出でよ来たれ異界の戦士たち   作:二不二

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4.決着/魔王たち

 **

 

 

「えっ、ヤムチャ!?」

 

 ユージの隣りに現れたのは、ユージのよく知る人物(キャラ)であった。

 癖のある黒髪を短く切り。さわやかな面に浮かべるは不適な笑み。頬と目許の刀傷が、壮絶な半生を物語る。

 あり得べからざる人物の姿を認めて、戦闘中にもかかわらずユージは目を剥いた。

 

「お前がユージとかいう一人目の(・・・・)勇者だな。よろしくな! おれの名前はヤムチャ。……って、なぜかおれのことを知ってるみたいだが」

 

 ユージの驚きも無理からぬことである。ユージにしてみれば、ただ一人の勇者として魔王に相対していたつもりであったのに、突然、超有名作品(ドラゴンボール)のキャラクターが味方として現れたのだ。

 だが、そこはゲーム・マンガを筆頭にサブカルチャーに詳しかったユージである。

 

「ああ……アレね、複数召還ってヤツね。なんだ、そっかぁ。俺ひとりだけじゃないって分かって、ホッとした。それなら、なんとかなるかもしれない」

 

 彼は事情を察して、安堵の息をついた。

 

「俺はユージ。回復魔法が得意な僧侶で、それなりに戦闘もできます。喩えるなら、すこしは戦えるデンデみたいなもんかな」

「……お前、何者だ」

 

 ヤムチャは油断なくゾーマに対して構えを取ったまま、訝しげにユージを横目にねめつけた。

 デンデとは、ドラゴンボール世界における地球の「神」を務める友人で、これを知るものは限られる。すべてヤムチャの知古にあたる。当然、ユージはこれに該当しない。

 

「その辺の事情はまた後で。事情があってあなた方のことを知っていますが、俺はけっして敵ではありません。あの『魔王』は俺の宿敵で、どうしてもアイツを倒さなきゃならない。この世界の人のためにも、自分自身のためにも。……それだけはどうか信じてください」

 

 ユージは、戦闘の妨げにならない程度に、けれども丁寧にヤムチャに頭を下げた。

 彼にとっては、こうして隣りに立ってくれるだけで頼もしかったし、しかもそれが、かませ犬(ヤムチャ)とはいえ数多の強敵との戦いを経験してきた、熟練の戦士なのだ。事実、魔物の群れを瞬時に屠ってみせた。下げる頭には、自然と敬意がこもる。

 

「ヤムチャさん。あなたは強い戦士だ。魔王ゾーマを倒すには、絶対にあなたの力が必要だ。どうか、力を貸してください」

 

 それがあまりに素直で、心のこもった言葉だったので、ヤムチャはすっかり嬉しくなって頭を掻いた。

 

「へへっ。おれが頼りにされることがあるだなんてな。よしっ、いっちょやってやろうじゃないか!」

 

 根が単純なヤムチャは、やる気をたぎらせて拳を握り込む。

 

「ほう、勇者がふたりになったか」

 

 ゾーマが嗤う。

 

「ひとり増えたところでどうなる。ほろびの時がすこしだけ伸びただけにすぎぬ。わしの腕は、こんなに長いのだ。ふたりとも、我が腕にかき抱いてくれよう」

 

 言うが早いか、ゾーマが駆けてくる。

 それは巨躯に見合わぬ超高速であった。ゾーマの重量を受けとめかねた地面が、ひび割れて悲鳴をあげる。その悲鳴を蹴りつけるようにして、ゾーマはふたりの前まで跳んできた。

 

「おれに任せろ!」

 

 すかさずヤムチャがユージを庇って前に出る。

 交差した両腕で、がっちりとゾーマの巨腕を受け止めた。

 

「ぐっ……さすがに堪えるな。だが、受け止めたぞ」

 

 ゾーマはおおきい。長身のヤムチャをして、なお大人と子どもほどの体格差がある。あるいは、怪獣の着ぐるみと子どもの例を引き合いに出したが良いかもしれない。それくらい、ゾーマは上背もあれば、横幅もがっちりとしていた。

 そんなゾーマの腕は、じつにヤムチャの腰回りほどもある。それを、なんとヤムチャは受け止めてみせたのだ。

 

「ぬぅ。このちからづよさ、勇者一派の戦士ほどか」

 

 これは難敵であると見て取ったか、ゾーマは跳んで後ろに下がる。

 その頃には、貴重な時間をもらったユージが、回復呪文で自らの重傷を治療していた。

 

「おお、すごいな、ほんとうに全快してるじゃないか! デンデってのは伊達じゃない」

回復呪文(これ)が本業なんで。回復呪文(これ)は俺が一番うまく扱えるって自信がありますよ。……それより気をつけて。ゾーマの魔法がきます」

「うわっ!」

 

 ヤムチャが悲鳴をあげた。ユージが警告を発したまさにその瞬間、ゾーマが極大凍結呪文(マヒャド)を放ったのだ。

 

「こんどは俺が!」

 

 こんどはユージがヤムチャを庇う番だった。

 ユージの身につける緑衣(ドラゴンローブ)は冷気に耐性があったし、鏡のような盾(みかがみのたて)は魔法の一部を跳ね返す。腕を露出させた、薄着の胴着姿のヤムチャに代わって矢面に立つのは、当然の選択だった。

 だが、もちろん無傷ではすまされない。

 

「ううぅ……」

 

 たちまち髪には氷柱が生じ、肌のあちこちが壊死して黒くなり、いくつかの指は凍って砕けた。

 

「おい、大丈夫か!?」

「大丈夫です。時間を稼いでくれれば、いくらでも回復できます。それより、ゾーマに攻撃を。俺も支援に入ります」

「ああ。任せろ!」

 

 ユージの力強い視線を受けて、ヤムチャはゾーマに肉薄する。

 ヤムチャの戦いぶりは、なかなか堂に入っていた。

 スピードに自信のある彼は、左右の手を交互に繰り出し、ときに蹴りを交えた多様な攻撃で、ゾーマを押し込む。

 

「うるさい小蠅め……!」

 

 うっとうしがったゾーマが、大ぶりの横薙ぎを両手で放つ。

 それを、ヤムチャはあるいは身を屈めて避け、あるいは両手でいなし、お返しとばかりに跳びかかった。

 じんじん痺れる両手を構えて、ヤムチャは吠える。

 

「隙あり。いくぜ、真・狼牙風風拳!」

 

 それは目にも留まらぬ高速の連撃だった。

 

「はいはいはい!」

 

 「気」をまとわせた強烈な刺突が、吹き荒れる狂風のごとくゾーマを打ち据える。しかも、狼のように執拗に何度も何度もおなじ箇所を攻めたてるので、破壊力は乗数的に高まった。

 

「はいはいはい、オウ~!」

 

 ひときわ強烈な蹴撃で連撃を結んだヤムチャは、狼のような吐息を吐いて残心する。

 

「すごい、なんて功夫だ……」

 

 ユージは目を剥いた。

 ヤムチャは強い。苦楽を共にした、人類最強格の仲間達に勝るとも劣らない。

 戦士なみの攻撃力と、武闘家なみの素早さ。身のこなしは熟練の戦人(いくさびと)である。ヤムチャはしんじつ歴戦の戦士であったのだ。

 

 だが、敵は大魔王である。

 人類最強格の勇者一派(パーティ)四人を相手取り、なおこれを圧倒する最強の存在である。

 

「ヤムチャとかいったか。人間にしてはなかなかやるが……それだけだ」

「おい、ウソだろ!? あれだけ喰らってなんともないってのか!」

 

 ヤムチャが驚きに目を見開いたそのときである。

 

「うごぉっ……!」

 

 ゾーマの拳がヤムチャの腹に突き立った。

 大質量の物体が衝突する鈍い音がして、ヤムチャは腹をくのじに折る。

 そんなヤムチャに、ゾーマは遠慮などしない。両の手を絡ませて、おおきく振り下ろす。それは、無防備なヤムチャの背を砕く一撃。

 

「あがぁ……」

「ヤムチャさん!」

 

 すかさずユージが割って入り、ゾーマに全力で斬りつける。

 それを、ゾーマは後ろに跳んで躱し、再度距離を取った。

 ゾーマの氷結呪文や吐息を妨害するため、ユージは旋風呪文で牽制する傍ら、ヤムチャに治療を施す。

 

強化回復呪文(ベホイミ)

 

 癒やしの光が、ただちにヤムチャの肉体を復元した。

 

「ふー、助かったぜ。サンキュー、ユージ。にしても、アイツ一体どうなってんだ? てんで堪えた様子がないぜ」

 

 ヤムチャは脂汗を垂らす。さんざん攻撃を受けておきながら、ゾーマにはすこしも堪えた様子がないのだ。

 そんなヤムチャを、ユージは励ます。

 

「ヤムチャさんこそ、あれだけ喰らって即死しないのは驚異的な身体能力ですよ。……攻撃も、たしかに効いてはいます。ダメージはしっかり蓄積されている。けれども、ヤツの生命力はずば抜けて高いんだ」

 

 よくよく見れば、ユージが斬りつけた腕は青色の血をうっすら滲ませていたし、ヤムチャの蹴りを受けた頬はすこしだけ腫れているように見えなくもなかった。

 しかし、それは致命の一撃にはほど遠い。魔王打倒の道のりは、まだまだ果てが見えぬ。

 

「とんでもないタフさだな。ギニュー特選隊のリクームとの戦いを思い出すぜ」

 

 ――いや、ヤムチャさんは死んでたから、戦ってないでしょう。

 

 そんなツッコミを入れる余裕も、ユージに残されてはいなかった。彼は、眉間に眉を寄せ、深刻そうな声で呼びかけた。

 

「ヤムチャさん。良い報せと悪い報せがあります」

「あまり気は進まないが……じゃあ、良い報せから」

「俺の回復魔法は、ほんとにデンデや仙豆なみです。腕が千切れようが、内臓が飛び出そうが、ニョキっと生やして治してみせます。死なない限り死にませんので、死ぬ気で戦いましょう」

 

 こわばった笑顔で下手な冗談を口にするユージに、ヤムチャは唇をひんむいて笑って見せた。それは、年下の戦友を励ますための、精一杯の強がりだ。

 

「へっ。それはありがたい話だぜ。それで、悪い報せは?」

「回復呪文を唱えるのには魔法力(MP)を消費するんですけど、魔法力(MP)の回復手段が尽きました。つまり、俺がデンデできるのはあと数回だけです」

「オッケー。それじゃあ、せいぜい死ぬ前に、アイツを倒しちまおうぜ」

 

 両腕を広げる魔王(絶望)に向かって、ふたりは駆けだした。

 

 

 **

 

 

 二人は死力を尽くして戦った。

 ヤムチャはゾーマに肉薄し、殴りつ殴られつの接戦をくりひろげた。彼は素早く、またよく功夫を積んだすぐれた武道家であったけれども、圧倒的な頑丈さ(タフネス)を誇るゾーマは攻撃されるのも構わず殴りつけてきたので、どうしても被弾を避けることはできなかった。

 ユージはそんなヤムチャに回復呪文で癒やしたり、また魔法や冷気の吐息が放たれたときには自ら盾になって、彼を庇った。のみならず、ゾーマの後ろや側面に陣取って、ゾーマの意識を分散させるよう巧みに立ち回った。

 

 けれども、本来ならばゾーマは、ユージやヤムチャなみの強者が四人掛かりで戦うような相手である。

 すぐに限界は訪れた。とうとう魔法力(MP)が底を突いたのである。

 

「ヤムチャさん、これ以上は回復できません。なんとか致命傷は避けてください」

「へっ。言ってくれるぜ。ユージこそ、死ぬんじゃないぞ」

 

 二人は、いよいよ覚悟を決めた。

 ユージは剣を、ヤムチャは拳をそれぞれ構えて、やられる前にやるのだとばかりに、気をみなぎらせる。

 

「きさまの回復呪文も、ようやくたねぎれか。さぁ、いよいよ終わりとのときだ」

 

 ゾーマが腕を広げ、いよいよ最後の戦いがはじまるかと思われたとき。

 

「ユージ様!」

 

 という少女の声が割って入った。

 マリールーである。

 

「ユージ様、もうひとりの勇者様をお連れしました!」

 

 立ちふさがる魔物の壁を割って現れた、ひとつの影。

 それは、人馬一体となって魔物を翻弄し、鉄球を投げつけて道をきり拓く男と、その背にしがみつくマリールーの姿だった。 ヤムチャが破顔する。

 

「やっと援軍が来たな。間に合わないかと思ったぜ」

「援軍って、まさかの二人同時召還ですか」

「ああ。『気』も大したことないし、どれくらい戦えるかは分からんが、まぁ居ないよりはマシだと思うぜ。今よりは楽になるはずだ」

「居ないよりはマシ? とんでもない! まさに鬼札(ジョーカー)ですよ、彼は」

 

 馬を駆るその男のことを、ユージは知っている。

 星柄の帽子をかぶり。金髪をたなびかせ。指先をこちらへ向ける、その男――

 

「ジョニィ・ジョースター! 俺たちがゾーマを引きつけるから、その間に『爪弾(タスク)』を撃ってくれぇぇえ!」

「オーケィ、分かった。お前は僕のことを『知っている』ということだな。それなら話は早い」

 

 察しの良いジョニィのお陰で、話はとんとん拍子に進んでいく。ジョニィはそのまま、馬にぐるりと戦場の回りを駆けさせ、隙を窺いはじめた。

 

「どういうことだ?」

 

 困惑するヤムチャに、ユージがひそかな囁きを届ける。

 

「ヤムチャさん。彼は喩えるならアックマンですよ」

「ずいぶん懐かしい名前が出てきたな……」

 

 ヤムチャが思い出すのは、もうずっと昔の出来事。

 悟空と共に『占いババ』の試練に挑んだとき、悟空が戦ったのがアックマンという戦士だった。悪魔のような姿をした彼は、なんと悪の心を肥大化させて身体を爆発させるという、必殺の異能を持っていたのだ。

 つゆほども悪心をもたぬ人間など、ふつうは存在しない。当たれば即死の必殺技である。その技に、ユージはジョニィの爪弾をなぞらえた。

 

「たしかに、それならなんとかなるかもな」

 

 ヤムチャはニカッと白い歯を輝かせて微笑んだ。

 

「またひとり、やってきたか。いや、王女とやらもいるから、ふたりか? まあよい。ふたり増えたところで、なにも変わりはせぬ」

 

 ゾーマが大口をひらいて、凍える吹雪を吐き出した。

 

「くそっ。つくづく、どうなってんだ、この魔王の身体は!」

 

 希望を見いだして、口が軽くなったのだろう。ヤムチャは罵倒まじりに飛び退いた。

 実際、それは、おかしな現象である。すべての生物は生きるため、活動するために熱量を必要とする。空気を氷結させるような、超低体温をそなえた生命などあろう筈がない。

 

「ひょっとしたら、魔界とでも体内がつながってるのかもしれませんねっ!」

 

 ユージも軽口まじりに散開する。しかし、どうしても避けきることができず、身体の一部がたちまち凍り付く。

 それを遠目に見ていたジョニィは、驚きに目を剥いた。

 

「おいおいおいっ。なんだそりゃあ、スタンド攻撃か!?」

「魔法みたいなもんですよ、ジョニィさん。俺とこのゾーマは、剣と魔法のファンタジーな世界からやってきたんです!」

「マジにマジかっ。スタンドも月までぶっとぶ衝撃だ! 動きもやたらめったら素早いし、パワフルだしなァ」

 

 そのように暢気な会話をおおごえで交わす三人であるが、彼等の目はゾーマに注意深く注がれていた。

 正面から相対するユージとヤムチャにとっては、一瞬たりとも気の抜ける相手ではなかったし、ジョニィにとっても常識外の、それこそスタンドを身に纏っているのかと疑いたくなるような、とんでもない動きをする相手である。

 特にジョニィは、この滅茶苦茶な動きをする敵に「爪弾(タスク)」をたたき込まなければならない。彼の身体能力は、その辺りの兵士と変わらぬ素の人間のそれだったから、よくよく気張る必要があった。

 また、いくら距離を置いているとはいっても、そこはゾーマの射程内である。

 

「おっとォ、今度は魔法か! ほんとうに何でもアリだなぁ」

 

 ときおり放たれる凍結呪文や吐息を、馬の手綱をたぐって躱す必要があった。

 その冷気の恐ろしさは、さきほどユージが身を以て示したばかりである。もしも馬に当たれば、たちまち走行不能の重傷を負うだろう。

 それは即ち、ジョニィ最大の攻撃手段が失われることを意味していた。

 

「一発ももらうワケにはいかない。今はひたすら敵の攻撃を躱して、チャンスを待つんだ……!」

 

 一発もらえば終わり。この追い込まれた状況が、ジョニィの心に火をつけた。

 瞳に燃えさかるは、漆黒の炎。目的の為ならあらゆる犠牲をためらわない、覚悟の炎である。

 

「ジョニィ様。どうか、どうかユージ様を……」

 

 ジョニィの背でマリールーが懇願する。

 そこはけっして安全な場所ではない。氷塊がすぐ横を飛んでいき、そのたびに凍えるような冷気が背を撫でるのだ。どんなにか怖ろしいだろう。けれども、そんなことは一言も口に出さず、ひたすらユージの無事を願う。

 己の身すら削り、命を張って覚悟を示すこの少女に応える。それが、ジョニィの今現在の至上目的である。

 

「ああ。かならず全員で無事に、魔王を倒すッ」

 

 ジョニィは、全神経を集中して手綱をたぐりながら、じっとチャンスを待つ。

 果たして、その時は訪れた。

 

「真・狼牙風風拳!」

 

 ヤムチャの連撃が、ゾーマの巨体を打ち据える。

 ダメージが蓄積されたのか、ゾーマは片手で身を庇う。

 その隙を突くようにユージが懐に飛び込み、魔法を放った。

 

「ゼロ距離からたっぷり喰らえ。強化旋風呪文(バギマ)!」

 

 それは、戦いの序盤ではじめてゾーマに与えた有効打の焼き直しである。

 かつてゾーマを仰け反らせた、至近距離での魔法。

 ダメージが蓄積された今、それは、とうとう閾値を超えた。

 

「ぬぅ……」

 

 ゾーマが片膝をつき、動きを止めたのだ。

 

「今だ、ジョニィさん! Go、ジョニィ、GoGoGo!」

「Goodだ。よくやったッ。――爪弾(タスク)Act.4」

 

 ジョニィが必殺の指先を向ける。

 指先では、奇妙なことに、爪が浮かび上がって回転していた。

 それは、彼の冒険の集大成である。

 「回転」を修めると同時に発現したスタンド能力。それは、「回転」の習熟と共に成長していった。「回転」を司るAct.1。「黄金律」が導く無限のエネルギーを得たAct.2。更なる領域に踏み込んだAct.3。

 そして、そのさらに先。

 それは、人馬一体の妙技。強靱な馬の足の運びに「黄金律」を見いだし、そこから無限のエネルギーを取り出して、さらには自らの黄金回転を加える、前人未踏の境地。無限に無限を掛け合わせた、究極のエネルギー。

 

「チュ……チュミミィィン」

 

 もしもスタンド使いであれば、この奇妙な声をあげる人型を見ることができたであろう。

 ジョニィの構える爪弾に、覆い被さるかのようなその(ヴィジョン)

 

「なんだ、あの『気』は……!」

 

 スタンドを見ることができなくとも、それを敏感に感じ取ることのできる者もいた。ジョニィの爪弾には、途方もないエネルギーがこめられていたのだ。

 

「喰らえ、魔王!」

 

 いよいよジョニィが爪弾を放つ、その刹那――

 

氷結呪文(ヒャド)

 

 ひとすじの閃光が煌めいた。

 

「な……」

 

 あまりに疾く飛来したものだから、それはまるで尾を引く流れ星のようにひとびとの目に映った。

 もしも時を止めることできたのならば、それが、ゾーマの掌から放たれた氷塊だということが分かっただろう。だが、実際にはそのようなことは不可能で。ジョニィは、馬が攻撃を受けたという結果だけを目撃することとなった。

 

「うわっ、馬が!」

「きゃっ」

 

 胸部にぽっかり風穴を空けられた馬は、絶命してそのまま地面に転倒する。ジョニィとマリールーが投げ出される。

 と同時に、ジョニィの傍に出現していたあのスタンド(ヴィジョン)も消え去り、無限のエネルギーも消滅した。

 

「ずいぶんと、馬をたいせつにしていたようなのでな。それがさくせんの肝なのだろう」

 

 なにもかもお見通しだとばかりに、ゾーマはユージを見下ろす。

 

「わしにはお見とおしだ。ユージ、おまえはけっしてじぶんの力をあてにはせん。いつも、じぶんのいのちを犠牲に、味方にすべてをたくしてきた。あちらの世界でも、こちらの世界でもそうだった」

 

 ゾーマは思い出す。

 かつての戦いで、仲間達を助けるために己が命を対価に捧げたユージの姿を。つい先程、自らを捨て駒として、己もろとも炎に巻かれようとしたユージの姿を。

 

「そんな……。馬が殺されたら、もうAct.4は撃てない。もう不可能なんだ、ゾーマを倒すなんて……」

 

 ユージの顔に絶望がひろがる。

 それで、ようやく勝利を確信したのか、ゾーマは嗤いだす。

 

「わははは。これで万策つきたな」

 

 そんなゾーマの背に、ジョニィは吠える。

 

「うう……うおぉぉぉおお!」

 

 両手の指先で回転する、九の爪弾。

 それを、しゃにむにゾーマ目がけて放った。

 ところが、ゾーマは片手でいともたやすく払ってのける。

 

「こんなものか。わしにはつうじん」

 

 失望した、とでも言いたげなゾーマに、ジョニィは負けじと虚勢を張る。

 

「まだだ、まだ終わっちゃあいない! 僕の指にはまだ、もう一発爪弾が残ってるぞッ」

「ジョニィさん、もう無理なんだ。いくら撃ってもゾーマにはたいしたダメージにならない。馬を失った時点でもう、ゾーマを打倒しうる唯一の武器は失われたんだ……」

「どうやら、そのようだな」

 

 力なくうなだれるユージに、ゾーマはゆっくりと歩み寄る。

 

「さぁ、まずはユージ、お前から始末してやろう。もうにどと、味方をふっかつさせる、あのやっかいなじゅもんは使わせん」

 

 ユージは面を伏せ、地面に膝をつく。

 それは、全てを諦め、断頭の一撃を受けいれる敗北者のように見えた。

 

「おい、ユージ!」

「ユージ様っ」

 

 ヤムチャとマリールーが悲痛な悲鳴をあげる。

 

 だが、それは早計だった。

 

 ユージの伏せられた面には、してやったりという笑みが、勝利の確信が浮かんでいたのだ。

 そして、勝利のカギはジョニィの手の中にあった。

 

「――武器ならある。ここにな」

 

 しゅるしゅると手の中で回転するひとつの球体。それこそは、神殿を経つ前にスタンド能力(タスク)を使って手ずから削り上げた、鉄球である。

 

「たしかに馬は死んだ。だが、身体はまだ生きている。『反射』が残ってる」

 

 ジョニィは、回転する鉄球をそっと馬に置く。

 

 ――それは、ジョニィにとって希望の技であった。

 ジョニィは、とある事件に遭い、下半身不随に陥った。親や友人、あらゆる者から見捨てられ、絶望のどん底にたたき落とされた。そんな折り、偶然「回転」する鉄球に触れ、脊髄反射で動いた自分の脚を見て、希望を見いだしたのだ。

 そこから、彼の遙かな冒険は始まった。

 

「馬は動く。あの時の僕のように」

 

 果たして、馬は動いた。

 力なく横たわった、馬の死体。それが、最後のひと蹴りとばかりに、ジョニィの身体を宙へと蹴り上げたのだ。

 

「ぐっ……」

 

 ジョニィが宙に舞う。

 黄金律の動きを以てくりだされた蹴りで、宙に舞う。

 その指先で描くは、黄金律が導く無限の回転。

 

「油断したな。僕の、僕らの勝ちだ」

 

 ジョニィの爪弾が、無防備なゾーマの背中に着弾した。

 

 

 **

 

 

「決まったぞ、ジョニィの攻撃が!」

 

 ヤムチャが喜びの声をあげる。

 しかし、それは、すぐさま困惑の色に彩られた。

 ゾーマの背中は、すこしも傷ついたように見えなかったのだ。

 

「おかしいぞ。魔王のヤツ、全然堪えた様子がない」

「わはは。とうぜんだ。そのようなこうげき、一撃もらったところで、なにごとがあろう」

 

 ゾーマもまた、呵々と余裕の笑みをこぼす。

 しかし、ユージとジョニィの二人は違った。

 

「果たして今から数秒後、同じように笑っていられるかな」

 

 ジョニィは、馬に折れた肋骨を片手でかばいながら、それでも自信たっぷりであったし、ユージなどは、

 

「はぁぁ……もうダメかと思ったぁ……」

 

 と言うなり、何もかも終わったとばかりに、大の字になって地面に倒れ込んだ。

 もちろんそれは、ゾーマの気に障った。

 

「……ずいぶんと、なめたまねをしてくれる。それほど休みたければ、いますぐ、とこしえの眠りへとしずめてくれよう」

 

 大魔王の前で寝転がる愚か者を誅殺せんと、一歩踏み出したそのときである。

 

 ぐるり、と踏み出したはずの足が逆を向いた。

 

「…………なに?」

 

 ゾーマの身に起こった現象は、奇妙と言うより他になかった。

 ゾーマはたしかに前へと足を送り出した。実際、地面を踏みしめる足は、一歩先の地面を踏んでいる。

 おかしいのは、足先だ。足首から先だけが百八十度ねじれ、反対を向いていたのだ。

 

「ばかな、なんだこれは……!」

 

 驚いたゾーマは、足を両手で掴みにかかる。

 そして、再度驚くこととなる。

 伸ばした両手もまた、ぐるりとねじれてあらぬ方向を向いていたのだ。

 異変はそれだけに留まらない。 

 指が、首が、二の腕が、身体のありとあらゆる部分がそれぞれ独立して、別の生き物でもあるかのようにぐるぐる回りだす。今やゾーマは、身体じゅう回転するパーツで構成された、奇妙な前衛芸術のオブジェのようになっていた。

 

「ぐおおぉ……このような、ことが……!」

 

 と叫ぶ口許も顎ごとぐるぐると回っているので、声すらまともに出すことができない。

 やがて、身体じゅうがぐるぐる回転をはじめると、まっすぐ立つことすらできなくって、ゾーマは地面に倒れこんだ。

 

「なんだ、いったいなにが起こっているというのだ……!」

 

 立ち上がろうと手足を着くゾーマであるが、それを拒否するかのように手足がぐるりと回転して、ゾーマの身体を地面に放り投げた。

 それは、なんという皮肉な偶然だろう。ゾーマは四肢を伸ばして地面に仰向けた格好、ちょうどユージと同じ格好になったのだ。

 そんなゾーマに、ユージはニヤリと笑って勝利を告げる。

 

「無限の回転だよ。お前の細胞は『回転』を始めたんだ。そうなったら最後。お前は、もう助からない」

「僕にもさぁ、分からないんだ。この『爪弾』を受けた相手は、最後には消し飛んでしまうんだけど、いったい『何処』に行くんだろうって」

「ひょっとしたら、次元の狭間とか、そういうとこかもしれませんね」

「なんだそれぇ、チョーSFじゃん!」

「スタンド自体が既にSFですよ。ファンタジーな俺が言うのもなんだけど」

「ちがいない」

 

 ゾーマのことなど既に眼中に無いとでも言うかのように、二人は笑い合う。

 それを許すゾーマではない。

 

「勝った気になるのは、まだはやいぞ。わしは間もなくほろびる。だが、きさまらもみちづれだ! ――極限凍結呪文(マヒャド)

 

 ゾーマの掌から、氷塊とかがやく冷気が放たれる。

 それは、一目散にユージとジョニィ目がけて殺到し、

 

「無駄だよ、ゾーマ。それは無駄なんだ」

 

 ピタと動きを止めた。

 それから、するすると、まるで時間を巻き戻したかのようにゾーマの元へと飛んで帰ってくる。

 

「なんだと……うおぁっ」

 

 氷塊と冷気は、そのままゾーマの身体に襲いかかった。

 ゾーマを地面に縫い付け、身動きひとつとれぬようにする。

 

「おのれ……おのれ、おのれぇぇえ!」

 

 もはや趨勢は決した。ゾーマは成す術無く、最期の時を待つばかりである。

 そして、その時は近い。ゾーマの身体を苛む「回転」が、どんどん速度を増してきているのだ。

 もはや敗北は必至であると悟ったのか、

 

「……ふはは、わははは!」

 

 突然、ゾーマが笑いだす。

 

「おいおい、急に笑い出したぜ。こいつ、とうとう気が触れたか?」

 

 と訝しむヤムチャに、ゾーマは嘲笑を返す。

 

「ゆめゆめ忘れるな。光さすところに、闇もまたかならずよりそう。『勇者』がそうであるように『魔王』もまたわしひとりではないのだ。わしはせいぜい、おまえたちが絶望するさまを、あの世からながめることにしよう。せいぜいそのときまで、かりそめの平和をたのしんでおくのだな――」

 

 と言うが早いか、ゾーマは消滅した。

 あまりに激しい「回転」に耐えかねて肉体が爆発四散し、どういうわけか、そのまま消え去ってしまったのだ。

 

 

 **

 

 

 こうして、勇者達は勝利を得ることができた。

 だが、それは髪一重の僅差で手に入れた、辛い勝利である。

 実際、魔王と肉薄して戦っていた二人、とくにユージの傷はひどいものだった。

 元来が僧侶という後衛職なので、ヤムチャほど打たれ強くはない。だというのに、進んで前に出てはゾーマと切りむすび、ときに痛打を受け、ヤムチャを庇って冷気を浴びさえした。

 どうにか歩けるようになった今も、片足を引きずっていたし、鼻先や指先といった末端はどす黒くなって壊死していた。

 そんな痛々しい姿に、マリールーは涙をにじませる。

 

「ああユージ様、こんなお姿になられて……」

「ええと、王女様?」

 

 駆け寄ってくるマリールーに、ユージは困惑した。

 彼はマリールーと何度か食事を共にしたけれども、ふたりの間にはぎこちない、緊張した雰囲気が常にただよっていた。

 実際、マリールーにとってのユージは、世界の命運を左右する「勇者」であり、コントールするべき対象であり、扱いの難しい「決戦兵器」に過ぎなかった。

 そうした内心は、ユージにもよく伝わっていた。

 だから、ひさびさに会ったマリールーが、このように気遣わしげにユージに接してくるなど、思ってもいなかったのだ。

 

 ユージの戸惑いは、無意識のうちに動作となって現れる。左手の盾を、マリールーと自身との間に挟むように動かしたのだ。

「……これくらい、どうってことありませんよ。生きてりゃ安い。――強化回復呪文(ベホイミ)

「あ……」

 

 そのままユージは手早く回復の呪文をとなえた。しばらく休んだことで、魔法力(MP)がある程度回復していたのだ。

 これを目敏く見ていたジョニィとヤムチャが、にぎやかに寄ってくる。

 

「おいおいおい、おアツイのは結構だけどさァ~」

「俺たちのことも治してくれよ。これでも俺、結構がんばったんだぜ?」

「そうだぜ。僕は肋骨だった折れてる」

「ああ、すみません。いますぐ治します。――強化回復呪文(ベホイミ)

 

 癒やしの光が、ふたりを包む。

 変化が劇的で、ふたりは傷はみるみるうちに快復した。

 

「助かるぜ、ユージ」

「うっおぉ、なんだコレ! スッゲェなぁ! やるじゃないか、キミ。えっと、ユージって言ったっけか」

「あいたっ、痛いですって」

 

 ヤムチャは人好きのする笑顔で、ジョニィは驚きに目をパチクリしながら、それぞれバシバシとユージの背中を叩いた。

 その時である。

 

「おお、ゾーマよ、やられてしまうとは情けない!」

 

 そんな軽薄な女の声が降ってきたのは。

 

 

 **

 

 

 その女は黒かった。

 腰まで流れる黒髪に、黒曜石を溶かしたような瞳。装いも、黒いドレスに黒手袋。唇には黒色のグロスを引いてと、上から下まで黒一色のいでたちである。

 それを、ジョニィはこう評する。

 

「おいおいおい、何なんだあの女ァ。()まで黒だなんて、気合い入ってるってカンジだなぁ~」

 

 ユージたちのいる広野を程近くに望む、丘の上。

 そこに、女は四つの人影を従えて立っていた。

 

 剣を携えた骸骨。

 マントを纏った、ガラの悪い少年。

 樽を片手に抱えた、派手な装いの少女。

 色とりどりの羽根飾りを戴く、半裸の腰蓑男。

 

「ふふふ。ゾーマを倒したのね。けれども、お生憎様。ヤツは我が配下たる四天王のなかでも最弱!」

「なにが四天王だ。五人も居たじゃねーか」

「黙りなさい、このデコっぱち。おねーさんに恥をかかせるんじゃないの」

 

 女は、傍らの少年にデコピンをする。

 絹の黒手袋に包まれた右手。するりと伸びた細長い指が、少年の富士をパチンと叩く。

 

「あっ、あの左手は」

 

 マリールーが、女の左手に目を留めた。

 女の左手は、こちらも黒手袋をしてはいたけれども、あるべき指が欠けているのが一目で見て取れる。

 

「指が……ない?」

 

 困惑するユージを遮って、マリールーが声をあげる。

 

「勇者様方! あれが、あれが敵方の『魔王』と、悪神の巫女ですっ」

「つまり、今ここであの女を倒せば、僕たちの勝利ってことだなッ」

 

 ジョニィの瞳に漆黒の決意が燃える。

 必殺の指先を女に向け、躊躇なくそれを放った。

 

爪弾(タスク)!」

 

 ジョニィの爪弾が、油断しきった女めがけて放たれる。

 

「おっとぉ」

 

 それを、少年は右手で掴んだ。

 いや、掴んだのではない。少年の右手は虚空を握っていて、ジョニィの放った爪弾ははるか前方にある。

 にも関わらず、爪弾は、まるで不可視の手に掴まれたかのように、ギュルギュルと激しく回転しながら、その場に留まっていた。

 

「お返しだ。くらいなァ!」

 

 少年が、腕を振るう。

 それをキッカケに、変化は起こった。

 ボサボサの髪が逆立って、不可視の衝撃が一直線に放たれる。それは、地面を割り、破片やら小石やらを吹き飛ばし、まるで巨大なくちなわが我武者羅に地面をのたうちながら迫ってくるかのようである。

 その力のことを、ユージは知っている。

 

「まずい、超能力だ! 散るんだっ」

「うわっと」

「きゃっ」

 

 まっさきに動いたユージに続いてジョニィが、そしてマリールーを抱えたヤムチャが飛び退く。

 ユージ達があわてふためく様を見て、少年は、機嫌良さそうに言った。

 

「へぇ。この力を知ってるってことは、お前も『ネオ東京』の出身かァ?」

「やめときなさいな。ボロボロのあなた達に勝ち目なんてないわ。分かってるんでしょう? こっちは基本、ひとりひとりがゾーマ級。ヤムチャや僧侶じゃ、束になっても敵わないってこと」

 

 黒の女は、何がおかしいのかキャハハと高笑いする。

 そして、ほっそりとした指先を黒塗りの唇にあて、妖艶に微笑んだ。

 

「ん~、そうねぇ。このままHB鉛筆をポキンと折るようにひねり潰すのはカンタンだけどぉ、でも、それじゃあ面白くないわぁ。だから、一ヶ月あげる」

 

 そして、右手の人差し指をピンと伸ばす。

 

「一ヶ月後、また来るわ。それまで、しっかり準備して待ってなさい。せいぜいあたしを楽しませることね。――おデコちゃん、やってちょうだいな」

「ケッ」

 

 上機嫌な女の声と、不機嫌な少年の舌打ちを残して、五人の姿はかき消えた。

 

「消えたぞッ。新手のスタンド使いか!?」

「いえ。あれは超能力ですよ、ジョニィさん。あのマントの少年は、数々の力をもった強力な超能力者。今のはそのひとつ、テレポート」

「同じ超能力でも、チャオズのヤツとは比べものにならないくらい、物騒なモノみたいだな。やれやれだぜ……」

「あの、ユージ様はひょっとして、あの魔王のことを知っているのですか?」

 

 マリールーがおずおずと尋ねる。

 ユージは、ため息交じりに返答した。

 

「ええ、まあ。俺の故郷では、それなりに有名な人物だったんで」

 

 その逸話を思い出して、ユージは頭を抱える思いだった。

 

「……島鉄雄。とんでもないヤツが敵に回ったもんだ」

 




13,349文字


勝ったッ! 第1章完!

さて、個人的に大好きなキャラを魔王として登場させました。
たった一行ですが、好きな人には分かる描写ではないかと思っています。
きっとあのキャラに違いないとか、ひょっとしたらこやつでは? とか予測を聞かせていただけると嬉しいです。

なお、第2章では勇者たちの掛け合いをしたり、味方としてまた別作品の超能力者が登場したりする予定です。
こんな俺得作品ですが、楽しみを共有していただければ幸甚です。

AKIRAの鉄雄だとどの時点で気づきましたか

  • 「マントを纏った、ガラの悪い少年」の描写
  • 「このデコっぱち」発言で
  • 超能力を使ったあたりで
  • 名前が明かされた時点で
  • 鉄雄って誰よ?

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