【本編完結】ラブライブアフター~あれから5年……   作:ひいちゃ

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Aqours編
第1章~新しい日々


「よーし、ここらへんで休憩にしようか~」

 

 私は、トレーニングがひと段落ついたみんなにそう声をかけました。

 結成時から一緒にトレーニングしてきた梨子ちゃんたちはそれほどでもないようですが、やっぱり今年入ってきたばかりの新人ちゃんたちには、やっぱりきつかったみたいです。彼女たちには、ちょっとメニューを易しくしたほうがいいかなぁ?

 

 あっ、私、高海千歌! ここ内浦にある浦の星女学院の……じゃなかった。沼津市の中心部にある、静真高校の三年生!

 黒澤ダイヤさん、松浦果南ちゃん、小原鞠莉ちゃんの三年生たちが卒業して、浦の星が廃校になり、私たちはこの静真高校に編入し、そして三年生になりました。

 三人が抜けて、Aqoursは6人になっちゃったけど、新人二人が新たに部に入ってくれたし(まだトレーニングが不十分なので、Aqoursには入ってません)、引き続きスクドル(スクールアイドル)活動を続けてます!

 

 そうそう、新しく入った静真高校ってすごいんだよ!

 制服はとてもおしゃれだし、校舎も講堂もとても広くて! 曜ちゃんの従姉妹の生徒会長、渡辺月ちゃんのおかげもあって、私たちスクールアイドル部も、きれいで広い部室をもらっちゃいました!

 でも、浦の星もとても好きだったし、気に入ってたし、こんなこと言ったら、浦の星に怒られちゃうかな? えへへ。

 

 さて、この日も、私たちは広い校庭の片隅で、今度出場するスクフェスに向けて練習に励んでました。部室も広くてきれいだから、そっちのほうで練習しててもいいんだけど、やっぱり青空の下で動き回るのが一番だもん!

 今度のスクフェスには、いつも以上に力が入っちゃう私たち! なんたって……。

 

「いつも以上に元気だね、千歌ちゃん!」

 

 汗をふきながら元気そうに聞いてくる幼馴染の渡辺曜ちゃんに、私もとびきりの笑顔でこたえます。

 

「うん! だって、Aqoursが6人態勢になって初めてのイベントだもん! 力も入るってもんだよ! それに、Saint Snowも参加するっていうし!」

「うん、ルビィも、また理亞ちゃんと一緒にイベントに参加できて、嬉しい……」

 

 そう話すのは、卒業した三年生の一人、黒澤ダイヤさんの妹の黒澤ルビィちゃん。ちょっと泣き虫で、ちょっと気は弱いけど、芯はあるし、何よりいい子なんだよ!

 そのルビィちゃんですが、Saint Snowのメンバーの一人で仲良しの鹿角理亞ちゃんもスクフェスに参加するので、とても嬉しそうです。一時はなかなかグループの相棒が見つからずに、私たちも心配していたんですが、なんとか見つかってよかったよかった。でも、その相棒ちゃんもまだ新人なので、今回は理亞ちゃんだけでソロ出演するそうです。

 あ、そういえば……。

 

「そういえばルビィちゃん。ダイヤさん、昨日帰ってきたんだって?」

「うん! 昨日もお姉ちゃんと、スクドルについて一杯お話したんだよ。そういえば今日、練習を見に来るって言ってた」

 

 そうなんです。外国に留学に行った鞠莉ちゃんと果南ちゃんは、年一回ぐらいしか内浦に帰ってこれないそうだけど、東京の大学に進学したダイヤさんは、二カ月に一回はこっちに戻ってこれるそうです。特にラブライブのある夏休みと冬休みには、必ず戻ってきてくれるみたい。(鞠莉ちゃんと果南ちゃんも、夏休みの時には帰ってくるそうです)

 

「そうなんだ。でも、卒業してからダイヤさんと会うのって初めてだよね。どんな風になってるんだろう? ピカピカのキラキラとか?」

「いくらなんでも、そこまで変わるわけないよ~。私も東京にいた頃からこんなだったし……」

 

 曜ちゃんにそう答えるのは、私の親友の一人、桜内梨子ちゃん。絵を描いたり、何よりピアノを弾いたり作曲したりするのが得意で、Aqoursでは作曲を担当してくれています!

 

「うん。さすがにピカピカキラキラってほどじゃなかったけど、内浦にいたころより、とてもきれいになってたよ! ルビィ、びっくりしちゃった」

「へぇ、そうなんだ~。さすが都会ずら~」

「ずら丸、この学校のある沼津だって、一応都会よ……」

 

 ルビィちゃんの言葉に、素朴そうな女の子、国木田花丸ちゃんが感動し、それにシニヨンの女の子、津島善子ちゃんが突っ込みます。

 花丸ちゃんは、家がお寺をしてる素朴で思慮深い女の子。そして善子ちゃんは、自分を「堕天使ヨハネ」と名乗る、ちょっと変わった女の子なんだよ!

 元一年生の三人は、二年生に進級しても、とっても仲良しで、見てるこちらも微笑ましくなっちゃいます♪

 

「ぜぇぜぇ、まだよ、まだいけるわ~、とーつーげーきー……」

「空ちゃん。もう少し休んでからのほうがいいって。そもそも、全然腰が上がってないじゃない」

 

 そのルビィちゃんたちの横で、息を切らせ、起き上がろうとして失敗してるのは、今年スクールアイドル部に入った新人の二人。短めのポニーテールの子と、肩までのセミロングの女の子。

 ポニーテールの子は、結城空ちゃん。とにかく元気で元気さは私以上。梨子ちゃんに言わせると「元気さだけでなく、思い込んだら一直線なところも、千歌ちゃんそっくりだよね」だそうです。なんでも、中学まで陸上部にいたんだけど、イタリアから帰ってきた後の、沼津駅前のライブを見てスクドルに憧れ、このスクドル部に入ってくれたんだって! 嬉しいなぁ……。

 一方、セミロングの子は、角谷涼ちゃん。空ちゃんとは中学一年からの親友なんだって。私たちよりずっとおしゃれで、「おしゃれなことに目がない」とは涼ちゃん本人の言葉。彼女曰く「空ちゃんが危なっかしくて見てられないので、抑え役として入部した」そうだけど、本人もスクドル部の活動を楽しんでるように見えます。

 彼女もAqoursとしての活動には参加してないけど、曜ちゃんとルビィちゃんと一緒に、衣装作りに協力してもらってます!

 それと曜ちゃんは「これで梨子ちゃんの苦労も少しは減るね!」と言ってました。どういうことなのかなぁ?

 

 と、そんな私たちが休憩をしていると……。

 

「皆さん、頑張っているようですわね」

「あっ、ダイヤさん!」

 

 私たちのところに、Aqoursメンバーの一人だった、ダイヤさんがやってきました!

 東京で過ごしてきたからか、とても垢ぬけていたけど、面影はダイヤさんそのままです! でも、とってもきれい……。

 

「はい、これ。東京みやげですわ。八人で召し上がってください」

「ありがとうございます。今休憩中なんで、喜んで食べさせてもらいますね! おーい、みんなー! おやつだよー!」

 

 ダイヤさんから包みを受け取った私の言葉に、Aqoursのみんなと新人ちゃんたちが私のところに集まってきました。

 そして包みを開けると……。

 

「うわーー!! ひーよーこーサーブーレー!」

「とってもおいしそうずらね、ルビィちゃん」

「うん。帰ってきた時、この包みを持ってきてたんだけど、開けさせてくれなくて。なんだろうって思ってたんだけど、これだったんだぁ……」

「ふ……感謝するわ。リトルデーモンダイヤ。この堕天使ヨハネへの供物にふさわしいお菓子よ」

 

 そして私たち八人に、ダイヤさんを加えた九人で、おやつタイム!

 ぱくぱく……。うーん、とってもおいしいー!

 と、そこで。

 

「そうだ千歌ちゃん。今度の新曲の歌詞はできたの?」

「うーん、まだ~。なかなかいいテーマが浮かばないんだぁ」

「そうなんだ。でも、そろそろ決めないと、スケジュール的に危ないんじゃない?」

 

 その曜ちゃんの指摘に、私は思わずしゅんとしちゃいます。

 

「そうなんだよねぇ……早く歌詞を作りたいんだけど~」

「まぁ、焦れば焦るほど、どんどん詰まっていくものですわ。ちょっと気分転換したら、意外といいアイデアが出てくるかもしれませんよ?」

「うん、そうですよね。ありがとうございます! 今度のスクフェスでは、μ'sも復活するらしいですし、頑張っていい歌詞を作ります!……ね……?」

「……!」

 

 と、そこでピシィッという擬音が入ったかのように、ダイヤさんの表情が変わりました。そして私の後ろでは、梨子ちゃんと曜ちゃんと花丸ちゃんの「あちゃー」という声がハモってます。私、何か変なこと言ったかなぁ?

 

 と。

 

 ガシッ!!

 突然、ダイヤさんが私の肩を強くつかみました。え、え?

 

「千歌さん! 今の言葉は本当ですの!? 今度のスクフェスでμ'sが復活するって!」

「は、はい。あ、あの……ダイヤ……さん?」

「こうしては……こうしてはいられませんわ! 私もAqoursに復帰ですわーーーー!!」

『えええええ!?』

 

 ダイヤさんがAqoursに復帰!? それはとっても嬉しいかも!

 

「やったぁ! ダイヤさんが戻ってきてくれたら今度のスクフェスはバッチリだね!」

 

 そう喜ぶ私に、曜ちゃんが慌てだします。どうしたんだろう?

 

「ち、ちょっと待ってよ。ダイヤさんは高校を卒業したんだよ!? 卒業しちゃったら、もうスクールアイドルじゃないじゃん!」

「えー、そのくらい別にいいんじゃないかなぁ」

「いや、良くないと思う……。参加規則で、『参加できるのは高校生のみ』って言われてるし……」

 

 能天気な私の言葉に、こめかみを抑えてそう言う梨子ちゃん。

 と、こんなゴチャゴチャした状況に、さらに……。

 

「oh! ダイヤが復帰するとなれば、私も負けてはいられませんネー!」

「また鞠莉はそんなこと言って……」

 

 この場にはいないはずの鞠莉ちゃんと果南ちゃんの声が頭上から聞こえてきました。

 ……え、頭上?

 

 空を見上げると……。

 

「ハーイ、みんな。久しぶりネ!」

 

 目を丸くしてる空ちゃんと涼ちゃん。茫然としてる残りメンバー。

 

 そう。

 

 私たちの頭上に、鞠莉ちゃんと果南ちゃんを乗せたヘリコプターが舞い降りてきたのでした。

 

 

 

To Be Continued...

 

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