「えっと、おじゃまいます」
その時母さんが僕の頭に手を置いて
「吐喰、ここはあなたのお家よ。だからただいまでいいの」
同じように父さんも
「そうだぞ吐喰。ここは今までもこれからもお前の家だ。個性の特訓部屋もあるんだぞ?」
その言葉にとてつもない喜びを感じた
「ほんと!?お母さんとお父さんみたいなヒーローになれるの!?」
「そうだぞ。しっかり努力すれば父さんや母さんよりもすごいヒーローになれるぞ!でもその前に母さんが言ったように、家に入るときはただいま、だ」
そうだった。この個性の強さをどうやって鍛えようか悩んでいたらすっかり忘れていた。
というか吐喰の記憶を引き継いでいるから、訓練部屋も鍛え方もわかっている。
ただすごく助かっているのは、5歳のしゃべり方だ。さすがに自分で意識して話すのは厳しい。記憶の引継ぎに感謝だな。
まぁ話す内容は俺が決めているが・・・
「えっと、じゃあただいま!」
「「おかえり吐喰!!」」
とりあえず家の中はある程度把握しているが、やっぱり両親ともにヒーローは財力がすごい。
まず地下一階に三階建て&敷地内に個性訓練場。地下はサポートアイテムや思い出の品といった倉庫
一階~3階はリビング、キッチン、寝室、浴室、客間など
ちなみに一番多かった部屋は客間だ。そりゃヒーローだもんな。いろんな人が来るから。
この家で一番嬉しかったのは訓練場だが、それと同等に浴室だ。俺は昔から広い風呂が好きだったから。こっちの世界ではやっぱりヒーロー関係者が来たりするから、大浴場と家族風呂に分かれている。まぁ家族風呂も父さんがでかいからその分でかいけど。
家の中をいろいろと案内されて、最後は自室だった。
「ここは吐喰の部屋だ。今日はいろいろあっただろうからゆっくり休んでな」
「そうね。吐喰何かあったらすぐに呼んでね」
そういって父さんと母さんは二階に下りて行った。
言い忘れていたが、俺の部屋は三階だ。
「さて、とりあえずは今が何年なのかだな」
どれほど原作と乖離しているかを確かめなくては。幸い部屋にはパソコンがありいろいろと調べてみた。
まずは主人公の名前『緑谷 出久』検索
反応がない。
つまりこの時点でヒロアカの原作前ということが確定した。いや、ヒロアカに途轍もなく似ている世界かもしれない。
次は『オールマイト』検索
うっわ、こんなに検索数があるとは。しかしつまり『オールマイト』が存在しているということはヒロアカ原作で合っているだろう。イレギュラーは俺ということになった。
原作メンバーは何歳くらいだ?神野区の事件は、検索・出てこない
つまり原作メンバーは雄英一年以下ってことだ。原作で出ていたオールマイトデビュー動画も原作では古い動画となっていた。確かめるすべがない。少なくともネットでは。
というかGPS機能で現在位置を調べたらここが神野区だった。
やばいやばいやばい
早いとこ個性を鍛えるか、引っ越しをしなければ。個性を鍛えればAFOの巨腕も収納できるし、いろいろと被害を抑えられる。でも今が雄英入学直前だったら間に合わない。引っ越しも両親にどう説明する?
とりあえずはいろいろな場所に行ってみたいと両親を説得し、なんとか記憶にある海浜公園、折寺中学に行ってみないと。原作は読んでいたが詳しくは覚えてないし、ハイエンド戦までだ。ただここまで知っているだけでも周りとは隔絶したアドバンテージになる。
後日両親を説得し折寺中学周辺を探索したところ、驚くことがあった。
主人公『緑谷 出久』と『爆豪 勝己』が幼稚園内で喧嘩というかいじめている光景だった。
母さんは気づいていなかったが、俺としては部外者で止められないし、何より俺と同じ年代だったことが判明し心臓が爆発しそうだった。
母さんに伝えればよかったのかもしれない。
だけどここで原作の流れが変わってしまったら?
『爆豪 勝己』の性格上、他の誰かから注意されても現時点では強個性という自信があるため、あまり変化は見られないだろう
心苦しいがその場を後にした
帰宅した後はすぐに部屋へと戻り、急ぎメモ帳に原作知識を書き込んだ。
まだ時間はある。雄英に入学せずとも他のヒーロー科に入学すればいい。
そして何より俺の個性の原型となった父さんと母さんがいる。これからは記憶にある以上に努力しなければ。
ちなみに両親との話し合いの結果幼稚園には通わず、自宅学習&個性訓練をすることになった。
両親としては俺がまた同じようなことにならないように最大限の配慮をしてくれるようだ。
さあこれからだ
守りたいものを守り、幸せを自由を手に入れ、生きてきた意味を見つけよう。
とりあえず今日は3話投稿しました
物語はまだほとんど始まっておらず、オリジナルストーリーが多く入ると思いますがよろしくお願いします