〜ショートランド泊地〜
「ウダー」
「もう、提督だらしないですよ。」
そう言いながらお茶を出してくれる大淀。
俺がなぜこんなにもやる気のない声を出しているのは理由がある。
何かって?
それはな、大本営のお偉方がウゼェからだよ!
グチグチ、ネチネチと嫌味を言ってきたり、アイアンボトムサウンドの攻略はまだかと文句を言ってきたり、挙げ句の果てにはレ級を1人で倒せだと!?もうやってられるかー!
と言うわけなんだ。
あっ、もうひとつあった。
昨日な大淀に言われたんだよ。
『あれ?提督、白髪が1本生えてますよ。』
急いで確認したら本当にあった…。
俺まだ22歳だぞ!?それなのに白髪ってどう言うわけだよ!
こんな理由からやる気が出ないんだ。
それに鎮守府自体の雰囲気も悪い。
覇気がないというかなんというか…。
「はぁ〜」
「もう、またそんなため息をついて。もっと元気を出してください!長門さん達が悲しみますよ!」
「だがな大淀。正直あのレ級に勝てるプランが思いつかない。知ってるだろう?6年前の大戦闘を。」
正直レ級と戦うということは国を挙げての総力戦だ。
そんな相手をたった1つの鎮守府に任せること自体がおかしい。
なんてことを話していると哨戒部隊から緊急通信が入った。
『てっ提督ー!哨戒部隊旗艦の阿武隈です!れっレ級が出現しましたー!』
そっかーレ級かーうんレ級かー。
はあああぁぁぁぁぁ?
レ級が現れた!?
「阿武隈急いで撤退しろ!援軍を送る!」
「提督!編成はどうしましょう!?」
「……金剛達と翔鶴と瑞鶴を呼んでくれ。」
「了解しました。」
放送でその6人が呼ばれた。
「提督ー!Burning Looooove ー!」
「うばっ。……金剛いきなり抱きつくのはやめてくれ。それよりもレ級が出現した。急いで哨戒部隊と合流し迎撃してくれ。」
「レ級……長門さん達の仇ね!提督さん私たちに任せて!」
「すまない…。絶対に帰ってきてくれ。」
金剛達が出撃していった。
「提督……。」
「大丈夫だ。絶対に帰ってきてくれる。皆を信じよう。」
まさかレ級が来るなんて…。
まさか本土侵攻を始めたのか……?
『Hey!提督ー!アブー達と合流できたヨー!迎撃戦にうつるのネー!』
主砲の音がひっきりなしに聞こえてくる。
これはいけるか……?
『What!?Hey霧島ー!あれどうなってるネー!?』
『……弾いてる?お姉さま気をつけてください!』
…弾いてる?
何を弾いてるんだ?
『きゃあ!?はっ榛名はまだ大丈夫です!』
『提督ー!大破艦続出ネー!これ以上はやばいヨー!』
「くっ……撤退するんだ。」
『りょうか『あああああああああ!』っ!?』
「どうした!?何があった!」
通信が切れてしまった。
最後の叫び声あれは翔鶴だった。
まさか翔鶴に何かあったのか…?
それから1時間後演習をしていた子達からレ級が来たと報告があった。
この鎮守府を潰す気か!
レ級の方に向かおうとすると大淀が腕を掴んできた。
「離せ大淀!みんながやられてしまう!」
「ダメです!提督が行ったところで何にもなりません!提督が生きていればまた戦うことができます!なので行っちゃダメです!」
俺に見殺しをしろというのか!
絶対に嫌だ!
その時陸奥が執務室に入ってきた。
「提督すぐにきて!レ級と会話ができたの!」
「なに!?本当か!大淀行くぞ!」
急いで工廠まで行き響の出してくれた大発動艇に乗り込む。
「提督睦月が敵に捕まっている。助けてくれ。」
「睦月が!?なんとかしてみる。」
レ級は睦月を人質にとっているようだ。
レ級に近づいていく。
レ級の姿は報告通りだった。
特徴的な尻尾に追加で2門の主砲と脚には魚雷官がついていた。
そしてeliteでもfragshipでもない蒼いオーラ。
めっちゃ怖い。
「初めまして。俺がここの提督の原田健二だ。」
「……レイダ。烈風ガホシイ。工廠ヲツカワセロ」
れい?こいつには名前が付いているのか?
そもそも本当にこいつレ級か?
俺たちの常識では姫級以外のイロハ級は喋れなかったはず。
それにこいつ烈風が欲しいのか?
艦娘の装備は深海棲艦は使えないはず。逆も同じだ。
だがこれ以上暴れられるのは困るし何より睦月が危ない。
ここは要求に応じたほうがいいだろう。
「わかった。ただし条件がある。」
「ナンダ?」
「ここで攻撃をしないことと睦月を解放すること。それから1つ聞きたい。お前は本当にレ級なのか?」
「ワカッタ。ココデハ攻撃シナイ。艤装モ消シテオコウ。ソレカラ私ハレ級改fragship ダ。コレデイイカ?」
レ級改?
普通のレ級が改造されたということか。
「…それでいい。烈風が欲しいんだな?明石に作ってもらうから待ってろ。」
「ワカッタ。モシ烈風ヲモッテコナカッタラ消シ炭ニスルカラナ。」
……本当に消し炭にされかねないから急ごう。
「響頼む。」
「了解。」
工廠に着くと急いで明石に説明。
30分ほどで烈風が完成した。
「つっ疲れました…。」
「お疲れ様明石。後で間宮券をあげるよ。
「わぁ、本当ですか!ありがとうございます!」
烈風を持ってレ級の元へ運んでいく。
「これでいいな?」
レ級が烈風を確認し1つ頷くと
「アァ、コレデイイ。ジャアナ。」
レ級が烈風を手に取りながら言った。
そして尻尾から馬鹿でかい艦載機を出してそれに乗って帰っていった。
………いやおかしいだろ!
何あの艦載機!
あれじゃあどこにでも早く行けるじゃないか!
はぁ、これはまた大本営に行かないといけないかな……
それから30分後出撃していた艦隊が帰投した。
俺はその中に瑞鶴がいないことに気づいた。
「おい瑞鶴は!?」
「………」
皆が黙り込んでしまった。
あぁまた1人犠牲が出てしまった。
「皆ゆっくり休んでくれ。」
そういうのが精一杯だった。
そして俺は決意する。
もう今後はレ級とはもう戦わない方針で行こう。
これ以上もう犠牲を出したくない。
「大淀この件を元帥閣下に報告してくれ。」
「了解…グスッ……しました…。」
そして俺はまた大本営に召集された。