魔法少女まどか☆マギカ〜謎の少年と魔法少女〜   作:TRcrant

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第2話です。
連続投稿です。
ここから先は不定期投稿となります。

ちなみに、評価の一言入力を必須にさせているのは、理由を知ることによって、悪い所は改善し良い所はさらに伸ばしていけるようにさせるためですので、ご了承のほうをお願いします。


第2話 「信じられないわ」

僕の言葉が衝撃的だったのか、しばらく固まっていた少女だが、すぐに正気を取り戻すと詳しいことを聞いてきたので、一通り説明した。

ちなみに、少女はソファーに腰かけている。

 

「それじゃ、一通り整理するわよ」

 

説明し終えた僕に、少女はそう告げると、僕の話した内容を口に出す。

 

「まず、あなたは私が倒したあの黒い魔女。間違いないわね?」

「はい」

 

少女の問いかけに、僕は静かに頷いた。

 

「そして、あなたは今まで人を襲ったことはない。これも確かね?」

「はい。僕の覚えている範囲では」

 

僕が答えると、少女は驚きを隠せない様子だった。

 

「信じられないわ。今まで多くの魔女を倒してきたつもりだったけど、人に戻った魔女を見たのは、これが初めてよ。それにしても男の魔女………ね」

「何ですか? いけませんか? 確かに魔”女”となっているので女性を連想させそうですけど、でも僕が魔女だったということには変わりませんよ」

 

僕は、半ばやけになりながら反論する。

 

「でも、そうなるとあなたを外に野放しにするわけにはいかないわね」

「へ?」

 

少女の言葉に、今度は僕が驚く番だった。

 

「だってそうでしょ? 周りに絶望をまき散らして人に危害を与えるかもしれない存在を、私が放っておくと思うかしら?」

「思いません」

 

少女の問いかけに、僕は項垂れながら答える。

目の前にいる少女がどういう性格なのかは、今まで話して明らかだ。

 

「あなたにその気がなくても、無意識的に危害を加える可能性があるの」

「もしかして、僕ここで退治されるんですか?」

 

少女の言葉に、僕は背筋に寒気が入るのを感じながら尋ねた。

 

「本来ならそうするべきなのだけど、でも話が通じるのであればそれをする必要はないと思っているわ。分かりやすく言えば複雑ね」

「あの、でしたら提案があるのですが」

 

僕は少女に一つの提案をすることにした。

僕の言葉に、”言って”と手で促すのを見て、僕はそれを口にした。

 

「実は魔女になった副産物なのか、魔法が使えるんです」

 

そう言いながら、僕はお試しとばかりに右手の手のひらを上に向けると火の球を浮かべる。

それを見て、少女が再び驚きに満ちたような表情を浮かべる。

 

「なので、あなたに協力して魔女退治を手伝うと言うのはどうでしょう?」

「………」

 

僕の突拍子もない提案に、少女は目を細めてまるで僕を見定めるように見てきた。

だからこそ僕は、視線をそらさずに少女を見据える。

この時に視線をそらしでもしたら、おそらくこの提案は呑んでもらえなくなる。

どのくらい続いたのか、少女はため息をついた。

 

「分かったわ。明日見回りをするから、その時の様子で判断させてもらうわ」

「ありがとうございます」

 

取りあえず、スタートラインには立つことができた。

なので、まずはこの状況で納得しておこう。

焦りは禁物だ。

まだ僕は”敵”として見られているのだから。

 

「それと、あなたは今日からここにいてもらうわよ。理由としてはまだあなたを信じてないのが一点、もう一つは無意識的にでも絶望をまき散らされでもしたら対処がしにくくなるから。良いわね?」

「別にかまいません。というより、寝る場所があるだけでもありがたい位ですし」

 

それが少女の線引きという事か。

警戒半分、信じようとする気持ちが半分と言った所だろう。

僕は基本的な事をしていないことを思い出し、ソファーから立ち上がると、少女の前まで歩み寄り手を差し出した。

その突然の僕の行動に、少女は目を丸くしていた。

 

「自己紹介、まだしてないのでしますね。僕の名前は、高月 浩介。呼び方はお任せします。よろしくお願いします」

「……私は巴 マミよ。呼び方は高月君に任せるわ」

 

僕の自己紹介に、自分の名前を言ってくれた巴さんと、僕は握手を交わしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ馳走様でした」

「お粗末様です」

 

夕食を食べ終えた僕は、両手を合わせてお礼を言う。

今日夕食を作ったのは当然だが、巴さんだ。

今日はオムライスだったらしく、とてもおいしかった。

 

(そう言えば、巴さんの両親はいるのかな?)

 

ふと疑問を口にしようとしたが、すぐにそれを胸の奥に留めた。

何となくではあるが、それを聞いてはいけないような気がしたからだ。

 

「あ、お皿は僕が洗います」

「良いわよ、高月君はゆっくりしてて」

「いえ、寝る場所だけではなく夕食までごちそうになったんですから、これくらいはやらせてください」

 

一度は断ろうとした巴さんだが、僕の言葉に少しばかり考えるそぶりを見せると……

 

「それじゃあ、お願いしようかしら。その間私はお風呂に入るわ」

 

と言ってくれた。

 

「はい、任せてくださいッ!」

 

そして僕は、食器を流し台まで運ぶと皿洗いを始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、もう終わったの?」

「あ、はい。簡単にではありますが」

 

巴さんの声に、僕は巴さんがいる方を見るが、一瞬ドモってしまった。

その姿は、金色の髪をストレートに伸ばし薄い黄色の寝着と、別人の印象を受けたからだ。

そして、どことなく頬が赤くなっているようなので、僕は視線を逸らした。

 

「た、高月君もお風呂に入ったらどう?」

「そ、それじゃあお言葉に甘えて」

 

巴さんの提案に、僕は頷くとまるで逃げるようにリビングを後にした。

ちなみに下着やタオルなどは、巴さんが買ってくれた。

………何だか非常に申し訳ない気分になってしまった。

その後、お風呂に入りさっぱりとした僕は、リビングにいるであろう巴さんの元へと向かった。

 

「お風呂あがりました」

「あら早かったわね。それじゃそろそろ寝ましょうか」

 

僕が声をかけると、今まで読んでいた本を閉じそう言ってきた。

時計を見ると午後10時と確かに夜遅い時間帯になっていた。

 

「高月君は、そっちね」

「はい」

 

巴さんが使ってもいいと言ってくれた部屋のドアの前に近づく。

 

「巴さん」

「何かしら?」

 

今自室に入ろうとしていた巴さんを呼び止めるように、僕は声をかけた。

僕が言おうとしていたのは何だろうか?

感謝の言葉か、それともいつもの挨拶か。

 

「おやすみなさい」

 

僕は後者の事を言うことにした。

 

「ッ!? え、ええ。お休み、高月君」

 

僕の言葉に巴さんは驚いた様子で一瞬目を見開くが、すぐさま落着きを取り戻してそう返すと、まるで逃げ込むように自室へと入ってしまった。

 

(悪いことしちゃったかな)

 

反省しつつも、僕は宛がわられた部屋のドアを開け、中に入ろうとする。

 

「………」

 

だが、僕はそこに入るのをやめた。

否、入れなかったと言ったほうが正しいのかもしれない

部屋に染みついている”誰か”の想いが強くて、他人の僕が土足で入れるような状態ではなかったからだ。

 

(余程大切な人なんだね)

 

僕はソファーに横になりながら、心の中で羨ましいなと思っていた。

そして、すぐさま僕は眠りに落ちるのであった。

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