【完結】調の軌跡   作:ウルハーツ

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終-4+α

「あ、ティア~!」

 

「ミリアム……! 行って、良い?」

 

 オリヴァルト皇子とシェラザードの結婚式に呼ばれ、アリアンロードや鉄騎隊の面々と共にやって来たティアを迎えるのは笑顔で手を振るドレス姿のミリアムだった。彼女の傍にはアルティナの姿もあり、ティアは気付くと同時にアリアンロードへ確認する。笑顔で頷く姿を見て、ティアは嬉しそうに2人の元へ駆け寄った。

 

「これで三姉妹揃ったね!」

 

「うん……ミリアム、良かった……!」

 

「ティアさん、どうぞ」

 

 目の前で笑顔を浮かべる彼女の姿に喜び、アルティナが差し出した飲み物の入るグラスをティアはお礼を言いながら受け取る。すると、彼女が到着した事に気付いた新旧Ⅶ組が近づき始める。

 

「到頭、揃ったな」

 

「あはは。今までもカレイジャスⅡで揃ってはいたけど……これで本当に集合、だね」

 

 旧Ⅶ組とその教官であったサラ。そして新Ⅶ組。二度と揃う事は無いと誰もが過去に思った総計18人の集合。それは誰もが感慨深く感じ、中には涙を流してしまう者も居る。……ティアもミリアムや他の面々との再会に、その瞳から涙を流していた。

 

「どうせなら、記念写真でも撮って貰おうかしら?」

 

「お、良いんじゃねぇか?」

 

 サラの提案にクロウが同意を示せば、他の面々も頷いて同意する。そして結婚式場の写真を撮っていた人物に声を掛け、ティアはアリサに後ろから抱きしめられながらミリアム、アルティナと手を繋いで写真に映った。

 

 まだ沢山写真を撮る機会はあり、各自色々な人物と話をする為に一度別れる事に。すると新旧Ⅶ組の面々から離れたティアに気付いて、共にやって来ていたデュバリィが声を掛ける。因みに現在彼女の装いは鉄騎隊の鎧では無く、髪を降ろして何処かのお嬢様にも見える装いをしたこの場に相応しい物だった。

 

「あっちでも写真を撮るみたいですわよ。貴女の姉が、探してましたわ」

 

「ティオが? うん……行ってくる、ね」

 

 特務支援課やティア、他にもアイネスとエンネアは今までと変わらぬ装いでここへ来場していた。デュバリィの話を聞いて少し離れた場所に集まる特務支援課の面々の元へ歩みを進めるティアを見送り、デュバリィは別の場所でレンとヨシュアの傍でグラスを合わせるアリアンロードの元へ。

 

「マスター。改めまして、お美しいですわ」

 

「ふふっ。ありがとう、デュバリィ。ですがそう何度も言わなくても、大丈夫ですよ」

 

「相変わらずの鋼の聖女大好きっ子ね、神速さんは」

 

「ははっ、だね。……これから、貴女はどうするんですか? やはり、あの子と?」

 

 デュバリィから送られる賛辞。既に何度も聞いていたアリアンロードは彼女の様子に微笑みながら返し、そんな様子に笑みを浮かべて呟いたレン。彼女の言葉にヨシュアも同意した後、彼はアリアンロードへ質問する。彼の質問にアリアンロードは少し黙ってティアへ視線を向けた後、「そうですね」と呟いた。

 

「あの子が今後、どの様に過ごすのか……それを見守りたいとは、思っています」

 

「ふふっ、ならこれからは今まで以上にママ(・・)になるのね?」

 

「えぇ、そうですね。……結社の使徒でも無く、伝説に謳われる存在でも無く、母として……」

 

「私たちはこれからも、マスターについて参りますわ」

 

「それは……何となく分かっていたよ」

 

「そうね。なら、差し当たっての問題は名前かしら? 貴女の名前は有名になり過ぎて居るもの。第3の人生を始めると言う意味合いも込めて、新しい名前を考えても良いんじゃないかしら?」

 

「名前……そうですね」

 

 その後も、元結社の人間として話を続ける4人。……その頃、特務支援課の面々と共に写真を撮ったティアは取り合わると同時に2人の人物と話を始めていた。

 

「あ、ティアちゃん。楽しんでますか?」

 

「その様子だと無事、噂のⅦ組と再会は出来た様だね」

 

「ノエル……ワジ……うん。皆、元気だった」

 

 それはロイド達と同じ様に成長したノエルとワジ。特務支援課の一員として、2人もこの結婚式に招待されていたのだ。2人との再会は少し前、戦いが終わってからクロスベルへ戻った頃の事。誘拐されてから最初の再会故に、その際はとても安心されたのをティアは今でも覚えていた。

 

「私、こう言ったお祝いの会食って余り慣れて無くって……」

 

「僕は何度か経験があるからね。と言ってもこの雰囲気だと、気負う必要は無さそうだけど」

 

「皆、知ってる人……ばっかり」

 

「流石放浪皇子と呼ばれるだけあって、顔は広い様だね」

 

「ははっ、そんなに褒めないでくれたまえよ」

 

「お、皇子!?」

 

 ワジの言葉に帰って来たのは、この式の主役でもあるオリヴァルトであった。彼の登場に驚き緊張するノエルと、焦った様子も無く笑みを浮かべるワジ。ティアはオリヴァルトとカレイジャスⅡで何度か邂逅している為、彼に近づいてティアはアリアンロードやデュバリィ達に教わった事を思い出して行動に移した。

 

「えっと……この度は、ご結婚……おめでとう、ございます」

 

「! ありがとう、ティア君」

 

 何処か固く練習した感の漂うティアの挨拶だが、それでもオリヴァルトはそんな彼女の挨拶に驚き笑顔で返した。様子を見ていたノエルが「偉いです、ティアちゃん!」と褒める中、ティアは身長差故にオリヴァルトを見上げる形で視線を向ける。

 

「あのね、お願いが……あるの」

 

「? 何だい? 僕に出来る事であれば、力になるよ」

 

「ありがとう……えっと」

 

 ティアはオリヴァルトの言葉にお礼を言って、お願いを告げる。その理由も語る様子にオリヴァルトは少し驚きながらもすぐに頷いて了承の意を示した。お願いを受け入れて貰えた事で再びお礼を告げたティアは、一度お辞儀をしてからその場を離れる。

 

「Oz達の意思、か……僕もついて行くべきかな」

 

 離れ行くその小さな姿を見ながら、オリヴァルトは静かに呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後。カレル離宮、東屋。

 

「……」

 

 そこで、ティアを始めアルティナやミリアム。他にも新旧Ⅶ組の面々に鉄騎隊の3人やアリアンロード。そしてオリヴァルトは集まっていた。ティアの手には帝都で用意した花の束があり、左右に立つアルティナとミリアムと共に前へ。やがて地面へその花束を置いた。

 

「私やミリアムさんを守る為に、留まり続けていたOz達」

 

「1度は話したかったけど、仕方ないよね」

 

「……私を、助けてくれて……ありがとう」

 

「私達の為に、ありがとうございます」

 

「バイバイ。せめて女神さまの元へ。僕達は、大丈夫だから」

 

 3人が両手を合わせて祈り始めれば、その様子を眺めていた他の面々も共に祈り始める。響く滝の音と頬を撫でるそよ風を感じて、やがて振り返った3人は共に来ていた面々と共に離宮内を通って外へ。……誰も居なくなった東屋で、やがて花束の傍で僅かに輝く光が複数出現する。それは花束の上を囲む様に回りながら浮かび続け、やがて空へと舞い上がって見えなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 再び旧Ⅶ組の面々を始め、人々は日常へ戻って行く。遊撃士として活動するフィーや、分校生徒としてユウナ達と共に日々を過ごすアルティナ。特務支援課の一員として、再び活動を再開するティオ。誰もが自らの使命や目的の為に行動をする……そして、彼女もまた……。

 

 

 嘗て記憶を失い、トールズ士官学院Ⅶ組へと入学した少女。臆病だった少女は本当の家族と出会い、自分を育ててくれた人物……ママと再会して悲惨な記憶も楽しい記憶も思い出した。

 

 ママの為に自分の力を使い熟す決意をした少女は、1人の人間の消え行く運命を変える。そして仲間、家族、友達と共に呪いへと立ち向かった。

 

 数々の出会いを経て成長した少女、ティアはその軌跡を糧に再び新しい世界へ足を踏み出す。

 

 背後から聞こえる声。彼女は自分を呼ぶ声に振り返り、笑顔で駆け出した。




最後にティアを呼んだのが誰か。それは各々のご想像にお任せ致します。

まずはここまで読んで頂き、ありがとうございました。最初に最終話から読んでる方は、是非序章からお楽しみ頂ければ幸いです。

気付けば零の軌跡+碧の軌跡の二次創作であった【旧・無の軌跡】を初めて投稿して7年。今では外伝だった作品を【無の軌跡】として残していますが、何時か英雄伝説シリーズの二次創作を最初から最後まで書きたかったので非常に嬉しく思っています。因みに今作で空の軌跡のキャラが余り出ていないのは、自分が空のみ未プレイなのが理由です。零の軌跡から入ったので……申し訳ありません。

色々大事な部分を端折る事で何とか話を続け、気付けば原作知識必須の話となっていた今作。まさか最初の投稿から最終話まで、続けて投稿出来るとは思いませんでした。投稿開始時は断章までしか出来てなかったので、執筆の調子の良さが今までに無くて吃驚。……凄く楽しかった。

今作は原作が現状ここまでの為、ここで完結となります。ティアが未来に何を選択して、誰と共にいる事にしたのかは上記で記載した通りご想像にお任せします。……何時か原作の続編が出たら、その時は考えてみます。

今後は自分が投稿する他の二次創作と同じ様に、番外編や小話の思い付きがあれば投稿する形になると思います。思い付かなければ、それまでです。……因みに時系列無視で百合度が増し増しになる可能性が高いです。

それでは最後に何時も通り、ティアの戦技(クラフト)表。その完全版を記載して終わりたいと思います。

改めてありがとうございました。












ティア・プラトー


【攻撃属性】

斬A 突S 射B 剛A
※アルティナやミリアムと同じ様に戦術殻、グラーシーザで突く様に攻撃する。


【クラフト】

デュアルアーツ
2種の魔法を同時に放つ。※ロストアーツ不可
CP30 EP200 威力は使用する魔法に依存
「えいっ! やぁ!」

トリプルアーツ
3種の魔法を同時に放つ。※ロストアーツ不可
CP50 EP300 威力は使用する魔法に依存
「えいっ! やぁ! もう、1回……!」

ロスト・ゼロ
全力で魔法を使用する。
※ロストアーツ選択可 このクラフトで使用した場合、再使用が可能
CP80 EP500 威力は使用する魔法に依存。次ターン、行動不可。
「そ、れっ!」

ホーリーエール
ティアの応援で共に戦う仲間の士気を高める。
CP20 円L(自分中心) 自身対象外
CP+30 HP10%回復。※一部キャラのみ、極稀に効果増大。
「皆。頑張ろう……!」

アリアンロード召還
鋼の聖女の力を借りて敵を屠る。※戦闘中1度のみ。対人戦可
EP500 全体 威力SSS ブレイクS+ 即死50% 封技100%

ティアが両手を組んで胸の前で祈る様にお願いする。その後、入れ替わりにアリアンロードが現れて徐々に範囲が広くなる目にも留まらぬ連続突きを放つ。
「ママ、お願い……!」
「我が槍、見切れるものなら見切ってみなさい」


【Sクラフト】

エンドレスヴォイド
虚無の魔法で敵を吸い込み、消滅させる。
CP100~200 威力4S ブレイクC 崩し無効 全体 消滅

両手を前に突き出し、周囲を吸い込みながら巨大な黒球を作り上げる。それを敵の中央に投げ込むと、黒球は一気に肥大化して全てを飲み込む。そして大地が無くなり、最後には丸型の巨大なクレーターが出来上がる。
「……これで、お終い……エンドレス、ヴォイド……! さようなら」


トゥルーブレイブ
グラーシーザを変形させ、鋼の聖女と共に敵を貫き殲滅する。
CP100~200 威力5S ブレイクA 崩し無効 全体 即死80% 封技80% 気絶80%

グラーシーザを槍に変形させ、アリアンロードと共に複数回すれ違いや交差を繰り返して敵を攻撃。敵を中央へ集め、最後は同時に空へと飛び上がり、槍を敵の居る中央へ投降。2本の槍が渦を巻く様に回転しながら地面に接触後、爆発を引き起こす。
「ママ!」
「行きますよ」
≪はあぁぁぁ!≫
「最後も、一緒……!」
「ふふっ、良いでしょう」
≪トゥルーブレイブ!≫


【オーダー】

シャイニングカーレッジ
BP3 5カウント 与ダメージ+30% ブレイクダメージ+50% EP全回復 毎ターンCP+20
「皆に、勇気を……シャイニング、カーレッジ……!」

セイントランサー
BP5 1カウント 与ダメージ+300% CP+200(使用キャラ限定)
「さぁ、耐えてみなさい! セイントランサー!」


【コンビクラフト】※各使用者のCP100 BP3

恊技・グランドクロス 『デュバリィ・アイネス・エンネア』
鉄騎隊とティアが協力して放つ、アリアンロードへの思いが込められた技。
攻撃 威力6S 確定ブレイク 崩し無効 全体 ポジティブ状態変化解除

デュバリィが3人に分かれ、アイネスがハルバードで敵を空へ打ち上げる。続けてエンネアが矢を4本放ち、ティアが魔法でその矢に光を繋いで十字架を作って敵を磔にする。最後に3人のデュバリィが一斉に十字架へ突撃して1人に戻り、振り返り様に止めの一撃を放つ。
「さぁ、行きますわよっ!」
「吹き飛べ! はぁ!」
「捕らえたわ! ティアちゃん!」
「うん。そ、れっ!」
「はあぁぁぁ! これが、私たちの!」
≪恊技・グランドクロス!≫


好感度『ティア→キャラ』

★★★★★
フィー・ミリアム
アルティナ
ティオ
トヴァル
アリアンロード
デュバリィ・シャーリィ
アイネス・エンネア
ヴィータ・ローゼリア
セリーヌ
コッペ
★★★★☆
リィン・エリオット・ガイウス・マキアス・ユーシス
クロウ
アリサ・ラウラ・サラ・エマ
アンゼリカ
シャロン
ロイド・ランディ
エリィ・ノエル・キーア
レン
オリヴァルト・アルフィン
★★★☆☆
クルト・アッシュ
ユウナ・ミュゼ
ジョルジュ
ワジ
マクバーン・カンパネルラ
★★☆☆☆
ゼノ・レオニダス
ブルブラン
★☆☆☆☆




2020年 5月12日追記

常時掲載

【Fantia】にて、主にオリジナルの小説を投稿しています。
また、一部二次創作の先行公開や没作の公開もしています。
少しでも興味を感じられた方。URLはユーザーページに記載しています。其方からどうぞ!
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