アメリカ合衆国も日本国召喚に全力出演したいようです 作:スカイキッド
2019年4月25日。
カルトアルパスでの戦闘から1年が経過した。
アメリカは古の魔法帝国――ラヴァーナル帝国に対する警戒を強め始めている。
それはつまりアメリカが神話を真に受け始めたということで――さらに、極秘裏に対ラヴァーナル帝国・対アニュンリール皇国に対する戦争への準備を開始していた。
少なくともジェット戦闘機やミサイル、核兵器や弾道ミサイルを所有していると考えられているラヴァーナル帝国や、偵察衛星により戦艦の存在が確認されているアニュンリール皇国。
せっかくこの惑星α――異世界をフロンティアとして市場や開拓地を築き、多大な利益を得ているアメリカにとって、地球の先進国並みに国力を持つ彼らの台頭は好ましくない。
それにラヴァーナルは奴隷の差し出しを拒否しただけで核戦争を起こすような国だ。
そんな国が現れては、とてもではないが共存すらできそうにもない。
ゆえに、アメリカには戦争でかの国を滅ぼすという手段しかない。
そのため米軍は戦争に備え、恐ろしいほどの勢いで軍備拡張を行っている。
具体的に言えば、兵器類の更新である。
例えば、米海軍空母航空隊の異世界派遣部隊は、機体不足で以前から『航空機の墓場』から引きずり出してきたF-4やF-14などのモスボール機を大量に運用している。
また、やはり旧式機の割合が高かった米空軍も、海軍と同じように航空機の墓場から引きずり出してきた旧式機の割合が高い。
具体的には、例えば戦闘機や攻撃機だと初期型のF-16やF-15、退役済みのF-111やF-117、どこから持ってきたのかA-1やF-100、なんとMiG-21のような(どこから持ち出したか、なぜ持ち込んだかは不明)、お前らどこぞのベトナムの亡霊かとツッコミたくなるような機体まで様々。
爆撃機も、B-52GやB-52H、B-1Bのモスボール済機を現役でも運用できるように最低限の改修を施した上で運用している。
そんな彼らもついに旧式機を手放しつつある。
旧式機の更新のため作られた大量の後継機が、次々と彼らの部隊に配備され始めたからだ。
米海軍航空隊にはF-35CやF/A-18Fブロック3、米空軍にはF-15EやF-35A、F-22A――2018年から改良型が再生産されていた――といった最新鋭機が配備され始めていた。
無論、旧式から最新型への更新が行われてるのは航空機だけではない。
陸軍・海兵隊であれば銃火器や戦闘装甲車輌、海軍であれば駆逐艦やフリゲートなどの艦艇も更新されている。
陸軍と海兵隊の装甲車輌は、ハンヴィーから最新の装甲車M-ATVやJLTVへと更新され始めており、軍の強化は進んでいた。
海軍は4軍の中でも特に規模が大きく、それは先述の航空機の他に多数の大型艦艇を更新し始めていることが原因だった。
海軍異世界派遣部隊の旧式空母7隻や戦艦4隻(非派遣艦も含めると6隻)は相変わらずそのままであったが、フリゲートや駆逐艦は一部が更新された。
フリゲート艦は、本来とっくの前に退役するはずだったオリバー・ハザード・ペリー級などの旧式艦も含まれていた。
だがそれはすでに更新され、インディペンデンス級やフリーダム級などのLCS――戦力不足を理由にVLSを16セル追加、主砲も76mm砲に変えられた――へと変わっている。
駆逐艦だって、最新型駆逐艦のズムウォルト級――既存のままでは全くもって使えないため、レーダーをSPY-1B(V)に換装、さらに既存のイージス・システムを装備し、イージス艦に艦種変更させられていた――も配備され、戦力増強は著しい。
それどころか、
後継艦のコロンビア級戦略原潜の早期就役によって予定より早く現役任務を退いたオハイオ級はすでに2隻が惑星αに派遣されている。
オハイオ級の搭載するトライデントⅡ型SLBMは核弾頭搭載かつ
言ってしまえば過剰戦力である。
なぜこんなものを地球から送ってきたのか。
そう疑問に思われる方も多いかもしれないが、それは米国が、古の魔法帝国――ラヴァーナル帝国や、それの復活の支援を行うアニュンリール皇国にそれほどの警戒心を抱いているからだ。
何せ、理不尽な要求を一方的にしてきて、それを断ると核戦争だって起こすようなめちゃくちゃな国家である。
しかも彼らの有する弾道ミサイルは、射程50,000キロ以上で星のどこでも届く可能性があり、核戦力で対抗するにはSLBM搭載の戦略原潜が最適だった。
またラヴァーナル帝国は伝承から伝わるその高い技術力や軍事力とは裏腹に、戦艦を所有しているらしく大艦巨砲主義が生きてる可能性もある。
これに対抗するには、やはり大艦巨砲主義で作られた戦艦しかない。
そう考えた米国は、戦艦の戦力強化を依然として進めた。
米国にはアイオワ級、サウスダコタ級、ノースカロライナ級などの他に、さらに1隻、特に巨大な戦艦が存在していた。
米国はその戦艦を大改造し、戦力にしようとしていた。
大和型戦艦に酷似した形状を持つ戦艦――グラ・バルカス帝国より鹵獲した、超戦艦グレードアトラスターである。
またこれを受け、地球では大艦巨砲主義が再興しつつあった――。
解説
・大艦巨砲主義
「おおきい軍艦にでっかい大砲を載せたら最強の軍艦」主義。召喚の世界では普通に絶頂期にあるが、現代の地球では対艦ミサイルなり航空機なりの発達でほぼ存在しない。が、この作品では米国のせいで地球でも再興し始め……
・コロンビア級戦略原潜
オハイオ級の後継として建造中だが、現実での就役予定は2023年ごろ。本作では戦力の急拡張を目的に米国が史実より早く就役させたという設定。
ーーーーーーーーーーーーー
これ完結したらソ連×日本国召喚やりたい。