『射命丸文』が現在に至るまで   作:parui

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新シリーズです。
今即興で書いたので、更新は不定期です。
でも、これの更新が一番早いと思います。
あややぁ·············です。


『射命丸文』の過去
プロローグ【射命丸文の始まり】


プロローグ【射命丸文の始まり】

 

「ん···········ここは········」

気がつくと私は太陽の光が射し込む森の中にいた。

 

··········訳がわからない············。

 

『誰かわからない私』はそう思った。

______________________________________________

 

黒い羽根に黒い髪、少しふくらんだ胸。華奢で細い体。

それが今、私にわかる自分の全てだった。

要は人じゃない何かで、女性の外見をしているってことだ。

記憶はない。ここがどこかも、私が誰かもわからない。

 

でも一つだけわかることがある。

 

『私は飛べる』

 

それだけは感覚的に分かった。

 

この羽根を動かせば飛べる。

 

そう考えた私は、羽根を広げ、羽ばたかせた。

精一杯力を込めて。

飛ぶために。空高く飛ぶために。

 

ひたすら飛ぶことを考えて、羽ばたかせていると、

私いつの間にか飛んでいた。

照りつける太陽が眩しかった。

周りは山に囲まれていて、遠くには沢山の建物が見える。竹林や、大きな神社も。

 

『ここはどこなのだろうか?』

 

そんな疑問は出なかった。

ただただ空を飛ぶことが楽しかった。

このままどこまでも飛んでいこうかと思ってしまうほどに。

私は飛び続けた。

ずっと、ずっと、ずっと、飛び続けた。

日が沈むまで。

 

その黒い羽根を広げて。

この黒い羽根を羽ばたかせて。

 

私は飛び続けた。

______________________________________________________

 

夢中で空を飛んでいたら、いつの間にか日が沈みかけていた。

 

寝るところに心当たりなどない。

記憶がないので、当然この世界に何がいるかはわからない。

だから、野宿は危険だ。

もし、何かがいたとして、それに襲われる可能性が低い場所は少ない。

自然と限られてくる。

 

結果、知識のない私は人の民家を訪ねる他になかった。

何を言われるかはわからない。

だけど、襲われるよりはマシだ。

内心ビクビクしながら私は山の中にポツンとあった民家を訪ねた。

 

「すみません···········」

「はい」

 

若い男性が出てきた。その男性に私は勇気を振り絞り言った。

 

「あの············寝るところがなくて、一夜だけ泊まらせていただけないでしょうか·······?」

「あんた·········人じゃないね」

「あ、はい·············」

「いいよ、泊まっていきな」

「あ、ありがとうございます!」

 

よかった。いい人だった。

 

私は勇気を振り絞った甲斐があったと思いながら、

その家に入っていった。

 

『射命丸』と書いた札に目を見やりながら。

 




プロローグなのでかなり短い。
異常に短い。
期待はしないでね。
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