仮面ライダー01<ゼロワン> × 新サクラ大戦 ー新たなるはじまりー   作:ジュンチェ

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※お知らせとお願い

いつも読んでくださっている皆さん、ありがとうございます。

先日、私へのメッセージにゼロワン本編への不満の長文メッセージが送られてきました。原作の作品の意見が別れるのは仕方ないとは思いますが、個人的にゼロワン本編を楽しんで見ている身としては不愉快でしたし、対応にも困ります。ここ最近はストレスがたまりやすい日々だとは思いますが、どちらの作品も公式の苦情や不満、ヘイト的なメッセージ等はこちらへ送るのはやめて下さい。

マナーを守って、この小説を楽しんで貰えれば幸いです。







再起の鼓動 Ⅳ

仮面ライダー夜叉

 

 

 

判るのは明確に『敵』であること。ゼロワンへ翼を拡げ、脚から猛禽のそれより鋭く刀のような爪の羅列が襲いかかる。眼前の高さで羽ばたきホバリングしながら、容赦なく執拗に蹴ってくる夜叉をゼロワンはオーソライズバスターを斧形態にして盾がわりに凌ごうとするが、あまりの手数の多さと空中というアドバンテージが防御の穴を突き装甲に火花を散らす。

 

 

「くっ…!」

 

 

このままじゃ…! オーソライズバスターで凪ぎはらい、強引に距離をとるとシャニイングアサルトホッパーの演算機能を展開する。導きだされる夜叉への攻撃パターン…最適解は背後からの一撃。とった…!高速移動で視界を外し、不意を突かれ着地した瞬間を後ろからがら空きの脇腹目掛け一気に…

 

 

「甘い…。」

 

「!」

 

 

しかし、ガキン!という音と共にオーソライズバスターは止められた。不敵に笑う彼女はまだ鞘におさめる愛刀で余裕で受けていたのだ。

 

その時、或人は気がつく…

 

 

「! …そのドライバー!?」

 

 

夜叉のつけているフォースライザーに似た赤と銀のドライバー…装填されているゼツメライズキーこそ違えど、かつてヒューマギアの父親がつけていたものと同じ。時間改変が修正されるとロッキングホッパーキーと消えたはずの『正義の証』……サイクロンライザーだ。

 

 

今は、恍惚に笑う『邪悪の徒』にそれは『降魔サイクロンライザー』として渡っていた。

 

 

「ああ、これが滅亡迅雷の力! 令和のテクノロジー…ッ!! こんな高揚感は産まれてはじめてッ!!」

 

「滅亡迅雷…だとッ!?」

 

 

一気にゼロワンの怒りのボルテージが叩き上がる。 滅亡迅雷だと…? ふざけんな!! 間違っても人に仇なす系譜の力では断じて無い! それに並べる行為は或人の父親への侮辱である。

 

 

「それは…そのベルトは…… 滅亡迅雷のものじゃない!」

 

 

怒りのまま、シャインシステムを起動しビットで急襲を仕掛けるゼロワン。対し、夜叉は背中のナイトメアウィングを盾のように拡げて盾がわりに防御、そのまま羽ばたきの旋風でビットを一網打尽にしてしまう。

 

 

「…なっ!?」

 

「ゼロワン、お前の死を幻庵様がお望みです。消えてもらいますよ。」

 

 

そのまま、降魔サイクロンライザーに手をかけトリガーを引きエネルギーを高めナイトメアウィングを本物の猛禽のような羽根を生やした状態へと変化させ大空へと舞い上がる…!

 

 

 

【 煉 獄 絶 影 】

 

 

「はぁぁぁぁァ…!!!」

 

 

そして、再び脚の爪を展開し獲物へ一気に急降下

 

 

 

 

【 オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ ス パ ー ク !!】

 

 

「ぐわあああああああああ!!!!!!!」

 

 

 

一撃…爆発とゼロワンの悲鳴が響き渡り、炎が立ち上る。

 

夜叉はふわりと着地し、ナイトメアウィングを畳むと脚を気にするような素振りをして『ふむ…』と頷くと自らが起こした爆心地を一瞥。

 

「仕留め損ないましたか…。やれやれ、まだこの力が馴染んでいないのか……」

 

「はぁ…っ! はぁ…っ!」

 

 

なんと、まだゼロワンにはまだ息があった。大ダメージはあったものの変身は何とか保ったままで、ビリビリとプラズマを走らせながら片膝をついていた。

 

 

「おまけは一体、何者なんだ!? そのドライバーは何処で!?」

 

「だから、さっきも言ったはず。私は夜叉、上級降魔にしてこの太正の世界の仮面ライダー。 このドライバーについては、貴方も概ね検討がついているのでは?」

 

 

降魔サイクロンライザーの出所… 考えられる可能性は確かにある。デイブレイクタウンからアナザーゼロワンは滅亡迅雷の遺産を強奪している…まさか、奪うだけに飽きたらず一部を運用しているというのか!? よりによって、一型が使っていたサイクロンライザーを…!

 

 

「このドライバーがどんな意味合いがあるかは知りませんが、些細なこと…貴方はここで首を跳ねてさしあげましょう。」

 

 

しかし、或人の慟哭など簡単に吐き捨て迫る夜叉…。刀に手をかけ、ゆっくりと間合いに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

 

「!」

 

 

 

突然、背後からの突進。勘づいた夜叉はひらりとかわすとそこにはゼロワンに続く『令和の仮面ライダーたち』が立つ。

 

 

「大丈夫か社長!」

 

「やはり、この世界に来ていたか!」

 

 

「不破さんに…刃さん!! どうして…!?」

 

 

バルカンとバルキリー… 心強い味方だが、ふたりは令和の世界に残っていたはず。

 

 

「色々、事情があってな…! それよりあれは迅…か?滅亡迅雷は壊滅しただろ!」

 

「なんにせよ、こちらの味方ではないのは確かだ。社長さん、まだ戦えるか?」

 

「……なん…とか…」

 

 

思いがけない加勢に乱れていた心が落ち着き、再び奮い立つゼロワン…対し、仮面の下でしかめっ面をしていたのは夜叉。一思いに倒せなかったのがここまで面倒を引き起こすのは想定外だった。

 

 

「妖力の消耗が激しい…。だがこの程度の雑魚なら…!」

 

 

【いえ、ここは退きなさい夜叉。まだゼロワンを倒されては困るわ。】

 

「レクス…! ……わかりました。」

 

 

念話をとばしてきたレクスに促され、渋々といった調子で撤退する夜叉……バサッと羽ばたくやその姿は弾丸のような勢いでその場から離脱していた。追おうとしたバルカンとバルキリーだが、既に認識は不可能だった。

 

 

「くそ、逃げられたか…! 大丈夫か、社長?」

 

「不破さん…俺は平気。それよりも…!」

 

 

バルカンに助け起こされるゼロワン。事態はまだ終息していない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★ ★★ ★★ ★★ ★★

 

 

 

 

 

 

 

 

『グルァァァァァァァァ!!!!!!』

 

 

帝劇前に木霊するアナザークウガの咆哮。次々と辺りの建造物などを降魔に変質させながら暴虐の限りを尽くす巨体にさくらと星児は劣勢に立たされていた。降魔はまず良いとして、アナザーライダーであるアナザークウガにはオリジナルの仮面ライダーによる攻撃かゴリ押しできる程の火力が泣ければ倒すことは難しく、光武2機ではそのどちらも満たすことは出来ないため苦戦を強いられる。

 

 

「くっ…! 硬い!!」

 

「半端な火力じゃ通らねぇ!! 下手に突っ込むな!」

 

 

さくら駆る三式光武の刃が弾かれるのもこれで何度目が。元より古い機体も限界が近づきつつあり、出力にさくら事情の体力も落ちてきていた…。

 

最悪クラスの相性の悪さ、苦渋の決断だが…星児は決意する。

 

 

「上海華撃団が来るまで時間を稼ぐ…! 奴の動きを可能な限り足止めするぞ。」

 

 

「! …そんな!? 帝都は私たち帝国華撃団が守らなくちゃ……」

 

 

【星児の言うとおりだ、無茶をするなさくら!】

 

 

神山も無線を入れて星児の意見に賛同するが、さくらは退かない。圧倒的状況不利において最善と思われる策が出されても、光武の握る刀はまだ煌めきを失わない。

 

 

「…っ!」

 

【さくら!?】

 

 

唸る三式光武。煙を上げ、残る力を振り絞り主に応えんとアナザークウガへと立ち向かう。

 

 

「私は諦めない! 私の夢は…真宮司さくらさんのようなトップスタァになること! 帝国華撃団を建て直すこと…! 自分の夢のために…こんなところで諦めてられるものかァ!!」

 

 

刀身に荒波が如く迸る桜色の霊力。飛び散る飛沫は桜の花弁のように……。 美しく、されどその一撃は嵐の剣閃

 

 

 

「天剣・桜吹雪ぃぃぃぃ!!!!!!」

 

 

『!』

 

 

天宮さくらの必殺技『天剣・桜吹雪』がアナザークウガを呑み込む。先とは比べ物にならない威力に異形の巨体も流石にバランスを崩し倒れていく。

 

 

「やった…!」

 

「馬鹿野郎、油断すんなッ!!」

 

『…グルァァァァ!!!!』

 

 

「!」

 

 

だが、しつこいようだがアナザーライダーそんな甘い相手ではない。さくらの渾身の必殺技さえ踏み留まるや仕返しと言わんばかりに光武を凪ぎ払う。

直撃を受けた光武は地面に叩きつけられ、その衝撃で機能を完全に停止してしまう。

 

 

「ちっ!」

 

 

すかさず、フォローに入る強襲光武。マシンガンで牽制しなんとか追撃を防ぎ、この隙に星児はさくらへ逃げるように促す。

 

 

「もう良い、逃げろ! 足手まといだ!!」

 

「嫌だ…逃げないッ!! 絶対に…!」

 

「いい加減にしろよ!! お前たちじゃ、帝国華撃団にはなれないんだよ! おふくろや姐さんたちの帝国華撃団の名前をこれ以上、泥を塗るんじゃねえ!!」

 

 

しかし、尚も留まろうとする彼女にとうとう怒りを露にする星児。劣勢な状況に内輪揉め、こんな有り様…無論、アナザークウガも待ってくれるわけもなく弾幕に怯みながらもジリジリと光武に迫る。

 

 

「さくら…どうして君は……」

 

 

その一部始終を物陰で見ていた神山… 帝劇前での戦闘のため、司令室に戻れず屋外に留まっていた彼。今、生身の彼は戦えない…愛機も無く、仮面ライダーでもない……ただ、見ているだけしかできない。自分の夢ごと異形に潰されそうな女の子ひとりすら助けることすら手を伸ばすことすらも叶わぬこと。

 

 

「ああ、どうして…ッ! 俺はいつも見てるばかりなんだ!」

 

 

過る記憶……… おぼろげな意識で見た炎と煙をあげ沈む艦

 

 

「もう止まらないって決めたじゃないか…! 諦めないと決めたじゃないか…!」

 

 

…初めて帝劇に来た日。…隊長をすみれから任された日。

 

 

…再会したさくらに密かに誓ったあの時

 

 

 

「なのに、まだ一歩も進んでない… また見てるだけ…畜生…。どうして無いんだよ俺の機体…

 

 

 

…俺にも戦わせてくれよ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【その言葉を待っていましたよ神山くん!】

 

 

 

 

 

 

その時、すみれからの通信。同時に、帝劇前の道路からカタパルトが展開されて『何か』が射出されアナザークウガに激突、弾きとばすと美しい白銀の姿を露にする…。鎧武者を彷彿させるが、シンプルな丸み帯びたデザインが目の前に止まると神山は思わず息を呑んだ…

 

 

「これは…霊子戦闘機?」

 

【そう、帝国華撃団の新たなる刃。最新鋭霊子戦闘機『無限』…あなたの愛機よ。】

霊子戦闘機『無限』… 搭乗者が持つ無限の可能性を引き出す存在としてその銘をつけられた機体。光武とは一線を超えた存在感…圧倒されそうになるが、神山を意を決し、コックピットへと乗り込むと機体へと接続し起動する!

 

 

「無限……俺の新しい機体…! いくぞ…!」

 

 

 

 




次回でさくら編は終了かな。半端なところで終わってしまって申し訳ないところ…。次は星児にしっかりとお灸を据えますんで。

不破さんと唯阿さんも合流。1号オルタとの対決はどうなったのかは少し先に…


感想お待ちしています。





設定解説

★オルタナティブ・スパーク

仮面ライダー夜叉のライダーキックに相当する必殺技。補足対象は基本単体。

飛翔し、相手を爪で掴みあげてから舞い上がり、そこから一気に急降下し地面に叩きつける猛禽の狩りのごとき一撃。…判る人に判る言い方をすれば邪悪なプロミネンスドロップ。

初使用時は変身者が不慣れなため、微妙に不発に終わる。また、妖力を多く消費するため使い過ぎは変身の維持を困難にしてしまう。

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