仮面ライダー01<ゼロワン> × 新サクラ大戦 ー新たなるはじまりー   作:ジュンチェ

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これにて、序盤は終了。

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再起の鼓動 Ⅴ

「はぁぁぁぁァァ…ッ!!」

 

 

疾風怒濤。神山が駆る無限の猛攻はまさにその一言に尽きた。二刀流をを振るい、眼にも留まらぬ速さで巨体の隙間を掻い潜りながら休む間もなく斬り裂き続け、今までろくにダメージが入らなかったアナザークウガの身体から血飛沫が飛ぶ!

 

 

「これは、さくらの分ッ!!」

 

『!?』

 

 

更に駄目おしと顔面を十文字。直後、耳をつんざく悲鳴…あまりの激痛に巨体は辺りの建物にぶつけながらのたうち回る。そう、戦場の流れが変わりつつあった。

 

 

「すごい…… これが、無限?」

 

【隊長さん、もしかして…実はすげえ奴だったのか?】

 

【光武とは全てが別次元です…!】

 

 

その場にいるさくらもそうだが、司令室で待機していた初穂やクラリスも映像越しに驚きの声をあげていた。今まで機体を宛がわれなかった神山は彼女たちからすれば気さくな青年留まりだったが、今まさに発揮される実力に眼を奪われる…… それは一種の熱い興奮に近い。

 

 

「……なんで… どうして…… その色は…!」

 

 

たったひとり、無限と同じ色の光武に乗る『彼』を除いては……

 

 

『…グゥアアアア!!』

「待て!」

 

 

最中、戦いは更に進む。翅を拡げ、大空へ逃げだそうとするアナザークウガを逃がすまいと無限の出力を上げる神山。二振りの刃に蒼銀の霊力が纏われ荒波が如く唸りをあげる。

 

 

「闇を裂く、神速の刃!! 【 縦 横 無 尽 ・

嵐 】!!」

 

 

『ギャアアアアアアァァ!?!?』

 

 

地を踏み砕き跳躍すると、必殺の斬撃が異形の翅を引き裂いて空の自由を奪い取る。そのまま、アナザークウガはまっ逆さまに落ちていき神山の無限も後を追って着地。サッと刀を祓って再び構え直す…

 

 

(さて……、勢いよくは出たものの…どうする?)

 

 

流れは確かに押し返しつつある… しかし、アナザークウガは尚も健在で、土煙をあげて不時着するもガタガタと呻きながらまた体勢を立て直そうとしていた…。無限の猛攻持ってしても、この異次元の化け物には決定打を与えられていないのだ…

 

 

「………何か…あともう一押し…!」

 

 

 

 

 

「……私……だって…!」

 

 

「! さくら!?」

 

 

その時、聞こえたのは傷ついた光武で再び立ち上がるさくらの声。あちこち軋んでいるが、消えない少女の意志に応えるように桜色のボディは刀を構えた。

 

それだけではない。

 

 

「神山さん!」

 

「! …社長!!」

 

ゼロワン シャイニングアサルトホッパーも駆けつけ、光武と共に並び立つ。

 

 

「隊長が戦っているのなら、私も光武も弱音は吐いてられません…!」

 

「行こう、俺たちなら出来る!」

 

 

「…わかった! ふたりとも、俺についてこい!!」

 

 

はは、何故だろうか…途端に不安もふっとんだ。僅かな翳りすら無く、今は勝利の確信が胸に満ちている。もうこの場に足踏みをしている者は誰もいない。

 

そんな様子を物陰で見ていた人影

 

 

「やっぱり、ああいう若い子は応援したくなっちゃうなぁ。」

 

 

令和の世界にいたはずの男…せがた三四郎と偽りを名乗っていた者、本郷タケシ。まだ青年な外見な割りに年寄りくさいこと口にすると弄んでいたプログライズキーをゼロワンに向けて投げた。数秒後、プログライズキーはカラカラとゼロワンの前に転がっていき、気がつかれ拾いあげられる。

 

 

「あれ…なんだ、このプログライズキー……?」

 

 

見たことがないキーだった。刻まれているのは動物ではなく、アナザークウガのオリジナルである『仮面ライダークウガ』。キーの名前は『サムズアッピングクウガ 』と記されている…。エイムズの所有の物などは把握出来ていない物もあるだろうが、これは何処から来たのだろう?…まるで、使ってくれとでも言うように唐突に

 

 

「やってみるか…。」

 

 

【 スチームグリップ!! CAUTION!! 】 【 オーバーライズ!! 】

 

 

 

 

「ひっ!? 社長それは…!?」

 

ならばと、シャイニングホッパーキーからアサルトグリップを外してスチームグリップへと付け替えるゼロワン。すると…一度、飛蝗のライダモデルが分離してアナザークウガを蹴りとばし着地。光武と無限から霊力を吸い上げてリンク状態になるとメカメカしい鎧を纏ったような姿を経て再装着。

 

 

 

【 シャイニング…!!! スチーム・ホッパーーー!!!!!!! Blooming and falling flowers, SAKURA WAS !!】

 

 

 

「あ…あれ、今回は光武がバラバラにならない…?」

 

 

さくらの気の抜けた安堵と同じくシャイニングスチームホッパーへと変身完了…これで、降魔へのアドバンテージは存在しない。

 

 

「よし…!」

 

 

【 サムズアッピング クウガ!! 】

 

 

そのまま、オーソライズオックスのアックスモードへクウガプログライズキーを装填。直後、目の前が強い輝きにが炸裂しアナザークウガは眼を覆った…。

 

 

「「「合体攻撃!!」」」

 

 

『…ォォアアア!?!?』

 

 

 

 

 

★★ ★★ ★★ ★★ ★★ ★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重い荷物を枕にして…… 桜舞う丘で青空を見上げる或人。付き添いにはイズがいる…今は暖かな春先の昼下がり。

 

 

「社長さ~ん!」

 

「あ、さくらちゃ~ん!」

 

「こっちよ~♪ こっち、こっち~!」

 

 

すると、丘の上からさくらが呼んでいる。起き上がり、彼女の後を追いかける…。花吹雪が舞う中での追いかけっこはまるでひと昔前の恋愛ドラマのような一幕。やがて、行き着いたのは一件のモダンな雰囲気カレー屋。

 

 

「いらっしゃい。はい、いつもの神山カレーね。」

 

 

店内で待っていたのはバイトの神山。カウンター席に座る或人とさくらは、彼から出されたカレーをほうばると『『んまぁぁい~!』』とご満悦。

それから、イズを含めた4人で店の前で記念撮影をすることに…。或人が脚立にカメラをセッティングして、タイマーをセットする。

 

 

「「「合体攻撃… 桜色の思い出。」」」

 

 

 

ピピピ……パシャッ!!

 

 

シャッターがきられた…フィルムに焼かれる思い出の一頁。

 

『…? …??』

 

 

アナザークウガは混乱していた。何故、自分はこんな小芝居を見ているのか…… 基本、理性のない化け物でも戸惑いを覚えてしまう。そんな異形の懐はがら空きで…

 

 

 

【 サムズアッピング・スチームドライブ!! 】

 

 

「「「いっけえええええええええ!!!!!!」」」

 

 

 

『ゥ!?』

 

 

 

唐突な必殺カットインに反応が遅れてしまった。無限、光武、ゼロワンと斬り裂かれ…更に自分への特攻を持つクウガの力は核であるアナザーウォッチまで到達しダメージを与える。馬鹿な、自分がこんなふざけた技に…!?

 

 

『ギャアアアアアアァァァァァァ!?!?』

 

 

直後、アナザーウォッチが分離して変身していた降魔が盛大に爆発四散するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

★★ ★★ ★★ ★★ ★★

 

 

 

 

 

 

 

 

唐突にはじまった合体攻撃という謎の小芝居空間はアナザークウガの撃破によって終わりを迎える。現実世界では一瞬で倒されたようにしか見えず、誰もこの小芝居を認識していないままストレスマッハで朽ちていく異形の心はさぞかし無念だろう…。アナザーウォッチも粉砕され状況は終了……つまり

 

 

「「勝利…ッ!!」」

 

 

見事、帝劇は…いや、帝都は帝国華撃団の手で守り抜かれたことを意味する。無限と光武が剣を掲げ、高々に叫ぶ。

 

「やりましたよ、神山隊長! 社長さん! ついに私たちで上海華撃団の力を借りずに勝てました…!」

 

「ああ、これが俺達、帝国華撃団の新しい一歩だ。」

 

「俺は華撃団は華撃団じゃないんですけど……ま、いっか!」

 

 

今は勝利の余韻に浸りたい。こんな高揚した気持ちは何時以来だろう…自然と神山の口角も上がっていた……

 

 

(そうだ、俺も…帝国華撃団も… これからが本当のはじまりなんだ。まだまだ花開くとさいかないけど…さくらや皆となら……)

 

「俺はもう止まらない。帝国華撃団隊長として、全力を尽くす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふざけんな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「!」

 

 

しかし、狼の唸りのような声がする。ガチリと鳴る刀…満身創痍ながらも怒りに身体を奮わせる白銀の光武。

 

 

「隊長は俺だ…。そのために、世界中を駆け回ってきた。泥水を啜る思いだって何度もしてきた。何年も鍛練を積んできた…。なのに、ポッと出のお前かなんかが…なんで隊長なんだよ!? なんで…ッ!!」

 

 

「…」

 

 

悔しさ、慟哭、ありとあらゆる激情がぐちゃぐちゃになって滲み出る叫ぶは悲痛ささえ感じた。先は神山に対する挑発に嫌悪感しか持たなかったさくらでさえ、哀れみを覚える程… しかし、神山は違った。ここで星児を哀れむことは彼を蔑む行為と同じだろう。故に、問う。

 

 

「星児、君が隊長になってしたかったことはなんだ? 華撃団を建て直すと言いながら、仲間を蔑みあまつさえ、刃を向ける…そんな奴に隊長が務まるとは思えない。

 

……君が守りたかったのは『帝国華撃団』という名前だけじゃないのか?」

 

 

「ッ!! 黙れ、お前に何が解る!?」

 

 

ついに決壊したように剥き出しの感情のまま襲いかかる星児。光武が持つ槍に稲妻を走らせ、無限のコックピット目掛けて矛先が向く。

対して、神山は静かに半歩下がると……

 

 

「分からないな…何も。」

 

 

ブンッとスレ違いざまに双刃が舞った。同時に、槍もろとも光武はバラバラになり大破。達磨になった機体が地面に転がり、パイロットの星児も投げ出される。

 

 

「畜生…ッ! 畜生ぉぉ!!!」

 

 

愛機もプライドも一瞬にして、何もかも斬り裂かれた。

 

 

 

 

 

…………新しいはじまりを迎える帝都に虚しい残響が響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

 




★次・回・予・告

クラリス「ようやく動きだした新生帝国華撃団…でも、星児さんとの関係がギクシャクしたりで問題は山積み……え?私が脚本を…そんな無理ですよ! 神山隊長、社長さん、助けてください!


次回【夢見た幸せ/手離す夢】…大正浪漫を駆け抜けろ、令和の風ッ!!



……自分の夢に、あなたは背を向けられますか?」





★★ ★★ ★★





★カウント・ザ・ヒーローズ! 現在、帝国華撃団の戦力は?

・仮面ライダーゼロワン
・仮面ライダーバルカン
・仮面ライダーバルキリー

・無限(神山機) new!!
・三式光武(さくら機) 中破
・三式光武 強襲装備(星児機) 大破/修復不能


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