INFINIT・D・STRATS~進化の価値は 作:カオスサイン
Side?
「畜生!この間マッチング対策で〈シェルター〉買い込んでたのが逆に仇になっちまった!…真逆こんな街中で初・中級者狩りのあんなイカレ野郎に遭遇しちまうなんて!…」
彼は辻根 虎次郎。
今彼はとあるゲームのシステムによる強制バトルを挑まれ必死に逃げ回っていた。
「うげっ!?フレのヘルプコールって5GPも消費しちまうのかよ!額面五十万だぞ!…呼ぶにしても数馬…嫌アイツは駄目だ!俺と同じくらいGPを使ってるからシステムの判定に巻き込まれちまったらヤバイ…でも…!…こうするしか方法はないか!…」
スマホを操作し連絡先の一つ、二つをタッチしDMを飛ばす。
「(これでどうか来てくれ!…)」
祈る…だがしかししばらく経ってもDMを飛ばした先からの一切の返答は来ずに彼は落胆する。
それは無理も無い…彼等だって四六時中スマホに張っている訳ではないのだから。
「はは…こんな所で俺死んじまうのかよ…」
「…」
彼を追い詰めた鷹野球なコスチュームを着込んだ追跡者は残りのPを根こそぎ奪おうと無慈悲に持っていた大鉈を横薙ぎに振るい彼の体を真っ二つにした。
翌日、Side?
「弾!一夏!虎次郎の奴から何かしら連絡が来ていないか?!」
「数馬か、虎次郎がなんだって?」
「それがな…」
一限目の休みの間に親友の五反田 弾とこの俺、苗字はあまり名乗りたくないが織斑 一夏のクラスに別のクラスにいるもう一人の親友である御手洗 数馬がやって来て彼から友人の一人が昨夜から家に帰ってきていないとの知らせを受けた。
「特にこれといった連絡は来ていないけど」
「そうか…あ、あんな通知、俺は信じないぞ…」
「?そういや虎次郎もお前も最近羽振りが良いよな!小遣い増やしてもらったのか?二人共型は違うけど最新型のバイク買っているみたいだし」
「それは…」
特にこれといった連絡は無いと告げると数馬はボソっと何か呟いた。
よくは聞こえなかったが弾が数馬に質問した為にその時は気にしない事にした。
当の数馬はよくは答えない。
「あ!そういえば連絡といえるのかどうかは分からないけど虎次郎から妙なDM通知なら来ていたぜ?」
「あ、実は俺もなんだよ!ええっと…確か…」
「!真逆それ「ダーウィンズゲーム」か!?」
「そうそうそれだ!何?お前等こんなありふれた様なソシャゲにハマってんのか?」
「数馬達がやってんなら面白いんだろうし俺達もプレイしてみようかな」
そう言って俺達は虎次郎から通知が来ていたそのゲームアプリをDLする。
だが数馬の表情は険しいものになっていた。
「二人共待て!そのアプリを起動しては駄目なんだ!」
「な、なんだよ!?」
「え?」
弾は数馬の叫びに驚いて寸前の所で指が止まっていたが、一方の俺は既にゲームのスタートボタンをタップしていた。
「ッ!…」
「うわっ!?…」
その瞬間、俺のスマホの画面から緑色の大蛇が飛び出してきてかと思うと俺の首筋に噛みついてきたのだ。
俺は思わず驚きと痛みで椅子から転げ落ちそうになった。
「なんだよ急に大声なんか出して?」
「え?…」
「一夏…」
弾には今の光景が見えていなかったのか?
俺が恐る恐る数馬を見ると彼は先程よりも更に険しい表情をしている。
「悪ィ…一夏は放課後俺と一緒に家に来てくれ。
そこで詳しい事情を話す…弾の方は何があってもそのアプリゲームを起動するんじゃないぞ!」
「わ、分かった…」
「仲間外れにされたようであれだが基本無料じゃないって事だよな」
弾はそう勝手に納得し、俺は数馬の提案を受け入れる事にした。
先程俺が見たのが幻覚ではないと確信出来たからだ。
だがそんな俺達を待っていたのは悲劇の序章だった。