仮面ライダー01<ゼロワン> × 新サクラ大戦 ー新たなるはじまりー   作:ジュンチェ

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そして、星は輝くべき場所へ。Ⅱ

「いや、待ってね?待ってね?? おふくろはそもそも仮面ライダーじゃないし、そもそも並行世界とか太正の1号ってなに? 全然、わからないんだけど?」

 

 

 いきなりそんな話をふっかけられても、そうなんだと呑みこめるわけがない。世界崩壊の危機?太正の1号?星児の母親…すみれが仮面ライダーだった…? 花組どころか令和ライダーたちも目が点な様子…説明と扮した奇怪な謎理論(平成)をぶん投げらればばまあそうなるだろう。

 仕方ないとはいえ、やれやれと溜息をつくウォズ。確かにこんな話は並行世界を余裕で渡り歩けるような連中でもなければ理解なんぞ無理だろう。あと最後の一点は言い方が悪かった。

 

 

「ああ、仮面ライダーの前身というのは神崎すみれのことではなく、君の『産みの親』のことだ。君を産んだほうのお母上は『太正で産まれた改造人間』だった。」

 

「なに…?」

 

 

 すみれではなく、星児の産みの親が改造人間? 

 

 元より、花組にわざわざ育てられるくらいなら事情はあるくらいは面々は察していたがこれはどういうことか。星児も知らなかった様子で、驚いた様子。一方、ハヤトは相変わらず不貞腐れた様子だったがこの話題になるや顔を険しくしつつも補足を入れる。

 

 

「お前の母親は確かに俺と同じ身体にマシンを入れた改造人間だった。だが、彼女は自分のそのあり方を受け入れられず、産まれたばかりのお前を残して自決した。まあ、無理もない…正気のままでいられる奴のほうが希だしな。」

 

 

 そんな…まさか、産みの親が自ら命を断ったなんて。星児も勿論だが花組や令和ライダーたちも動揺していた。

 

 

「支配人もいずれ話すつもりではいたんだろうが……そうだったよな?」

 

 

 そして、彼はいつの間にか現れたすみれに話にを振った。同時に、暗い表情をした彼女に視線が集まる… こんな大事なことをなぜ、星児本人に黙っていたのか。確かに簡単な話ではないが、これは新たなる荒波の予感を掻き立てる。

 

 

「おふくろ…」

 

「…」

 

 

 すみれは顔を背けるが、星児は視線を離さず詰め寄っていく。また怒りを爆発させるのではと身構える隊員たちだったが神山が制する…もうそんな心配は無いと確信していたからだ。

 星児は半歩程の間合いをとって、沈痛な表情のすみれを見据えている…

 

 

 …そして、フッと息を吐いて肩をさげ表情を柔げた。

 

 

「良いぜ、無理して今話さなくても。」

 

 

 その言葉は今まで隊員たちが知る星児のどの言葉より穏やかだった。

 

 

「産みの親だなんだってのは気にはなるが、俺は今、怒れる立場じゃない。だから、気持ちが整理出来て話したいと思った時に話してくれれば良い。取りあえず、暫くは待つからさ。」

 

「星児…」

 

 

 恐らく、これが素の彼なんだろう。母を想いやる優しい子…例え、血の繋がりは無くてもその絆は簡単に断てるものじゃない。神山もそんな親子の様子に笑みを浮かべ、心なしかハヤトの眉間のシワも浅めになったような…

 親子の問題も時期に解決するだろう。そんなことを思っている神山たちに改めて星児は向き治る。

 

 

「それじゃ、改めてましてだ。神崎星児、神崎すみれの息子だ。取りあえず、ここにいる間はやれることはなんでもする。掃除洗濯から料理に機材や霊子戦闘機のメンテまで、ある程度のことはまあ卒なくこなせる…ま、そこらへんは誠兄さんに任せるがな。取りあえず、処分なり何なりが決まる間…迷惑をかけたぶん、取り返す機会をくれないか。」

 

 

 もう惑い迷うあまりに、手当たり次第に噛みつく彼はもういない。ならばと、神山は星児と共に並び頭を下げた。

 

 

「皆、俺からも頼む。もう一度、チャンスをくれないか?」

 

「兄さん…」

 

 

 顔を見あわせる花組の団員たち。謝罪の言葉に嘘はないだろう…それに、神山も頭を下げたとなればもう引きずることはないだろう。最初に口を開いたは初穂とクラリスだった。

 

 

「辛気臭ぇこと言ってんじゃねえよ。…ここはお前の家だ。そして、あたしらは家族だろ? 今度はひとりで背負いこむなよ? 辛い時は頼れ、良いな?」

 

「私も事情が事情なのでこれ以上、責め立てる必要は無いと思います。それに、まだまだ星児さんには手伝ってもらいたいこともありますし…」

 

 

 このふたりは受け入れに前向きだったこともあり、彼を許諾していた。ここは神山も大丈夫だと踏んでいたが、問題は残りのメンバーである。アナスタシアは無関心…さくらとあざみは強く反対していたのだ。受け入れてくれるかはわからない。

 

 すると、神山へと視線を向けるあざみ。

 

 

「神山は…もう星児のことを許したの? 呪詛のことはあったにしても酷いことを言ったんだよ?」

 

 

 彼女自身は直接、星児と揉め事を起こしたわけではないのだが…懸念しているのは神山のことだった。神山は過去の艦長時代のトラウマに触れられているし、他にも花組全体に対しては幾つも暴挙を行なった…事情があったにしても、それを許すことが出来るのだろうか。その質問には星児も顔を暗くするが、神山は微笑んで答える。

 

 

「そうだな…でも、俺は許すことに決めた。花組の皆が俺に立ち直るキッカケをくれたみたいに、俺もやり直すチャンスを星児にあげたい。同じ、痛みを知る者として…花組の隊長の役目を背負った者として。」

 

 

 許す。その言葉と穏やかな表情に不安に駆られていたあざみは安堵する…なら、改めて責め立てる必要はないだろう。

 

 

「なら、反対しない。神山が赦してるならもうあざみが言うことはないよ。」

 

 

 神山が許したように自分も許すことに決めた彼女。すると、続く形にでアナスタシアが意見を告げる。

 

 

「私も舞台に支障が無いなら異論は無いわ。ま、これで心置きなく皆が演技に集中出来るのは良いことね。」 

 

 

 アナスタシアも了解した… さて、残るは

 

 

「さくら…」

 

「…」

 

 

 反対筆頭だったさくらのみ。特に彼女との関係悪化は顕著だった故に、『はい、そうですか』と片付かないことは予想できはしたが…。まだ色々と割り切れていないのだろうが、しっかりと和解してほしい。でなければ、帝国華擊団再出発に影を落としたままだ…。

 すると、険悪な空気な間に入っていったのは初穂だった。

 

 

「なあ、さくら。お前と隊長…それに、星児も幼馴染だったんだろ? 色々あったのはそうだが、コイツだって帝国華擊団のために走り続けてきたのは事実なんだ。アタシたちよりずっと長く…辛い想いだってしてきた。なあ、頼むよ。折角、帰ってこれたのにこれじゃ、悲しすぎるだろ。」

 

 

 隊員として唯一、星児が苦しむところを見てきたからこそ万全な再出発を花組の中で一番強く望んでいた彼女。可能なら、皆で仲良く肩を並べて再出発をきりたい…そんな願いをさくらだって解っている。でも、どうしても許す前に指摘しなければならないことがある…

 

 

「アナタには、私より先に謝るべき人がいるはずです。」

 

 

 『謝るべき人』…その指摘に星児はすぐにある人物が脳裏を過る。しかし、深く傷つけてしまったであろう『彼女』はこの場にいない。さくらとしては、神山と等しくこちらの関係も解決すべきという考えだった…自分のことなど二の次で良い。

 

 本来、ここでうだうだしているよりもはやく謝りにいくべきなのだろうが…ここで、突然慌てた様子でカオルが駆け込んでくる。

 

 

「すみれ様! 大変です!!」

 

「カオル? どうした、アナタらしくもない…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…プレジデントGが、御自ら坊ちゃんを捕えに!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「!」」」」」」」

 

 

 

 

 それは、最悪の来客を告げる報せ… 今、よりにもよって現れてはいけない存在が帝国華擊団にやってきたという。すみれは青ざめ、星児も顔を険しくする。花組のあまりにも唐突な事態に右往左往する始末… 

 

 

「…(来たのね。)」

 

 

 ……ただひとり、アナスタシアを除いては

 

 

 

 




 星児の母親が改造人間…正確には産みの親が仮面ライダーでいうところのスカルマンにあたる存在だった。しかし、改造人間である自身の在り方に耐えられず星児を残して自決した。そして、星児は花組に育てられたということです。


 そして、帝劇に乗り込んできたプレジデントG。その目的は…

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