第二十四話【とある男の話】
幻想郷にとある青年がいました。
その青年は、何度も何度も、幾度となく同じようなことを言われてきました。
「天才だ」「神童だ」「神の子だ」
遥か昔、世に生まれ落ちた彼は何でもできました。
勉強もできます。運動もできます。
コミュニケーション能力も高く、態度もいい。
非の打ち所がない、完璧な青年でした。
ところで、知っていますか?
幻想郷と幻想郷と繋がっている世界。
この二つの世界は、生と死においても繋がっているんです。
前者で死を迎えた者が転生する。もしくはその逆が起こる。
人の記憶から消えたら、転生できるそうです。
悲しいものです。
転生するには前世の繋がりを断ち切らねばならないなんて。
なんでも万が一会ってしまった場合、
面倒なことになりかねないからだとか。
まぁ、転生した後は記憶が既に無いので転生した者には関係ないのですが。
青年は、前者で死を迎えたまま、後者で転生を果たせなかった者。
彼は前者で有り得ない恋をした者。
そのせいで、ただ一人から忘れられない状況に陥って、地獄で1000年以上もの時を過ごした者。
そして、特例として転生することを許された者。
彼は転生しました。幻想郷ではない世界に。
そしてそれから21年後、彼の運命は少し、普通ではなくなっていったのです。
そう、閻魔が出した理由は確率。
きっと会わない。
という考え。
彼はほんの少しの確率の運命の中に入ってしまった人間。
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「あぁ、暑いなぁ··················」
山の中を歩きながら呟く。
もう9月も下旬なのに、まだ外は暑い。秋とは何だったのだろうか。
これもきっと地球温暖化のせいなのだろう。
ちょっとだけ、脱温暖化に協力しようかと考えながら、
地図を見ると、丁度目的地に着いていた。
旧守矢神社跡地、或いは、旧諏訪湖の隣。
俺、飯野啓介はオカルトマニアだ。
現在21歳で、京都大学に通っている。
趣味はゲーム、文化系にして草食系男子だ。
運動は生まれつき才能が無いようでできないが、
頭の出来は良かったらしく、そこそこいい人生を歩んできた。
因みに京都大学にはオカルトサークルがあるが、
(変人だが)可愛い女の子二人が部員なので、やめておいた。
今日は有名な話、守矢神社と諏訪湖が消えたという場所に来たのだ。
1年程前、突然、守矢神社と諏訪湖が地図から消滅した。
人工衛星ですら、どうやって消えたのか捉えれていない。
本当に一瞬で消えたのだ。
それから少しの間、ここはマスコミや他のオカルト好きで賑わっていたが、
一年も立つと、ほとぼりも冷め、人はいなくなっていた。
まぁ、それを狙ってきた訳なんだが。
「やっと着いたな···········」
バッグの中から炭酸の抜けた温いコーラを出して飲む。
温い。
炭酸は意図的だが、温いのは意図的じゃない。
ここまで暑いと思ってなかった。ちくしょう。
温いコーラを飲みながら、その辺り一辺を歩き回る。
·········本当に何もないな············。
とんだ無駄足だったかと悔しい気持ちに襲われていると、日が沈みかけていた。
綺麗だったので、それを少し見続ける。
そして日が沈む。
「さて、帰るか」
成果は得られなかったが取り敢えず目的は達成したので、
帰ろうとして後ろを振り替える。
そこには、
-神社があった。
続き書きました。
次からも遅くなります。多分。