仮面ライダー01<ゼロワン> × 新サクラ大戦 ー新たなるはじまりー 作:ジュンチェ
一方、セイバー…短いですがこちらもバハトの迫力、見て損はありません。流石、元伝説のヒモ。
「…! なんだ、このバカデカイ妖力は!?」
救護者を離脱させた初穂は突如としてのしかかる深海の水圧のように圧し潰しにかかるような妖力に驚いた。妖力が大きい、即ちそれだけ強大な降魔が現れたということ…あざみも気がつき、戦慄を覚える。戦況は善戦と思っていたが、どうやらそう都合よく終わってくれないらしい。ふたりはすぐさま、無限を翻す。
「初穂、戻ろう!」
「応ッ! いくぞ!!」
★ ★ ★ ★ ★
「…我が名は上級降魔・夜叉。幻庵葬徹様へ『帝鍵』を差し出すのだ。そして、私の『息子』を返せ。愚かな人間共よ。」
バルカンとバルキリーが銃口を向けるも、意に介さず悠々と歩を進める夜叉…。一体、自分たちが追い詰めていたアナザーゼロワンは何処へ行ったかなど気になることは多々あるが今は剥き出しの敵意に対処するほうが先決だ。相手は初見の居合からして素人目で判るほどの手練…ゼロワンとさくらも復帰には時間がかかる様…いずれ、他の華擊団やライダーが来るまで時間を稼がなくては。
一方の夜叉は自分の要求に応えるつもりが無いことを理解すると、観客席VIPルームに視線を向ける。そこには、驚愕して立ち尽くすすみれの様子が硝子越しに確認でき、口角を吊り上げた。
「ま、知っている人間にゆっくりと聞けばいいでしょう。まずは、……お掃除からですね。」
【 サイクロンライザー!! 】
彼女はそう呟くと、刀を鞘へとおさめて亜空間から取り出したのは降魔サイクロンライザー…そして、邪悪な猛禽が描かれたゼツメライズ・キー。ベルトを装着すると、目許まで傷跡の涙腺が不気味に紫色に妖しく浮かびあがり、ゼツメライズ・キーのスイッチを押した。
【 SHOCKER !!】
起動音は『衝撃』… 奇しくも仮面ライダーの宿敵であり源流である悪の組織の名と同じ発音。描かれているのも彼等のシンボルと同類の猛禽なのも何の因果か……無論、そんなことは彼女の知るところではないが…
降魔サイクロンライザーにキーを装填すると、大翼を拡げる黒鉄の鷲のようなライダモデルが妖力を纏いながら出現。ファルコンの比ではない大きさのそれは羽ばたきひとつで、周囲に立つのも困難な嵐を起こし、主の敵たちを寄せ付けない。
…そして、彼女は告げる。
「――変身。」
【 サイクロンライズ! …ジオ・アルゲンタヴィス!! …TYPE X-ZERO. 】
ベルトのレバーが引くと、『Giii』と歓喜に満ちるようにライダモデルがより一層強く翼を拡げて主の頭上へ…そのまま、アーマーに細分・変換されるとマスクオフでアンダースーツを纏う夜叉の元へ装着されていく。その変身シークエンスは滅亡迅雷のそれを彷彿させるが、放つ妖気のお陰で遥かに禍々しい。
やがて、明らかになるその姿。迅や一型をベースにしつつも鎧武者のような刺々しい仮面の戦士。…その姿にバルカンとバルキリーは見覚えがあった。
「…お前は!?」
「あの時、社長を襲っていた仮面ライダー!?」
「ええ。仮面ライダー夜叉…この姿で相まみえるのは二度目ですね貴方がたは。」
仮面ライダー夜叉。まだ帝都に来たばかりの頃にゼロワンを襲った謎のライダー。その正体は上級降魔。彼女は仮面の下で不敵な笑みを浮かべながら、ゼロワンが手放し地面に突き刺さったアタッシュカリバーを引き抜きスチームシャイニングホッパー・キーに手をかける。世界の命運を握る太正の1号に至るための鍵、むしろ狙わないのは不自然だろう。
「! それに触るな!!」
「…フッ」
バルカンが阻止せんと飛びかかる…しかし、眼前から夜叉が消える。『なっ!?』と戸惑う一瞬、背後から脚へ鋭く一閃が走り機動力が奪われる。的確に狙われた急所、倒れてしまうのは必然だったがそれでも苦し紛れに意地と狙う銃口…されど、放たれた弾丸は軽く身体を反らされただけで避けられてしまう。
「不破!!」
まずい! すかさず、フォローしようとするバルキリー…これを待っていたと夜叉はバルカンを彼女に向かい蹴り転がし自分は空中に舞い上がるとライザーのレバーを2回作動させ、邪悪の翼を鋭く、雄々しく羽ばたかせた。そして、羽根が勢いよく射出されバルカンとバルキリーを貫く!
【 オ ル タ ナ テ ィ ブ ・ ジ ・ エ ン ド 】
「「うわああああぁああああああ!!!?」」
撃槍の雨…人の肉体など容易く貫通するだろうその群に火花を散らして投げ出されてしまったふたりは強制変身解除。あまりのダメージにろくに動くことすらままならない…そんな様子を『他愛なし。』と嘲りながら着地する夜叉。
その背後を深紅の霊子戦闘機が迫る…!
「天罰的面! 御神楽ハンマー!!!」
「…」
初穂の無限。一撃必殺の御神楽ハンマーが炎を乗せた唸りをあげて振り下ろされるも夜叉は動かない。
−ガッ!!
「なにっ!?」
避ける必要もないと、鉄槌を片手で受け止める。あらゆる魔も悲鳴をあげ塵にする炎すら無表情のまま絶え、腕力だけで推し返していき、そのまま力任せに放り投げる。生身だったら無理な芸当だろうが、仮面ライダーの力が組み合わされた上級降魔となれば最早、霊子戦闘機でさえまともな敵になりえない。
「弱い…ぃッ!?」
そう高慢にニヤリとした瞬間、資格から鎌鼬のように一撃。少しよろめいたくらいだが勢いでスチームシャイニングホッパー・キーを離してしまい芝生に転がり、それを素早くいつの間にか降りていたイズが回収。すぐさま、離脱し夜叉も『小癪な。』と舌打ちしながら追いかけようとするがあざみとクラリスの無限が立ちはだかる。
「ここから先は…!」
「行かせません!」
護らんとする乙女たちの意思の壁… なんと健気で
「――あぁ、死に急ぐのですね。嘆かわしい。」
儚く脆いものか。
夜叉は刀を両手で握りスゥ…と振りかぶる。この動作を見たさくらは彼女が何をしようとしているか察した。間違いない、真宮寺さくらの代名詞とも言える『あの技』を使おうとしている…!
―――― 夜に咲け、鐡(くろがね)の花
「駄目! 逃げて!!」
―――――― 決して散らない鉄の華、
「「!」」
叫ぶ! …でも、もう遅い。
「――桜花剣征・破邪放神ッ!!!」
ゴオオオ!!! と桜色の嵐が全てを呑み込む。霊子戦闘機より遥かに小さいライダーシステムでありながら、威力はそれと桁違いな必殺を避けることを叶わない。地面を削り、大気を搔き乱す…!
実に数秒、荒れ狂う斬撃が通りすぎたあとガクッと倒れるあざみ機とクラリス機。
「あざみ! クラリス! …クソッ!」
煙をあげ沈黙する機体に神山が必死に呼びかけるも応答は無い…。ならば止まってはいられないと、神山は無限を夜叉へ走らせようとするが刀の切っ先をゼロワンの倒れる方向へと向ける。
「止まりなさい。動けば、ゼロワンの四肢を1つずつ吹き飛ばします。」
「…なっ!?」
いつの間にか、ゼロワンを踏みつけていた朧にアナザーゼロワン。そうか…!さっき、追い詰めたはずの奴が消えたのは朧の幻術だったのか!
気がついたところでもう遅い。アナザーゼロワンは夜叉へと促す…
『行きなさい、夜叉。貴女の求める場所がある所へ。』
「…待て! ぐっ!?」
更に強く朧に踏みつけられるゼロワンを尻目に夜叉は飛び立つ…目指すはすみれが見守るVIPルーム。硝子の壁を勢いのまま突き破り、粉砕された粉々のシャワーをあびながらマスクオフし尚も驚きを隠せないすみれに笑みを向けた。
「…久しぶりですね、すみれさん。」
「さくら…さん…?」
「ええ、その通りですよ。今は『夜叉』と訳あって名乗っていますが……」
続けてアイマスクもとって、素顔も晒す。紅い瞳ということを除けば、間違いなく『真宮寺さくら』だ…外見と声だけは。戸惑いと疑念は晴れない…本当に彼女ならこんなことをするはずがない。間違っても彼女は魔に屈し堕ちるような弱い人間ではないのは仲間だった自分が知っている。
するとら彼女は手を差し出して告げる…
「再会の挨拶はここまで。さあ、私の息子は何処ですか? 大神さんと私との子供…貴女が私から奪った『シンジロウ』を…返せ!!」
――え?
シンジロウという名前を知らない。いや、そもそも…
(いえ、まさか…!?)
ハッとした。脳が彼女の一句一句から答えを見出す。
彼女が求めるシンジロウとは恐らく… そして、彼女の正体は…
「何故、今になって…!」
夜叉…かつての記憶にその影がある。
感想お待ちしてマッスル。
サクラ革命、まだ序盤のチュートリアル抜けたあたりですが…これナンバリングや新に続く時間軸なのかパラレルなのか分からないんですよねえこれ。ガチャななんか北海道系(?)の可愛い娘きたからヨシ。FGOと並走状態ですが、なんとか進めていきたいと……と思ってた矢先に四国奪還されましねぇ(白眼)
あとこれ、序盤の選択肢次第だとBLACKルートもあったのかな…