第十七話【宴会に乱入する欲望】
【賢者の石】
英:Philosopher's stone
ラテン:Lapis philosophorum,Lapis philosophicus
鉛などの卑金属を金に変える際の触媒になると考えられた霊薬。
というのが、幻想郷と密接な関係にある、もう一つの世界での賢者の石だ。
しかし、その世界では賢者の石は存在しない。空想上の物だ。
そして幻想郷での賢者の石。
それは、主にパチュリー·ノーレッジが所持する五大属性のクリスタルだ。
そして-
_________________________________________________________
【神霊廟後~宴会~】
「おー、射命丸ー。飲んでるかい?」
一人飲む私に酷く明るい声がかけられる。
「あっ、止水さん。お久しぶりです」
「そんなかしこまらなくていいよ、宴会なんだからさ。楽にしなよ」
「いやー、やっぱり昔の感じが残っているので·······。
下手に軽くするよりはこっちの方が楽なんです」
「うん、そうかい」
何故か納得したように頷きながら止水さんは答える。
この人は時々何を考えているのか非常に分かりにくいときがある。
そういうときにどうしたのかと聞いても、
誤魔化されたりして終わりなのでもう聞かないが、やはり気になるものだ。
もうずっと聞いていないなぁ。
「あのー、止水さん」
「なんだい、射命丸?」
尋ねようと口を開いた瞬間。
爆音が鳴り響み、砂埃が舞う。
宴会にいた者達はなんだなんだと言い、周りを警戒している。
実際私や止水さんもそうだった。
警戒したまま砂埃がおさまるのを待っていると、
男の声が宴会の場に響く。
「八雲紫っつーやつはいるかぁ!」
砂埃がおさまる。
男の声の正体がさらされる。
そこにいたのは、
真っ黒い体をした化け物だった。
「················あんた誰よ?」
袖に手を入れて、札を出しながら面倒くさそうに霊夢さんが問う。
「俺か?俺は強欲のグリード様だ」
「妖怪なの?」
「妖怪じゃあねぇな、一応人間だ」
「じゃあ、その姿は何よ」
「一から説明すんのは面倒だからまず俺がなんだか言っとくぞ?
俺は人造人間··········ホムンクルスだ」
「人造人間ねぇ·············、
まぁ、ホムンクルスってのがなんだか知らないからとりあえずあんたやられて頂戴」
「おいおい、待てよ。俺は戦いに来たんじゃねぇぞ?」
グリードはそう言って普通の人間のような姿になった。
どういうやつなんだろう。
あんな人間見たことないしなぁ。
「じゃあ、何をしに来たのよ」
「さっきも聞いたろう?八雲紫っつーやつはいるかって」
「紫に何の用よ」
「俺らを幻想郷に住ましてくれって話だな」
「勝手に住めばいいじゃない」
「それでいいのか?」
「多分ね」
「わかったわかった、ありがとうな·············あー、でもなー」
「なによ」
「このまま住んで弱いか強いかわからないままいて弱いと思われるのも癪だからな。
ちょっと荒らさせて貰おうかね」
言い終わるとグリードは笑いながら全身を黒くしていく。
「あわわわわわ·········し、止水さん·········ってあれ?」
さっきまで隣にいた止水さんがいない。
辺りを見回すと、いつの間にか霊夢さんの隣にいた。
そして霊夢さんにこう言った。
「あいつはどう見ても弾幕ごっこを知らない。
あんたが先代みたいに格闘最強ならどうにかできたんだろうが、
あんたは多分、違うだろ?」
「···········えぇ」
「なら、ここは任せてくれ。格闘なら鬼の専門だ」
「·····じゃあ、任せるわ」
霊夢さんは札を直しながら、離れる。
それを確認すると腕を回しながら止水さんはグリードに近づいていく。
そして彼女はグリードに向かって言う。
「さぁ、かかってきな!」
_____________________________________________________________
-そして
この異変は、違う世界から幻想入りしたもう一つの賢者の石の異変。
新異変。
某漫画の奴等です。