環いろはちゃんと共依存的にイチャイチャしたい人生だった 作:風剣
「大急ぎで準備だよー! 対ミラーズの魔法少女のみんなを集めないと!」
「グリーフシードこっち置いときます!」
「
「
「突撃メンバーには全員暗号の共有を徹底させろだって!」
「みふゆさーん! こっちでーす!」
「はいはい、マップはこっちに張り出してー! 私の魔法と紐づけるから未登録のひとは来てくださーい!」
広間をどたばたと黒装束を身に纏う少女たちが駆けずりまわる。その様子を座りながら眺めるシュウはぼんやりと「おー……」と声をあげた。
慌ただしく動く、年上の女の子たち――その全員が、いろはと同じ魔法少女。この1週間これといって意識しなかったその特別性も、いざ現場で戦う魔法少女の姿を見た後だとどこか壮観に感じた。
ガラス張りの壁の向こうで駆けまわる少女たちの様子を観察する少年の目は輝いている。突撃の準備が待つまでここにいてねと言われて案内された白髪の魔法少女にたんと甘やかされるシュウは自分を膝上に乗せる友だちのお姉ちゃんを見上げ声をかけた。
「ねえねえみたま姉ちゃんっ。マギウスの翼ってどのくらい魔法少女いんのー?」
「そうねぇ……。去年はだいたい300人ちょっとだったけれど、ワルプルギスの夜っていうつっよーい魔女を倒したのとか、魔法少女同士助け合いましょ〜って目標とかが広まってここ暫く結構な人数が加入してるから……だいたい600人くらい?今じゃあ神浜市の大半の魔法少女はマギウスに入ってるからねえ」
「すげえっ、学校じゃん学校!魔法少女で学校とか建てたりしないの⁉︎」
「……ふふふっ。学校、か。そうねえ……訳ありで学校に通えないって子もいるし、もしできたら行きたいって子もいるだろうし良いんじゃないかしら?」
くすりと微笑みながらぎゅうと膝上に乗せた幼子を抱きしめるみたま、この1週間でだいぶ慣れた後頭部に感じる柔らかな感触を堪能するシュウが待機しているのは調整屋・ホテルフェントホープ支所。
『最近はめっきり魔法少女も来なくなっちゃって……。調整もいらなくなるくらい平和になったのはいいことだけど、おかげですっごくさみしいの。今じゃ、お得意様のももこをいじるくらいしか楽しみなくなっちゃって……』
『暇すぎると腐りますよね。じゃあうちで雇うから働いてくださいよ』
『えっ』
そんな、10年先のシュウとのやり取りを経て新設されたという調整屋の支所にはお洒落な調度品、漫画本の並べられた本棚、ふかふかのソファが配置されている。
ソファに座るみたまに抱えられる男児はずっと外の様子を気にしているようだったが、白髪の少女は柔らかな抱擁を解きはしなかった。一度手綱を手放せばば心の赴くまま突っ走ってどこかに行ってしまう6才児の
さりげなーく手を絡めて腕を解こうとしてはにこやかな笑顔で抱えなおされるのを何度か繰り返し、流石に脱出を諦めたシュウは外の方へ目線を向けながら問いかける。
「ねーみたま姉ちゃぁん。さっきもいろはたちどっか行っちゃったけどさぁ、みんながさっきからどたどたしてるのって魔女のところ行くから? そんな準備いるのー?」
「……他の魔女はともかく、鏡の魔女はちょっとねえ。あの魔女、鏡に映したみたいに相手をコピーする力をもっていて、しかもそれで作られた手下がうようよと居るものだから……。今じゃ、強い魔法少女でチームを組んでしっかり準備しないと入ることもできなくなっちゃったのよね……」
「えー、そんなに強いんだ……。じゃあさっ、さなちゃんとか、フェリ姉とか、いろはとかも一緒に魔女のところ行くの?」
「――そうだよ! 勿論っ、このさいきょー魔法少女鶴乃お姉ちゃんもねっ! チームみかづき荘はみんなミラーズ突入組だよ!!」
勢いよく扉を開いて現れたポニーテイルの魔法少女。制服のうえからエプロンを装備した彼女が銀色の籠を片手にやってきたのに「鶴乃おねーちゃん!」と喜色を露わに立ち上がったシュウはぱたぱたと足音をたてながら駆け寄っていく。
「なにもってきたのー⁉︎ すっげえ美味しそうな匂いする!」
「ふふーんっ、万々歳特製あんかけ炒飯セットだよ! シュウくん大変だったからねっ、おなかすいてるんじゃないかと思って出前持ってきたぞー! これから大一番だもの、しっかり英気を養っていかないと! 食べるー?」
「……食べるー! ありがとう鶴乃おねーちゃん!」
勝手知ったる調子でテーブルのうえに籠を置き、中から取り出したあんかけ炒飯、餃子、ラーメン、サラダを並べていく鶴乃。彼女が持ち込んだ万々歳出張メニューはいずれも成人男性すら攻略を躊躇うボリュームとなっていたが、目を輝かせてその様子を見つめる男児に怯んだ様子はなかった。
「へへっ、すっげーいっぱいだー! 美味しいしいっぱい食えるからオレ鶴乃おねーちゃんの飯大好きだよ!」
「……! えへへっ、ありがとう! ささっ、いっぱいあるからね。好きなだけ食べてー!」
おなかを空かせて待ってたのだろうか、いただきまーすと声をあげたシュウが勢いよくぱくついている様子を微笑ましげに見つめる鶴乃。満悦の表情をする少年が美味しそうに食べる様子をにこやかに見守りながら、一言声をかけようとしたみたまはふと思い直して鶴乃と念話を繋ぐ。
なんだかんだと言われながらもすごく周りをよくみている男の子。今もあんかけ炒飯を美味しそうに食べているシュウがゆっくり過ごせるよう配慮してのことだった。
《――みんなの準備の方はどう?》
《もうちょっとだけかかるかなぁー、念のためにアリナも呼んでるんだけどアトリエに引き籠って作業中みたいで……。顔パスでセキュリティ通れるいろはちゃんが説得してくれてるから多分来ると思う。あとはみんな各自で準備して集合って感じかなぁ》
《アリナまで……。納得といえば納得だけれど、凄い臨戦態勢ね。流石みんな気合入ってるわねぇ……》
《そりゃもう。みかづき荘のみんなも、あんなやり取りの後だからね。ぜーーったいシュウくんを家族のところに帰してみせるって意気込んでるよ!》
《……そうね。来てくれたひとたちもやる気満々って感じだったし……。そのあたり、人望がよくでてるって感じるなあ》
……実のところ、マギウスに所属する魔法少女のなかでの桂城シュウの人望は表面上そこまで大きなものではない。いろはをはじめとして相当数いるシュウを慕う魔法少女たちが知れば心底意外そうにするだろうが。
そも、シュウはただでさえ婚約まで済ませているふたりの女の子で両手に花をやっている男だ。客観的にみて、そんな男がみかづき荘で黒一点の状況で可愛らしい少女たちと同棲しているという時点で真っ黒である。付き合いのある面々のなかでも特に親しい者たちですら彼の女性関係に関しては徹底的に酷評するか、言葉を濁すか――。
シュウ本人がそこまで自身のイメージアップに頓着していないのと、いろはとななかとの関係に関してはあっけらかんと開き直った態度をしているのもあってか。嫌われているとまではいかずとも、マギウスの女性陣のなかではトップの魔法少女3人組やアイドル魔法少女カミハ☆マギカほどの支持はなかった。
あくまで、表面上は。
「ごちそうさまーー!」
「えぇっ、もう食べきったのー!?」
「えへへっ、おなかいっぱい! 美味しかったー!」
「……そっか! えへへ、美味しかったならよかった!」
(……愛されてるわねえ。本当、罪づくりなひとなんだから)
積み重ねというものは、案外当人の与り知らないところで出てくるものだ。
いろはたちによるミラーズ突撃が通達されたとき、ホテルフェントホープにいた当直の魔法少女は20名弱。それがいったいどこから話が広がったのか、非番だった魔法少女やマギウスの翼に所属していない魔法少女まで「シュウさんにはお世話になってるから」「恩があるし手伝えることがあるならやらせてほしい」と続々と救援に駆け付け20分もしない内に今や拠点に集まる魔法少女は50人以上にまで膨れ上がっていた。
遊撃部隊のトップ。その機動力の高さをフル活用し、マギウスに所属する戦力のなかで最も対魔女の救援、パトロールで成果をあげているのはシュウだ。魔法少女相手のカウンセリングでいろはに次いで『脱落』寸前だった者を立て直した者も、また。
当然それだけ、助けられてきた魔法少女も多い――。当人非公認のファンクラブがじわじわと拡大が続いているのも、いろはたちマギウス首脳陣が会員に名を連ね熱烈に彼を推しているからというだけではなかった。
ほんの数十分前、ホテルフェントホープに訪れたのを発見された幼いシュウを中心に黄色い声をあげる魔法少女が集まって、半ば握手会のようになってきゃーきゃーと触れ合っていたのを思い出す。
あれだって、6才児の少年の愛らしい姿に夢中になった者が大半だったろうが……きっとそれだけではないのだろうなと、みたまは思う。
きっと。
シュウのことを心底好いている女の子は、彼が想像しているよりもずっと――。
「……ところで、あんなに食べちゃって平気だったの? 桂城くん、帰ったらお母さんのからあげ食べるんだって言ってなかった?」
「へ? ……あっ」
「へーきへーき、ちょっと運動すればまたいっぱい食べれるから!︎ これから魔女殴りに行くんだろっ、ちょーどいいって! さっき灯花お姉ちゃんにも見てもらったんだけどね、オレ180キロいったんだよ! 腹いっぱいになったから今度は200キロいけると思う!」
「えー? シュウくんそんなに重たくないよー」
自分も戦う気満々の男児の言葉に、苦笑気味になってみたまと鶴乃は顔を見合わせる。
言うまでもなく、今回の戦闘においてシュウは最優先の保護対象だ。当然魔女や使い魔が彼に近づこうものならば、みかづき荘の面々も含めた精鋭チームによって迅速に駆除されることとなる……。6歳児に矢面に立たせること自体が論外という前提を置いておいても、この臨戦態勢のなかで少年の出番はありそうになかった。
「ふふんっ、残念だけどシュウくんが戦うまでもないよっ。魔女やコピーが出てきたってこのさいきょー魔法少女由比鶴乃がけちょんけちょんにやっつけちゃうからね!」
「さいきょー? でも鶴乃おねーちゃん多分やっちゃんやいろはやでっけーオレよりも弱いよね?」
「………………ふぐう」
無垢な瞳で見つめられながら突き立てられた言の刃。悪気も容赦もない、ぱっと見て取った直感によるシビアな見解を否めずに皿を片付けようとしていたところだった鶴乃はたまらず膝をつく。
「……そういうの、わかるのねぇ? ちなみに私は?」
「めっちゃ弱そう!」
「……ん。んー……。結構正確かもしれないわねぇ……」
「ぬぐぐ……。正直納得しちゃうのがちょっぴり悔しい……」
微妙な空気感が漂った。
ひと呼吸遅れ、あれなんか悪いことしたかなと失言の気配に困り眉になった少年は話題を逸らしたそうにして言葉を探し、ああそうだと手を叩いて問いかける。
「……ねっ、ねえねえ! 鶴乃おねえちゃんっ、将来のオレってどんなヤツ?」
「シュウくん、鶴乃ちゃんにも聞いてたの?」
黒羽根の魔法少女によって張り出された魔女結界の地図と睨めっこをしていたいろはが顔をあげる。きょとんと目を丸くして問いかけた彼女の疑問に、突入前の最後の作戦会議に集まった鶴乃はうんと頷いた。
「やっぱりシュウくんみんなに聞いてたんだ? 自分の将来の話だとやっぱり気になるのかなー?」
「……そうね。なんとなくだけど、アレは……。自分がどう成長しているのかというよりも、将来の自分が周りからどう思われてるのか、気になってたように思うけれど……」
「……へー」
「フェリシアちゃん、どうかしたんですか?」
「い、いやっ、なんでもねーし! ……い、入れ替わりで戻るんだったらあっちの方には伝わんねーよな……」
自分の居場所への帰還を控える幼子に思いを馳せながら呟いたやちよの言葉に、金髪の少女がぴくっと身を揺らし反応する。それをさなに見咎められてはなんでもないように振る舞いながら目を泳がせるフェリシアの耳は赤かった。
「みかづき荘のみんなは小さくなったシュウさんとずっと居られたのいいなー、ウチももっと話したかったよ。いきなりあんな可愛くなったと思ったらすぐ帰っちゃうんだもんなー」
「仕方ないこととはいえ少し残念でございます……。まあ、さっき月咲ちゃんとも一緒に3人で写真を撮れたのでこれでよしとしましょう……♪」
「あっ、お兄様たちを戻して元凶の『鏡』を破壊したらこの事件は世界からなかったことになってみんなの記憶からもなくなっちゃうから、多分写真も消えちゃうと思うよー?」
「「「「……え、えーーーー!?!?」」」」
「写真はちょっと厳しいかもしれないけれど……思い出のバックアップを残したいひとは僕に言ってね、記憶をウワサで結晶化して保存するから。絶対に遺せるって保証はできないけれども、何もやらないよりはマシだろう?」
――そもそも、やってきた6才のシュウはこの世界の住民ではないのだ。有りえざる奇跡によって現れた者が元の世界に戻ったのであれば、痕跡ごと消えて行ってしまうのは道理ではあった。
うきうきだったところに水をさされた天音姉妹とともにしれっと告げられた新事実にいろはやういまで悲鳴をあげるなか、声には出さずともみかづき荘の他の面々たちも名残惜し気に息をつく。
ちんまりとして可愛らしく、やんちゃだが仲間思いで、家族と離れて寂しかったろうにそれを1週間おくびにもださずにいい子にして過ごしていたシュウのことは、みかづき荘のみんなが大切に想っていた。ひとつ屋根の下で過ごした少年が帰るという段、彼の居た痕跡さえも消えてしまうかもしれないとなると寂しさもひとしおで、心なし彼女たちの空気も重かったが……そこで、彼女たちの集まる作戦本部にぱんぱんと掌を叩き鳴らして注目を集めたのは紅い髪の少女だった。
「……ななかさん」
「シュウさんと過ごした時間は、かけがえのないものです。確かに、彼と過ごした思い出や証がなくなってしまうかもしれないのは悲しいですが……。それであの子が家族のところに帰れるというのなら、せめて笑って送り出してあげましょう。ね?」
急報を受けて習い事から最速で駆けつけてやってきたななか。彼女が6才のシュウをいろはたちに負けず劣らずの勢いで溺愛していたのは、みかづき荘の面々もよく知るところだ。その彼女が寂しそうにしながらもそれでもと彼を送り出そうと声をあげたのに、少女たちもまた頷く。
「……うん、そうだね。……………………ねむちゃん、写真もなんとかならないかな。あと、思い出の保存の方もお願いしていい?」
「いろはったら……」
「気持ちはわかりますけど……。そんなに必死になっちゃって、シュウさんが戻ってきたら小さい自分に嫉妬しちゃいますよ?」
「だ、だってぇ……」
泣き声をあげるいろはにくすくすと笑い合う仲間たち。その様子を微笑みとともに見つめながら、ななかは胸中の煮え立つような想いをひた隠しにする。
――魔女が、現れた?
――桂城さんの家で。桂城さんのお義母様の顔で。
――あの子の、目の前に。
――また。
――また、自分は……。
「――アリナが来たようだね。それじゃあ手短に……。軽く、シュウくんを送り届けるまでの段取りを共有しようか」
でかでかとした玉座――マギウス再編時、中枢を担う妹たちのためにシュウがにやにやとしながら用意した――にうい、灯花と一緒に座るねむの号令で、その場に集まる面々も含めた突撃作戦にあたっての会議が始まる。
玉座にはマギウス首脳陣である環うい、里見灯花、柊ねむ。計画の実行にあたってシュウの保護を担う中核メンバーであるみかづき荘の面々に加え、天音姉妹、アリナ・グレイ、梓みふゆらマギウスに所属するメンバーのなかでも実力を見込まれて参戦を要請された者たちとそのサポートに入るグループの部隊長である白羽根。
2人の桂城シュウを元の世界に戻すための決戦は、間を置かず始まろうとしていた。
『――なんでシュウってそんな自分のコピー目の敵にするんだ? いっつも発見報告出るたびに爆速で叩き潰しにいってるけど』
『…………………………………………………………』
『なっ、なんだよその顔! え、聞いちゃまずいことだったりしたか……?』
『……いーや、それは……まあ、いやっちゃいやではあるけど……。しょうがねえよな、フェリシアが被害に遭わんとも限らんし……』
『すごく嫌そう』
鏡で構築された足場に降り立つ。
油断なく周囲を見回すやちよを先頭に、鏡の結界に足を踏み入れた魔法少女たち。すぐさま顔を見合わせ頷きあった天音姉妹が笛に唇を押し当て、音もなく拡げられる笛の
――ミラーズの地形は事前のスキャンから変わっていませんね。半径500m以内にいる敵は使い魔だけでございます。
――木っ端の使い魔が13、魔法少女のコピーが4人ほど……、あと、桂城さんがひとり。多分こっちに気付いてると思うけど……、まだ来ないね。でもすぐ来れる程度の距離だから注意しないと。
「この1週間桂城くんの間引きがなかったからかしら。こんなすぐ入口の近くまで出てくるだなんてね……。じゃあ、手筈通りいきましょうか」
頷きあい、幼いシュウを連れてすぐさま移動するやちよたち。入り組んだ鏡の迷宮の地形も利用し、こちらに気付いていない使い魔たちとの遭遇を最大限避けるようにして移動した彼女たちはあるポイントで立ち止まる。
「出入口の鏡は16層、
「はいっ」
……待て待て待て待てっ!
手を繋ぎ合わせたやちよといろはが、巨大な槍を形成する。噴きあがる魔力。遠巻きに侵入者たちを様子見、闇討ちする機会を伺っていたシュウのコピーが血相を変えて駆け出し、直後音速で封殺される。
――月咲ちゃんっ。
――月夜ちゃん!
『まずこれは、使い魔どものコピーがぱっと見どんなにそっくりでも中身や外見で本物とは
『んーー? うん』
『例えば、いろはのコピーだと俺のことが大好きだけど俺を巡ってコピー同士でめちゃくちゃギスったり、俺と一緒に心中しようとして抱き着いてくるふりして刺してきたりするわけだ』
『あーー……。……え。そこらへん大丈夫なのかいろはっ。……ヤった?』
『やってないよ!!!!』
『で、まあ俺のコピーだけど……。基本女好き。使い魔としての役割に乗じて魔法少女いじめんの大好き。痴漢する。女の顔殴る。女の子のおなか蹴るし急所も狙う。多分だけどソウルジェムも狙えそうなら普通に狙ってくる。
『――最悪じゃん!』
『そうだよ。だから――遭ったら、必ず粉々にしてやれ。最悪俺と間違えても許すから』
――
天音姉妹の合わせ技。笛の音を手繰る魔法少女の旋律が物理的拘束力をも備えて男の身を捕らえ使い魔の動きが強制的に停められる。疾駆したフェリシアがハンマーを勢いよく振り下ろし、その隙を逃さずにシュウのコピーを跡形もなく叩き潰した。
「……手応えねーな。本物なら真正面からでも受け止めて踏ん張るくらいするぞ!」
ふんと鼻を鳴らす金髪の少女が鼻を鳴らす中、彼女の背後で魔力が爆ぜた。
「最短距離でいきましょう」
――コネクト!
響き渡る轟音。多層構造の鏡の結界、その鏡層が一気に6階層ほど、
打ち出された巨大な槍によって形成された風穴、崩れ落ちる足場から次々に魔法少女が飛び込んでいく中でハンマーを抱えなおしたフェリシアも穴から飛び降りていった。
「――待ってろよシュウ、すぐに帰してやるからな……!」
この作品において途中からミラーズが魔法少女単独の立ち入りを禁止されてる理由:10割シュウくん
シュウくんコピー「R18からR18Gまでいけます」
シュウくん「いけますじゃねーよ肖像権の侵害どころじゃねえだろ」