OVER LORD~Fallen Angelmemory~   作:DDX

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chapter2ー3 エンリ・エモット

 

 

 

「…恵里…さん…」

 

プリずんは驚いていた。目の前の鏡に写る少女の顔はプリずんが知る女性と瓜二つだったのだ。

 

「(いや…そんな筈はない…彼女はもう…)」

 

プリずんは自分の考えを一度捨てもう一度、鏡に目を向けた。

 

「(確かに顔は瓜二つだがよく見れば瞳の色や髪色は違う…だがなんだ…この感じ…まるで……)」

 

「プリずんさん?大丈夫ですか。」

 

深く思考しているプリずんを心配し、モモンガが声をかけた。

 

「ッ!?あ、あぁ…すまない友よ…大丈夫だ。」

 

そう言ってプリずんは気持ちを落ち着かせた…

 

 

 

その時だった。

 

 

 

ザシュッ!!

 

 

 

「ッ!?」

 

瓜二つの少女が襲ってきた兵士に背中を斬られたのだ。

 

……グワッ……

 

「「ッ!!プリずん(さん/様)!!?」」

 

少女が斬られたのを見たプリずんから黒い靄のようなものが溢れ出ている。

 

「(プリずんさんの“深淵なる憤怒”が発動している!)」

 

 

《深淵なる憤怒》

 

 

堕天使が持つスキルの1つで発動条件がいまいち不明なスキルである。

 

解っているのは感情が高ぶると黒い靄を生成し、その靄に触れると様々なダメージを与える効果がある。

 

種族関係無しにダメージを与えられる強力なスキルだが先程も言ったとおり発動条件が曖昧で発動が上手くできなかったり、このスキルは敵・味方を問わずにダメージを与える為、扱いが難しいのだ。

 

 

「…《転移門(ゲート)》…」

 

“深淵なる憤怒”が発動していることに気付かぬままプリずんは突如、《転移門》を使用し姿を消した。

 

「なァ!?プリずんさん!!くッ、セバス!私はプリずんさんを追う!すぐにアルベドを呼べ!!」

 

「畏まりました!」

 

そしてモモンガも直ぐ様、プリずんを追う為に《転移門》を発動し後を追うのであった。

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

???side

 

 

……痛い……

 

 

……背中が焼けるように熱い……

 

 

…どうして…こんなことに…

 

 

村に突然、現れた兵士が村の人達を殺した。

 

沢山の人達が兵士の剣に斬られ、刺され、死んだ。

 

父さんが母さんと私と妹のネムを逃がすために囮になった。

 

逃げた先に兵士がいて母さんが殺された。

 

私はネムを連れて逃げた。

 

 

……でも駄目だった……

 

 

背中を斬られ、痛みで逃げるどころか立つこともできない。

 

ネムに逃げるように言ったがネムは私にしがみついて離れようとはしなかった。

 

追って来た兵士が剣を振り上げる。

 

あぁ…もう…

 

 

ガシッ!!

 

 

「がッ!な、なんだ貴様ァ!!?」

 

私は咄嗟に振り替えると先程、剣を振り上げていた兵士の頭を片手で掴み上げる人がいた。

 

見たことない綺麗な衣服に見慣れない黒い髪をしたその人は掴んでいる兵士をもう1人いる追っ手の兵士に投げた。

 

「……弱いな……それに脆い……」

 

投げられた兵士を見ると勢いがあったからなのか首の骨が折れたのか首が曲がって死んでいた。

 

そんな死体を見たもう1人の兵士は悲鳴を上げ、黒い髪の人に剣を向けた。

 

「なっ、なんなんだ貴様はッ!!斬り殺すぞ!!!」

 

震えながら剣を向ける兵士に黒い髪の人はため息を吐くと同時に黒い靄のようなものがこの人から現れ、兵士を包み出した。

 

「なっ、なんだこりゃッ!!がッ!!ガガガガガガガガァァ!!いっ、痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!ぎゃあぁぁぁぁぁッ!!」

 

そう叫ぶと兵士は痙攣したまま倒れ、そして死んだ。

 

黒い髪の人は兵士が死んだのを確認すると私達に振り向いた。

 

「……綺麗……」

 

その人の顔を見て思わず声に出てしまっていた。

 

整ったその顔とアメジスト色の瞳に私は吸い込まれるようだった…

 

「……娘よ……名はなんと言う。」

 

助けてくれた人から名を訪ねられ私は慌て名前を言った。

 

 

“エンリ・エモット”と……

 

 

 

 

 

chapter2ー3 エンリ・エモット end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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