☆10 絢瀬絵里 様
☆9 朧月417 様
☆1 ボア 様
ご評価いただきましてありがとうございます。
はてさてセプテムも折り返し地点になりました。
それと皆様に先に謝っておきたい事がございまして……本日ネロ様とアルジくんの絡みが変な具合になってしまいました。ネロ様ファンの方々には大変申し訳ありません……
という事で今回も始まります。
邪ンヌと一夜を過ごした翌日、また立香達にその現場を見られた為にいつかと同じ様な会話が繰り広げられた。特にモニター越しで見ていた無意識唐変木の方は、またもやブーメランが頭に帰って来たと言う。
そんなこんなでカルデア組が合流したため、数日間ブーディカの指揮する野営地で訓練などを行い、今度はアルジも伴って首都ローマへ向かう。道中敗残兵などが跋扈していたが、それについては立香達が迅速に対処した。オルレアンの時よりアルジは成長していると感じている。
そしてローマへと到着し、立香達はネロ皇帝の下へ……
「おう立香達よ! 戻ったのだな!」
「うん! 戻ったよ!」
本来ならばあり得ない光景であるが、ネロと立香はまるで古くからの友人の様に接していた。またfate世界のネロは男装をした麗人である。しかしながら普通にドレスを着てそれが男装とはどう言う事なのか……まぁ深くは突っ込まないでおこう。
「それでそこの白髪の少年が前から話していたアルジだな?」
「はい。お初にお目にかかります」
それに対してアルジは行儀良く対応する。
「礼儀は弁えているのだな。だがアルジも立香の友人なのだろう? ならばそんなに畏まらなくても良い。余が許すぞ」
「……なら俺もいつもの様に話そう」
「うむ! 良いぞ!」
「それでブーディカから報告は受けている。お主がガリアでの戦いを支援して、それに留まらずカエサルを討ち取ったというではないか! こちらとしてもカエサルの手腕には手こずっていたのだが、お主の協力でこれからの進行計画が早く着手できる様になった。礼を言わせてもらうぞ!」
「そんなの、ただ俺が偶々その場にいたに過ぎない。それに俺の目的は一刻も早くこの世界を元の状態に戻す事だ。利害関係が一致しているに過ぎねぇよ」
「そうか! それでも余の兵士達を無駄な犠牲を出さずに済んだのだ! だからお主がいらないと言っても礼を言うぞ‼︎ この度の力添え、感謝するぞ‼︎」
(……なんか聞いてた史実と違うなこのネロは)
まぁ当然の事か。そもそもfateの世界で俺が今まで習って来た史実が違う事ぐらい分かっていたし、そもそも女性である事は分かってたからな。
(だからこそ……なんで暴君なんて呼ばれ方したんだろうな?)
「お礼は……まぁ受け取るとして、だ。アンタに聞きたい事がある」
「うむ! 余に応えられる事ならば応えようぞ!」
「なら遠慮なく……この時代、領地と広げようと地を駆け抜け、海を渡り、元からそこに済んでいた部族と争う事は仕方がない事だと思っている」
「だが、女子供を凌辱したのは何故だ? それはアンタの指示か?」
「ふむ……質問に質問で返すのは礼儀知らずだと思われるだろうが、余も気になったので問うぞ。その質問の意図はなんなのだ?」
「そうだな。俺がアンタに聞いた理由は、俺達が元いた人理では暴君としてネロ皇帝は語られてる。まぁ嘘か真か、実際よりも盛られて語り継がれたのか……そんな事は今となっては分かりはしない。そもそも暴君と恐れられたのが今よりももっと歳をとった時かもしれない」
「だが実際に少しだけ……アンタと言葉を交わして思った。アンタは真っ直ぐな人間だ。そんな人間が、領土拡大で部族と戦うのはまだしも凌辱まで許すだろうかと……だから聞いたんだ」
「……なるほど。そなたらの時代で余はその様に語り継がれているのだな。それを念頭に置いて先の質問だな?」
「あぁ。まぁこの質問自体、ほぼ9割が自分勝手なエゴだ。答えたくないと言うのなら答えなくてもいい」
「……分かった。なら余の考えを話そう」
「確かに余はこの時代、自分の国が、民達が健やかに暮らせるのであれば隣国の部族と戦い、版図を広げ、そして負かした部族も国の繁栄の為の一部として……悪い言い方をすれば奴隷だな。その様に用いても良いとは思っている」
「しかし余はこうも思っているのだ。奴隷といえど、余の国に加わったのであればその者達も余の民であると。確かに隅々まで見通す事は、余も難しいと思っている。だが余の目が黒いうちは、余の出来る精一杯をもって国が、民達が幸せに暮らせる様にと思っているのだ」
「だからアルジの質問で出た、女子供の陵辱は一切の指示は出していない。それにそうしたもの達は余自らの判断で粛清もしている。そもそも余は好かんからな」
「……分かった。アンタの言葉、信じるよ。だがもしその様な場面を見た時は、俺がそいつらに対して制裁を加えるかもしれないが……良いか?」
「うむ! 寧ろそうしてくれた方が民の為にも繋がるからな!」
「そうか。なら俺からの質問は終わりだ。気分を悪くさせたなら悪かった」
「そんな事はないぞ? そもそも余に面と向かって言ってくる者も少ない」
「それにそなたの目は……とても真っ直ぐだな。うむ! 気に入ったぞ‼︎ アルジよ、余の軍門に下らぬか?」
「「「えっ?」」」
「「なっ!」」
『『なんだってぇーっ⁉︎』』
『おやおや、これはまた面白い展開だね』
「どちらにせよ俺はこの時代を修復したら帰るが?」
『まさかの即答⁉︎』
ネロがアルジを誘った瞬間、一同驚いた表情になった。それはカルデアで観測しているロマニ達もそうだった。約1名を除いて……
しかしながらアルジはそれについて即答でNOと返す。そもそもが分かりきった事だったので、それに対してはこれも約1名(先程とは別の者)を除いて「まぁそうなるよね」といった感じだ。
「うぬ〜……理由を聞いても良いか?」
それに負けじと問うネロ。この時点でアルジをここで繋ぎ止めたいという思いがある様だ。
「……俺には好きな人がいる」
アルジはいつもの様に答える。自分には好きな人がいる事、その人を取り戻す為に人理修復を手助けしている事を。
「なるほどな……アルジには既に好いている者がいるのだな」
「あぁ。それにアンタは俺の目の事を真っ直ぐだと言ってくれたが、そんな純粋なものじゃあねぇ。俺の中にある物での優先順位は……憎悪だ。だからアンタがそう感じてしまったのは、それが一周回ってそう感じてしまっただけなんだろうさ」
「さっきの質問についても、最初この世界に踏み入った時に会ったのがブーディカで、その人の事も人類史で載っていたし勿論軽くは知っていた。それで数日間は共に過ごしていたからこそ……英霊になる前の彼女の人生に想ったことがあったからだ。俺がもしその場にいたのなら……大切な人達が同じ目にあっていたのなら……俺は絶対に許せそうにないって」
「でもアンタの言葉に嘘がない事くらい分かるつもりだ。まぁ軍門に下れと言われるとは思わなかったが……とまぁそんな理由とかで、今のところ誰かの軍門に下るつもりはサラサラない。アンタには悪いが他を当たってくれ」
「むぅ〜……そうか。それは残念な事だな。まぁアルジの意思が堅い事は分かったぞ」
「あぁ、すまないg「だが! それとは別に余はそなたに俄然興味が益々湧いたぞ‼︎」……はっ?」
「だからこの後余の寝室に来るが良い! 2人きりで話がしたいのだ‼︎」
「……何故に?」
「ねぇねぇ、さっきから私達って……空気なんじゃ?」
「せ、先輩⁉︎ それは言っちゃダメなヤツです‼︎」
とまぁそんなこんなでネロへの報告は終わり、ネロとアルジとの初顔合わせも終わった。そこからは疲れを癒す為に各自充てがわれた部屋へと待機し、その後夕食をネロと共にする。
その夕食が終わった後の事……
「おぉ、約束通りに来たのだな!」
「アンタが一方的にしてきた事だがな……。まぁこれも何かの縁だ。無碍にするのは失礼だと思ったからな」
「そうか。うむ、まぁ立って話すのも疲れるであろうし、一緒にこちらに座って話そうではないか」
ネロに招かれて2人が掛けても余裕があるソファーに腰を下ろす。
「座ったは良いが……ちょっと近すぎないか?」
「む? そうかの?」
「誰が見たってそう思うだろこれ?」
アルジの言う通り、ネロはアルジの隣に座っていた。それもアルジが部屋に入る前に座っていた場所から移動して……
「まぁそんな事は良いではないか。にしてもアルジの顔は……近くで見るとより一層綺麗に見えるな」
「きゅ、急に何を言い出すんだよ?」
「だってそうであろう? 褐色ながらもモチモチスベスベな感じ、綺麗な蒼い目、艶やかな銀髪の髪……うむ! 精巧な芸術作品にも劣らぬものと見えるぞ!」
「いや、意味が分からないんだが?」
「そうか? それにブーディカからの書状に書いてあった通り……無駄のない筋肉、それでいて強靭な身体付きとくる……ますますアルジの事が欲しくなったぞ」
「と、唐突に何しだすかと思えばアンタもブーディカと同じ事しやがって! それにその話はさっき断ったばかりだろうが⁉︎」
「ふふっ、余は芸術作品に目がなくてな……書状から興味は持っていたが実際に見てみるとまさかここまでの逸材だったとは。それが近くにいたらこうしたくなるのは当然であろう?」
(……これが価値観の違いってヤツだよな? まぁそんなの今議論したって仕方ないが)
「ふむ、やはり幾らか触るとアルジの顔が少しずつだが赤くなったな。これもブーディカの書状に書いてあった通りだ!」
「そ、そんな事してどうなるってんだよ?」
「むっ? ただの興味本位だが?」
「さ、さいで……」
正直アルジはグイグイ来られるのが苦手な方だ。そのため誰でも良いから助けて欲しい……と、そう願った時だ。
「ちょっとぉっ⁉︎ アンタなにしてんのよぉ‼︎」
「これは……聖女として呼ばれた私も我慢なりません」
アルジの願いが届いたのか、ネロの部屋に邪ンヌとマルタが押しかける。
「おぉ! そなたらか! どうだ? 一緒にこの者の芸術的肉体美を堪能しないか?」
「確かにアルジが芸術的肉体美な点は同意するけど、アルジのサーヴァントでもないアンタなんかに好き勝手されるのは嫌よ!」
「私もですわ陛下。アルジは私達のマスターであり最愛の人……いくら陛下であっても譲れません」
「てな訳で、さっさとアルジを解放しなさい‼︎」
「む、むぅ……良いではないか! そなたらはいつもアルジの近くにいるのだろう? なら余も……」
「ダメに決まっているわよ‼︎ ふざけんじゃないわ‼︎ そもそもアルジが嫌がってるじゃない‼︎」
「そうですわ。ですから陛下、お戯れはそこまでに」
「そ、そうなのか……むぅ……だが本人が嫌がっているというのなら仕方ないな。すまなかったな。それとそろそろ余の事も気軽に名前で呼んでくれると嬉しいぞ!」
「もう良い。確かにグイグイと初対面から迫られるのは苦手だが、分かってくれたのなら構わない。それと名前呼びの事も分かった。なら俺もこれからはアンタじゃなくてネロ皇帝と呼んだほうがいいか?」
「余も別に呼び捨てで構わぬぞ! それにローマ連合から余の兵士達を救ってくれたとも聞いておるし、立香達と同様の待遇をしようぞ!」
「分かった。改めてよろしく頼む」
「うむっ! こちらこそな!」
アルジとネロは改めて挨拶を交わした。
そんな事があって数日後、アルジ達はとある所へと調査に向かっていた。それは名もなき島……無人島であったが、どうやらロマニ達がそこに微細ながらもサーヴァント反応を検知したという。
それにはネロも付いていきたいと言ったが、他の公務が立て込んでいる事もあり、結果的にはアルジ達とその無人島へ案内してくれる少数の兵士で向かう事に。
勿論ここに誰がいるかなどアルジは知っていた為、立香達の会話には当たり障りない相槌を打ちながら向かった。
「あら? また無粋なお客様かと思えば、今度はちゃんとした人間なのね」
無人島で会ったのは1人の少女。小柄な少女で薄紫色の髪と瞳、しかしながら滲み出るのは確かな神性……明らかに普通の少女ではない。
「えぇっと……あなたは?」
「あぁ、私? 私はステンノ。いつのまにかここにいた事ぐらいしか話せないけど。それであなた達は誰?」
そこから簡単に自己紹介を済ませる立香達。アルジも簡潔にした。
ただそこでステンノはアルジの事を一瞬だがジッと見つめた。それについてはアルジも見逃さない。
そこから少々話は飛び、ここには洞窟があり奥には財宝が眠っているという。どうやらステンノはその財宝を得るにふさわしい者を剪定する役でこの場にいるらしかった。
そして自然と立香達が洞窟の中に行きその財宝を得る事ができるか試練を受ける事になり、立香達も力試しで参加する事にした。
「でもあなたは中に入っちゃダメよ?」
「どうしてよ⁉︎ 何でアルジは入っちゃダメなのかしら⁉︎」
ステンノからアルジだけ入らない事だけ告げられ、それに怒る邪ンヌ。
「この洞窟は少し特殊なの。それだけしか言えないわ」
「……分かった。邪ンヌ、マルタ、立香達が危なくなりそうだったら頼む」
「……納得いかないけど分かったわ」
「分かったわアルジ。立香達の事は任せて」
一部納得いかなかったが、立香達は洞窟の中へと進んで行った。
「それで? 何故俺だけこの場に残した?」
「だってあなた……立香といったかしら? 立香が連れていたサーヴァントも力ある存在である事は確かだし、私も見て分かったわ」
「でも分からなかったのはあなた。立香と同じ普通の人間のはずよね? なのに……
何故あなたが神性を持っているのかしら?」
「はっ? 何の事だ?」
「あらとぼけるの? まぁ話したくないなら別に良いのだけど?」
「……すまんが本当に分からないな。俺みたいな奴が神性持ち? 確かに魔術師ではあるが、偉業など成し遂げた事なんてない。ただ俺の最も深いところにある事とすれば……憎悪だけだが?」
「確かにあなたからは異質な程の負の感情を感じるわ。でもそれに見え隠れするみたいに、確かな形として神性を感じるの」
「……まぁ神性があるとしても、俺自身は何も変わらない」
「そう、そうね。あなたの瞳は真っ直ぐだし、どんな甘言があってもあなたの根底は揺るがないでしょうね」
「それであなたと他の子達を離した理由は、ある存在達を退治して欲しいのよ」
「ある存在?」
「えぇ……噂をすれば来たわね。見なさい。あれがそうよ」
ステンノに指さされた方を見ると、少し遠いが空間が歪んでいる。その中からゆっくりと浮遊しながらそれらは現れた。
(スケルトン……だがあいつらが付けているものは)
姿形はスケルトンだが、身に付けているものが近代的な装いだった。イメージとしては日本戦国時代に兵士達が身に纏った甲冑、それを機械で作った様な物だ。にしてもこの時代では時代錯誤ありまくりである。
(まぁ俺がここにいるから、奴さんも多次元の抑止力を使い始めたってところか)
「あいつら……遅いけど数が多いのよ。来るたびに私が片付けていたんだけど、それが何回も続くと嫌になっちゃって」
「そこで俺があの空間、元から絶つ方が早いというわけだな」
「あら話が早くて助かるわ」
「……やり方は俺の自由でいいな?」
「えぇ、文句なんて言わないわ」
「分かった。なら多少うるさくなるが……我慢しろよ?」
そう言いながらおれはグシオンリベイクアームを展開。俺の手含めて滑空砲を6丁展開。一斉射撃をお見舞いした。
放たれた6発の銃弾は、先のオルレアン同様跳弾しながらスケルトンの軍勢を一掃していく。だが……
(それに比例して数を増やす……か。先にあの歪んだ空間を片付けるか)
確かにそうした方が早いのは誰にでもわかる事だった。だが1秒にも満たない間にスケルトンの軍勢は数を増していく。その中に1人突撃して空間を閉ざす。話としては簡単であるが、実行するとなると中々難しい。途中のスケルトンもそれに気付いてアルジを攻撃するだろう。
「まぁその時は一緒にぶちのめすが?」
グシオンリベイクアームを解除し、今度は鉄血メイスを右肩に担ぐ様に持つ。そして一気に跳躍した。
side ステンノ
「まぁ並の英霊でもあれくらいはこなせるわね。問題はどうやってあの空間を閉ざすか」
私? 私の場合はあそこまで行くのが嫌だったし面倒だと感じたから時間一杯ってところね。1時間待てば勝手に消えて無くなるし……
「でもそれが毎日となると本当に嫌になるわ」
ステンノはここに呼ばれてからというもの、3日に一度のペースで空間が歪み、中から歪な装いをしたスケルトンが現れた。最初のうちはまだ数が少なかったものの、日に日に多くなっていき、最終的には毎日その現象が起こる様になった。
未だこの島にスケルトンの足が踏み入った事は無かったがそれも限界だった。そこに丁度よく立香達が現れ、ついでといわんばかりに神性を何故か持っているアルジも同行していた。
(ふふっ……あなたのその神性……お飾りかどうか試してみたいわ)
ステンノは余裕気味にアルジの戦いを見ていた。
「……えっ?」
まぁそれも一瞬で終わったが……
side out
「道を阻むものは……」
「俺が切り開く‼︎」
その一声とともにメイスの薙ぎ払い。アルジに近付いていたスケルトンの軍勢はそれだけで塵芥と成り果てた。
「イッケェェェェッ‼︎」
それと同時に歪んだ空間へ向けて更に加速する。その速度はマッハなど裕に超え、メイスの先端が歪んだ空間へと突き刺さる。
「ハァァァァッ! 貫けぇぇぇっ‼︎」
ガギュンッ
直後先端から何かが突き出た。それはまるで杭の様なもので、そもそもメイスが空間に干渉している時点でイレギュラーであるが、更にメイスの先端から何か杭の様なものが打ち込まれ、歪んでいた空間が更に歪む。
それを確認したアルジは、メイスを通して莫大な量の魔力を流し込み僅か数秒で塞いだ。
しかしながら予断は許さない状況であり、アルジの背後にはまだ数千にも及ぶスケルトンの軍勢がいた。
だがそれも……
「グシオンリベイクアーム展開」
薄茶色の腕がアルジの両側にライフルを持った状態で展開された。そしてアルジは背後を向いたまま
「一斉掃射……乱れ撃て」
静かに呟くと4つの銃口から銃弾が放たれ、スケルトンの軍勢を一気に貫く。それから数分もしない内にスケルトンの軍勢はアルジによって一掃された。
スケルトンの軍勢を相手にして1時間程経った頃、洞窟から立香達が帰ってきた。みんなの表情は心なしか少しゲンナリしていた。
「そんな顔をしてるって事は、何も見つからなかったか」
「それどころじゃないわよ……進むに連れて魔物の類がわんさか出てきたのよ」
「まぁ私達はどうもなかったけれど、立香達は少し魔力を消耗してしまったわ」
「そうか」
「ところで、アルジも何やってたか知らないけど、結構な魔力使ってたわよね? なんかあったの? それとも……この胡散臭い神様とやらに何かされそうだったかしら?」
「だとしたらとても許し難いわね。例え神様であったとしても、アルジを傷つける様な真似は許しません」
「あら怖い。ただこの子には聞きたいことがあったから聞いていたのと、少し手伝ってもらってただけよ」
「ステンノの言う通りだ。少し邪魔者が入ってな。それを一掃してた」
「……怪我なんてしてないわよね?」
「してねぇよ。そんな事、邪ンヌが1番良く分かってるだろ?」
「そうだけど……でも心配な物は心配なのよ。だからしばらくはこうされなさい」
アルジは邪ンヌに抱き付かれる。
「だったら私も良いわよね? アルジ」
それに乗っかる形でマルタも反対側から抱き着く。
「まったく……心配し過ぎだろ」
「でも……ありがとな」
「あっ♡」
「んっ♡」
アルジは2人の頭を優しく撫でた。
「フォウ! フォーウ‼︎ (すごい! こっちにまでイチャイチャの波動が来てる‼︎)」
「あはは……アルジの周りって、俗に言うハーレムってやつだよね?」
「なんか見ていてイライラするのはなんでかしら〜……」
「青春……と言うやつであるな」
「叔父様⁉︎ そんな一言で目の前の事をまとめないでよ⁉︎」
一方カルデアでは……
「あぁ……アルジ様ぁ〜……離れただけでも心苦しいのに目の前で見てるだけなんてあんまりですぅぅぅ〜……」
「もぅアルジったら……帰ったら私もしてもらおうかしら」
清姫は滝のような涙を流しながら消沈し、マリーはアルジが帰ってきてからを想像して少し頬を赤らめていた。
「はぁ〜〜〜……なんでアルジの周りはいつもこうなのよ? イチャイチャな雰囲気が出ないとやっていられないってこと?」
「ま、まぁ……これが彼らの日常って「それはこの前も聞いた台詞よ? 他に何か言う事は?」……と言われてもなぁ〜」
「そういえばダヴィンチは……」
「そこでケーキと紅茶を楽しみながら画面を見てるよ……」
「ほうほう……いや全くもってアルジくんの側は退屈しない様子だね〜。あぁ、できれば私も混ざってどんな感じか味わってみたいよ〜」
「はぁ〜……変人は何を考えているか分からないわね」
とまぁこんな感じで、ローマ連合との最終決戦は近い。
セプテム編については後2、3話で終わる予定です。またそこからの3章4章については、限りなく短くしようと考えております。
ではまたの機会にお会いしましょう。
第2章であるローマの物語が開幕されるにあたり、セプテムから登場するサーヴァント限定で読者の皆様が思うアルジとのカップリングで1番のサーヴァントは?
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ネロ皇帝一択!
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母性の塊であるブーディカ姉さん!
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いや、ステンノ様とだろぉ〜。
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復讐と破壊の衝突、ここはアルテラだな!