あの戦争からしばらく経った頃、俺とメルトは人間達が人間界、悪魔達が住む冥界など様々なところを旅していた。そして冥界のある森を歩いている時、目の前に突然、少女が現れた。
その少女は前は開いていて大事なところに黒いテープのようなものでばつ印に隠していてる黒いゴスロリ風の衣装を着ていた。顔は黒髪黒目の無表情で少し不気味な印象を感じる。
「…やっと…見つけた…。」
その少女が口を開いた。
「お前…何…?我と…似た力…感じる。それにお前…我より強い。だから…一緒に…来て……。」
「待ちなさいよ。貴女は何者なの?それにマスターは私と一緒にいるのよ。」
メルトの言葉を聞いて、俺は嬉しくなった。
「ありがとう、メルト。」
「えっ?って何言ってるの私。今のは気の迷いよ、忘れなさい。忘れないと切り刻むわよ。」
メルトは顔を赤くしながら呟く。
「我…?我は…オーフィス。」
オーフィス、その名前に聞き覚えがあった。「真なる赤龍神帝」グレートレッドと並び、世界最強とされる。無から生まれ、無限を体現する「無限の龍神」オーフィス。世界中は旅している時にそんな話を耳にした。
「お前の…お前達の…名前は…?」
「俺はダラ・アマデュラ。マデュラとでも呼んでくれ。」
「私はメルトリリスよ。」
「分かった。マデュラ…我と来て。」
「何故行かないと行けない?俺は今はメルトと一緒に旅をしているんだ。それにどこに行くんだ?」
「グレートレッドを…倒すため。マデュラ…我より…強い。だから…我と…一緒に…グレートレッド……倒す。」
「断る。今は忙しいんだ。それに俺はメルトと一緒に居たいんだ。」
「そうよ。マスターは私と一緒にいるのよ。」
「なら…マデュラは…無理やり…連れて行く。」
オーフィスはこちらに手を伸ばした。
「私を無視するんじゃないわよ!頭にきたわ。切り刻んであげるわ!」
そう言うと、メルトは凄まじいスピードでオーフィスに向かって行った。メルトはオーフィスに回し蹴りを叩き込みオーフィスを吹き飛ばした。さらにメルトはオーフィスに向かって多数の斬撃を飛ばした。オーフィスの身体は多くの切り傷が刻まれて行くとともに砂けむりもまあ起こった。
「これで終わりにしてあげる。」
メルトは大きな斬撃をオーフィスに向かって飛ばした。オーフィスに直撃した瞬間、爆風で大きな砂けむりでオーフィスの姿が見えなくなった。
「メルトも…強い。」
そんな声が聞こえた。
「ようやく私を見たわね。」
煙が晴れるとそこには無傷のオーフィスがいた。
「あれだけ傷をつけたのにもう無傷だなんて。」
「我は…無限。だから…その…攻撃も…無駄。」
「なら、これはどうかしら?」
メルトの脚が青く輝くとオーフィスに凄まじいスピードで突撃して行った。
「邪魔者には、そろそろご退場願おうかしら? ウッフフフ、アッハハハハ! 之なるは五弦琵琶、全ての楽を飲み込む柱。消えなさい、 『
メルトは宝具を使い、オーフィスを切り刻み呑み込んだ。オーフィスは倒れた。
「これで、どうかしら?」
「今のは…我の力を…吸った?少し…痛かった。しかし…無駄。」
オーフィスは少しダメージを受けたようだがすぐさま立ち上がった。
「これでも、駄目だなんて。」
「我と…メルトでは…相性が…悪すぎる。次は…こっちの…番。」
オーフィスは拳を突き出してきた。メルトに突き出した。するとメルトの身体は水のように弾けた。
「っ!やってくれたわね……!でも、私の身体は完全流体なの。だから、物理攻撃は効かないわ。」
水が集まるとメルトになった。
「なら…これで…どう?」
オーフィスの口内に凄まじいエネルギーが集まっている。どうやらブレスを放つようだ。流石にそれはやばいので俺も龍の姿に戻ってブレスで迎撃する。
「流石に、それを食らえば危ないわ。でも、私は1人じゃないのよ?そうでしょう、マスター?」
オーフィスが口から黒のブレスを放つと同時に俺も光り輝く大きな球状のブレスを放った。二つのブレスぶつかり合うと凄まじい爆発と衝撃を巻き起こした。
メルトが横に飛んできた。
「流石は、私のマスターね?これからも頼りにするわよ?」
「いつでも頼りにしてくれ。しかし、オーフィスも強いな。流石は世界最強と並ぶだけはある。」
「私の宝具で倒しきれなかったのはショックが大きいわ。これが終わったら、マデュラの手料理が食べたいわ。作ってくれないと、私、マデュラと口聞かない。」
「はいはい、分かりましたよ、女神様?」
「そう、それでいいのよ。流石私のマスターね。」
「やっぱり…マデュラ…強い。我と…一緒に…グレートレッドを倒して。」
煙が晴れると、オーフィスが言った。
「そもそも、何でグレートレッドを倒すんだ?お前とグレートレッドは次元の狭間にいるはずだろ?」
「我…次元の狭間で…寝てると…グレートレッドに……追い出された。だから…グレートレッドを…倒して…次元の狭間で…真の静寂を…得る。」
「その時にグレートレッドは何か言っていたか?」
「…ここで…寝ているだけじゃなく…たまには…外を…見て来い。…て言ってた。」
「…ねえ、マスター。それって。」
「ああ、多分そうだ。」
「寝てばかりいる子供を心配して、外に行って来いと言う母親の言うことよね?」
「多分、そうだと思う。それにしてもグレートレッドがそんなにおかん気質だったとは、ビックリした。」
俺とメルトは子供を外に遊びに行かせる母親と家に帰って寝ようとする子供のイメージを思い浮かべて苦笑いした。
「オーフィス、それは追い出されたんじゃなく、外を見て来いってことだと思うよ。」
「ええ、私もそう思うわ。外の世界を見て寝てばかりではなくて、自分のやりたいことを見つけろってことじゃ、ないかしら?」
「…?分かった…我…外の世界を…見て回る。」
オーフィスはあまり分かってなさそうだが、納得してくれたようだ。どうやらとても純粋らしい。ますます子供にしか見えない。
「何だったら私達と、一緒に、来るかしら?」
「マデュラと…メルトと…?」
「ええ、そうよ。私達と一緒に来てやりたいことがあれば、やってみてもいいし、1人よりは楽しいと思うわよ?でも、初めは1人で、後から私達と一緒にってのもいいわよ?」
メルトとオーフィスは2人で話し合っている。
「……我…初めは…1人で…旅をしてみる。1人で…旅をしてみて…色んなものを見て回る。その後…マデュラ達と…一緒にいて…いい?」
オーフィスは少し不安そうにしながら尋ねてきた。
「ええ、勿論いいわよ。マスターもいいでしょう?」
「ああ、オーフィスが寂しくなったらいつでもおいで。」
「…こんな時…何て…言えば…いいか…わからない。」
「そんな時は、ありがとう、って言うのよ。」
メルトとオーフィスの2人のやりとりを見ていると母親と子供みたいだ。
「…ありがとう?…ありがとう。なんだか…嬉しい。」
オーフィスが微笑んだようにみえた。
「我…もう行く。マデュラ…メルト…また今度。」
そう言うと、消えていった。
「なんというか、かなりマイペースなやつね。しかも、とても純粋で子供みたいだったわね。」
「ああ、そうだな。しかし、メルトが一緒に行くのかを提案したのは意外だった。」
「なんていうか、オーフィスは子供みたいで無視できなかったのよ。それに私が1番であれば、数は増やしてもいいのよ?」
「まさかの、メルトがハーレム容認派だなんて…。」
「私は女神でもあるのよ?ただし、私が1番でなければどうなることでしょうね…?フフッ。」
「そういえば、そうだったね。でも、メルトが何があっても1番だよ。」
「…っ、ありがとう。」
「まあ、数はその時になってみないとわからないな。」
「そうわよね。これからどうするの?オーフィスとのいざこざで悪魔達が集まってきてるみたいだけど。まあ、1番の理由はマデュラが大き過ぎるからだろうけど。」
「そういえばここは冥界だったな。そうだな、目立ちすぎたし説明するのも面倒くさいし、逃げようか。次元の狭間でグレートレッドに会って話でも聞きに行こうか。」
「そうね、そうしましょうか。」
そう言って俺達は次元の狭間に向かうのであった。
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