深海生活   作:ミクス

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第13話

ほっぽちゃんに無事に烈風を渡せた私は部屋でゴロゴロしていた。

私は今日で4人の艦娘を殺した。

だけど罪悪感とかは全然わかない。

私も徐々に深海棲艦の思考に染まっていってるのかもしれない。

さてそろそろ寝よう。

 

『寝るのかー?』

 

本来深海棲艦には睡眠という行動は別に取らなくてもいい。

だけど私は人間だった頃の名残からついつい寝てしまう。

まぁ寝ても夢の中でレ級と一緒にトレーニングをしているから身体だけ寝るだけだ。

それでは、おやすみなさい。

 

翌朝、私は目覚めると日課となっているランニングに行く。

走っているとイ級に出会った。

私が初めて出会ったイ級だ。

……もうこいつのことはイーちゃんと呼ぼう。

 

「キュッキュ!キュキュ!(こっちにきて!)」

 

イーちゃんが近づいてくると付いてきて!というようなジェスチャーをしてきた。

仕方ないので付いていく。

イーちゃんについていくと浜辺についた。

すると少女が倒れていた。

一目見てわかった。

こいつは艦娘だと。

 

「イーちゃんこの子どうしたの?」

「キュッキュ!(拾った!)」

 

イーちゃんを見ると自分が連れてきたというようなジェスチャーをしていた。

……さいですか。

 

「それでイーちゃん、この子どうするの?」

「キュ?」

 

はぁ、何も考えてなかったのね…。

とりあえずこの子を連れていくとしよう。

この子は恐らく暁型4番艦の電だろう。

中枢棲姫にこの後の判断は任せよう。

電を背負って中枢棲姫がいるであろう談話室まで向かう。

イーちゃんはいつのまにか消えていた。

 

談話室で中枢棲姫を探すと戦艦棲姫と一緒にいた。

 

「おっレイじゃないか。トレーニングはもう終わったのか?」

「いやまだ終わっていないんだが……さっきイーちゃん…もといイ級がこの子を拾ってきたんだ。」

 

電を床に寝かせる。

 

「こいつ艦娘ではないか!しかも恐らくだがドロップ艦というやつだな。」

「私が一度だけ出会ったことがあるぞ。その時はすぐに艦娘が来て回収して行ったがな!」

 

ドロップ艦か…。

ん?ドロップ艦?

 

「ドロップということは近くで戦闘があったんじゃないか?」

「いやこの艦娘はイ級が拾ってきたのだろう?だったら前線に近い場所から連れてきたに違いない。」

 

そういうものなのか…。

 

「ん…」

「起きたな。レイ一応艤装を展開しておいてくれ。」

「わかった。」

 

尻尾だけ出しておく。

 

『歯向かってきたら噛んでもいいよね?』

 

歯向かってきたらな。

 

「うん……ここは…どこなのです?」

「ここは我々の島だ。」

「ッ!?しっ深海棲艦さんなのです!?」

「とりあえず落ち着け。私は中枢棲姫だ。私達に敵意はないからとりあえず落ち着け。」

 

まぁ、そうなるな。

目の前に深海棲艦がいたら普通はビビる。

 

「お前名前は?」

「いっ電なのです。」

「そうか、電というのだな。それでこれからどうしたい?我々の仲間になるか、それとも深海棲艦になるか?」

 

いや中枢棲姫それどっちも一緒だから。

 

「電は鎮守府に行きたいのです!電は艦娘なのです。深海棲艦と戦うために生まれたのです!」

「別に帰ってもいいが多分死ぬぞ?」

「そんな……。」

 

私が送っていくという手もあるがわざわざ私が行くのは嫌だ。

人間嫌いだし。

 

「それじゃあ電はどうすればいいのです…?」

「だから私たちの仲間になるか、深海棲艦になるかと聞いているだろう?」

「なぁ中枢棲姫それどう違うんだ?」

「深海棲艦になる場合は1度沈んでもらう必要がある。」

「沈むのは嫌なのです!」

「仲間になる場合はレイと一緒の方法だ。」

 

おぉなるほど。

あれなら激痛だけで済むな。

 

「レイさん?と一緒なのです?」

「私は人間から深海棲艦になった存在だ。」

「人間から!?」

「そうだ。」

 

俯く電。

 

「電ここはみんな優しいから大丈夫さ。居心地もいいしな。」

「……わかったのです。どのみちこのままじゃ帰れないのです。死ぬよりは行きてる方がいいから仲間になるのです。」

「それじゃあ、集積地棲姫!話は聞いていたのだろう?この間開発したというのを持ってこい!」

「はいはい、全く人使いが荒いんだから。はいこれ。」

 

集積地棲姫が持ってきたのはピンク色の錠剤だった。

私の時は黒い錠剤だったはず。

 

「レイ君が飲んだ時と同じ効果だけど今回は激痛は感じないはずだよ。」

 

ピンク色の錠剤が電に手渡される。

 

「さぁ、グイッといっちゃって!」

 

電が錠剤を飲む。

すると電の顔が蕩けた。

 

「はにゃあああぁぁぁぁ!?」

 

電がものすごい嬌声を放っていた。

 

「うし!今回は成功だね。実はこれ激痛を快楽に変更してみたんだよ。これなら痛い思いしなくていいでしょ?」

 

いや確かに痛いのは嫌だがこれもちょっと……。

 

「集積地棲姫ご苦労だった。もう戻ってもいいぞ。」

「全くほんっとに人使いが荒いんだから。」

 

集積地棲姫が戻っていく。

またこれから開発に勤しむのだろう。

どうやって作ってるかは知らないが。

電の方を見るともうすでに身体の変化が始まっていた。

まずツノが生えてきている。

肌も白くなってきており艤装も深海寄りになった。

全ての変化が終わると電が気を失っていた。

 

「倒れるほどの快楽とは……。」

 

中枢棲姫も驚いている。

 

「レイ、君の部屋はもう1人入るスペースがあっただろう?電は君と一緒の部屋に住んでくれ。」

「わかった。部屋に運んでおくよ。」

 

中枢棲姫と別れて電を部屋に運ぶ。

改めて見ると半分艦娘半分深海棲艦のように見える。

まぁ新しい仲間がきたのはいいことだ。

これからよろしくな、電。




電が仲間になった!
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