月鋼 ー復讐者の人理救済ー   作:橆諳髃

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これまでに評価を付けてくださった読者の方々

☆5 狗神 様

本当にありがとうございます! まさかあの設定で1話時点で評価を付けてくださる方がいるとは思わずで物凄く嬉しい限りです! モチベーションが上がった気がします‼︎

さて、次は冬木の地に主人公が行くのですが……今回ちょいアマな感じで書いてます。(ただしアルジくんが狙ってこれをやっているかは不明です)

と言う事で早速ご覧下さい。


1話 復讐者、冬木の地に立つ

 

 あれからオフェリアと一緒にどこかへと飛ばされた。そして今俺の目に映っていた光景は……さっきの様な部屋と同じく炎に包まれた街だった。

 

「オフェリアと離れたか……ここがどこかもわからねぇし、取り敢えず今展開できるものは……」

 

『展開可能武装 アスタロト』

 

「うし、取り敢えずいつも通りだな」

 

 確認し終えたら、取り敢えず火の手が上がっていなさそうな所に向かって歩いていく。どうやら山の方は燃えていない様だし、もし助けれる人がいるのなら助けたい。

 

(そういえばここに送られる前……確か適応番号とかなんとか言ってた様な気がするが)

 

 適応番号3番でオフェリアの名前が言われていた。その後確か……数字が物凄く飛んで48番って言ってたよな? その後に日本人っぽい名前の……

 

(あの名前ってどう聞いたってFGOの主人公だよな?)

 

 俺は今の世界? じゃなくて前までいた世界でもそうだけど、前世ではアニメ好きだったし、FGOもハマってやってた。だからこの世界観も大体は知っているが、多分俺が介入したせいで原作との違いが出てくるんだろうし……

 

(その時はその時考えるしかねぇか)

 

「取り敢えずオフェリア探さねぇと」

 

 それで歩いていると、目の前に剣、槍、弓を持ったガイコツの一団が……こっちに向かって走ってきた。

 

 通常の人なら逃げるんだろうが、俺は……

 

「いくぞ……アスタロト!」

 

 アルジの右手に小さな黒塗りのナイフが握られていた。

 

「そっちから仕掛けてきたんだ……何やられたって文句はねぇよな⁉︎」

 

 俺も奴らに向かって走る。そして先頭のやつに走った勢いのままナイフをブッ刺した。そしたらそのガイコツは呆気なくバラバラになった。それとおまけに後ろにいた奴も何体か同時に……

 

(えっ? なんかいつもより威力強すぎじゃね?)

 

 普通に魔術師を懲らしめていた時はこんな事なかったけど……まぁ魔術師でも元は人間だ。あんまり殺傷はしたくなかったから、どこぞの魔術師みたく魔術回路を切って滅茶苦茶に繋ぎ合わせるとかじゃ無いけど、取り敢えず数時間は刺した対象は魔術を数時間行使できない様にって言うものは刻印してた。

 

(しかも前より身体が軽いし……敵の動きが凄くスローに見える)

 

 今だって横合からガイコツが剣を振るうのが見える。遠くから俺を射殺さんと矢を発射してくるのが見える……

 

(転載特典とかいらないって言ったのにあの神様ときたら……過保護すぎるだろ)

 

 もし俺がこんな事態に遭遇すると見越してこんな能力まで授けてくれたんだとしたら……本当に頭が上がらないな。でも今は……

 

(とにかくこいつらをぶっ潰すっ‼︎)

 

「だからさっさと俺の道をあけやがれぇーっ‼︎」

 

 横合から振られる剣をナイフで叩き割り、飛んできた矢を掴んで剣を振りかぶった奴の頭に思い切り突き刺す。それだけでガイコツは倒れた。そこからは敵に近づいてはナイフで切り裂く様にガイコツどもを倒し、遠距離からの弓矢に対しては、これもナイフで叩き割って逆に放ってきた奴にナイフを投げて粉砕。ナイフを持ってない時でも普通に敵を殴り倒して、今最後の1体を斬り倒した。

 

「ふぅ……まずはこんな所か。さて……早い所オフェリアと合流しないと」

 

 そうしてオフェリアと合流する為に移動した。だがいかんせんここは多分FGO最初の特異点の冬木だ。どこにいるかを闇雲に探しても中々見つからないだろう。俺を呼ぶ声さえ聞こえれば直ぐに行けるのだが……

 

「アルジーっ‼︎ どこにいるのーっ⁉︎」

 

「おっ! あっちか‼︎」

 

 俺はオフェリアが呼んだであろう方向へ走っていく。因みになんでオフェリアの場所が分かるかというと、この前会った時にその様な魔術を彼女にかけたからだ。俺もイマイチよく分かってないが……頭の中にどうしたら使えるかがいつのまにかインプットされているからだ。ルヴィアに送られる前はこんな魔術はなかったはずなのに……多分これも女神様からの贈り物だろうという事で使ってる。

 

 因みにオフェリアにその魔術をかけて良いかどうかはちゃんと本人の了承を得ているし、俺がいる時間軸で俺の名前を呼んだ時だけ作動する様にしている。それも俺から離れている時だけに発動する様にしているから、まぁ使い所によっては便利な仕様になっている。

 

 と、そんな事を思っているとオフェリアが見えてきた。

 

「オフェリア!」

 

「アルジ‼︎」

 

 共に走って駆け寄って行く。合流しようとしたその一瞬の事だった。

 

(っ⁉︎ なんか来る‼︎)

 

 俺が悪寒を感じる方向に顔を向けると、オフェリアに向かって数本の矢が飛んできた。それも後数秒で当たる……

 

 

 

(どこの誰だか知らねぇが……んな事させねぇ‼︎)

 

 俺は仕込みナイフを呼び出して今走ってるスピードをゆうに超えてオフェリアの前に立ちはだかる。そして飛んできた矢を叩き斬っていった。そして最後の1本……

 

(これは普通に叩き斬るだけじゃダメだ!)

 

 俺の勘がそう言っている。多分この矢はアーチャーが放っているものだ。そして最後の1本は多分着弾した瞬間に爆発する類のものだと、咄嗟に矢のステータスを確認して書いてある事だから間違い無いだろう。

 

(こんな状況に対抗できるとすれば……あれしかねぇ!)

 

 本来はそう何度も使用出来るものではない。前いた世界だったら発動条件も細かいし、例え出せたとしても最高で対象のものを半減に出来るかどうかだ。眼前にある奴は例え半減したって威力は馬鹿高いはずだ。俺は別に構わねぇが、後ろのオフェリアにまで被害が及んじまう。

 

(いや、迷っている場合じゃない! とにかくやるんだ‼︎)

 

「その矢に付与されている全ての能力を、俺は叩き斬る‼︎」

 

 そう叫びながら目の前の矢を叩き斬った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side アーチャー

 

「……あれはとんだ化物の類だな」

 

 私は騎士王の命に従って邪魔者を排除する役割をしていたんだが、目の前で興味深い物を見せつけられた。それは1人の少年が多数のガイコツをたった1本のナイフで粉砕している所だった。それも動きが滅茶苦茶だ。あれがサーヴァントの類なら分かっても良かったんだが……どう見たってあれは人間だ。

 

(ふむ……すこし観察するとしようか)

 

 それから私は彼を観察することにした。すると彼も動き出す。とある方角に向けて走っているのだが……

 

「あれは普通の人が出せる速度ではないな……」

 

 トラック競技に出るのならばまずダントツの1位だろう。それほどまでに移動が速い。

 

 それからも観察すると、どうやら違う人間と合流する様だった。

 

「あの少女からも……何らかの力を感じる。あの少年も厄介だが、今のうちに数を減らしておくか」

 

 私は数本矢を弓に携えて放った。追尾も一応付けておく。そして念には念を込めて偽・螺旋剣(カラドボルグ・Ⅱ)を放って徹底的に潰そうとした。これで少年の方は最低無傷でも、少女の方はリタイアだ。そう思っていたのだが……

 

(な、なんださっきのは⁉︎)

 

 あんな物は生まれて初めて見た。あの少年が少女を庇うという事は直ぐに予想が付いた。それをする事によって彼にダメージを与えれば御の字であり、最後の1本で庇われている彼女はダメージ過多でリタイアすると思っていた。おもっていたのに

 

「私の矢の効果を……全て打ち消しただと⁉︎」

 

 先に放った矢は追尾しか付けていない。その為障害物を避ける事は可能だった。まぁ何らかの方法で弾かれてしまえばどうにもならないが……しかし最後のカラドボルグ・Ⅱは違う! あれは着弾と同時に周りを巻き込んで爆発する様にセットしていた。例え少しでも衝撃が加わればそうなる様に。

 

(だがあのナイフはなんだ⁉︎ 矢を斬った挙句能力も無効化にするだと⁉︎)

 

 そう戦慄していたと同時に私の顔目掛けて何かが飛んできた。それを咄嗟に回避する。飛んできたものは私が立っていた枝の木に突き刺さっていた。見るとそれは……さっきまで少年が手に持っていたナイフだった。

 

「あの距離から投げてきたのか⁉︎」

 

 私がいるのは山の中だ。ここからならばこの地がはっきりと見える。しかしあちらからはどう足掻いたところで見えない。例え大まかな場所を割り出せたとしてもこんな正確に投げてくるなどあり得ない! それもただの人間がだ!

 

 頭の中で何が起こっているのか整理しながらまた少年の方向を見たとき……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴様か? 俺の大切な者を狙ったのは?

 

 

 

 

 

(っ⁉︎ わ、私の目を見て……)

 

 あの存在は不味い! 早々にここを立ち去らなければ‼︎ 俺は直ぐに場所を移動する。あれはマグレでも何でもない! 奴自身が持ち合わせている何らかの能力‼︎

 

 そんな事を考えていると、私がさっきまで立っていた所が吹き飛んでいた。

 

「な、なんだっ⁉︎」

 

 また彼の方向を見た。そして私の目が捉えた光景が……

 

(た、対物ライフルだと⁉︎)

 

 驚いているのと同時に私の身体を衝撃が襲った。

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

「目標には当たった様だが、やはりサーヴァント……簡単には倒せないか」

 

 オフェリアを狙った奴に対物ライフルで狙撃した。正直ここからあの山までは有効射程じゃない。まぁ当たっただけでもよしとするか。

 

 それよりも……

 

「オフェリア、大丈夫か⁉︎」

 

「え、えぇ。私は何が起こったかまだよく分かってないけど……何となく私が狙われた事は分かったわ。助けてくれてありがとうアルジ」

 

「そうか。怪我がなさそうで良かった」

 

 そう言いながら、オフェリアと少しばかし過ごしていたその時の癖が出て、オフェリアの頭を撫でていた。

 

「あっ///」

 

「ん? あっ……悪い。つい昔の癖が出た」

 

「う、うぅん! 良いの。久々にアルジに撫でられて嬉しかったから」

 

「そ、そっか……そ、それよりもここから落ち着いた所に移動しようか。つってもどこに移動すれば良いんだ?」

 

「なら山の方に向かいましょう。私を狙った敵? も多分そこから来ているのだろうし……」

 

「分かった。それじゃあ面倒な奴らが来る前に行くとするか」

 

「面倒な奴ら?」

 

「あぁ……って、そう言ってる間に来やがったか。直ぐ片付けてくる」

 

「なら私も援護するわ」

 

「それは助かるわ! それじゃあ……」

 

「えぇ! 行きましょう!」

 

 俺はオフェリアの援護もあってさっさとガイコツ達を倒していった。それからは市街地を抜けて山道を行く。途中休みを入れながら、いつ敵が襲ってきても対応できる様に周りに注意を払うことは忘れない。

 

 あるところまで来たとき、魔力がダダ漏れているところを見つけた。この能力も女神様がくれたものだろう。だから思い切り使っている。

 

 そこは一見普通の洞窟の様に見えるが……間違い無い。この世界を作っている元凶がここにいる。その洞窟に入っていくらか経って、広い所に出た。見たところさっきまで戦闘があった様だが……

 

(ん? この真下から物凄く大きな魔力を感じる)

 

「悠長に歩いて行くのも面倒だな。少し近道するか」

 

「近道?」

 

「あぁ。この地面を貫通させて1番下まで降りる」

 

「そ、そんな事もできるのね……」

 

 なんかオフェリアの俺を見る目が引いている様に見える……悲しい……

 

「と、とにかく……近くにいたら危険だからそこの岩場の影に隠れてて」

 

「わ、分かったわ」

 

 オフェリアが岩場の影に行ったのを確認した後、俺はとある物を呼び出した。それは無骨で飾り気の無い鈍器……中世ヨーロッパでいうところのメイスだ。名前は鉄血メイスって名前らしい。それを手に持って目を閉じ、静かに集中する。

 

(俺が今立っている地面は……ただ硬いだけの薄っぺらな紙だ。大丈夫……貫ける)

 

 その集中が最高潮に高まった瞬間、アルジの目がカッ! と開き、垂直に高くジャンプする。そして

 

「貫けェーーッ‼︎」

 

 槍投げの要領見たく地面に垂直に投擲した。地面とメイスがぶつかった瞬間、メイスによって穿たれた地面の岩が粉々の状態で飛び散り、それと同時に生じた暴風が辺りを駆け巡り、その際に生じた轟音はまるで大地がこの世界の惨状に怒っているかの如くだった。

 

 その音も鳴り終わり、辺りが静寂になったのを見計らって岩場の影からオフェリアが様子を伺う様に顔を出す。

 

「あ、アルジ? 大丈夫?」

 

「あぁ、こっちは問題ない」

 

 その声に安堵するオフェリア。砂埃が晴れると、まるでさっきの事は全く無関係ですといった出立のアルジが立っていた。そしてアルジの目の前には、先ほどまで無かった大きな穴が下まで続いていた。

 

「す、凄い……でもここからどうやって……」

 

「飛び降りる」

 

「……えっ? ご、ごめんなさい。今1番聞きたくない答えが聞こえた気がするのだけど……もう1回言ってくれないかしら?」

 

「シンプルに飛び降りる」

 

「出来るわけないでしょう⁉︎ どれだけ高低差があると思っているの⁉︎ アルジは大丈夫かもしれないけど、私は最悪運が良くても足が折れるわよ‼︎ どれだけ強化魔術を行使しても絶対大怪我どころじゃ済まされないわ‼︎」

 

「分かっている。だからこうするんだろ?」

 

「へっ? きゃっ⁉︎」

 

 オフェリアさんはアルジさんにいつの間にかお姫様抱っこをされていました……

 

「ちょっ⁉︎ まだ心の準備が出来てないんだけど⁉︎」

 

「そこは悪いと思ってる出来るだけオフェリアに怖い思いはさせないから」

 

 そういうと同時にオフェリアの身体を何か温かい物が包み込んだ。

 

「こ、これって……」

 

「オフェリアにかかる圧とか全てを軽減する魔術をかけたから。少し怖いかもしれないけど……」

 

「……もぅ、仕方がないわね。貴方はいつもいつも」

 

「ごめん」

 

「うぅん、良いのよ。貴方のそういう所にも私は救われたんだから」

 

「でもその代わりに……無事に終わったら私の言う事を何でも1つ聞いて欲しいの」

 

「あぁ〜……俺に出来る事なら」

 

「勿論、それに貴方だけにしか出来ない事だから」

 

「そ、そうか……それじゃあ行くぞ」

 

「えぇ。できれば優しく……ね」

 

「分かってるよ。舌を噛まない様に口を閉じて……」

 

 オフェリアが口を閉じた事を確認したアルジは、先程開けた穴の中に飛び降りた。

 

 そして降り立った先……そこには怪しげな青いローブを着た男の人と女の子3人、その対面に黒い甲冑を纏って、これまた真っ暗な剣を持っている騎士風の女の人が立っていた。

 

「ほぅ……全開とは言わずとも私の宝具を防いだのは貴様か?」

 

 なんかいつの間にか人様の大事な戦いに首を突っ込んでいたらしい……

 

 

 

 




はい、一応騎士王と戦う前まで書きました。そこまで書いたならそこも書けという読者もいらっしゃるでしょうが……申し訳ありませんがどうか私のペースにお付き合い頂いたら幸いです。


簡単な解説

・仕込みナイフ
・210mm対物ライフル

どちらもガンダムアスタロトの武装。ナイフに至ってはなんの変哲もない鋼鉄のナイフである。

・鉄血メイス
ガンダムバルバトスの主武装。内部に炸裂式のパイルバンカーを備えている。

・思考・言霊魔術
その思いが強い程現実に現れる力

・和氏之璧
四字熟語。この世に滅多にない程の宝物の意味。アルジの場合は、こんな自分に良くしてくれた人たちの事で、その者が思ったり読んだりする事で直ぐ様アルジが駆け付けてくれる。※条件あり

さて、次の予定としては冬木の章を完結してオルレアンの前段階まで進みたいと思います。

ではまたお会いしましょう!

今作品ではヒロイン多数で出しておりますが、プロローグ時点で既に2人ヒロイン出しています! そこで質問ですが、読者の皆様でしたらヒロインの中でどなたを正妻にしますか⁉︎

  • ルヴィアさん
  • オフェリアさん
  • まだ見ぬ他のサーヴァント
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