藤丸立香の人理修復(二週目) 作:シャルロッ党
違和感があっても許してください。
立花達から全力で逃げた俺は何とかあの森を抜け出す事が出来た。
これだけ離れれば大丈夫だろう。
しかし、サーヴァントになるというのは不思議なものだ。
ステータスはクソ雑魚の一言に尽きるが、それでも人間の頃よりも早く走れる。
人間のままだったら逃ららなかったかもしれないし、ゴミ神様には感謝しなければ。
・・・そもそも、こんな状況になったのはあのゴミのせいなんだから感謝する必要ないな。
だが、考え無しで森の外まで出てしまったが少し早計だっかな?
この黒いコートは草原だと緑の中にポツンと点があるように目立つ。
なるべく早く身を隠せる場所につきたいな。
ここから一番近い街は何処だっただろうか?
自分がかつて人理修復の為にフランスに来た時を思い出す。
たしか、ラ・シャリテという街だった。
そこで初めて邪ンヌと遭遇して・・・。
それと共に、苦い記憶も思い出す。
あの街が襲撃を受けるのは明日。
自分のステータスを確認する。
策は、ある。ある以上やらなければならない。
行き合ったりばったりのものだが、俺は軍師じゃないからしょうがない。
届かなかった命に手を届かせたいと思うのは普通のことだろう?
結局、森の外まで来たのは早計だったんですかねー。
再度森の中に入り立花達と鉢合わせしないよう注意しながら開けている場所を探す。
出て入っての二度手間のように感じるが、俺はさっきまでの逃げを無駄とは思わない。ていうか思いたくない。
ちょうどいい場所を見つけられたので召喚を行う。
俺のスキル「サーヴァント召喚(縁)」には、流し読みしたが特異点でサーヴァントをタダで一体召喚出来る様になっている。
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。」
詠唱を始めると、地面に魔法陣が描かれる。
「
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する。」
言葉が紡がれる度、魔力が収縮されていく。
「――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ。」
全て言い終わると、魔法陣が眩しいほどに輝く。
思っていたよりもかなり眩しかった。
おかげで、俺は現在進行中で地面で転がっている。
「目が!目が!」
クソ!召喚されたサーヴァントにこんな無様な姿を見せたくない!
早く、早く立たなければ!
「召喚に応じ参上しま・・・だ、大丈夫ですか!?」
俺のピンチ(笑)にサーヴァントが気づいたらしい。
情けないが、今は助けてもらうしかない。
「召喚されて早々すまないんだけど手を貸してもらってもいい?召喚の時のフラッシュで目がやられてて」
「わ、分かりました!」
無事サーヴァントの助けもあり、立つことが出来た。
視界も良くって来ているし、早速自己紹介をしてもらうか。
「助けてくれてありがとう。早速だが、君の事を教えてもらってもいいかい?」
「はい!アサシン、シャルロット・コルデーです!貴方が私のマスターですか?」
「あぁ、俺が君のマスターだ。名前は・・・秘密だ。」
シャルロットかー。前世ではマシュと同じくくらい長い付き合いのサーヴァントだ。一目惚れしたり心に傷つけられたり色々あったが個人的に頼りになるサーヴァントだ。
彼女の出身はフランスだから、この土地が触媒になったのかな?
「えぇ?何でですか?」
「後でちゃんと話すから今のところはマス・・・キャスターと呼んでくれ」
「ど、どういう事ですか?」
俺はシャルロットに今回の計画について話した。
「分かりました!」
よし!これで準備は整った。
「それじゃあ、彼らがいる場所を探そう。ついてきてくれ、コルデー」
「はい、マ、キャスターさん!あのう、一つお聞きしてもよろしいでしょうか。」
「うん?何か気になることでも?」
「私と、何処かでお会いした事はありますか?」
おかしいな事を聞くもんだな。
「君と会うのは(この世界で)初めてだよ。」
「そう、ですか。いえ、気にしないでください。少し貴方の声が懐かしい人に似ていたものですから。
さぁ、カルデアの人達がいる場所を探しましょう!」
シャルロットは私より前に立ち進んでいってしまった。
と思ったら、こっちに戻ってくる。
「・・・どっちにいけばいいんでしょう?」
迷子になりそうなのはこの世界でも変わらない様だ。
投稿は不定期です。
プロットはない様なものです。
番外編でTRPGさせたいです。