機動戦士ガンダムSEED パトリックの野望   作:UMA大佐

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前回までのあらすじ
???「2年後に、シャボンディ諸島で!」




第15話「ドッグハント」

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地球連合軍 ビクトリア基地付近

 

「おわああああああああっ!」

 

叫び声を挙げながら吹っ飛んでいくのは、エドワード・ハレルソンの駆る”イーグルテスター”。敵からの攻撃をその身で受け止めた彼だが、尻餅を突いている姿勢ではあるが、目立った損傷はない。”イーグルテスター”の堅さは、地上でも健在ということだろう。

彼は今、アフリカ大陸に存在する「ビクトリア基地」の周辺にて戦っていた。原作では2月に陥落していたこの基地だが、現時点ではまだ陥落はしていない。また、早急の対処が必要な「ある敵MS」が、周辺で多く確認されていることから、地上でのMSデータ収集に最適であると判断されてこの基地に配属された、というわけである。

 

「あら、大丈夫エド?ずいぶん懐かれたみたいね。さっきからあなたに攻撃が集中してるわよ?」

 

「そう思うなら、少しは敵の目を引く機動をしてくれませんかねぇ!?」

 

エドを揶揄するのは、”ジャガーテスター”を駆って戦うレナ・イメリア。彼女もまたビクトリア基地に配属され、戦っていた。

今現在の戦闘ではレナの言うとおり、エドワードの機体へ攻撃が集中していた。とはいっても、エドワードも小回りの効かない機体を上手く操って、被弾は最小限にしている。”イーグルテスター”の損傷自体は軽微だ。だからこその、ちょっとしたからかい。

彼らを苦戦させるのは、現在地上でZAFTが優勢を保っている最大の要因、4足歩行型MS”バクゥ”の小隊である。

彼らは4足に装備された無限軌道で行動することによる安定した高速機動を行う事が出来、背部に装備されたウイングスラスターよる高速旋回能力もまた、”バクゥ”の地上での優位性を確立することとなる。

また、山岳のような険しい地形においても、獣のように四肢を使い走破することが可能であるというのも、”バクゥ”の利便性を向上させていると言えるだろう。

”イーグルテスター”を吹っ飛ばしたのも、”バクゥ”の背後に装備されたレールガンの一撃を受けたからだ。

 

「ほらほら、そのご自慢の斧を、早く駄犬に命中させてくれない?『切り裂きエド』なんでしょ?」

 

「よく言うぜ、三日くらい前にはあんた、たしか”バクゥ”のミサイルで”ジャガー”の左腕吹っ飛ばされてたじゃないか!俺をからかっている暇があんのかよ!」

 

「あらそう。じゃあ・・・・そこっ!」

 

レナは”ジャガー”をジャンプさせ、手に持ったアサルトライフルを”バクゥ”に対して発射する。その射撃はミサイルポッドを装備した”バクゥ”の一機に命中し、誘爆を引き起こす。回避機動を取っていた”バクゥ”だが、レナは難なく命中させたようだ。着地もスマートに決める。

 

「ほら、私はこれで本日二機目の戦果よ?」

 

「・・・・やってやろうじゃねえか。うおおおおおおおおおおお!」

 

”バクゥ”に向かって、”イーグルテスター”を突っ込ませるエドワード。前方への加速能力は優れている”イーグルテスター”は、高速で移動する”バクゥ”との距離を一瞬で詰める。

 

『は、速い!しかし、もらったぞ!』

 

”バクゥ”もまた、急接近する”イーグルテスター”に向けてレールガンを発射する。

しかし。

 

「甘ぇんだよ、そう何度も!」

 

『と、飛んだ!?』

 

”イーグルテスター”はある程度近づいたところで、飛び上がる。レールガンは空を裂き、そのままどこかへ飛んでいく。

 

「おらあああああ!」

 

振り下ろされた斧は”バクゥ”の胴体、コクピットが存在する箇所に命中する。機体が歪み、それきり”バクゥ”は動かなくなる。

 

「これで最後、か?」

 

「今のところはね」

 

彼らは連合地上軍が苦戦させられた”バクゥ”に勝利しても、平然としている。

それも当然、彼らが”バクゥ”と戦ったのは、これが初めてではない。ビクトリア基地に配属されてから、これで3度目の戦闘だ。

彼らにとって、”バクゥ”の相手はすでに手慣れたものだった。加えて、彼らが孤立して戦っていたわけではないこともある。

 

「おーい、大丈夫か?MS乗りさんよ」

 

「そっちは大丈夫だったか、戦車乗りさん?」

 

「余裕で。たかだか”ザゥート”に少しの”ジン”程度なら、俺達でも戦えるさ。いやあ、制空権があるっていうのも最高だな!」

 

敵は何も”バクゥ”だけでなく、宇宙で何度も戦った”ジン”や、砲撃用重MS”ザゥート”も存在していた。だが、バクゥほどの機動性を発揮出来ないそれらのMSは、連合軍の誇るリニアガン・タンク機甲部隊の連携や物量作戦によって、圧殺されるのが常であった。

地上に対応させた"ジン・オーカー"のような機体でなければ、この地上を生き抜くことは出来ない。"イーグル"や"ジャガー"が平然と活動できるのは、設計した変態達が、「ゲッ〇ーは地上で使うもの」という理屈に基づいて、地上戦にも対応できるように作っているからだ。変態脅威の技術力と言わざるを得ない。

そして、地上部隊を悩ませていた敵達。

制空権を奪い、空から襲い来る”ディン”は、最近になって配備され始めた新型戦闘機”スカイグラスパー”によって駆逐され。

地上でも、”バクゥ”の攻撃を引きつけるだけでなく、返り討ちにさえしてくれる”テスター”タイプのMSが現れたことによって、従来の物量作戦を展開できるようになった。

噂ではあるが、密かに水中用MSもまた、どこかの戦場に投入されているという。

これに加えて、”テスター”タイプを凌駕する量産型MSが後に控えているというのだから、連合地上軍の士気もうなぎ登り。反対にZAFT地上軍は、連合軍がついにMSを地上にも配備し始めたことを知り、何割かの部隊の士気は低下していた。頼りにしていた”バクゥ”への信頼が、敵MSの登場によって落ちてきていることも原因だ。

現在、戦線の巻き返しを図るために”テスター”を開発した大西洋連邦は、ユーラシア連邦や東アジア共和国といった同盟国に、開発プラン提供や教導パイロットの派遣などを行っている。これはMSの有用性を早期に連合全体に認めさせることで、いずれ開発される”ダガー”タイプの配備をスムーズに行うための布石であり、その目論見は見事に成功していると言える。

現在はまだ、通常兵器を中心としている戦線の中で、MSをどのように使うかという運用理論の構築をしている最中だ。しかし、それが完了してもZAFTが何の有効策も示せないのであれば。

この戦争の勝者は決まったと言っても、過言では無い。

 

『10時の方向より、敵部隊の増援を確認しました。”ジン・オーカー”や“ザウート”の混成部隊のようです』

 

管制からの報告が届く。これは連合軍が新たに開発した、MS支援用のホバートラックが高性能レーダーを用いて得られた情報だ。戦闘力は無いに等しいが、戦場を広く見通す『目』の役割を担うこの機体は、簡易前線基地としての役割も担っていた。

 

「やれやれ。頼みの”バクゥ”もやられたっていうのに、ZAFTの皆さんは血気盛んでいらっしゃる」

 

「じゃあ、手はず通りに。”ジン”タイプはこちらで引き受けるわ」

 

「俺達は、”ザウート”だな。速攻で片付けたら、援護してやるよ」

 

「そう言って、こないだは俺達も巻き込みかねない砲撃しやがっただろ!もう信じないからな!逆にこっちが速攻で片付けてやる!」

 

「そりゃ頼もしい、期待しないでおくぜ」

 

なんだかんだ口げんかしているが、これは戦況に余裕があるためであり、窮すれば機敏な動きと連携を見せている。MSと戦車、それぞれで役割が違うことを知っているからだ。

動きの速い”ジン”や”バクゥ”をMSが担当し、”ザウート”を”リニアガン・タンク”部隊が仕留める。

彼らは自分達の役目を果たすために、それぞれの戦場へ向かい始めた。

 

「そういえば、モーガン大尉はどうしているかしら・・・・」

 

 

 

 

 

 

場面は変わってこちらは、ユーラシア連邦とZAFTの、欧州戦線。

平野を進む”バクゥ”小隊。彼らは今、友軍が消息を絶ったエリアに向けて進軍していた。彼らの後方には、”ピートリー”級陸上戦艦と、”ザウート”の姿も見える。

”バクゥ”隊が高機動性を活かして、先行して敵部隊の態勢を崩す。そこに母艦や”ザウート”等の砲撃を撃ち込む。それがZAFTの、地上における必勝パターンだった。

これまでは、だが。

 

「隊長、本当ですかね?連合がMSを投入したなんて」

 

「おそらく、事実だ。宇宙でも投入され、連合が月と地球の間に基地を再建することに成功したらしい。宇宙から送り込まれてきた物だろう」

 

「クソっ、ナチュラルがMSを使うなんて・・・・!」

 

「MSの有用性を最も知っているのは我々だ。油断せずに進め、そうすればMSを使い始めて日の浅い連合など、恐るるに足りん」

 

「了解・・・・ん?」

 

”バクゥ”小隊がそんな会話を繰り広げていると、彼らの前にある物が見え始める。

 

「なんだこれ?コンクリートブロックか?」

 

彼らの眼前には、多くの鉄筋コンクリートが並んでいた。それらは四角錐のような形をしており、彼らの足を止めるものだった。よく見ると、自分達の進んできた方向に対して水平になるように配置されているのがわかる。高さはおよそ、2メートルほど。

精々が”ジン”の足首ほどの高さしかないが、全高の低い”バクゥ”では前進するのは困難だろう。

 

「面倒なものを設置してくれたな・・・・一度後退して報告するか。”バクゥ”はまだしも”ザウート”では進むのことすら難しい、どうにかして退かさねば」

 

「こんなもので我々を止められると思うとは、ナチュラルはやはり愚か者の集まりだな!隊長、構うことありませんよ!”バクゥ”には足があるんです、進みましょう!」

 

「おい待て、うかつな真似は・・・・」

 

そこまで言って、”バクゥ”小隊の隊長は気付いた。

コンクリートブロック同士の隙間に、何かが落ちている。ズームして確認して、彼は驚愕する。

なんということだ。あれは、”バクゥ”の脚部────。

 

「下がれ、下がるんだ!これは時間稼ぎではない、キルトラップだ!」

 

「え?」

 

その直後、周囲の土が隆起する。そこから姿を現したのは、彼らには見慣れないMS。頭部にはモノアイの代わりに、ツインアイ。

間違いなく、連合のMSだ。

 

「あ、ああ・・・・!」

 

敵から見下ろされるという気持ちを、彼らは今まで経験したことがなかった。

自分達は、絶対に見下す側なのだと。自分達が強者であることに、彼らは何の疑いも持っていなかった。

今まで潰してきた連合軍の兵士達は、このような気持ちをいつも味わっていたのか。そこまで考えたところで、年若いパイロットの意識は途絶えた。目の前のMSと同様に、地面にカモフラージュして隠れていた他のMSにも囲まれた彼には、複数の方向から浴びせられるライフルの斉射をよける術がなかった。

 

「アーロン!くそっ、いったん引くぞ!敵は4機、数的不利だ・・・・!?」

 

彼らは一度距離を空けて態勢を整えようとしたが、直後、コンクリートブロックで作られたラインの向こう側から長距離砲撃が行われる。その矛先は”バクゥ”部隊ではなく、その後方に向けて放たれた。間断なく撃ち込まれる砲撃に、彼らの身動きは封じられる。

 

「これでは、うかつに下がれん・・・・はっ!」

 

前方には足を封じられるコンクリートブロックのライン、後方は長距離からの砲撃の嵐。この状況を抜け出すための最善手を模索する小隊長は、そこで気付く。

敵MSの姿が、どこにも見当たらない。

どこだ、どこに消えた。そこまで考えた彼は、”バクゥ”の上方に影が差したのに気付いた。

 

「上────!」

 

彼は、否、彼らの体は炎に包まれた。

MS4機による上方からのアサルトライフル斉射をよけることは、この状況ではかなわず。全機残らず蜂の巣にされ、爆発した”バクゥ”小隊の残骸だけがその場に残された。

 

 

 

 

 

「くそが、だから掃除はきちんとしとけって言っただろうが!あそこで気付かれなきゃ、もっと楽に全滅できたんだぞ!」

 

愚痴をこぼしたのは、古巣であるユーラシアに教導パイロットとして派遣された、”陸戦型テスター”を駆るモーガン・シュバリエ。彼はこのユーラシアで、ある戦法を用いて”バクゥ”部隊を撃破していた。

それが、先ほど描写されたコンクリートブロックだ。

”バクゥ”は確かに、地上戦において高い能力を誇る。脚部に取り付けられた無限軌道による高速移動と、脚部自体を用いて行う4足歩行による高い走破性。これらを兼ね備えている。

しかし、モーガンはそこを突いた。

4足歩行を行う場合は、否が応でも無限軌道を用いる場合よりも機動力は落ちる。その状態のバクゥであれば、”陸戦型テスター”でも十分に対処出来る機動性にまで落ち込んでしまうのだ。さらにコンクリートブロックは、”バクゥ”の足を止めるために設置されているが、地面に接する箇所が少ない人型MSであれば難なく移動できるように配置されている。

これはモーガンが考案した、”バクゥ”を倒すためだけの作戦なのである。他のMS、“ジン”が相手であれば何の役にも立たないだろう。ちなみにこの戦法は、かつてC.E以前に存在していたある国が、隣接する敵国との間の防衛線に築いた、対戦車戦法を参考に考案されたものである。

 

「やった、やりましたよ教官!前回に引き続いて、また”バクゥ”をやりました!」

 

「調子付くんじゃねえ。わかるだろ、二回目にして直前に見破られるようになったんだ。ずっと使い続けられる戦法じゃない。また新しい戦法を考えなきゃならん」

 

「いやー、それでもすごいですよ!MS、この”陸戦型テスター”は!あんなに恐ろしかった”バクゥ”を、犬でも見るみたいに見下ろせるなんて!」

 

「それが、MSなんだよ。帰投したらもう一度ジャンプ動作の訓練だ。地上でのMSの強みは、そこにあるんだからな」

 

「「「了解!」」」

 

モーガンの言うとおり、地上におけるMSの強みは、そこにある。

MSは基本、背中にスラスターが付いている。これを用いて、MSは三次元機動を行うのだ。

前方に砲を撃つだけなら、戦車に出来る。空で戦うなら、戦闘機の方が効率がいい。

ならば、MSの強みは。いかに四肢やスラスターを駆使して、立体的な機動をとれるかに掛かっていると言って良い。”バクゥ”の上方ジャンプ力は低く、”陸戦型テスター”であれば”バクゥ”よりも上方に位置して戦うことが出来る。

古来より、戦場では高い位置の方が有利なのだ。そのことを再認識したモーガンは、訓練におけるスラスターを用いた訓練に費やす時間を増やすことを決めたのだった。

ちなみに、今回出撃したモーガン以外の”陸戦型テスター”のパイロットは、モーガンの指導を受けた中でも優秀な成績を残している者達が選抜されている。少しでもMS操縦の経験のある者を増やし、教導パイロットの数を増やすためだ。

彼らの仕上がりで、今後の戦局が左右されると言っても過言では無い。今まで経験したことの少ない教導パイロットとしての仕事だったが、その表情には気概があふれている。

 

「憎たらしい”バクゥ”共を、即時に倒せるようになったんだ。これからの戦場の主役は、やはりMSだな・・・・責任重大だぜ」

 

モーガンはこれ以降も様々な対MS戦術を考案し、ZAFT地上部隊を苦しめる。『月下の狂犬』の名が広まるのは、そう遠い日の話ではない。

 

 

 

 

 

 

彼ら、”マウス隊”の地上への参戦に端を発して、これ以降地上各地で連合MS部隊の姿が確認されるようになる。しかし、それが戦局を大きく揺るがすものではなく、むしろ地上での戦いが激化する予兆であることに気づけた人間は少ない。

そして、宇宙で小さな動きがあった。それは、この世界で見れば小さな動きだったが。

「本来の筋書き」を知る者達からしてみれば、あまりにも大きなものだった。

 

 

 

 

 

 

 

11/29

工業コロニー 「ヘリオポリス」 極秘MS開発工場

 

「ついに、完成したわね・・・・」

 

「ええ、長い道のりでしたよ」

 

地球連合軍第8艦隊に所属するマリュー・ラミアス大尉は、感慨深げに呟き、近くにいた他の士官もそれに同意する。彼らの目の前には、一機のMSが鎮座していた。

その機体の名は、”デュエル”。

『G計画』で開発された、連合軍の試作MSであり、この世界では”テスター”にその座を奪われてしまったが、本来なら連合軍初のMSとして開発されたその機体は、灰色のまま微動だにしない。しかしその装甲が色づけば、ZAFTのMSの攻撃のほとんどを無効化し、装備したビーム兵器によってことごとくを打ち倒す高性能MSなのだ。

本来ならもう少し後に完成するはずだったその機体は、計画に回された予算が増えたことや増員によって、同時期に開発され始めた兄弟機達よりも一足先に完成した。懸念されていたOSに関しても、”マウス隊”が基礎を構築し、それを「ヘリオポリス」で『G』用に調整したものが積まれており、訓練を受けた者であれば、遺憾無くその性能を発揮できる状態だった。

あとは、実際に運用してみるだけ。しかし、この「ヘリオポリス」には、この機体を操るパイロットがいなかった。

 

「あとは稼働試験を出来れば、他の『G』を完成させるのに役立つんだけど・・・・」

 

「パイロットがいないんじゃ、しょうがありませんよ・・・・あ、そうだ!」

 

マリュー達もそのことには気付いており、どうしたものかと頭を唸らせていた。そこで、技術士官の内の一人が何かを閃いたようだ。

 

「”マウス隊”に、試験をしてもらうっていうのはどうでしょう!連合で最もMS運用に長けた彼らに任せれば、きっと良い稼働データがとれますよ!」

 

「うーん・・・・良い案ではあるんだけど、彼らをこちらに呼ぶか、”デュエル”をあちらに送るかのどっちかよね・・・・」

 

「こちらに呼んで稼働試験を依頼するとしたら、今よりもヘリオポリスでの我々の動きが活発化することになります。ZAFTに気付かれたりでもしたら大変ですよ?」

 

「送り出すにしても、万が一ZAFTに輸送中に奪取されたりしたら・・・・」

 

「かといって、このまま放置しておくのもなぁ・・・・」

 

意見がまとまらない。それだけ、”デュエル”の重要性は高いということだ。この機体の行方次第では、この戦争の勝敗に大きく影響するということがわかっているゆえに、その選択は慎重に行わなければならない。

 

「・・・・ハルバートン提督に、上申しよう。その決断は、我々がするべきものではない」

 

最終的に開発班長の一声によって、ハルバートンに決断が委ねられる事になるのだった。

果たして、ハルバートンはどのような決断をするのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハルバートン提督!ついに我々は、『G』兵器の第一号”デュエル”を完成させました!

標準的サイズのビーム兵器、フェイズシフト装甲による高い防御力、ZAFTの高機動型MS”シグー”と同等以上の機動力を兼ね備えた本機は、現時点では間違いなく最強のMSです!

そこで本機の実働データを収集するために、テストパイロットの派遣をお願いしたいのです。あるいは、本機を月基地に送り、そちらで試験を行うという形になっても構いません。一刻も早い、稼働試験が必要なのです!我々は、あなたの指示に応じて行動します。

ご決断を、お願いします。

 

 

 

特別プラン「テストパイロット派遣」と、「デュエル輸送」が提案されました。これらのプランは、どちらかしか選べません。慎重な選択を、お願いします。

 

 

「テストパイロット派遣」 資金 0

「”デュエル”輸送」 資金 3000

 




ということで。
ねんがんの ガンダムが てにはいるぞ!



ハルバートンは、どちらを選択するのでしょうか?
G計画がばれる可能性が高まる「派遣」か。
多少資金はかさんでも、自分達の庭で試験を行える「輸送」か。
一応、選ばれなかったほうが選択された場合の顛末も、次回の後書きに書きます。
いやー、なんとも「ギレンの野望」っぽくなってきましたね!・・・・なってきてるよね?


一応、バクゥとザウートのステータスです。あと、リニアガン・タンク。

バクゥ
移動:7
索敵:D
限界:135%
耐久:80
運動:21

武装
ミサイル:55 命中 60
レールガン:70 命中 50 (ミサイルと選択制)
武装変更可能

ザウート
移動:5
索敵:D
限界:120%
耐久:90
運動:8

武装
主砲:80 命中 40 間接攻撃可能
副砲:50 命中 35
機銃:30 命中 50

リニアガン・タンク
移動:6
索敵:D
限界:125%
耐久:30
運動:8

武装
リニアガン:35 命中 50 間接攻撃可能



・・・・うーん。ちょっと、リニアガン・タンクを強くしすぎたかな?この数値だと、ちょっと。
ZAFT偏が難易度ノーマル時点から、既に他勢力での難易度ヘル相当と化してしまうかも?「野望」に詳しいニキ、教えてクレメンス。
※密かに、修正しました。リニアガン・タンクのステータスを下方修正しています。通常兵器ファンの皆様には、申し訳ありません。だって、こうしないとZAFT軍が泣いちゃう!


誤字・記述ミス指摘は随時受け付けております。

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