OVER LORD~Fallen Angelmemory~ 作:DDX
…プリずんが目覚める少し前…
「皆、集まったようだな。」
ナザリック地下大墳墓の玉座の間ではモモンガを筆頭に階層守護者と裏階層守護者にプレアデスとセバスがいた。
だが、その場にはある2名の姿がなかった。
「モモンガ様、よろしいでしょうか?守護者統括であるアルベドと件の裏階層守護者がおりませんが…」
守護者統括であるアルベドと裏階層守護者の1人である筈のマグナス・ホープの姿がないことを守護者であるデミウルゴスが代表としてモモンガに問いた。
「アルベド並びにマグナスはプリずんさんの介護を命じている為、此方には来ない。…それに問いたいことは“それだけ”か…デミウルゴス?」
モモンガの言葉にデミウルゴスだけではなく周りの守護者達すら表情が強張った。
「…デミウルゴスよ。この先は私が話そう。」
「“レオパルド”…解りました。」
レオパルド
プリずんが作成したNPCの1人で裏階層第五の間を守護する守護者である。
獅子を模様した甲冑を纏った獣人型悪魔で彼を設定したのはデミウルゴスの製作者であるウルベルト・アレイン・オードルだ。
防衛戦を得意とするデミウルゴスとは逆に攻撃戦を得意とし、戦闘能力だけではなく指揮官としてもそのスペックは高い。
また、獣人型とは別に
「至高の御方であるモモンガ様に問います。此度の件…マグナス・ホープの処遇をお聞かせ頂きたい。」
「…プリずんさんが倒れた件のことだな?」
「御意。あの者は私達の父であり、創造主であるプリずん様に仕出かした行い…万死に値します!!モモンガ様、マグナスの処遇をお聞かせ下さい!!」
レオパルドの言葉にモモンガは…
「今回のマグナス・ホープについては…罰しない。」
「「ッ!!?」」
まさかのお咎め無しだった。
「まず、今回の件は謎が多すぎる…何故に裏階層守護者だけが機能停止しているのか…何故、プリずんさんが触れた瞬間にHPやMPが吸収されたのか…この原因が解らない以上、私が処罰することはできない…ましてやプリずんさんに黙って処罰することを私はしたくない。…いいなレオパルド?」
「…御意…」
納得できないが納得するしかないレオパルドはモモンガの言葉を了承した。
「さて…話がずれたが本題に入ろう。…今回、オマエ達に集まって貰ったのは…プリずんさんのことだ。」
・・・・・
・・・・
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・・
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モモンガside
俺は守護者やプレアデス達に今回の議題について話そうとするとマーレが手を上げた。
「あ、あの、モモンガ様…今回はマグナ君のことじゃ…?」
「違う。…それよりも遥かに重大なことだ。」
俺の言葉にマーレどころかデミウルゴスもレオパルドさえ驚愕した表情をし、場がざわついている。
「……メルーガ。」
「……はい……」
俺は裏階層守護者のメルーガを呼ぶがその眼は光を失い意気消沈していた。
「メルーガ、思い出すのは辛いだろうがもう一度聞く。…プリずんさんが倒れた時、何があった。」
「…プリずん様がマグナス・ホープに触れた瞬間…あの方のHPとMPが吸収されると突如、“胸を抑えて倒れました”。」
悲痛に話すメルーガの言葉に他の守護者も顔色が暗くなる。
「“胸を抑えた”…そう言ったな。」
俺の問いにメルーガは頷くとその会話に違和感を感じたのかグレンが口を開いた。
「モモンガ様…メルーガとの話を聞く限り、我が父であるプリずん様が胸を抑えたことに何かあるのですか?」
「そうだグレン。…オマエ達は何故、プリずんさんが数年もこのナザリックに来なかったのか知っているか?」
その問いに誰もが答えられなかった。
「…プリずんさんは…心臓に病を持っているからだ。」
その言葉に先程とは比べる程ない程に動揺が広がった。
「静かにせよ!!」
俺が命令するとなんとか皆が静かになったが…
「モ、モモンガ様!プリずん様が病に犯されているとはどういうことでありんすか!?」
「病ナラバ、ナザリックニアルアイテムデ回復デキル筈…」
「そうですわ!モモンガ様、ご説明を!!」
守護者であるシャルティアとコキュートスに裏階層守護者のローズ・ナイトから問われた。
「プリずんさんの病はナザリックでもユグドラシルのアイテムでも治せない…その治療と回復の為にもプリずんさんはナザリックを離れるしかなかったのだ。」
「そんな……」
御通夜のように静かになるとアルベドから《
『モモンガ様、プリずん様が目覚めました。』
「ッ!!本当か!」
『ハイ。現在、マグナス・ホープと対談しております。』
「解った。しばらくしたら私もそちらに向かう。」
『ハイ、お待ちしております。』
俺はアルベドとの会話を終え、皆にプリずんさんが目覚めたことを伝えた。見るからに皆、先程の暗い表情から明るくなっていた。
「…守護者並びに裏階層守護者にプレアデスよ。プリずんさんの事だ…他の守護者達を目覚めさす為にまた無茶をするだろう…オマエ達はプリずんさんが無理をしないよう彼の身の回りの世話や護衛などを命じる。何かあればすぐに私に報告せよ。」
「「ハッ!!」」
こうしてプリずんを守る会がプリずんが知らぬ間に出来上がったことをプリずんはまだ知らない。
chapter1ー10 end