深海生活   作:ミクス

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第14話

電が仲間になった翌日。

電が部屋でようやく目覚めた。

 

「おはようなのです。」

「ふぁ…おはよう電。」

 

挨拶を返す。

こちらから見る限り無事に深海棲艦へとなっているようだ。

 

「調子はどうだ?」

「調子は良好なのです。それに世界が広く見える気がするのです。もしかして長年の夢が叶ったです?」

 

長年の夢?

あぁ、確か身長を伸ばしたかったんだっけ?

 

「残念ながら身長は変わっていないよ。」

 

電が座り込んでしまった。

よっぽど大事なことなのだろう。

 

「うぅ…また牛乳飲まなきゃです。というかここには牛乳があるのです…?」

 

牛乳か、ここに牛乳はないよなぁ。

 

「牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳牛乳。」

 

怖っ!

えっ?電ってこんなキャラだったっけ?

まるで世界の終わり的な顔で嘆いているんだけど。

 

「とりあえず談話室に行こ?」

「そこには牛乳があるのです!?」

「ないよ。」

「ガーン。」

 

そんなに牛乳飲みたいのか…。

 

「牛乳はなんとかしてみるから談話室行こ?」

「絶対なのですよ!約束なのです!」

 

なんか朝から疲れた…。

 

談話室に行くと案の定お姫様達が集まっていた。

電の事が気になって集まったのだろう。

 

「やぁレイ。おはよう。電もおはよう。」

「おはよう中枢棲姫。」

「おはようなのです。」

 

中枢棲姫が電をじっくりと観察する。

 

「うむ、無事深海棲艦になれたようだな。」

「はいなのです。…ところで牛乳ってあるのです?」

 

あっ……

 

「牛乳?なんだそれは?」

「牛乳がないだけじゃなく牛乳の存在をしらないのです!?やっぱり1度人生をやり直すべきなのです!牛乳のありがたみを心に刻むのです!」

 

周りにいたお姫様達が若干一歩引いている。

そういう私も引いている。

 

「あーレイ。電の面倒を見るの任せる。」

 

この人とんでもないことを言いやがった!

そもそも牛乳なんてどこで手に入れ…れば?

……困った時のあそこに行ってみよう。

 

「任せろ中枢棲姫。なんとかしてみる。」

「頼んだぞ。」

「牛乳手に入るのです!?」

「多分な、行くぞ電。」

「はいなのです!」

 

さっきの雰囲気から一転上機嫌になった。

……扱いやすいかも。

 

いつものごとく艦載機を発艦してそれに乗る。

電は私の尻尾に捕まっている。

今回は直接鎮守府まで飛んでいく。

道中電から「レイさんって非常識な存在なのです。」とディスられながら飛んでいく。

ディスられながら目的地に到着した。

 

「あれ?ここって鎮守府なのです?」

「そうだ。」

「…………まぁいいのです。電ももう深海棲艦なのです。」

 

……?

あぁそうか。

最初は鎮守府に帰りたいって言ってたっけ。

鎮守府の方から陸奥がやってきた。

毎回陸奥だな……。

 

「今度は何が目的なの?」

 

不機嫌そうに言ってくる。

不機嫌になる理由は私にもわかる。

度々深海棲艦、しかもレ級がやってくるのだからな。

 

「牛乳が……。」

「牛乳が欲しいのです!」

 

陸奥が驚いている。

 

「電!?新しい深海棲艦…?」

「…?電は電なのです。」

 

殺気が膨れ上がる。

 

「その子に何をしたの!」

「助けただけ。」

「そうなのです。助けてもらったのです。今は感謝もしているのです。」

 

…電そう思っていたのか。

 

「さぁ早く牛乳を!なのです。」

 

…相変わらず牛乳だな。

 

「…助けた?そんな話信じられるわけないでしょ!私たちの仲間を何人も殺したくせに!」

「私の邪魔をしたからやっただけ。…お前も私の邪魔をするの?」

 

周りが急に静かになる。

電はかなり震えているようだ。

私と陸奥の殺気に当てられているのだろう。

この静寂を破ったのは陸奥だった。

 

「…提督を呼んでくるわ。」

 

おぉ怖い怖い。

そんな怖い顔してると嫌われるぞ〜。

そして大発に乗ってこの間の確か…原田とか言うやつだ。

そいつがやってきた。

 

「今度は牛乳が欲しいんだって?」

「そうだ。電が飲みたいと言ってきたからな。」

 

奴が電をちらりとみる。

 

「早く牛乳よこすのです。」

「……わかった。だが条件がある。」

 

またか。

 

「君が欲しいものはここにきてくれ。必ず用意する。その代わりにもうこれ以上誰かを殺すのはやめてくれ。」

 

ふむ。

 

「私の邪魔をしないこととアイアンボトムサウンドを攻略しないのなら条件をのもう。」

「…!それで頼む。牛乳はこの鎮守府で飲む人は少ないからすぐに持ってこよう。」

 

私の言った条件。

これでお姫様達を守ることが出来る。

これ以上人間が攻めてくるのであれば私が全力で潰す。

これはいい買い物だった。

 

「やったー!牛乳なのです!牛乳の飲み放題なのです!これで電の身長も伸びるのです!」

 

牛乳を受け取ると艦載機に乗って島に帰った。

私と電の部屋に戻ると早速電が牛乳を飲んだ。

ごくごくごくごく。

 

「ぷっはー!いい牛乳なのです。」

 

いい飲みっぷりだな。

 

「れいふぁん、これおいひいのれふ。」

 

え?酔った?




電ちゃん牛乳飲んだら酔います。
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