アメリカ合衆国も日本国召喚に全力出演したいようです   作:スカイキッド

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まずい…最近本当に投稿ペースが遅い…
せめて完結だけでもさせないと……
 


第46話「異世界での準備、地球での備え」

 

 

 2020年。

 

 一方、地球。

 米国が魔帝への対策を進めている最中、地球もまた少し騒がしかった。

 

 本来なら東京での開催を予定されていた夏季オリンピックが日本の転移により、急遽開催地をイスタンブールに変更されるなどの騒ぎが起きたが、世界は繁栄を謳歌していた。

 

 現在、地球は数年前からずっと好景気である。

 アメリカの惑星α(異世界)開拓による史上稀な好景気は地球各国にもその恩恵をもたらし、人々の購買意欲を高め、工場で大量生産された物資が人々の手により大量に消費される。

 

 まさしく資本主義な時代であるがこの年、ついに米連邦政府と議会は決断した。この好景気をさらに長引かせるため民間企業に限り、企業の異世界参入を許可したのである。

 

 イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、スペイン、スウェーデン、異世界への参入が許可されたことで特にヨーロッパ諸国の企業は異世界に市場を求め、こぞって異世界開拓に参入した。

 

 異世界への参入は許可されたといっても、当然参入するそれの企業はFBI、CIA、DIA、NSAなど米国諜報機関が徹底的に調査した上で許可されるので、例えば裏で他国軍と繋がってるペーパーカンパニーは門前払いを受ける。

 

 そのためいくつかの企業が裏での繋がり――中国人民解放軍、ロシア連邦軍、朝鮮人民軍、やはりというかイギリスのMI5やMI6――を指摘されて突っぱねられたが、それでも何十もの企業、何百万もの人材が地球から異世界へと渡った。

 

 何千人もの異世界行き地球人を搭乗させた旅客船や輸送船からなる輸送船団。もちろん人々も全員身元を照会されるし、船も隅々まで臨検調査を施される。

 

 米海軍の巡洋艦、駆逐艦、潜水艦と哨戒機や空中警戒機による何重もの警戒システムが周辺海域に目を光らせる惑星αのワームホールの入り口をくぐり抜け、輸送船団は異世界へと渡っていった。

 

 フロンティアと化した異世界――ロウリア王国、フィルアデス大陸各国、グラ・バルカス、ブランシェル大陸などは市場として製品輸出により莫大な利益を上げている。

 そしてクイラ王国、グラメウス大陸、ムー大陸では、大地に眠る莫大な地下資源を求めて資源開発が行われている。

 

 もちろん、米国が他国企業の参入を許可したとはいえ、それを指を咥えながら黙って見守っているだけではない国だっている――日本だ。

 

 日本企業もそれら地球企業に負けじとばかりに販売競争や開発競争をしており、ミリシアルとムーの間で米国も貿易をしてるとはいえ、文明圏外国や大半の第三文明圏内国、そしてムーも比較的日本の独壇場に近い。

 

 それでもグラメウス、グラ・バルカス、ブランシェルなどの巨大市場も存在しており、日本企業か地球企業か、どちらがどれだけ市場を獲得するかの勝負でもある。

 異世界での経済競争は熾烈そのものであった。

 

 

 

 

 もっとも競争は経済だけではなかった――そう、軍事競争である。

 米国は地球国家――中国との間で、戦火を交えない軍事的競争を繰り広げていた。

 

 現在、米国が他国企業の異世界参入を許可したことで、世界屈指の人的市場たる中国はその世界市場としての立場を失いつつあった。

 すでに中国では経済的低迷の兆候が見られており、当然ながら米国に対して抗議声明を発すると共に、軍事力の強化を推し進めていた。

 

 経済的低迷の兆候が見られたとは言え、腐っても経済大国たる中国にはそんな状態での軍事力の強化とて不可能ではなかった。

 

 彼らは特に海軍力と空軍力の強化を推し進めていた。飽くまでも米国への示威とは言え、いざとなれば軍事行動を開始し、力付くでも惑星αと繋がるワームホールを奪取または破壊するための戦力である。

 

 中国空軍(PLAF)は最新鋭機であるJ-20、J-31ステルス戦闘機の量産、最新爆撃機H-20の早期戦力投入、H-6U空中給油機やKJ-500早期警戒機の量産、J-10やJ-16など既存戦闘機の整備を急いでいる。

 

 戦略ロケット軍もDF-41大陸間弾道ミサイル、超音速巡航ミサイルDF-100の戦力化を、陸軍も99A式戦車や04A式歩兵戦闘車、15式軽戦車などの量産および実働戦闘部隊の整備を実施。

 

 そして中国海軍(PLAN)は航空母艦「遼寧」「山東」、国産戦艦「北京」ほか055型駆逐艦、052D型駆逐艦など最新の艦艇を次々に就役させており、艦載機J-31、J-11、J-10K、MiG-29K(艦載機の技術的不安から急遽購入された)の量産配備を進めている。

 

 さらに海底固定式ソナーによりワームホール近辺で複数隻の国籍不明の潜水艦――音紋解析の結果ほぼ中国潜だった。稀にロシア潜やイギリス潜、どうやって来たのか北朝鮮潜まで――が行動しているのが確認されている。

 

 もちろん米国はこれに対抗する。

 ワームホール近辺には強固な対潜哨戒網が敷設されたほか、異世界派遣軍の兵器更新のついでとばかりに最新の駆逐艦や巡洋艦、ステルス戦略爆撃機B-21や戦闘機の量産、戦艦の近代化が行われている。

 その他にも予算だって潤沢だし、兵力だって最近大量に増加した(異世界に夢見た多くの若者が入隊したのである)のだから、ほとんど問題ない。

 

 それに核戦力や弾道ミサイル戦力、宇宙戦力だって――惑星αにおける対魔帝戦争計画『神罰の代行』の遂行のため試験的に準備されており、特に核戦力は強硬派の大統領が計画を推し進めたことで準備が進んでいた。

 

 コロンビア級戦略原潜、B-52J、B-1R、B-21戦略爆撃機、通常弾頭型弾道ミサイル、神の杖――しかも異世界ではこれらを制限する条約が適用されないことを良いことに、それを整えつつある。

 

 アメリカは異世界で戦争の準備を行い、その片手間で自分たちの世界における戦争に対抗する力を備えつつあった。

 

 




魔帝戦はやりますが、正直対地球国家戦するか悩んでます。やるとしても外伝的な感じかなぁ…
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