対魔忍独立遊撃隊『ソレスタルビーイング』   作:自己満足です

4 / 10
第3話「天使の再臨と傷付いた執事 Ⅲフェーズ」  

天音たちとの会合の1ヶ月前。

 

刹那は五車学園にあるシュミレータ室に来てきた。

 

予め使用許可は取っているものの、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ため、リボンズの協力の元に映像データは書き換えられている。

 

多少のリスクはあるが、人目に付かないことを優先するならば、このシミュレータ室は格好の場所であった。

 

 

『シミュレータを起動するよ。 設定はAランクで行こう』

 

「了解」

 

 

リボンズにそう返すと、

 

「「「目標確認。目標確認」」」

 

 

刹那の目の前には、米連の()()()()()()()となる──『ジン』の実体を伴うホログラムの3機出現した。

 

ジンは人型で、単眼(モノアイ)式の頭部メインカメラを持ち、後頭部のトサカ型通信アンテナやバックパックの羽型スラスターを持つ。

 

高性能バッテリー式駆動を採用し、さらに短時間なら飛行も可能である。

 

機体も高性能ながら、装着者も遺伝子組換え技術により生まれた高い身体能力を持つ兵士──『コーディネーター』に設定されており、並の対魔忍ならば1人で対応するのは難しいだろう。

 

それでも刹那の心は全く動揺は無い。

 

このシミュレータは致死量の傷を負う場合に強制終了となるが、実際に傷を負うし、100%の安全が確保されている訳ではない。

 

現に死亡者も出している。

 

「敵、米連外骨格3機」

 

刹那は改めてジンを見た。

 

彼の知る前世の機体──モビルスーツ──に酷似している。

 

彼が思ったのはただそれだけだ。

性能は知っている。

それでも驚異は感じない。

 

何故ならここには──

 

 

「俺と()()がいる」

 

 

刹那は自らの()()()()()()()()()()()に向けて言った。

 

小さな蒼の宝石が装飾されているシルバーの指輪。

 

先ほどリボンズに渡された、この指輪はただの指輪ではない。

 

この世界より数段上の技術があった前世の科学技術と、前世に無かった技術──魔界技術を融合して造られた物だ。

リボンズには特別な指輪とだけしか説明されていなかったが、受け取った瞬間に刹那は()()()()()

 

それは──刹那の魂に強く訴えてくる。

 

──共に戦いたい、と。

 

刹那はこの指輪の、その()()姿()を誰よりも追い求め、強い想いを抱いている。

 

だから彼はその想いを爆発させたかのように、普段のクールな印象の刹那から想像がまったくつかない──強く、熱い咆哮を上げた。

 

 

「応えてくれ、()()()()!!!」

 

 

刹那の声に応えるかの如く、指輪は彼のGN粒子を受けた宝石が強い光を発した。

 

その光は刹那を包み込む。

 

それも一瞬であり、光は直ぐに収まった。

 

するとそこには刹那の姿は無く、変わりに──人に似て人成らざる機械の戦士──全身装甲型外 骨 格 (パワードスーツ)が存在した。

 

全高2mほどの人間に近い形状。

 

頭部は円く、額にはブーメラン形の飾り、2つの碧眼、青と白のカラーリングのボディ、右腕にはGNソード。

 

最も特徴的なのは背部に装備され、まるで独楽のような丸みを帯びた円錐型の推進機関──『GNドライブ』である。

 

それは──刹那の前世である別世界、西暦2300年代に存在した最強のMS──ガンダムの第三世代機の内の1機である『ガンダムエクシア』であった。

 

外骨格サイズである事を除けば、それはエクシアそのものである。

 

『刹那、装着具合はどうかな』

 

「問題はない」

 

 

刹那がエクシアを装着したのは、今回が初めて。

 

モビルスーツの操縦とはまったく違う、外骨格を装着しての挙動にも刹那は戸惑うことは無い。

 

まるで長年装着していたかのように違和感が無い。

 

外骨格ではGNドライブを思考制御することも、刹那は()()()に理解している。

 

それを分かっているのか、リボンズは特に刹那に説明することは無い。

 

 

『ジンを稼働させるよ。 試運転だ。 先ずは1機ずつ──』

 

「3機同時で構わない」

 

『ふっ、そうだね。 それじゃあ、行くよ』

 

「エクシア、目標を駆逐する」

 

 

 

 

 

第3話「天使の再臨と傷付いた執事 Ⅲフェーズ」

 

 

 

 

 

 

結果、模擬戦は1分と持たずに終了した。

 

近接戦闘を仕掛けた1機と2機目──GNソードにてそれぞれ一刀両断。

 

アサルトライフルで射撃してきた3機目──GNソード・ライフルモードのGN圧縮粒子弾に撃ち貫かれて爆散。

 

ジン3機大破に比べ、エクシアはかすり傷さえ負わない無傷での完全勝利。

 

『もの足りないかもしれないが今日は止めておこう。 長い時間使用していると目を引いてしまうからね』

 

「ああ」

 

刹那はリボンズの提案に従った。

 

刹那がGN粒子の精製を止めると、自然とエクシアの装甲は身体から分離され、指輪の状態に戻った。

 

それから二人はシミュレータ室を出ると、再びふうま邸に戻った。

 

そこには五車学園で教員をしている時子も帰宅していた。

 

刹那の希望もあって時子も同席し、リボンズと3人で応接間にて話をしていた。

 

 

「──つまり、お館様とアルマークさんは()()()()()があり、しかもお二人は仲間として戦っていたんですね」

 

「ああ。 彼のおかげで俺たちは、人類はELSとの対話に成功できた」

 

「前世の僕は誉められたような事をした覚えはないけどね。 罪滅ぼし、が1番しっくり来ると思うけど」

 

 

()()()()()m()()()()()()()()()()()()()()や軌道エレベーター、量子演算型処理システム『ヴェーダ』、私設武装組織『ソレスタルビーイング』、独立治安維持部隊『アロウズ』等が存在する西()()()()()()()()()の話は、さすがの時子も直ぐには信じれなかった。

 

けれども──2年前のアサギとの戦いにおいて、重傷を負ったにも関わらず、逆に動きが増して刹那が一太刀を浴びせたこと。

 

時子が調査しても、一向に素性を確かめられなかったリボンズ・アルマークのこと。

 

対魔粒子ではなく、GN粒子という力を刹那やリボンズが操れること。

 

それらもあるが、時子が2人の話を信じた決定的な要因は──刹那が『ガンダムエクシア』を、リボンズが『(オー)ガンダム』を目の前で装着した姿を見た時だった。

 

優れた戦士である時子は、ガンダムがただの外骨格ではないことを瞬時に見抜いたのだ。

 

 

「お館様はこれからどうされるおつもりですか?」

 

「俺はガンダムと仲間と共に、この世界に争いや悲しみを広げる存在──『歪み』を破壊する。 その歪みに()()()()()()()()いたとしても、だ」

 

それは刹那の父、弾正と同じく、腐敗した政府と深く関わる対魔忍宗家である井河家と対立しても貫く。

 

刹那の瞳に込められた強い意思の光から、言葉にせずとも時子はその信念を感じ取った。

 

時子はわずかな沈黙後、明瞭な口調で言った。

 

 

「わかりました。 私も微力ながらお館様が定められた使命のお手伝いさせてもらいます。 それがきっと()()()()()()としての道でもあると、確信しましたから」

 

 

下手をすれば一族が滅びるかも知れない選択を、時子は驚くほど短時間で決めた。

 

周りから見れば短絡的思考のように見えるかも知れない。

 

けれども──『真の強き信念』を前にした者は、瞬時に選ぶべき答えを得ることができるのだ。

 

それは自身がそれを前にしなければきっと分からない。

 

たとえこの先、何があろうとも、今日、この瞬間に出した答え──道──を後悔することはない、と時子は確信している。

 

 

(・・・・これが王の器、というものでしょうね)

 

 

その器に惚れ込んで多くの部下に慕われた弾正。

 

例え邪眼を持たず、容姿もあまり似ていない親子であるが、確かに今の刹那には弾正の面影を感じることが出来る。

 

「ありがとう」

 

 

これから来るであろう、熾烈な戦いの日々に投じることになる時子に、刹那は礼だけを言った。

 

懺悔は彼女にしない。

 

それは覚悟を決めて、刹那に着いてきてくれる決断をした彼女を侮辱する行為である。

 

 

「さて、と。 刹那の懸念事項は片付いたね。 それじゃあ、君のガンダムについて説明させてもらっていいかな」

 

「頼む」

 

 

リボンズの語った内容はこうだ。

 

1、刹那に送った指輪について。

 

正式名称はGNリング。

 

この世界においての人から生成されるGN粒子は、人のDNAのようにそれぞれ違う粒子活動パターンが存在している。

空間に存在するGN粒子と混ざってしまうと判別不能だが、生成された直後ならば判別可能である。

 

それを利用して、エクシアならば刹那、Oガンダムならばリボンズだけが、リングから外骨格を展開して装着できる。

 

GNリングはあくまでもリング内に収納しているだけであり、損傷してしまうと自動修復されることはなく、メカニックの力を借りる等して修理しなければならない。

 

2、外骨格『ガンダム』について。

 

操縦方法についての変更は言わずもながら。

 

GNブースターやGNドライブの出力制御は体感してもらった通りに思考制御である。

 

本来ならば馴れるのに時間が掛かるところだが、前世の嫌と言うほどのMS戦闘経験により、既に刹那はマスターしている。

3、オリジナルGNドライブ『太陽炉』とGNドライブ((タウ))『疑似太陽炉』について

 

前世との最大の違いは、オリジナルGNドライブ(以下、GNドライブ)は装着者のGN粒子を受けて駆動させるということ。

 

つまり──装着者から多くのGN粒子を供給されなければGNドライブは始動しない、ということである。

 

そのような欠点があるものの、GNドライブが1度始動してしまえば、供給するGN粒子よりGNドライブで生成される量の方が明らかに多い。

 

そしてGNドライブからのフィードバックがあり、装着者が失ったGN粒子は返還させる。

 

無限機関なのは変わらない、ということだ。

 

一方の疑似GNドライブ(以下、GNドライブ(T))は、専用機器によるGN粒子の蓄積をしなければならないために有限の稼働時間だが、増加精製されるGN粒子量及び出力はGNドライブと同じである。

 

また利点として開発コストや製造時間がGNドライブに比べて圧倒的に少なくて済み、始動方式が外部電力によるもののために()()()()()()()()()()()という最大の利点がある。

 

4、トランザムシステム『TRANS-AM』について

 

機体内部に蓄積されていた高濃度圧縮粒子を全面開放することで、機体の防御力と機動力を向上させ、一定時間スペックを3倍以上に上げることができるGNドライブの、ガンダムの切り札。

 

トランザム状態ではGNドライブからの粒子フィードバックが無くなり、()()()()()()()()()使()()()()()()()()()となる。

つまり──トランザム状態を続ければ、装着者のGN粒子が枯渇して意識障害を起こし、失神してしまう。

 

GNリングがGN粒子を感知出来なくなり、ガンダムの装着も解除されてしまうのだ。

 

たとえトランザムを始動、解除を細かく切り替えて運用しても、急激なGN粒子消費は身体への負担は大きい。

 

そのため、使用の見極めは慎重にしなければならない。

 

「──と、いうところかな。 僕からは以上だけど、何か質問はあるかな?」

 

刹那は「特にない」と、時子も「ありません」、とそれぞれ返した。

 

 

「これから先に起こるであろう、()()()()()()に備えるために提案がある。 まずは資金だけど、これはGN粒子による発電事業を主力にして解決しようと思う」

 

リボンズは発電用大型擬似GNドライブと大型GNコンデンサを組合せることによる、GN粒子を瞬時に電力に変換する特殊素材を使った──表向きはただの太陽光発電所──発電施設を建設する予定であると語った。

 

GNコンデンサにGN粒子を予め蓄積しておけば、GN粒子の補給無く1ヶ月は稼働可能な施設である。

 

「さらに反則技だけど、発電事業で得た資金を利用して、ヴェーダを使って株の売買でさらに資金を増やそうと思う。 ──ガンダムの整備費や()()()()()()()()()()の維持にはどうしても資金はいるからね」

 

 

どうかな、とリボンズは刹那を見た。

 

 

「・・・・異論はない。 前とは違い、俺たちには支援者が存在しない。 それに反則ではあるが、邪道ではない、と俺は思う」

 

「私もお館様と同じ意見です」

 

 

リボンズは頷くと、手元に持っていたタブレットパソコンを操作した。

 

どうやら事前に準備していたようであり、早速事業の着手に取りかかったようだ。

 

 

「では、次に最も問題となって来る仲間の問題だ。 決して裏切る事が無く、例え命を掛ける事になっても僕たちの掲げる使()()を達成する強き心を持っている者たちが必要だよ。──僕の方では4人ほど紹介したい」

 

「俺は、今は五車にはいないが──佐郷文庫、ふうま天音の2人だ」

 

 

刹那の発言に、時子は驚いた。

 

しかし何処かで、彼女はそれを予感していたのだろう。

 

反対意見は出さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

そして──天音たちとの会合当日。

 

会合の1時間。

 

リボンズ経由で天音たちに接触し、会合までこぎ着けた刹那。

 

本日は土曜日。

 

彼はふうま邸にて時子と共に、()()()()()()()()()()()のための準備を整えていた。

 

そんな折、刹那のスマホにリボンズから連絡があった。

 

ハッキングしている衛星から送られた画像により、天音たちが敵に襲われていることが発覚した、との連絡を受けた。

 

さらに敵は鉄華院卍鉄が率いていることも情報として知り、刹那は天音たちを援護するべく、エクシアを装着して向かった。

 

高速で飛翔するエクシア。

 

その速度は簡単に戦闘機を超えていた。

 

激しい爆発と爆音により、戦闘場所を簡単に見つけた刹那。

 

空から天音の危機を悟った刹那は、GNソードをライフルモードにして天音と敵たちの間に連射した。

 

GN圧縮粒子ビームは、敵の足留めには十分だった。

 

舞い降りたエクシア。

 

刹那は外部スピーカーをONにすると、機械音声に変声された声で発した。

 

 

「ココカラ引ケ。 オマエタチニ勝チ目ハナイ。 ヒケバ後ハ追ワナイ」

 

 

エクシアからの一方的な物言い。

 

何を、と苛立ちを覚えそうではある。

 

対魔忍には外骨格とは言えども敵では無いからだ。

 

しかし目の前の機体から放たれるプレッシャーは、百戦錬磨の卍鉄でさえ呑み込まれるそうになるほどの強烈さである。

 

優れた彫刻のような美しさと、決して触れてはならぬ圧倒的な力を想像させる──それはまるで機械の身体を持つ『神』のようである。

 

 

(・・・・何じゃ、あれは・・・・?)

 

 

卍鉄はわずかな焦りを覚えた。

 

米連は世界で1番外骨格の技術を持っているが、その米連のデータベース上でも目の前の機体は登録されていなかった。

 

何よりも()()()()()()()()()()ことに焦りを覚えている。

 

見るからに金属の塊であり、普通なら中の装着者共々、鉄と肉の塊に瞬時に変えている。

 

それが出来ないという事は、サイボーグの天敵と称される己を知られているというだろう。

 

「鉄華院卍鉄。 オマエノ事ハモウ調ベテイル、モチロン邪眼ノ事モ」

 

「ひょひょひょ。 ワシの邪眼さえ封じれば勝ったと思うとるのか? 若いのう、お主」

 

 

卍鉄は齢100を越えた老人であるが、脳や邪眼、一部の部位を除けばそのほとんどをサイボーグ化している。

 

さらに対魔粒子との相性も良く、機械化された肉体を対魔粒子で拡張することにより、並の対魔忍では到底及ばない身体能力を維持している。

 

長年の戦闘経験と、磨かれたふうま体術、さらに邪眼により自身の杖は変幻自在の武器に変えられる。

 

それらが卍鉄を()()()()()に導き、正体不明の相手に対する危機感を薄れさせてしまった。

 

逃げの一手を打ちつつ、隙があればエクシアを倒してしまおうと思考を巡らせていた。

 

その考えが甘かった。

 

逃げの一手に徹するならばともかく、余計な考えも持った時点で、勝敗は決していた。

 

エクシアがGNソードを真っ直ぐ卍鉄に向け──

 

 

「目標ヲ駆逐スル」

 

 

光になった。

 

 

 

 

 

 

 

突如、目の前に現れた外骨格。

 

それはあまりにも美しく、そして力強い存在だった。

 

それが卍鉄に刃を向け──

 

 

「目標ヲ駆逐スル」

 

そういい放った瞬間、背部の独楽のような機関から放出されていた緑の光が──爆発的に増えた。

 

それと同時に、それはまるで閃光の如くの加速を見せた。

 

卍鉄と交差。

 

そして──

 

「ぎゃあああああああああああっ!!!?」

 

 

卍鉄の無様な声がし、頭から倒れた。

 

それから遅れること数秒──斬り上げられた卍鉄の右腕が地へと落下し、ゴンっと金属が叩きつけられた音が響いた。

 

 

「「「「「・・・・!!!?」」」」」

 

 

部下の抜け忍たちは、そのあまりの疾さに驚きを隠せない。

 

卍鉄を助けに行く者も、逃げようとする者も居ない。

 

ただ、その場で硬直するだけだ。

 

それは剣を卍鉄に突き付けた。

 

「ワ、ワシが悪かった!! もう手を引くわい!! だ、だから命だけは見逃してくれぇぇぇっ!!」

 

恥も外聞も無く、瞳から涙を流して土下座しながら命乞いをする卍鉄。

 

その余りにも情けない姿に、私の怒りは急激に冷めきっていくのがわかった。

 

それは機械故に温度を宿さない碧眼であるが、まるで興味を失ったように、剣を下げた。

 

それは、卍鉄に背を向けて歩き出した。

 

そして剣の射程外に達した時──

 

 

「甘いわ! 小わっぱがぁっ!!」

 

 

ニヤリと邪悪な笑みを浮かべた卍鉄が、右腕の近くに落下していた杖を変形させて鉄の槍として、それに強襲した。

 

いや──

 

 

「な、何じゃとっ!?」

 

強襲しようとしたが、出来なかった。

 

何故ならば卍鉄の行動を予測していたかのように、卍鉄が杖を変化させた瞬間には、振り向いて剣と一体化している銃の光弾により杖を破壊したからだ。

 

卍鉄はさっと血の気が引いたような顔で、喚き散らした。

 

 

「お、お前たち! 何をボサッとしておる!!! さっさとワシを守──」

 

「もう終わりだ」

 

「ひょっ? 何じゃ、これは・・・・?」

 

 

卍鉄の喚きが中断された。

 

やつの身体の中心から、赤熱化したサイボーグの()がはえたからだ。

 

「貴様はもはや対魔忍ではない」

 

 

冷たく言い放ったのは、同士である佐郷文庫であった。

 

文庫は鶴の父であり、弾正様の腹心だった。

 

反乱の際に瀕死の重傷を負い、脳と瞳、血液以外をサイボーグ化した対魔忍である。

 

今回の会合があるために合流したが、弾正様の亡き後も、ただ1人で戦い続けた。

 

 

「俺たちの敵は腐った政府と、その犬に成り下がった五車の対魔忍だ。これまでの下衆の行い──あの世で償うがいい」

 

「ぐぎゃああああああぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

 

卍鉄の頭部が文庫の抜き手により貫かれ、断末魔の悲鳴を上げて朽ちた。

 

終わった。

 

安堵のためか急速に疲労と痛みを自覚し、意識が遠くなっていくのを感じる。

 

私は途切れ行く意識の中、残った抜け忍たちがそれぞれ武器を手放し、投降する姿を意識を失う直前に見た。

 

 

 

 

 




色々と独自設定ぶっ込みまくりました。
自分なりに納得しないと、普通に生身より対魔粒子INサイボーグ対魔忍ライブラリーさんが最強なんじゃねえ、とか思ったので(笑)

うーん、魔族の身体の方が頑丈かなぁ~
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。