【完結】調の軌跡   作:ウルハーツ

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間章+α

 エリンの里に居る者達と連絡が取れなくなり、里へ通じる転移門の傍まで近づいた事で強化猟兵達が見張っている事に気付いたリィン達。陽動チームと突入チームに分かれ、里を奪還する為に決行した突入作戦は無事成功。だが里の中へ入って来た突入チームの目前に広がっていたのは、既にやられた強化猟兵達の姿だった。

 

 リィンやランディを含んだ突入チームは戦闘の音がする広場へ急行。そこにはデュバリィに剣を突きつけられる男の姿があり、ティオが彼らに気付いて安心した様に声を掛ける。……その様子に、混乱していた彼らは完全に理解した。既に戦いは終わっていると。

 

 敵に囲まれ怯える男を更に追い詰める様に、里を離れていたローゼリア。リィン達と別行動をしていたエマ。そしてエマの姉であり、エマと同じくローゼリアの孫であるヴィータが怒りを露わにしながら姿を見せる。彼女の登場に、その再会にティアは喜ばずにはいられなかった。

 

 カンパネルラが続けて現れ、男に電撃を浴びせながら告げるのは彼らの独断である事。そしてもう二度とこの里に手を出さないと言う約束。盟主に誓うと告げれば、同じく結社の人間であったヴィータがその重さを説明した。……そして、エリンの里には再び平和が戻る。

 

「ティアさん!」

 

「アルティナ……」

 

「ティア」

 

「ティアちゃん!」

 

「フィー……アリサ……」

 

 陽動として動いていた面々も合流。そこでティアはアルティナや旧Ⅶ組の面々を始め、数多くの者と本当の再会を果たした。もう逃げる事も離れる事もせず、抱き着いて来たアリサを受け入れるティア。……そんな彼女達の傍には、嘗ての使用人の装いをしたシャロンも立っていた。

 

「シャロン……」

 

「お互いに、ただいま……ですわね?」

 

「……うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 カレイジャスⅡ。エリンの里を離れ、リィン達が乗る船にティオ、デュバリィと共に乗り込んだティアを迎えたのは左目に眼帯を付けた男性……オリヴァルトだった。嘗てティアはパンタグリュエルの甲板で彼を見かけた事がある。だがそれ以上の記憶は無く、反対に彼はそれ以上にティアの事を知っている様子で旧Ⅶ組の人間としてティアを歓迎した。

 

 ブリッジに集まるのは、新旧Ⅶ組を始めとした、共に帝国や結社に立ち向かう面々。全員がティアを囲む様に立つ中、彼女は意を決した様子で告げる。

 

「リィン……皆。お願いが、あるの。私も、ママのところに……行きたい」

 

 既にティアの意思を知っていたティオとデュバリィは驚かない。だが他の面々は、これから向かう相克の相手がアリアンロードであるが故に動揺を隠せなかった。……彼女との戦いはまず、避けられないだろう。共に行くとなれば彼女と敵対する事になりかねず、何よりリィンが無事に彼女に勝った場合。その後どうなるか分からなかった。……昨日フィーが父親と呼べる相手との別れをした事が、余計にその不安を煽ってしまう。

 

「……覚悟は、出来てるの?」

 

 それは消えてしまう彼女を見送る覚悟か、敵対する事への覚悟か……恐らく両方なのだろう。辛い経験を乗り越えたからこそ、フィーはティアに問う。するとティアは静かに頷いて、フィーと目を合わせた。

 

「……そっか。なら、私は別に良いと思う」

 

 フィーはそう言って他の面々を見回す。各々思う事はあるが、止め様とする者は誰1人としていなかった。ティアがアリアンロードをママと慕うなら。共に向かった方が良いと思う者の方が多かったのだ。

 

 アリアンロードが待ち受けるのは、クロスベルにあるエルム湖湿地帯。カレイジャスⅡがクロスベルへ向けて進み始める中、ティアはカレイジャスⅡの1階。船倉でリィンが乗り熟す灰の騎神ヴァリマールと、その傍にある1本の剣を見ていた。

 

「ティアさん」

 

「……ごめん、ね。……守れなくて」

 

 その剣は死したミリアムが変わった姿。アルティナが声を掛ける中、ティアはその剣に近づいて謝り始める。すると僅かに剣が光った様にアルティナには見えた。

 

「ティアさんも、ミリアムさんも、私の為に傷を負い、剣となりました。あの時の出来事は、今でも夢に出て来る程に辛い事です」

 

「アル、ティナ……」

 

「ですが、今ティアさんはこうしてここに居ます。ミリアムさんの意思も、ここに」

 

 もう1度僅かに光った様に見える剣。今度はティアもそれを見ており、弱々しくも彼女はアルティナの言葉に頷いた。

 

 少しの間彼女と話をした後、ティアは甲板へ足を進めた。雲の上を走るカレイジャスⅡ。パンタグリュエルでは余り甲板に出られなかった為、それを見るティアへ背後から声を掛けたのは……フィーだった。

 

「余り身を乗り出すと、落ちる」

 

「あう……うん、気を付ける。……フィー、さっきは……ありがとう」

 

「ん……ティアの覚悟は、感じたから」

 

 そう言って、ティアの隣で両肘を落下防止の柵の様になっている場所へ乗せる。ティアも再び広大な空の光景に視線を向ける中、静かにフィーは口を開いた。

 

「ずっと……待ってた」

 

「フィー? っ! あう?」

 

 その言葉に視線を向けた途端、ティアはフィーに抱きしめられる。昔は肩に乗っていた顔も、今ではフィーが成長した事で胸に抱かれる様になった中、フィーは更に強くティアを抱きしめた。

 

「お帰り」

 

「……うん。ただいま、フィー」

 

 懐かしきクロスベルが見えて来る中、ティアはフィーの胸の中でもう1度自分が友達や仲間の元に帰った事を実感した。




ティア・プラトー


【攻撃属性】

斬A 突S 射B 剛A
※アルティナやミリアムと同じ様に戦術殻、グラーシーザで突く様に攻撃する。


【クラフト】

デュアルアーツ
2種の魔法を同時に放つ。
CP30 EP200 威力は使用する魔法に依存
「えいっ! やぁ!」

トリプルアーツ
3種の魔法を同時に放つ
CP50 EP300 威力は使用する魔法に依存
「えいっ! やぁ! もう、1回……!」

ロスト・ゼロ
全力で魔法を使用する。
※ロストアーツ選択可 このクラフトで使用した場合、再使用が可能
CP80 EP500 威力は使用する魔法に依存。次ターン、行動不可。
「そ、れっ!」

ホーリーエール
ティアの応援で共に戦う仲間の士気を高める。
CP20 円L(自分中心) 自身対象外
CP+30 HP10%回復。※一部キャラのみ、極稀に効果増大。
「皆。頑張ろう……!」

???


【Sクラフト】

エンドレスヴォイド
虚無の魔法で敵を吸い込み、消滅させる。
CP100~200 威力4S ブレイクC 崩し無効 全体 消滅

両手を前に突き出し、周囲を吸い込みながら巨大な黒球を作り上げる。それを敵の中央に投げ込むと、黒球は一気に肥大化して全てを飲み込む。そして大地が無くなり、最後には丸型の巨大なクレーターが出来上がる。
「……これで、お終い……エンドレス、ヴォイド……! さようなら」

???


【オーダー】

シャイニングカーレッジ
BP3 5カウント 与ダメージ+30% ブレイクダメージ+50% EP全回復 毎ターンCP+20
「皆に、勇気を……シャイニング、カーレッジ……!」

???


【???????】

??? 『???・???・???』


好感度『ティア→キャラ』

★★★★★
フィー・ミリアム
アルティナ
ティオ
トヴァル
アリアンロード
デュバリィ・シャーリィ
アイネス・エンネア
★★★★☆
アリサ
シャロン
ヴィータ
★★★☆☆
リィン・エリオット・ガイウス・マキアス・ユーシス
ラウラ・エマ・サラ
クロウ
ランディ・エリィ・ノエル・キーア
アルフィン
マクバーン
ローゼリア
★★☆☆☆
アンゼリカ
ロイド・ワジ
ユウナ・クルト・アッシュ
ミュゼ
ゼノ・レオニダス
カンパネルラ
★☆☆☆☆
ブルブラン

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