ
ダブルオーのエルスとか言う人も結構いますけど、自分はターミネーター2思いだしたしたねあれ。あと、不破さんのゴリライズパワーが普通に役立ってシリアスなのに笑ってしまった…w
支配人室…… 要は社長室と同じようなもので、典型的な社長専用デスクを中心に据えられているのはお約束。飛電の社長室に比べると、掛け軸や皿が飾られており、棚の上には扇子が開かれて堂々としている。独特のセンスだが、もう少し自分の社長室も華やかにしてみようかと考えていた或人は取り敢えずこの帝国劇場の支配人であるすみれと名刺交換を……
「あら、そちらが名刺…? 紙ではないのですね。」
「え? まあ、紙もただではありませんから。」
やっぱり、たかが名刺にこんなに驚くのはおかしくない? まあ、紙の名刺も使っている人はまだまだいるけど…(1000%おじさんとか)、実際のところ規模が大きい会社になれば社員ひとりひとりに支給する名刺の金額も馬鹿にはならないし、役職などが変われば更新に一手間。加えて、古い名刺は使えなくなるし新しい名刺が来るまでタイムラグもある…資源も時間もエコじゃない。
一方、このライズフォン機能の飛電製名刺ならデータを更新すればすぐ使える。紙も消費しないので環境にも優しいはず。
そんな飛電名刺は既に先代社長の祖父の頃から普及してたし、特別に珍しくもなんともないような…
「では、改めて私がこの帝国劇場の支配人を務めております、神崎すみれと申しますわ。失礼にあたると存じますが、随分とお若いですのね。神山隊長とそこまで歳は変わらないようですが……」
「亡くなった先代の社長が祖父で、遺言に添って私が後を継いだんです。まだまだ新米ですが、優秀な社員と信頼できる秘書のおかげで何とかやれてます。」
確かに社長にしては、歳若いというのは事実。気になるのは仕方ないだろう…この手の質問は慣れていると苦笑して返す。すると、すみれも『すみません、私も人のことは言えませんわね…』と苦笑して返された。そういえば、支配人という役職を担う彼女も自分より歳上なのは確かだがまだ若い…いくつなのだろう。この手の質問は女性には野暮だが。
「…さて、神山くんお茶をお客様に出してあげて。今、カオルは留守にしているから。」
「は、はい! (…お茶、何処にあったっけ?)」
同室していた神山を一旦退室させ、ここで支配人と社長でふたりきり…さて、人払いをしたということは他の隊員に切り出せない話をするつもりだろう。
「さて、飛電或人さん…貴方は神山隊長の報告にあったように『仮面ライダー』…で、間違いないですのね?」
「…はい、ゼロワン…仮面ライダーゼロワンです。」
「……そう。なら、かつての花組や本郷猛についてご存知では?」
…? 花組?本郷? 何の話だろうと首を傾げると残念そうな顔をしたすみれ。仮面ライダーのことは知っているようだが、どうもゼロワンのことではないらしい。
すると、彼女は自分のデスクの引き出しからある物を取り出して或人へと手渡す…
「では…これが何かわかりますか?」
…それは、本来ならばこの世界に存在しないはずのもの。見た瞬間、目を見開かざらえなかった。
「…これ、滅亡迅雷のッ!?」
そう、まさかの滅亡迅雷フォースライザー…
或人も時間改変事件に緊急措置として使用したこともあったが、本来ならば滅亡迅雷の仮面ライダーの変身ツールである。無論、ライダーシステムなんて一般に出回るわけもない…なら、何故に彼女はこれを所持しているのか?
…その理由も語られる。
「先日、わたくしの夢枕にオーマジオウと名乗る者が現れました。必ず、これを必要とする『新たなる仮面ライダー』が現れると…。そして、これを渡すべき者に渡せば、『太正の1号』への道が拓かれると。そして、目覚めた時に枕元にこれがありました。」
「…!」
オーマジオウに太正の1号… まさか、ここでまた接点が。
フォースライザーの出所はわからないが、どうやらこの事態も想定しており先回りして手を回していたということだろう。しかし、今の自分にはゼロワンドライバーがある…正直、これは必要になるとは思えないのだが。…更に、彼女は続ける。
「わたくしたちは、この大帝国劇場で歌劇を行う『帝国歌劇団』…そして、帝都・東京を守護する『帝国華撃団』でもありますわ。恐らく、あなた方の世界には存在しないでしょうが…
そして、わたくしは仮面ライダーと名乗る異邦の戦士たちとかつて共に戦ったことがありました。それが、10年前の降魔大戦の時… 彼等は世界の平和と引き換えに当時の華撃団と共に姿を消してしまった。そして、今…また新たな仮面ライダーが華撃団の前に現れたということは、再び大きな世界の危機が訪れる前触れではないかと考えていますわ。」
「ま、待ってください! 全然話に着いていけないのですが…!?」
待って、待って!?と手を出す或人に先走り過ぎたと理解したすみれ。そうか、この子はまだうまく状況を呑み込めていないのだ…。
どうやら、ここは手順を踏んで説明していく必要がありそうだ。
「少し外に出ましょうか。それで、状況がもう少し理解しやすくなるはずですわ。」
こうして、或人はすみれに劇場の外へ連れ出されることになる…。この時、彼等はすっかり忘れていた。
………お茶を持ってきた神山が、入れ違いになり途方に暮れてしまうことを
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……飛電インテリジェンス 社長室
イズはホログラムを起動して、衛星ゼアの最高機密の秘匿事項にアクセスする。
それは、失われた時間軸の記録映像。ヒューマギアたちが打ち上げられた衛星アークによって人類に反乱を起こして、地上の支配者へと取って代わった世界の映像がそこには記録されている。この時間軸は黒幕であったタイムジャッカー・フィーニスと、契約していた初代アナザーゼロワンであるヒューマギア・ウィルの撃破により、無かったことにはなったが記録だけは衛星ゼアに残されている。
その中には、バルカンとバルキリーがアナザーゼロワンを撃破する映像もあり、不破と唯阿は非常に驚いていた。
「おい、こんなの記憶に無ぇぞ!?」
「デイブレイクが成功した世界か…考えただけで、ゾッとするな。」
このふたりにはその記憶は無い。失われた時間軸の記憶を保持しているのは衛星ゼアに接続している或人とイズのみ。今後、この手の事態は起こらないという予想と、公開しても無用な混乱を招くであろう衛星ゼアの回答結果により秘匿されていたのだが……
再び現れたアナザーゼロワンというイレギュラー。更に、次ぐ異常事態によりエイムズの協力は不可避ということからふたりへ情報の公開に至ったのである。
……そして、イズは更に説明をする。
『今回、タイムジャッカーの介入は間違いないかと思われます。敵の狙いは不明ですが……。もしかしたら、奪われたデイブレイタウンの押収品が関係があるかもしれません。』
狙いは謎、情報は不足しているが皆無ではない。奴等はデイブレイクタウンからの押収品を狙っていたならそこに手掛かりがあるはず…。となれば、唯阿というわけだがやはりこちらもエイムズの機密に関わる分、渋る顔をせざらえないが事情が事情。不破からの視線もあり、ライズフォンを操作して情報を開示する。
「やむ得ないか…。これが、奪われたものを含めた押収品の一覧だ。」
ホログラムに流れるゼツメライズキーやライザー…旧型のヒューマギアといったデータの一覧。文字通りの滅亡迅雷の遺産の数は中々のもので、ゼロワンのプログライズキーのレパートリーに負けてはいない。だからといって、特別なものは無いようだが……
『…!』
その時、イズの目に留まったデータが…
『これは……』
コバルトのゼツメライズキー…破損はしているようだが、『飛蝗』のデザインが確認できる。その隣のデータにはフォースライザーとそっくりな変身ツールが映しだされている。
『…(ロッキングホッパーゼツメライズキーと、サイクロンライザー…。)』
まさか、まだ残っていたとは。この2つは或人の父親であるヒューマギア=飛電其雄が『仮面ライダー1型』へと変身するために使っていたツールで、現在のライダーシステムのプロトタイプと推測されている。
仮面ライダー1型は、失われた時間軸で或人たちに超えるべき父親の壁として立ちはだかった。そして、息子との死闘を経て己の使命と悲願を全うしたのである。
…時間軸が元に戻った現在、ロッキングホッパーゼツメライズキーは或人の手元から消えた。もし、現存するならデイブレイクタウンの滅亡迅雷の手に…という予測もあったが、出来れば的中はしてほしくはなかったというのがイズの思いである。…或人もきっと、同じだろう。
『…(奪われては、いないようですね。)』
せめてもの救いはアナザーゼロワンに奪われていないこと。取り零したのか、そもそも眼中に無かったかは謎だが、ほっと胸を撫でおろす。
「そういえば、社長は大丈夫なのかそちらで確認は出来ないのか?」
…ふと、ここで唯阿は或人の安否を切り出す。正直、イズの平常運転ぶりに面食らっていたのだが、そろそろ完璧にタイミングを失いそうだったので質問をしてみたのだ。
『或人社長の行方は衛星ゼアが全力で捜索していますが、まだ足取りは掴めていません。生存しているかも不明です。』
「…変なことを聞くようだが、心配じゃないのか?」
『………私は或人社長を信じていますから。』
まあ、愚問だったが。自分の敬愛する社長が、そう易々と死ぬものか…かつては、今より絶望的な時間改変事件すら乗りこえたのだ、今回もきっと…。
「ま、あの社長がそう簡単にくたばるかよ。」
不破もイズに同調する。共闘する機会が多く、時には意見のぶつかり合いがあったからこそ、或人への信頼がある彼もまた生存を疑っている様子は無い。
『ありがとうございます、不破さん。』
「別にヒューマギアに気をつかったりなんかしねぇ……」
『お礼として、社長のギャグ100連発をお納めください。』
「……ちょっ、まっ!?」
そんな不破につい何か返礼しなくてはと、あくまで感謝の念でイズはデータを送る。しつこいが、あくまで善意なので悪気はない……例え、彼が仕事で笑いを我慢するため悶え苦しむことになっても。
…尚、唯阿は面倒なので放っておくことにした。
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一方の社長室の窓際……そこでは、令和の街並みの夜景を眺めるさくらの姿があった。イズたちの話についていけず、哀愁漂う姿で外を見る彼女にいつもの元気は何処へやら…
そこへ、歩み寄るヒューマギアの青年。
「平気……ではないよね?」
「あ、確か……」
「『せがた三四郎』だよ。ヒューマギアのね。」
彼は『せがた三四郎』…エイムズの所有のヒューマギアだ。技術者らしい白衣を着ていたりするが、癖っ毛の黒髪に優しそうな顔立ちは近所の優しいお兄さんみたいな雰囲気である…。
…そんな彼が、さくらの三式光武を解体した張本人だったりするのだが。
「君の光武は明日中には元に戻すよ。摩耗が激しい部品は可能な限り衛星ゼアに復元してもらってるから、状態は前よりよくなるはずだ。」
「本当ですか! ありがとうございます!! ……でも…」
三式光武を直したところで自分は帝都に帰れるのだろうか? 正直、不安で胸をがいっぱいでたまらない… 自分の華撃団の話などをしてもエイムズの面々はとても信じているようには見えず、この世界では自分は独りぼっちである。文字通りの孤独は歳若く幼さを残す彼女には堪えるもの…それを見越して三四郎はポケットからプログライズキーとおぼしき物を取り出す。
「君、仮面ライダーのことは知ってるんだっけ。 なら、これをあげる…社長から御守り代わりに貰ったものなんだけど。」
「え… でも、そんな大事な物……」
「良いから。多分、君には小さくても心の寄り処が必要だ。」
三四郎は強引に押し付けると、さくらも断りきれず受けとる。実際、自分の『憧れの人』と一緒に戦った戦士の縁の品なら特別に悪い気はしない。それに、あの若い社長ライダーには次に合う時には助けてもらったお礼を言わなくては……
「……ありがとうございます。」
「うん、どういたしまして。しっかり、大事に持っててね。…(出来れば誰の目にもつかないように…」
「へ?」
最後、何故か小声だったがなんだったのか?
この時、さくらは知らない……御守りと渡されたコバルトブルーのキーが『ロッキングホッパーゼツメライズキー』と呼ばれていることを。
(さ、『悪の1号』も本格的に動かないとな。)
そして、せがた三四郎と名乗るヒューマギアが意味深に微笑んでいたことを……
新サクラ大戦のアニメはオリジナルストーリーなるみたいですね。てっきり、ゲーム本編でアニメ削ってるシーンくさいの多かったので、こちらにまわす分をやむ得なくと思っていたんですが、どうなんでしょ。さくらちゃんの無限とか出てたし、ゲーム後の時間軸だとしたら、どんな展開になるのか……
夜叉「多分、私は出番ないですよ。これ…」
あ、そうそう、オリキャラなんですが敵側以外にも数名追加します。今回のせがた三四郎も名前だけのオリキャラなんですがその正体は……
夜叉「多分、私はスパ●ボとか出たら全裸の人みたいに、散々偽物呼ばわりされてスーパー自演大戦とかやらされるんでしょ。私は詳しいんです。(白眼)」
アナザーゼロワン『ありそうよね、あと3年くらいしたら…』
感想おまちしてます。