仮面ライダー01<ゼロワン> × 新サクラ大戦 ー新たなるはじまりー   作:ジュンチェ

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そして、星は輝くべき場所へ。Ⅶ

「…がっ!?」

 

 

 起死回生をかけた001への変身。しかし、所詮は緊急時の間に合わせの力が届くわけもなく、一方的にDブレイドになぶられる一方だった。アーサーやランスロットと違い、生身ではないのなら大して気を遣う必要は無いとキングラウザーをブンブンと振りかざし、その度に001のボディから火花が散る。遂には強力な刺突が腹に撃ち込まれ、地面に転がってしまう。

 

 

「どうした、そんなもんか?」

 

「くっ!」

 

 

 しかし、追撃の一太刀を跳んでなんとかかわし体勢をたてなおす。やられてばかりではいられない。

 

 

「この野郎ッッ!!!」

 

 

 地面を踏み砕き、ジャンプからDブレイドを肉迫。そこから、マシンガンのような拳のラッシュを放つ001…対し、Dブレイドはキングラウザーを盾に後退りしながらも耐え続け、不敵に笑う。

 

 

「やれば出来るじゃないか。」

 

 

 キングラウザーを手放し、ラッシュから離脱。ダメ押しでブレイラウザーも投げつけて怯ませると新たにカードをバックルに装填…

 

 

【 KAMEN RIDE … KABUTO 】

 

【 CHANGE BEETLE 】

 

 

「何っ!?」

 

 

 その姿は紅いヒヒイロカネの装甲につつまれ、バックル以外全く別のものへと変化する。モチーフは日本のカブトムシ、スラッとしたシンプルな紅い鎧に水色の複眼…Dカブト・ライダーフォーム。軽い身のこなしにカウンター主体の戦法を得意とし、何よりその最大の特徴は…

 

 

【 ATACK RIDE… CLOCK UP 】

 

 

「!? …ぐおおおおおおぉぁぁぁああああ!!!?!」

 

 

 クロックアップ…人が生身では至らぬ加速。他者から見れば目に映すことすら叶わない未知のスピード、使う側からすれば全てがスローの世界になる届かぬ者を文字通りに置き去りにしていく能力。瞬間、Dカブトが視界から溶けたと思うや001を四方八方、縦横無尽に攻撃が襲う!001もなんとか追おうとするがこちらは素手で動体視力な追いつかない…!耐えて反撃を窺おうにも身体のあちこちから衝撃が撃ち込まれ、火花が絶えず苦悶の声が洩れる。

 

 その時、見かねたランスロットが叫ぶ!

 

 

「星児! 集中するんだ!!」

 

 

 同時に自らの愛剣の片割れも投げ渡し、これをキャッチする001。そうだ、なまじ目で追おうとするから捉えられないのなら、他の五感を使えばいい。息を吸って、気分をおちつかせながら聴覚、触覚とあらゆる感覚器官を研ぎ澄ます…自分が敵なら、最後に与えられたダメージ箇所に続いて何処を狙う?

 

 

「…(姐さんの言葉を思い出せ。斬るべきものを見定めろ……)」

 

 

 右か…? 左か…? …それとも

 

 

 

「! そこっ!!」

 

 

 否、正面ッ!! ギャャン!と音が響くと目の前にライドブッカーを構えたDカブトが現れる。交わる刃、ついに喰らいついた敵の足許…しかし、相手は余裕を崩さない。 

 

 

「ほう? クロックアップを見切るとはな…」

 

「伊達に花組の忘れ形見じゃねえ!インチキは終わりだこの野郎ッ!」

 

 

 いざ、反撃…

 

 

 

 

 

 

 

 

「フッ、合格だ。」

 

 

【 FINAL ATACK RIDE… KA KA KA KABUTO 】

 

【 RIDER KICK 】

 

 

「ぐはっ…」 

 

 

 否、無慈悲。ただの一発すら返すことかなわず、Dカブトの間合いをとられ回転をかけたライダーキックが001の腹部に直撃する。さながら、サッカーのペナルティキックよろしくぶっ飛ばされ彼は待ち構えていた銀色のオーロラにシュートされる。その際、フォースライザーがキーがハマったまま外れてDカブトの手にポンッとおさまった。

 星児を呑み込んだオーロラはあっという間に消え、Dカブトは満足したようにバックルに手をかけると仮面ライダーの姿はブレるように解け青年『門矢 士』の姿へと戻る。これで自分のやるべきことはひとまず終わり。立ち去ろうとするが、『待て!』と満身創痍のランスロットが止める。

 

 

「貴様、何者だ! 星児を何処へやった!?」

 

「あのボウズは無事だ。いずれ会えるだろうさ…華擊団大戦とやらでな。」

 

 

 なんだと…?星児はどう足掻いても華擊団大戦には出られないはず。その疑問に応えるより先に、『さて、俺の役割はここまでだ。』と呟くなり握っていたフォースライザーを力を込めて破壊。ショートして潰れた鉄塊になると、ランスロットの前に投げ捨てて去っていく。追おうとする彼女たちだったが、受けたダメージが大きすぎて身体は言うことをきかず…悔しさに唸るしかなかった。

 

 

 

 

 

 

   ★ ★ ★ ★ ★

 

 

 

 

 

 

 

 

「いたたた…… あんなに怒らなくても…」

 

『申し訳ありません、或人社長。私のサポートがいたらず…』

 

 

 花組からきつ〜い折檻(特にアナスタシア)を受けた或人とイズ。腹筋崩壊太郎のおかげで何とか持ち直したものの、やっぱり許されるわけもなかった。イズは自らのサポートがうまくいかなかったからと申し訳なさげにしていたが、同行していた唯阿は『それ以前の問題…』と言いかけて、あえて言うまいと口を噤む。取りあえず、神山の様子を見にいこうと正面フロアまで来た… ん? 来客か?

 

 

「やっぱり、間に合わなかったじゃねえか!? どうすんだよ、戦兎!! このままだとまたあのチンチクリンに嫌味言われっぞ!」

 

「落ち着きなさいよ、筋肉バカ。あのぉ、無茶は承知なんですがどうかここは多目にみては…」

 

「いや、公演はもうはじまってますし。流石に途中入場は他のお客様に迷惑ですから。」

 

 

 謎の青年ふたり組を対応する神山。煩い片方は茶髪で竜のジャケットを着ており、交渉している彼は黒髪でヴェージュのコートを着た端正な顔立ち。太正世界の住人にしては明らかに浮いている…雰囲気は或人らに近い彼等。どうやら、花組の公演を見たかったようだが開演に間に合わなかったらしい。

 

 

「神山さん!」

 

「ん? 社長さんに刃さんか。ちょっと今は手を離せなくてね。(……今はこんなことをしている場合じゃないんだどなぁ。)」

 

 

 一刻も早く星児をさがしに行きたいのにさっきから喰い下がるこのふたり組に足留めを受けている。焦燥からくる苛立ちも積もる神山だったが、そんな彼を尻目に黒髪の青年の興味が或人へと移る。

 

 

「あれ…もしかして、君さ…ゼロワンじゃない?」

 

「え? 俺のこと知ってるの?」

 

「ああ、勿論。俺たちも例の王様のお願いでこの世界に来たからね。」

 

 

 …王様? 思い当たるとしたら、オーマジオウ。待てよ、まさか!

 

 

「俺達も君と同じ仮面ライダーさ。俺は天ッ才物理学者こと、『桐生戦兎』。またの名を仮面ライダービルド…以後、お見知りおきを。あ、そこのバカは万丈。ただの筋肉バカだ。」

 

「おい!!? なんで俺はぞんざいなんだよ!!俺だって、仮面ライダーだろ!」

 

 

 そう、このふたりは仮面ライダー。愛と平和のために戦う科学者…仮面ライダービルド=『桐生戦兎』にその相棒の仮面ライダークローズこと『万丈龍我』だ。所為、分類は平成ライダーにあたるため、令和ライダーの或人と面識は無いが彼等もまた形式上は先輩にあたる。

 確かに、服装といい雰囲気といい或人たちと近いことや戦兎の取り出した小さいボトルのようなアイテム『フルボトル』から嘘ではないと見て良いだろう。…まあ、神山は流石に信じられず疑いの目を向けていたが。

 

 

「えと…仮面ライダー? あなた達が?」

 

「あ、信じてない? なら、証拠にここで変身は…まあ、出来ないけど俺等が厄介になってる華擊団の隊長に…」

 

 

 〜〜♪ 〜♪

 

 

「って、噂をすれば…。」 

 

 

 疑いを晴らすために早速、すまぉとろんを取り出すと同時に着メロが鳴る。そして、メッセージを確認すると一瞬だけ険しい顔になったあと溜息…

 

 

「……『帰ってこい』?ハァ、やれやれ…美人だけど人使い荒いんだよなあの人は。悪いね、ゼロワン。もうちょいゆっくり話をしたかったけどしゃあないか。次は華擊団大戦で会おう。おい、万丈! 帰るぞ!!」

 

「お? 良いのか、舞台は…」

 

 

 そして、嵐のように去っていく新たなる仮面ライダーたち。或人と神山は終始唖然としていたが、唯阿は戦兎の言葉に引っ掛かりを覚える。

 

 

(華擊団大戦で会おう…? なんで、わざわざ…?)

 

 

 まるで、こちらが華擊団大戦に行く前提のような話しぶり…まあ、観戦はしにいくつもりだが。だが、彼のニュアンスには一緒に席に座ってポップコーンを食べるとは違う意味合いではない響きを感じた。なら、どういう意味か…?

 

 

『…刃さん?』

 

「社長、イズ、例の準備を急ごう。何か嫌な予感がする。」

 

 

 不思議そうに覗き込む或人とイズを引き連れ、唯阿は格納庫へ向かう。この頭にチラつく可能性は気鬱であれば良いのだが…

 

 

 その頃、戦兎と万丈は帝都を横断してある場所を目指していた。

 

 

「なあ、戦兎。あれで本当に伝わったのか?」

 

「さあな。直接、伝えるわけにもいかないだろ。一応、機密だしな。取りあえず、『太正の1号』は確保だ。行くぞ、世界華擊団大戦会場にな。」

 

 

 唯阿の予感は的中していた。遺していったのはやはり『警告』。真意が組み取られているか定かではないが、今は後輩たちを信じるしかない……そんな彼等が向かうのはドーム型の巨大な建物。それは、華擊団が目指す夢の舞台であり競いの戦場。平和の祭典が行われる場所『世界華擊団大戦会場』…

 

 

 

 ……ここが、悪夢のはじまりの場所になるなど誰も知る由もない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ククククッ」

 

 

 プレジデントG…暗闇の廊下を歩くこの男、以外は

 

 

 

 





 感想おまちしてます。

 眠い…寝よう。
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