アメリカ合衆国も日本国召喚に全力出演したいようです   作:スカイキッド

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すっかり投稿遅れましたね……待たせてしまい申し訳ない限りです。どうにも話の構成が上手くいかず、それで創作意欲が急に薄れてゲームに嵌まり、学校も遠隔授業開始……つまり大した理由もなく失踪しかけてました。スミマセン! では久々の本編をどうぞ!
 


第44話「終戦、次に備えて」

 

 

 4月28日

 

 アニュンリール皇国が米国に魔信で降伏宣言を発したのは、SLBM着弾の翌日、米軍がいよいよ皇国本土への直接上陸を開始しようかと考え始めていた段階でのことだった。

 

 このころ米国は海兵隊が制圧した皇国周辺の島嶼に前線基地をおいて物資を集積し、輸送船や揚陸艦を集結させていつでも上陸作戦が可能な状態を整えていたのだが、それが行われることはなくなったらしい。

 

 SLBMによる攻撃が、神々による星の落下として皇国に受け止められ、この段階になってようやく皇帝ザラトストラは米国への降伏を許可したのだろう。すぐにザラトストラは皇国軍の全軍に対して戦争停止と武装解除を命令した。

 

 ただいくつかの部隊はそれでもなお徹底抗戦を叫び続け、手持ちの戦力で米軍への戦闘を仕掛けるべく独断の行動を行ったり、クーデターを狙い皇都へと進撃するといった行為が多発。

 

 挙げ句は先進生物研究所で保管されている開発/研究中の魔物を開放して暴れる部隊まで発生する始末。

 いくら皇帝たるザラトストラの命令でも、魔帝の子孫というプライドのあるア皇人には降伏が受け入れがたかった――無論、星の落下を見てない者に限るが。

 

 星の落下を見ていたり、知らされた者は神と戦争していることに恐れてすぐ戦闘を止めたが、知らされていない者たちには(例え全軍が壊滅状態でも)関係のないことだった。

 彼らは「魔帝様の望むこと」として、戦闘停止や武装解除を無視したのである。

 

 ただこれらは、ザラトストラの「武装解除を行わず活動する部隊はすべて攻撃して構わない」というメッセージが魔信により直接米軍へと伝えられたことで、すぐさま空爆の対象と化してしまった。

 

 皇都へ向けて進撃中だった皇国陸軍の機甲師団は、幹線道路を移動中に米軍攻撃機と攻撃ヘリの襲撃を受けて壊滅することとなる。

 無理やり地下格納庫から出撃した皇国空軍のVTOL戦闘機も、離陸した直後に米軍戦闘機の攻撃を受けて撃墜された。

 

 

 先進生物研究所にも爆装した15機のF-15E、3機のB-52Jが飛来し大量の焼夷爆弾と燃料気化爆弾、サーモバリック爆弾が投下され、魔物どころか施設ごとまとめて焼却された。

 

 魔獣が危険なことをグラメウスでの戦闘を経験した米軍はよく理解してるし、鬼姫からの情報では、少なくとも鬼姫以外の他国の人質はいないとのことである(少なくともそうなってる)。

 

 なので先進生物研究所は問答無用で米軍の攻撃目標となってしまっていたのだ。

 

 どんなに他の通常生物より圧倒的に優れた身体を持つ魔獣や魔物でさえ、人工の灼熱地獄を乗りきることは不可能である。

 

 このとき、この施設に身を寄せていたアデムは、自身の使役する百足蛇や魔獣軍団ごと、その灼熱の業火に焼き払われることとなった。

 

 

 

 

 

 2週間後――。

 

 講和条約の締結は、ブシュパカ・ラタンで可及的速やかかつ迅速に行われた。アニュンリール唯一の外交窓口たるこの島には特に脅威たりえるものもなく、そもそも唯一の外交窓口であるため、米軍は攻撃を行っていない。

 

 講和条約の内容は、アニュンリールの保有するすべての魔帝の情報を開示すること、そしていくらかの賠償金と軍縮の要求であった。

 

 ミリシアルやムー、エモールなどの異世界側の国々の国民には、すでに米国が戦争することは聞かされていた。

 だがそれら一部の国の政府高官を除き、なぜアニュンリールなどという南方の文明圏外国相手に開戦したのかは知らされていなかった。

 

 が、終戦後にようやく米国が情報を開示したことで驚愕した。アニュンリールは魔帝の実質的な末裔だったのである、そう判明したからだ。

 当然といえば当然である。

 もし開戦前にそんなことを公開してたら、エモールかミリシアル辺りの国が国民に煽られてアニュンリールに宣戦布告していたであろう。

 そんな事されてたら戦争の邪魔でしかない。

 

 エモールの風龍やミリシアルの戦闘機はIFF(敵味方識別装置)を装備していないため、アニュンリールの近くにやって来られると敵なのか味方なのか分からず、最悪ミサイルにより誤射しかねない。

 いや、エモールの風龍は生体電波を発してるとの報告もあるためIFFには応答するかもしれないが、どちらにせよ作戦行動の邪魔だ。

 

 せいぜいムーが、アメリカか日本辺りからIFFを購入しようか検討中との話があったり、新兵器を開発しようとあの手この手を尽くしてる程度だ。

 今のところは米軍の作戦行動への随伴は不可能であり、これでは参戦して貰わない方がいい。

 

 ちなみにその日本であるが、今回の戦争でもアメリカ軍への後方支援に徹しており、グラメウスの時同様に米軍への物資輸出で儲けていたらしかった。

 

 

 

 

 さて、今回の戦争の後、アメリカほかミリシアル、ムー、エモール、日本など各国の調査団がアニュンリールのブランシェル大陸に上陸した。

 

 目的はもちろん魔帝ことラヴァーナル帝国に関する調査である。さすが魔帝の末裔といったところか、アニュンリールは魔帝の遺跡であったり魔帝の情報であったりを多数揃えていた。

 

 例えば魔帝復活ビーコンの役割や構造、軌道上の魔帝製人工衛星『僕の星』、魔帝の国力、魔帝の技術力、魔帝軍の軍事力、などなど。

 

 特に有り難いことに、ラヴァーナル帝国の存在するラティストア大陸の位置やラティストア大陸の地形情報までも判明した。

 これほどの情報があるのであれば、魔帝への備えも何とかなりそうだ、すぐにでも魔帝復活に備えた準備を行おう、米国はじめ各国の調査団員らはそう結論付けていた。

 

 

 アニュンリールとの戦争を終えた米国は、すぐさま次の戦争への準備を始める。

 

 




 
解説
・アデム
ロウリア王国にいた魔獣使い、コミックに出てくるロウリアのにやけ面の人と言えば分かるはず。本編ではある事情でアニュンリールに身を寄せてたが、米軍の空爆で蒸発した。

・百足蛇
アデムのペットの魔獣、でも本編にも情報無さすぎて何なのかワカラナイ。アデムと一緒に蒸発した。

・風龍
ガハラとエモールに棲息するドラゴン。生体レーダーを持っている。ただしIFF云々の話はオリジナルかつ適当なので注意。

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次回の投稿もめちゃくちゃ遅くなるかもしれませんのでご注意下さい…
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