転生したので反則技で魔法少女のお手伝い/敵することにした   作:絶也

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ノれなかったので短いまま気分転換投稿


4話 街の危険に向かうことにした・間

微睡みの中、まるで手を引かれるように目を覚ます。

記憶が少し曖昧で、さっきまで自分が何をしていたのか、思い出すことができない。

だが、目の前には確かに見覚えのある相手が居る。

 

「…いう人は意識的であれ無意識的であれ、現世にまで影響を及ぼす何かになる可能性があるんです。」

 

転生の説明というか、一通りの説明をしてきたあの女神。

とするなら、また死んでしまったのだろうか?もしそうなら笑い話にもならない。何もなせず、何も出来ず、二度目の人生にあってなお一度目の未練を晴らすことさえできなかったのか。他人事ではなく自分事なら、せめて自分くらいは笑ってやるべきだろうか。

何はともあれ、とりあえず何があって今ここに居るのかはこの女神に聞くとしよう。

 

…と思ったのだが、どういうわけか口が動かない。

口だけでなく体も動かせない。極めつけには何も言っていないのに他人事のように自分の声が聞こえてくる。

どういうことだろうと考え、聞いているうちに妙な違和感を覚える。

 

「そういう人は危険があるので、一度それを発散してから改めて通常の転生のプロセスに入ろう、ということです。ですが、それは今いる現世で出来なかったからそうなっているので。」

 

この話、というか一連の会話、聞き覚え、いや身に覚えがある。

それに気づくと、途端に答えが見えた気がした。これは夢、それも明晰夢とかいうやつだろう。夢の中で明確な自意識を持つんだとか。

直近の一番刺激の大きかった出来事だから、夢に見ているんじゃないかと当たりをつける。

 

気づき思考すると、景色が遠ざかり始めた。

きっと夢から覚めるんだ。眠った覚えがないという点は解決されてないけど、それも起きれば周りを見て思い出せるはずだ。

今は憂いなく、目覚めることにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

そうやって。

意識が連続していることからあまり寝ていた自覚を持てないままに、『私』は目を覚ます。

横になってはいるようだが、ベッドで寝ているにしてはやけに床が硬いな。

 

「君、君!…良かった、目が覚めたか。」

 

「ん、ん…?」

 

目が覚めたかはともかく、良かった?というか知らない男の声だ。何がどうなって

 

起き上がり、状況を確認しようと辺りを見渡し絶句する。

瓦礫だらけの地面、崩れた壁。どうしてすぐそこにある建物の多くが無事なのかの方が理解しがたい惨状は、意識が覚醒したばかりの『私』の頭を凍り付かせるには充分だった。

 

「驚いたよ、こんなところでひとりで倒れていたから大けがでもしたんじゃないかと。」

 

この状況ならそう思うのも無理はないが、どうでもいいのでザックリ無視する。

…そうだ、思い出してきた。あの時私は────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アクセラレイター・オルタ!』

 

一度目を凌がれ、仕留め損ねはしたものの二度目を必殺と決め、あらゆるスペックを向上させ、目に見えないほどの速さで動き出す。向こうからは見えなくても、こっちからはそれなりに目が追い付いている。

地上から対峙し、見上げてくるあの男は自分の周りに弾を滞空させている。

 

確かに、すぐ側に置いていれば、このスピードでも多少の反撃には出られるかもしれない。けれど、私は勝利を確信していた。

既に私は奴の懐に飛び込んでいる。

弾も反応して動き出してはいても、当たるまでに2回は斬ることができる。勘は鋭いようだが、一度避けられても物理的に二度目はもうかわせないだろう。

 

だから。

避けられてもいいと思っていた一度目に度肝を抜かれることになろうとは思いもしなかった。

 

《Anticipation》

 

そんな声が聞こえると、錯覚ではなく。間違いなく。

あの男がいきなり私の方を見て。

──消えた。

そして間もなく、他の何に目をやる暇もなく鈍い痛みが脳を揺らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これ以上の記憶が出てこない。換装していたから、頭だろうと一発殴られたりしたくらいで気絶するとは思えない。何かあったんじゃないかと思うが、思い出そうとすると頭がズキズキ痛くなってきた気がする。こうも痛むとやはり頭に何かあったのではないかと思う。

それで意識が落ちて、このお人好しそうなおじさんに拾われたというわけか。

…ルックスが悪いわけでもなく、怪しいおっさんというわけでもない。なのは世界に居ても違和感のない男モブって感じだな。いよいよどうでもいい。

 

「すみません、いきなりでビックリしてたみたいです。ご迷惑をおかけしました。」

 

「だ、大丈夫なのかい?」

 

「はい、別にケガはしてないのでご心配なく。では。」

 

半分押しのけるようにして立ち、さっさと歩くことにする。

少しそっけなかっただろうか?いや、どうでもいい相手だとさだめた以上、気にするのは時間の無駄だ。それよりも、どうして仕留められなかったのか、あの男がなんの魔法を使っていたのかを考えて、その対策を考える方が幾分有益だ。

警告は聞き入れなかった。

だから。

必ず殺すために。




実はこの女の子、名前が完全に決定してません。
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