ヒロアカ~俺の正義の名のもとに~   作:むらびとα

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ここはどこだ?

 

 

先程まで俺は間壁さんと戦っていた

 

俺は無様にも間壁さんに一撃入れることすら出来ず、腕を切断され、まだ戦おうとしたところから覚えていない・・・

 

 

 

 

そして多分意識を失ったのだろう

 

意識を失っているのに意識があるなんておかしな話だ

 

夢でも見ているのだろうか

 

 

 

だが何だこの気持ちの悪い、吐き気の催す世界は

 

 

 

 

色々な色が混ざり合い、所々には穴が空いている

 

地面は混ざりあった色が泥のようになっており、上手く歩けない

 

その泥のようなものは穴に落ちていく

穴を覗き込んでも暗闇だった

 

割れた窓のようになった場所

 

ぐにゃぐにゃと歪んでいる場所

 

そこを通り過ぎていった

 

 

 

少し遠くに地面が黒くなっている場所があった

 

それは今までに見たことの無い大穴で、下を見ることが出来た

 

 

そこにあったのは俺だった

 

俺の人形?

 

 

今違う

様々なものに憧れて、それになれなかった出来損ないの俺だった

 

 

 

ここはきっと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに少し進んでいくといくつかのドアがあった

 

笑っている顔、喜んでいる顔、哀しい顔、怒っている顔、目や鼻が着いていないのっぺらぼうの顔が三つ

 

 

 

正直開けるのが怖い

 

 

 

なぜならそれらの顔は前世の俺の顔だったからだ

 

 

 

 

なんで今更前世の俺が出てくるんだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そりゃお前が弱いからだろ?』

 

 

 

 

 

 

 

真後ろからどこか聞いたことのある声が聞こえた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そうだね。弱いし歪んでる。ここはとても気持ち悪い空間だね』

 

 

 

 

 

また違う声が聞こえた

 

 

 

 

 

 

俺は意を決して振り返った

 

 

 

 

 

 

 

そこに居たのは前世の俺と、憑依した時のこの世界の俺だった

 

 

 

 

 

 

 

「なんで、お前らがここに」

 

 

 

 

『何でも何も、ここはお前の心の中だからだよ』

 

 

『そう、そして僕の心の中でもある』

 

 

 

2人はそう言った

 

 

 

俺はこの二人が俺の前にいること自体に驚きと戸惑いを隠せなかった

 

 

 

 

『お前は死んでも、力を手にしても変わらないな。前世でもこの世界同様の愛情や力があっただろう?それを気がついていても見ないふりをしたのオレでお前だろ?確かに家庭は歪んでいたが、母さんの頑張りがあって欲しいものも買えたし、学校にも通えた。だがそれはオレが望んでいた愛情ではないと思い、理解しながらも感情が勝った。そうしてオレはおかしくなり自殺した。別に人を殺そうと思えば向こうでも殺せただろう?今お前が目標としてることも、やろうと思えば出来たはずなのにな』

 

 

 

 

 

『オレ』が『俺』に対してそう言った

 

 

 

 

 

そんなことは俺が1番よく理解している

 

なぜならオレは俺だから

 

だけど前世の俺は何もかもに不自由を感じていた

 

まだ将来何があるか分からない

 

それでも自殺した

 

周りから見たらおかしな話だろう

 

 

だが、俺からしたら真剣だった

 

 

 

 

『そうだね、まぁ僕もそれは分かっているよ。君が僕の身体に入った時、僕はこの世界に来て今まで過ごしていたんだから。本当に気が狂いそうだったけど、君の前世の扉があったからね。あそこはこっちと比べて文明の発達が遅れていたけど面白かったよ。君の前世追体験と、自由に動き回ることが出来たからね。それにしても前世の君が言う通り、君はわがままで、僕から見たらとてもわがままだよ。兄弟もいて友達もいて、両親からの愛情は、君が欲しい愛情じゃなかったみたいだけど、おばあちゃんに育てて貰って、恋人までいたじゃないか。それなのに満足出来ないなんてね。だから僕はわかったんだ。ここは壊れた空間。この穴は君が満たされない証拠だ。本来この水は人の心を満たし満足させるものだ。それが君のように汚い色をしてる人も、青空のように綺麗な色をしてる人もいる。それらが満たされた時、その人が成り立つんだ。でも君はそれをなしえない。この穴のせいでね』

 

 

 

 

幼い『僕』がそう言った

 

 

 

 

 

「だからなんだよ、なんだって言うんだよ!」

 

 

 

 

 

 

『まだ分からないのか?お前、オレはこの世界でも変われないんだよ。『僕』も言っただろう?この世界、『俺』の心は前世のまま壊れている。今世の物を取り込むというのは皮肉なもんだなぁ。いくら取り込んだって『俺』の心が埋まることは無いのに。そして『俺』は気づいてないが、個性は1人につき1つだ。じゃあ『オレら』の存在はどうなるんだろうなひとつの身体に三つの意識、魂と言った方がいいか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

ははは、笑えない話だな

前世から、こっちに来て変わったと思っていたが、何も変わってないなんて

俺の心はこんなに汚く澱んで、穴だらけ

常に満たされることはなく、供給し続けなければ枯渇する

 

 

 

 

 

 

 

ん?

個性は1人につき1つだ

それは正しい

だが、心が3つある俺たちはどうなる?

『吐喰』の個性

もしも『オレ』と『俺』の個性があるなら?

いや、元々『オレ』と『俺』はひとつだ

だから1つの可能性もある

だけど、魂が個性に関わっているとしたら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今回は特別に『オレ』と『僕』が表に出るよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それともう一つだけ。これはゲームでも妄想でもない。やり直しのつかない現実だからな。そこを履き違えるなよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして2人の姿が消えた

 

 

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