OVER LORD~Fallen Angelmemory~   作:DDX

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chapter1ー4 涙

 

 

セバスside

 

 

「これは…」

 

私は至高の御方であるプリずん様とプレアデスの3人と共に大墳墓を出て周辺地理を確認に来ましたが…

 

「本来はナザリック周辺は毒の沼地であった筈ですが…一体何が…」

 

見渡す限りの草原に周辺に知性を持つ存在を確認できない。

 

「周囲一キロは草原ばかり…人口な建物も無いようです。いかが致しますかプリずん様…プリずん様?」

 

後ろに控えられるプリずん様に振り替えるとプリずん様は空をジッと見つめ続けていた。

 

「プリずん様…如何なさいましたか?」

 

プリずん様の様子が可笑しいこと気付いたユリがプリずん様に声をかけた瞬間・・・

 

バッ!!

 

「プリずん様!?」

 

「何処に行くっすか!?」

 

プリずん様は突如、翼を広げ空へと飛び出したのだ。

突然のことにナーベラルとルプスレギナが叫ぶ。

 

すぐに我々もアイテムや魔法を使い、プリずん様を追う。

 

雲を抜けた先にプリずん様は居られた。

 

「プリずん様、どうなさ…れ……」

 

この先の言葉をこの時の私は忘れてしまった。

何故なら…

 

 

「……………」

 

 

振り替えられたプリずん様の瞳から涙が流れていたのだから…

 

 

 

セバスside end

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

プリずんside

 

 

 

「星…これが……本物の………」

 

 

自分の心は未知の感情に溢れていた。

 

真っ白なあの部屋では見ることはできない。

 

6階層の空とも違う…

 

「………冷たい。」

 

初めて感じる夜風…

 

初めて嗅いだ草原の匂い…

 

初めて見る夜空…

 

なんて…なんて……

 

「プリずん様…如何なさいましたか?」

 

ユリが何か言っているが頭に入らない。

気づけば空を飛んでいた。

 

「(何故か解らないけど解る…飛び方も…魔法も…全部!)」

 

雲を抜け、目の前に広がるのは先程よりも広がる星と満月だった。

 

 

「なんて…美しいんだ。」ボソッ

 

 

 

あぁ…そういうことか……

 

自分は…いや、“オレ”は……

 

 

 

「プリずん様、どうなさ…れ……」

 

後を追って来たんだろうセバスに振り替えるとセバス達は目を見開いていた。

 

その時、目から何かが溢れ落ちていることに気付く。

それに触れ漸く理解した。

 

 

感激しているのだと…

 

 

プリずんside end

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

「ふっ…とんだ失態を見せたな。」

 

「いえ、とんでもございません。」

 

そう言うとプリずんは目の前の光景を再び眺める。

 

「この光景をどう思う…セバス・・・・・」

 

「とても美しいかと…ですが……この美しさはプリずん様が居られるからこその美しさだと思います。」

 

「口が上手い奴だな…ユリ、ナーベラル、ルプスレギナ。オマエ達はどうだ。」

 

セバスの後ろに待機していた3人にプリずんは問いた。

 

「ボ…私もセバス様と同じでございます。」

 

「ハイ…この美しさは至高なる御身にこそ相応しいモノだと思います。」

 

「寧ろ、プリずん様が居られるからこそ美しいんだと思います!」

 

プレアデスの3人の言葉にプリずんは…

 

「そうか…“感謝”する。」

 

「「ッ!!?」」

 

プリずんからの感謝という言葉に4人は身震いした。

甘い甘美な声で誘惑されたかのような言葉に特にプレアデスの3人は顔が真っ赤に染まっていた。

 

「さて…セバス。貴様に命じる…我が友モモンガにこの現状を報告しに行け。」

 

「ハッ!!プリずん様は…」

 

「我はまだ確認すべきことがある。その為、プレアデス3名は引き続き我に付き従え。」

 

「「かしこまりました。」」

 

こうしてセバスはモモンガの下へと向かった。

 

「それでは…始めようか。」

 

 

こうしてプリずんの確認作業が始まるのであった。

 

 

 

chapter1-4 end

 

 

 

 

 


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