雷が仲間になった翌日さっそく雷の様子を見ることにした。
人間から深海棲艦もしくは、艦娘から深海棲艦となった者にはある特徴があった。
それは何か一つのことに異常に執着することだ。
私の場合は自分の居場所を守ること。
電の場合は身長を伸ばすために牛乳を飲み続けること。
雷の時はどうなるのだろうか?
そして私と電は雷が目覚めるのを待っていた。
「雷ちゃんまだ起きないのです。」
「そのうち起きるだろ。」
「もう10分も待ったのです。」
「いやまだ10分だからな?」
「こうなったらもう無理矢理起こすのです!」
そう言って艤装を展開した。
「何をする気だ電!?流石に撃っちゃダメだからな!?」
「大丈夫なのです!ちゃんと空砲を撃つのです!」
パーン!と強烈な音が響き渡った。
うぅ…耳が痛い…。
「ひゃあ!なっ何なの!?」
「ようやく起きたのです!」
「電後で演習しようか?」
にっこり微笑みながら死の宣告を行う。
「えっ遠慮しておくのです…。」
「まぁまぁそう言わずに、ね?」
「……ハイなのです。」
よし、進化した私の力を見せてやる。
ふふふ…。
「ここはどこなの?」
周りを見渡しながら聞いてくる。
「まずは自己紹介からしておこう。私はレイだ。よろしくな。」
「雷よ!かみなりじゃないわ!よろしくね!」
「電なのです。」
「それでここはどこなの?」
「ここは私と電、そして雷の部屋だ。今日から雷はここで暮らすことのなる。そして私が雷の面倒をみることになっているんだ。」
「そうなの?それじゃあ電と一緒に過ごせるのね!」
「なのです。電も嬉しいのです!」
明るくて元気いっぱいの娘だな。
だが肝心のアレがまだわからない。
一体何に執着するのだろうか?
「レイさん!これからよろしくね!何か手伝うことがあったら言ってね!いっぱいいーっぱい手伝っちゃうんだから!」
「あぁ、その時は頼むよ。それじゃあ談話室に行こうか。お姫様達に挨拶しておこう。」
「お姫様?」
「なのです!みんなとっても優しいのです!」
談話室に入って中枢棲姫の元へ向かう。
中枢棲姫は港湾棲姫とほっぽちゃんと一緒にいた。
「レイか。その様子だと今回も大丈夫だったようだな。」
「ああ、無事半深海棲艦へとなれたようだ。」
「雷よ!かみなりじゃないわ!よろしくね!」
「元気がいいな。私は中枢棲姫だ。よろしく頼むよ。」
「港湾棲姫よ。よろしくね。」
「ほっぽだぞ!」
相変わらずほっぽちゃんは元気がいいな。
「何か手伝うことがあったら私に言ってね!」
「手伝うことか…。わかった。手伝って欲しいことができたらその時は頼むよ。」
「私にいっぱい頼ってね!約束よ!」
やはり元気が一番だな。
さてこちらはこちらでやることをやろう。
「電」
びくんっと電の肩が跳ね上がる。
「外で演習しに行こうか。」
ガッチリと肩を掴んで引きずっていく。
「嫌なのですー!死んじゃうのですー!いーやー!」
そうして私は海に電を連行していった。
次回「演習」