アメリカ合衆国も日本国召喚に全力出演したいようです   作:スカイキッド

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今回は日本視点です


第6話「こちら航空自衛隊」

 

 

 中央暦1640年1月18日――

 

 日本からすれば、かつて東シナ海があった海上の上空を3機の飛行機が飛行していた──そのうちの1つは米国が1960年代に生み出した傑作戦闘機F-4を偵察機として再設計した、RF-4E戦術偵察機だった。

 

 日本の航空自衛隊第501飛行隊に所属するこの機体は福岡県の築城基地で給油を受けた後に再び飛び立ち、フェン王国西部を目指していた。

 

 理由はフェン王国へ侵攻するとみられるパーパルディア皇国皇軍の規模を調べるためである。

 

 現在、パーパルディア皇国から数百隻の戦列艦からなる大艦隊が東、それもフェン王国目指して向かっていることが判明しており、このRF-4Eは空撮により艦隊の編成を調査する任務を受けていた。

 

 護衛の機として築城の第8航空団からF-15Jイーグルが2機随伴しており、これはパーパルディア皇国がワイバーンのような航空戦力を持ち込んだときの自衛用である。

 

 フェンは日本から数百キロ離れているが、巡航速度のマッハ0.9で急行すればすぐに着くはずであり、フェンには3,000人近い日本人観光客がいるため、彼らの運命も考えたら急がずにはいられない。

 

 一時間もすればRF-4EとF-15Jの三機からなる編隊はフェン王国西部海上の上空に到達していた。

 

「ん?……え?」

 

 するとここで、護衛のF-15JのHUDがレーダーで捉えた情報を投影し、それを見たイーグルのパイロットは思わず二度見した。

 

 

「IFF(敵味方識別装置)に反応? これは……アメリカ軍!?」

 

 

 それは何とレーダー上に米軍機の信号を発する航空機が飛行していることを示していた。

 間違いなく米軍機、しかしなぜここに米軍機がいるのか? 彼には不明であった。

 

 

「こちらイーグル2、レーダーに反応。正面より米軍機」

 

「ハァ? 米軍機? 在日米軍の連中、こんなところまで出張ってきたのか?」

 

「分からん。だが12分後にすれ違う。とりあえず通信を入れる」

 

 

 イーグルのパイロットのうち、片方が米軍機とおぼしき反応の機体に通信を入れようとした、その時である。

 

 

『あー、あー、こちらアメリカ海軍第2空母航空団。航空自衛隊機、応答せよ』

 

 

 それより先にあちら側から通信が入ってきた。

 どうやら相手も言うとおり、やはり米軍で間違いないようなのだが、通信の音声を耳にした空自戦闘機パイロットは疑問に思った。

 

 

(第2空母航空団? 在日米軍に第2空母航空団は居ないはずだが……)

 

 

 在日米軍の空母航空団は、厚木と岩国の第5空母航空団ただ一つだけであり、確か第2空母航空団はカリフォルニアの部隊だったはず――前に対抗演習したことがあったため、このパイロットはそれを知っていた。

 だがカリフォルニアの部隊がなぜこの世界に?

 

 12分後、ようやくRF-4EとF-15Jの三機は件の米軍機と遭遇した――だがその米軍機の正体を知った時に受けた彼らの衝撃は凄まじいものだった。

 

 

「な……トム猫?」

 

 

 その機体は何ともう10年も前に米軍から退役したはずのF-14であり、無論日本国内には(在日米軍基地の展示機を除いて)一機も存在していない、存在しないはずの機体だった。

 

 

「それにこれは一体……!?」

 

 

 そして問題は、それだけではない。

 彼らの眼下、フェンの沖合いの海上には空母一隻とそれを中核に輪形陣を敷いた、巡洋艦や駆逐艦からなる十数隻の軍艦が大規模な空母打撃群を形成し、展開していた。

 

 米海軍の空母打撃群は日本にも存在している。

 ニミッツ級原子力空母『USSジョージ・ワシントン』を中核に日本の転移に巻き込まれてしまった第5空母打撃群だ。

 

 だが第5空母打撃群は日本政府からの活動自粛の要請により横須賀港に釘付けされており、少なくともジョージ・ワシントンが横須賀を出港したとのニュースも聞かない。

 

 ところが、よく見たらあの空母は『ジョージ・ワシントン』ではなく――『ジョージ・ワシントン』は艦番号77、しかしあの艦の艦番号は76である。

 

 このパイロットは、たまたま自分の好きな大統領の名が付いた艦ということからこの艦の艦番号からそれが何なのか悟った――米空母の『ロナルド・レーガン』だ。

 

 そして、空母『ロナルド・レーガン』がこの世界にいるという話は聞いたことがなく、少なくとも転移前に燃料棒交換のために地球世界で長期ドック入りしたとの話は聞いたことがあった。

 

 航空自衛隊の戦闘機パイロットは、何か自分たちが恐ろしいことに遭遇してしまったのだと、直感的に感じてしまった。

 




 この前Googleアースでデビスモンサン基地を上空から見たんですよ。で、まぁいつも通りにB-52やらF-4やらF-16やらB-1Bやらのモスボールとか亡骸があるわけですが、なんとE-1トレーサーとNATO仕様のE-3、あと展示機ですがB-36を見つけましてね。いやー、こういう発見が出来るからGoogleアースってホント素晴らしいですよ。

 ただ数年前まで何十機もあったF-14が5機のモスボールと2機の亡骸を残してそれだけになってたのには絶句した。他の数十機はどこ行ったんだ……

 あと次話は12時に投稿します
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