☆8 壁M0) 様
ご評価いただきましたありがとうございます‼︎
「にしてもこのサブタイトル……最早ネタバレ過ぎるだろ?」
まぁ確かにネタバレ要素を最初から含んでますね。ただ、何故邪ンヌさんがアルジさんを誘ったのかまでは読んでみないと分かりませんよ?
「いや……大体予想が付きそうなもんだがな」
まぁまぁそこは読んでみてのお楽しみですよ。あっ、それとこれは私ごとになるんですが、今fgoでApocryphaの復刻イベントやってるんですけどね
「あぁ、確かやってたな」
そこで20連したらですね……
「したら?」
なんとケイローンさんが初めて当たったんですよ!
「へぇ〜、それは良かったな」
あとそれだけじゃなくてですね、アタランテオルタの3体目も当たったんですよ!
「20連で星4が2体か。中々運が良いな」
でもそれだけじゃなかったんですよ……
「なに?」
それと、剣アストルフォ2体も当たったんですよ‼︎
「は? 2体?」
しかも前のクリスマスイベントで既に1体当たってたので宝具レベル3ですよ! 皆様も、作者の名前と同じ名前のユーザー名見つけたら是非使ってみて下さい下さい!
「いや、でもフレンド登録とかしてねぇと宝具使えないだろ?」
あっ……そうだった……
「てな訳で、物語の始まりだ」
フランス兵達に非礼を詫びさせた後、アルジ達は西へと向かっていた。その途中の森の中……
「何故獣人がさも当然かの様にいるんだろうな」
森の中に入ったところで既に夕暮れ。夜営をしようとしたところで獣人達が襲いかかってきていたが、それらも呆気なくアルジ達が倒していまに至る。
「まぁ過ぎた事は良いとして……」
「風呂の準備でもするか」
「えっ⁉︎ お風呂⁉︎」
「そ、そうは言ってもアルジさん、ここにその様な道具はありませんよ⁉︎」
「そこは俺の自前だよ」
と言いながらまたいつか見せた様に、自分の魔術回路からまた様々な物を取り出してみせる。
「こっちが男湯でこっちが女湯な。中は魔術で空間広げてるからそこそこは寛げるだろう。つぅ〜事で、ご飯を食べたらちょうど良い具合になってるだろうよ。それじゃあエミヤ、確か炊事全般得意だったよな? 支度するから手伝ってくれ」
「ほぅ……まさかこんな物まで出せるとは驚いた。しかも調理道具も質が良い。では私も腕を奮って用意するとしようか」
「オイオイ……なんでオメェらこの状況で誰も疑問に思わねぇんだよ⁉︎」
「疑問って?」
「いやあるだろ⁉︎ 水とかガスとかはたまた電気とかどこからくるかって事だよ‼︎」
「あぁ……水については現地調達で蒸留して使っているし、電気とガスについては俺の魔術から変換して提供している。まぁ戦う時よりも消費量は少ないから遠慮なく使え」
「……最早俺らいなくてもこいつだけで人理修復できるんじゃ」
そう呟くクーフーリンを放っておき、アルジとエミヤは料理を開始。他の者達は辺りを警戒したり、出来上がった料理を皿に移してテーブルに並べていた。因みにテーブルと椅子もアルジが出したものである。
そして各々で食事をとる。立香は冬木にレイシフトしてそこまで感覚が空かずの任務ではあるが、やはりどこか緊張していた。しかしながらここでも美味しい料理にありつける事が出来たためか、その緊張も和らいだ。
それから食事も終わり食器も片付けて、順番にお風呂を回している時だった。といってもアルジが用意したお風呂は複数人同時に入れる程広いので、女性陣4人は今頃入浴を楽しんでいる事だろう。まぁ男性陣もそうだろうが……
そんな中アルジはというと、1人ベンチを取り出して涼んでいた。
「あっ、アルジだ! もうお風呂から出たの?」
そこに現れた立香は、タオルで拭いたものの僅かに髪の毛は濡れていた。
「いや、基本的に俺は最後に入る方でな。その方が色々と楽に済ませれる。片付けとかな」
「へぇ〜、そうなんだ」
「ところで立香。まだ髪が濡れているぞ。そのままじゃ風邪引くからこっちに来い」
「えっ? う、うん」
立香をベンチに座らせたアルジは、いつのまにか出した新しいタオルで立香の髪を優しく拭き始める。それに立香は驚くものの、なすがままだった。
それがすむと今度はこれまたいつのまにか取り出した櫛を使って立香の髪をとかしはじめた。
「ふぁぁぁ……気持ち良いぃぃ……」
「そうか。ともかく身嗜みはしっかりするに越した事はない」
「……アルジって最初会った時凄く近寄りがたいイメージだったんだけど、凄く優しいね」
「まぁ最初あれだけ説教したりしてたら、誰だってそんなイメージ持つのは当然のことだな」
「自分でも分かってるだ。直そうとはしないの?」
「生憎と、俺は思った事はそのまま口に出すような奴らしくてな……直したくても直せないし、寧ろ言わずに後悔する方が嫌だからな」
「へぇ〜……でもそれってやっぱり、誰かの為に言ってるんだよね? 最初の時もそうだし、さっきのジャンヌの時だって」
「……まぁそうなんだろうな」
「ふふっ、そこは即答しないんだ」
「大体は誰かの為なんだろうが、そこまで考えた事なかったからな。まぁ基本的に自分勝手に言ってる事は自覚してるつもりだ」
「何それ? 変なのぉ〜」
「ほっとけ」
そんな会話が静かな森の中で行われていた。
「どうだ? 少しは緊張ほぐれたか?」
「うん……だいぶほぐれたかな?」
「そうか。なんかまだガチガチに緊張していた様だからな。急に世界を救ってくれとか、そう頼まれても実感なんて湧かないし、それにこれまで経験したことない様な変な期待も込められてよ。そんなの誰だって緊張するに決まってる」
「でも、アルジも多分そうだよね? どうしてそこまで緊張とかしないの?」
「……レイシフトする前にも言ったが、復讐する為だ。だから俺は……ここで立ち止まるわけにはいかねぇ。ここで立ち止まったら……俺自身が後悔しちまうからな」
「……そうだったよね。アルジは……オフェリアさんを」
「あぁ……オフェリアをあんな目に合わせた奴を、俺は許さねぇ。奴がどこまで行こうと……どこまでも追いかけて追いかけて……復讐してやる」
アルジはそこまでいうと、自分がまた怖い雰囲気を出している事に気付いて頭を横に振る。
「悪い。こんなしんみりした雰囲気とかにさせるつもりじゃ無かったんだがな」
「うぅん。私は特に気にしてないよ? ただアルジってやっぱり優しいなって」
「さっきまでの会話のどこでそう思ったよ?」
「会話の節々で!」
「……まぁ良いか」
そんな会話をしながらアルジは立香の髪をすいていく。そこに風呂から上がった女性陣が来た。
「アルジさん、お風呂いただきました! ありがとうございます」
開口一番にマシュがそう言い、アルトリアリリィとジャンヌもそれに倣ってお礼を言った。しかし彼女達3人の髪の毛は多少なりともまだ濡れていた。
「……全員そこに座れ。濡れたままだと風邪ひくから、そのついでに整えてやる」
「い、いえ! なにもそこまでアルジさんがやる事は……」
「そ、そうです。それに私達サーヴァントですし風邪も引かないですよ?」
「良いから座れ」
「「「は、はい……」」」
威圧とも取れるその声音でアルジは3人はベンチに座らせて髪の毛を優しく拭き、順番に櫛で整えていた。
一方それを見ていた男性陣は……
「おいおい……あれってどう見てもオカンにしか見えねぇんだが……」
「ふむ、まさかあそこまでスキルがあるとはな。私もあそこまでできるか分からん」
「いやアンタもアンタだからな⁉︎ 飯は美味いし掃除も出来るしで」
「それを言うならアルジも相当スキルが高い。まだ始まったばかりの旅ではあるが……この先が楽しみだ」
「さいで……」
そんな会話がされていた事は知らず、女性陣の髪を整えると最後に自分が入浴。終わり次第全て片付けて就寝した。勿論自分が出したテントで。
その翌日、アルジ達は起床して出発する準備を終えると近くの街へと赴いて情報収集をする事にした。
しかし街に着くと……
「こ、これって……」
「あぁ、何もかもが容赦なく壊されてるな。それに……」
「兵隊さんだけじゃなくて……一般の人まで?」
その光景をみて立香は、改めてこの人理修復の旅が過酷なものだと思い知らされた。
「っ⁉︎ マスター、敵だ‼︎」
「えっ⁉︎ あ、あれって人?」
「あぁ、人だが既に死んでるな。要するに生きる屍って奴だな」
そう言いながら各々が武器を構えた。しかしそれも……
「……悪いが、さっさと終わらせる」
仕込みナイフを構えたアルジによって直ぐに片がついてしまったり、その後ワイバーンが死体を喰らっているシーンにも出会したが、それも誰よりも早くアルジが倒してしまった。
「先輩……酷な事を言うかもしれませんがここは……」
「……うん。分かってる。ありがとうマシュ。心配してくれて」
「いえ、先輩が辛い時にこその私ですから」
「あら、まさかこんなところにこの街の生き残りがいたなんてね?」
「っ⁉︎ 誰ですかあなたは‼︎」
「フフッ、今から死んでいく者達に教える名前なんて「カーミラ」っ⁉︎」
「テメェ、中世ヨーロッパで女性の血を浴びて肌が美しく保たれるという迷信をそのまま鵜呑みにしてうら若い女性を攫っては殺害……殺害した女性の血を浴びては歓喜に震えたと言う信じ難い程の馬鹿者……だろ?」
「な、何でそんな事⁉︎」
アルジの言った通り、立香達の目の前に現れたのはカーミラだった。しかしカーミラ自身名乗りをあげていなければ自分の出生らしい事も言ってはいない。しかしアルジは神様から過保護と言われるほどのチート能力を授かっていたので、それぐらい言い当てる事は朝飯前なのである。
(そもそもゲームしてて知ってるからな)
そんな訳で簡単に言い当てた。
「どうしたアサシン」
「ら、ランサー」
そこに現れたのは、ランサーと呼ばれた男とそれ以外に金髪騎士風の女性、修道服のようなものを纏い、薄紫色の髪をたなびかせる女性だった。
「なるほど、生き残りがいたか」
『ま、まずいよ⁉︎ まさかこのタイミングでサーヴァントがいただなんて⁉︎』
「ロマン、今まで何してた?」
『ごめん! 言い訳になる事はわかっているけど、その街に近づいた途端に上手く情報とかが把握できなくなってて……』
「まぁ良い。それよか今はこれをどうにかする事が先決だな」
『ご、ごめん……』
「それで……そっちの金髪ダンディーなランサーは……ヴラド公か」
「っ⁉︎」
「それでそっちの騎士風の女性に見える子はシュヴァリエ・デオンで、修道服を纏ったそこのアンタはタラスクを素手で倒したって言われるマルタだな」
「「なっ⁉︎」」
「あ、アルジさん……あなたは一体何者ですか⁉︎」
「ん? ただのどこにでもいる魔術師だが?」
「た、ただの魔術師ですって⁉︎」
「ただの魔術師が私達の……それも一言も話していない私達の真名を言い当てるなんて⁉︎」
(まぁこれも原作知識だがな……)
「ちょっとあなた達、なんの騒ぎですか?」
「っ⁉︎ あ、あれって……」
「まさかあれが……」
そこに現れたのは、ジャンヌと瓜二つ。双子と言っても過言ではない、ジャンヌと同じ姿の女性がいた。しかし身に纏う鎧は漆黒で、額当ても黒金に染まっていた。
さらに瞳の色も黄色がかったものでえり、髪もどちらかと言えば白髪寄りの金髪だった。そして肌も真っ白であり、姿形以外は似ても似つかないほどである。
「……はは、アハハハ! ねぇ、誰かお水を貰えないかしら? 私今おかしいの。おかしくなり過ぎてどうにかなりそうだわ‼︎」
立香達といるジャンヌとは全く違う笑い方をする黒いジャンヌは、顔を上げて狂うように笑っていた。
「水が欲しいのか? ほれ、水だ」
「アハハハ……えっ? ブッ⁉︎」
顔を上げて笑っていた黒ジャンヌに対して、アルジは水をかけてあげることにした。それも特大のバケツ一杯に入った水を黒ジャンヌの顔目掛けて……
簡単に言うのならば、黒ジャンヌの顔目掛けて結構な高さから滝水が落ちているみたいなものだ。
「グッ……ゴホッゴホッ……ちょ、ちょっとアンタ! なんて事してくれてるのよ⁉︎」
「ん? 水が欲しいのでは無かったのか?」
「あれはただの比喩表現よ‼︎ どこにこんな状況の一言を間に受けて実践する奴がいるのよ⁉︎」
「ここにいるが?」
「ふざけんじゃないわよ⁉︎」
「水をあげたのに何故そんなに怒っているのか分からないが……ともかくいきなりかけてしまった事は悪かったと思っている。すまない」
「悪かったと思ったところそこなの⁉︎ 本当にそう思っているの⁉︎」
「……いや、他にも悪かった事があったな」
「よ、ようやく分かったかしら⁉︎ そうよ! そもそもあなたが私に「今の時期はまだ寒い」……えっ?」
「だから冷水ではなくてお湯をかければ良かったな。そうと分かれば」
そう言いながらアルジはまた持っていたバケツからお湯を黒ジャンヌにかける。それもさっきの量と同じくらいの水量だ。
「ゲホッゲホッ……ちょ、アンタ本当になにを「それじゃあ今から髪乾かすから、その額当てを外せ」はっ?」
「聞こえなかったか。お前が水が欲しいと言ったからかけたのもあるが、何より髪がボサボサ気味だったからな。だからその髪を整える意味もあって水をかけた。だからその額当てを外せ」
「な、なんで初対面でしかも敵であるアンタなんかのいう事を聞かないと「は・ず・せ」……」
何を言っても聞く耳を持たないだろう目の前の男の言に仕方なく……本当に仕方なく額当てを外した。そうすると今度は、これまたいつのまにかあった椅子に腰をかけろと言われた。これに対しても素直に従う。
因みにびしょ濡れになったはずの黒ジャンヌの鎧は……いつのまにか乾いていた。そのために、濡れたまま座るといった気持ち悪さは無かった。
そこからアルジは新品のタオルを用意して、黒ジャンヌの髪を拭いていく。それになすがままにされる黒ジャンヌ。それを見ていた立香達と敵であるヴラド達は……その場は空気としてその光景を見るしか無かったのである。
「幾らか乾いたな。後は髪をすくだけだな」
「は、はぁっ⁉︎ アンタが私に直接触れるですって⁉︎」
「……今更だな」
「さ、さっきはタオル越しだったから良いけど、直接は許さなわ‼︎」
「俺がお前に何かするとでも?」
「えぇそうよ! 直接触ると同時に何か如何わしいことや魔術とか仕掛けて私を倒すつもりでしょう⁉︎ そんな手には引っかからないわよ‼︎」
「……馬鹿か? そんな事ならさっさとお前の霊核を砕いた方が早くないか?」
「フンッ! 見たところただの魔術師のアンタに私が倒せるわけないでしょう?」
「そんなただの魔術師にこうやってなすがままにされているお前の台詞ではないと思うが?」
「っ⁉︎ う、うるさいわね‼︎ こっちはアンタが弱そうに見えて、それでも強者の余裕? ともかくそんな感じで今は従っているのよ! ほら! やるなら早くやりなさいよ‼︎」
「(これ以上何か言っても面倒そうだな)分かった。大人しくしていてくれよ?」
とまぁ、アルジさんと黒ジャンヌさんのやり取りはこんな感じで続いていたと言います。
因みに……
『ちょっとぉぉぉっ⁉︎ 今ってどう言う状況なのか説明しなさいよ‼︎』
「しょ、所長⁉︎ そ、その私達も何がなんだかさっぱりで……」
「確かあの黒いジャンヌが水をちょうだいって言ったところからあぁなってたよね?」
『本当にそれだけで⁉︎ なんで敵対してるサーヴァントにさも当然のように手入れしてるのよ⁉︎』
『しょ、所長! 言いたい事は分かりますけど落ち着いて下さい‼︎』
『いやぁ〜、アルジくんって本当に面白い子だよねぇ〜』
『そこっ! そんな簡単に終わらせようとしないでちょうだい‼︎』
カルデアの管制室はこんな具合でちよっとしたカオスになっていました……
黒ジャンヌの手入れを終えたアルジ。整えられた黒ジャンヌの髪はものすごく綺麗に見えた。そして黒金の額当てを付けて……
「さぁ、さっきの続きといきましょうか?」
(ねぇねぇ……あれって)
(はい、無理矢理話を元の方向に戻しましたね)
「そこ! 聞こえてるんだけど‼︎ んんっ、にしても目の前にいるそこの
「な、何ですか?」
「あなた……あいつらにあんな仕打ちをされてどうしてまた
「そんな事ありません! 確かに私は、最後に火刑に処されてこの世を去りました。それでも私は、神から啓示を受けたときに誓ったのです。私の身を全て神に捧げると」
「だから私はあの時も、私の身1つでこの国の民が救われるのなら良いと。それであの道を選んだのです。そこに恨みや後悔などありません!」
「……やっぱり頭おかしいわアンタ。そんな話を聞いてそこのアンタはどう思う訳よ?」
黒ジャンヌが指定したのは、なんと先程良いように黒ジャンヌの手入れをしたアルジだった。
「な、何故彼に聞くのですか⁉︎ まさか先程の事の仕返しですか⁉︎」
「違うわよ‼︎ さっきの私を馬鹿にしているの⁉︎ まぁそれはどうでも良いわ。どうして私がアイツに聞くかって言うとね……似てるのよ」
「に、似ている? ど、どこがですか⁉︎」
「そんなの見れば分かるわ。瞳の奥に……私と同じような恨みを抱えているもの。私にはそれが分かるわ。だから聞くのよ。で、さっきそこの聖女様が言った言葉を聞いて、アンタはどう思ったのかしらね?」
「……ふざけていると思った」
「っ⁉︎」
アルジのその一言に、ジャンヌは驚いた。傍目からは分かりづらいが、昨日自分達の手入れを優しい雰囲気でこなしていた少年が、まさかここまで低く、そして恨みの籠もった様な声音をするとは思っていなかった。
「もしもその火刑させられそうになっている奴が、俺の大切な存在だったのならば……俺はそれを執行した奴、それに関係する奴らを皆殺しにするだろうな。だからそこにいる黒ジャンヌ……黒ってつけるの面倒いから邪ンヌと呼ぶが、邪ンヌが恨みを持つ事は至極当然の事だ」
「そ、そんな……アルジさん」
「アハハハ‼︎ アンタならそう言うと思ったわよ。確かアルジと言ったかしら? 見る目があるじゃないの‼︎ それに比べてそこの私は馬鹿丸出しもいいところよ」
「それで何だけど、アンタうちに来ない?」
「「「なっ⁉︎」」」
「だって私と同じでこんなにも憎しみに溢れた瞳をしているんだもの。そんな奴と一緒にこの国を壊す……最高じゃない‼︎」
「……確かにそれも良いかもな?」
「えっ⁉︎」
「そ、そんな……アルジさん⁉︎」
「アハハハ♪ 良いわね! 益々気に入ったわ! それじゃあさっそk「だが……」な、何よ?」
「お前は些か人を殺し過ぎた。しかも無関係な奴らまでな」
「っ⁉︎ な、何が無関係よ‼︎ アイツらだって皆黙って見ていただけじゃない! それどころか煽って来たわ‼︎ それをどう解釈して無関係だというのよ‼︎」
「なら! お前に少しでも寄り添おうと、優しく手を差し伸べようとした奴らはいなかったのか⁉︎」
「な、何を……」
「力が無くてお前を助ける事はできない。それでもお前の事を考えて……お前が死の直前に立たされながらもお前の願いを聞いた奴もいなかったって言うのか⁉︎」
「そ、そんな奴いるわk「いえ、いました」はっ?」
「確かにあれは……火刑される前でした。私が最後の時まで神に祈りを捧げたいと、だから頼んだのです。どんなものでも良いですから十字架をと。そしたら小さな女の子が粗末ながらも藁でできた十字架をくれました」
「あれは……子供でまだ小さくて、それでもこんな私に歩み寄ってくれました。だから……私はその光景を忘れません」
「だそうだ。それで……いま一度邪ンヌに問おう。お前の周りで……手を差し伸べてくれた心優しい奴はいなかったのか?」
「そ、そんなの……そ、そう! ジル! ジルが「因みにジル・ド・レェはなしだ」えっ……」
「そんなの当然だろうが? 年取ってるおっさんが、まだ10代の生娘に執心なさってよ……まるでロリコンじゃあねぇか。しかもお前が死んだ後は領内の子供誘拐して惨殺した愉快犯……そんな奴が心優しい訳ねぇだろうが。それ以外の、お前に付き添ってくれる奴はいなかったのか?」
「そ、それ……は……」
「それともう1つ……お前のその憎悪、誰に埋め込まれた?」
「っ⁉︎ な、何をいって……」
「別にそのままだぜ? お前は俺の事を自分と同類と言っている様だが……俺からすれば全然違う」
「俺は自分の中にある憎悪を……自分で求めて宿した。大切な者をあんな風にした奴を……どこまでもどこまでも追いかけて追いかけて一片たりとも塵を残さず殺し尽くす。それを俺は自ら自分の意思で決めてここにいる」
「だが邪ンヌ……お前はどうなんだ? お前は自分を殺めたフランス自身に復讐しようと言ってはいるが、もしお前がこっちにいるジャンヌから分かたれた半身だと仮定するのなら……そこまでの憎悪は無いはずだ」
「ば、馬鹿な事を! わ、私はこの憎悪を「それに」っ⁉︎」
「その憎悪を覚えているという事は……お前はこれまで自分を育んでくれた親、一緒に遊んだ友達、共に戦った仲間……嬉しかった記憶、悲しかった記憶、良かった事、辛かった事……お前が歩んできたその人生の全てにその憎悪を向けて復讐するって事だろう?」
「だが話を聞く限り……邪ンヌからはそれが一切伝わらない。憎悪しかな。人生の全てに憎悪を持って復讐するという事は……過去お前にジル以外に手を差し伸べてくれた優しい奴にも復讐するって事だ!」
「な、何を言って……」
「それでどうなんだ! お前に手を差し伸べてくれた優しい奴はいないのか⁉︎ 思い出せないのか⁉︎」
「そ、そんなもの……いる訳……」
「……そうか。考えても浮かんでこないという事は」
「お前はこっちにいるジャンヌから分かたれた半身じゃないな」
「「「っ⁉︎」」」
アルジの一言にその場にいた皆が驚く。ほぼほぼアルジの決めつけではあるし滅茶苦茶な思考ではあるが……それでも最後のアルジの一言は、先程までの問答を聞く限りでは1番ありえる話だ。
それでも今まで、少しの間だけではあるが皆邪ンヌの事を、ジャンヌから分かたれた悪感情と思っていた。だがそれも、アルジの無茶苦茶なロジックで一気に覆ったのである……ロジックとは言えないかもしれないが。
「なら次に……邪ンヌ、お前は一体何者だ?」
「な、何者って……そんな事決まっているわ‼︎ 私はジャンヌ・ダルク! このフランスを救おうとしたけど掌返されて裏切られて、挙げ句の果てに惨めに火刑に処された魔女よ‼︎」
「そんな肩書なんかどうだって良いんだよ‼︎ 俺が聞きたいのは! お前自身は、その憎悪を植え付けられる前のお前が何者だったかって聞いてるんだよ‼︎」
「わ、訳が分からない……訳が分からないわ! 私は私よ! この国を滅ぼし新たに竜の旗を掲げ私の国を作る! 全てに対して復讐するまで止まらない! それこそが私よ‼︎」
「……そうか。そこまで自分の憎悪を自分が宿したと本気で信じ込んでいるんだな」
「ならさっさと答えを言ってやる……お前は……ただ憎悪を植え付けられただけの道化だ」
「ど、道化ですって……この私が?」
「そうとも。しかもその憎悪は……見るからにそのジルって奴に植え付けられたな」
「は、はぁ? な、何を言って……」
「おかしいとは思わないのか? フランスに対しての憎悪は持っているくせして、火刑された時の感情しか知らず、それより前の記憶が完全に抜け落ちているんだから」
「なら話は簡単だ。お前はなジャンヌ……ジルに利用されているに過ぎない。お前の生まれる前の純真無垢な心を……アイツが踏みにじった。そしてそれをそうとも疑わない……道化だ」
「そ、そんな……私が利用? ジルに? そ、そんな訳……そんな訳が」
「マスター! アイツの言葉に耳を傾けちゃダメよ!」
「あ、アサシン……」
「今のあなたがどうであれ、この国を復讐することには変わりは無いわ。あなたが望むのならば、私達もそれに従うわ。だから命令を、マスター」
「……そ、そうね。その通りよ。私がアイツの口車に乗ったのがいけなかったわ……なら命令よ。まずはアイツを血祭りに上げなさい!」
「えぇ、分かったわ」
「フン、ようやく戦いが出来る状態になったか。待ちくたびれたぞマスター」
邪ンヌの号令に4騎のサーヴァントが武器を構える。
「敵サーヴァント戦闘態勢に入りました! 先輩! 私達も‼︎」
「うん! それじゃあ「お前らは退路の確保だ」えっ?」
「見てみろ。俺のせいではあるが、ワイバーンとゾンビ共が囲ってやがる。だからこの4騎は俺に任せろ」
「おいおい、何格好つけてんだよアンちゃん?」
「ランサー」
「そうだな。君は些か1人で突っ走り過ぎだ」
「そうですよ。私達もいるんですから! 頼って下さいよ!」
「そうですよアルジさん。私達はチームなんですから」
「うんうん! それに私は人理修復を任された最後のマスターなんだよ! まぁアルジと比べたら物凄く頼りないけど……それでも私だって力になりたいもん!」
「……そうかよ。なら勝手にしてくれ。俺がなんかあった時尻拭いぐらいはしてやるからな」
そう言いながらアルジは仕込みナイフを取り出して前に進んだ。それに並ぶ様に歩くもう1人……
「アルジさん、さっきはありがとうございます」
「俺は礼を言われる様な事はしてねぇよ」
「あなたはそう思っていなくても、私はお礼が言いたいんです。お陰で私の中にあったモヤが晴れました。後はあの私に、この思いを……ありったけをぶつけてやります!」
「そうか……まぁジャンヌも危なそうだったらきっちりと援護してやるよ」
「ふふっ、あなたは本当にお人好しですね? こんな、まだ会って間もない私の事をこんなに気遣ってくれるんですから」
「俺がただそうしたいだけだ。それ以上でもそれ以下でもない」
「えぇ、そういう事にしておきます」
ジャンヌは微笑みながらそう言って、己が武器である旗を構える。
「ふふっ、まさかアンタも最初に出てくるなんてね。まぁ手間が省けたわ。ここにいる全員嬲り殺してあげなさい!」
それを合図にカーミラ、ヴラド、デオン、マルタがアルジとジャンヌ目掛けて駆ける。それに対してアルジとジャンヌも迎え撃つ様に4騎を相手取るのであった。
「今回も滅茶苦茶してんな俺は……」
いやぁ、でも既にアルジさんの滅茶苦茶なセリフとかって既に定着してますし今更ですよ?
「この物語では確かにそうだから何も言えねぇ……」
という訳で今回はここまで! また次回お会いしましょう!
今作品ではヒロイン多数で出しておりますが、プロローグ時点で既に2人ヒロイン出しています! そこで質問ですが、読者の皆様でしたらヒロインの中でどなたを正妻にしますか⁉︎
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ルヴィアさん
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オフェリアさん
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まだ見ぬ他のサーヴァント