OVER LORD~Fallen Angelmemory~ 作:DDX
chapter2ー1 不遇
「…どうしても?」
「えぇ、どうしてもです。」
ナザリック地下大墳墓のある一室ではモモンガとプリずんが向き合って話し合っていた。
「これは既に守護者達とも決めたことなのでプリずんさんも諦めて下さい。」
「イヤイヤ!?何故、自分だけ“24時間”も護衛をつけなきゃいけないんですか!!」
そう…
モモンガがプリずんに伝えたのはプリずんの側に僕をつけると言った内容だがその時間は丸一日…24時間ずっとだというのだ。
「…ですから先程、言ったとおり護衛は建前でプリずんさんの介護担当だって言ってるじゃないですか。」
「介護でもそんな長時間の間も介護がつくなんてブラック通り越して真っ黒じゃないですか!」
「仕方がないでしょ!!NPC達にプリずんさんのこと話したら全員があんなに依存しだすなんて思わなかったんですから!!」
プリずんを心配してプリずんのことを話したモモンガだったがそれが原因でNPC達からのプリずん愛がヤバいことになった。
デミウルゴス・レオパルドはプリずんの心臓病を治す手掛かりを探すようになり、アウラやマーレにマグナは常にプリずんの様子を伺うようになり、シャルティアとローズが心配して夜な夜な部屋に押し掛けたりと大変だった。
「ぐッ、で、でも…流石に1人の時間は欲しいですよ!それにこの身体だと人間の時より調子はいいんですよ!!」
プリずんの言うことも解らない訳ではない。
プリずんの身体は人間の身体とは違う…違う筈なのに彼は胸を抑えて倒れた…
モモンガでさえ、解らない現状にどう対象すればいいのか解らないのだ。
「しかし…はっきり言ってオレは医療については無知ですし、今のプリずんさんは人間ではなくユグドラシルでも数少ない堕天使ですからどう対象していいか解らないんですよ…それに…」
「あぁ…あの問題ですか…」
バァン!!
プリずんとモモンガがため息を吐くと二人がいる部屋の勢いよく開いた。扉の方へ振り向くとそこには…
「メルーガ!!貴女もいい加減にしなさい!プリずん様のお世話なら守護者統括である私がやると言ってるでしょ!!」
「アルベドこそいい加減にしたらどうですか!!父であるプリずん様のお世話は娘である私の仕事だと言ってるじゃありませんか!!云わば親子の団欒です!邪魔しないで下さい!!!」
喧嘩しているアルベドとメルーガだった。
そう、誰がプリずんの世話するか決めようとした時、逸早く立候補したのはこの二人だがそこからが問題だった。
メルーガは元々、プリずんに父として男としてかなり依存しておりプリずんが目覚めてからはその傾向が更に強まった。
対してアルベドもモモンガの改変によりプリずんに好意を抱き、尚且つ、マグナとのやり取りもその場で聞いていた為に更に好意は高まり、メルーガに負けぬ程に依存したのだった。
「「プリずん様!!」」
「この…バカ者共がァァァ!!!」
結果、プリずんに怒られた二人はお世話係から外されたのは言うまでもなかった。
「モモンガ様、プリずん様。宜しいでしょうか。」
「セバスか。どうしたのだ?」
「ハイ、小さい規模ですが人間の村を発見致しました。」
「村だと?…と言うことは…モモンガさん。」
「えぇ、少なからずこの世界にも生物はいるみたいですね。」
こうして二人はその村を調べることになったのであった。
chapter2ー1 不遇 end
オマケ
第6階層にて…
「そう言えば、お姉ちゃんやマグナ君にローズさんやシャルティアはどうしてお世話係に立候補しなかったんですか?」
「マーレ、アンタ気付かなかったの?」
「?」
「えぇ、と…どうやら気付てないみたい。」
「いいでありんすかマーレ。プリずん様のお世話するとなるとあのメルーガやアルベドが問題を起こすのは目に見えてるでありんすよ。」
「なら、あの二人が問題を起こしたならお父様は二人をお世話係から外しますわ。あとは漁夫の利という訳ですわ。」
「「なるほど。」」
「って!マグナも解ってなかったのォ!?」
そんな会話があったのはこの場にいる者しか知らない。