『射命丸文』が現在に至るまで   作:parui

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『こんな稚拙な小説が皆さんに読まれている』
この事実が知った私は恥ずかしさのあまりのたうち回り、
嬉しさのあまり、受験勉強ができました。
ありがとうございます。

鬼人録や京都にては構成が思い付いていません。
でもその内更新します。

嵐神録は今、この小説を書いている途中のちょこちょこ書いていますので。
期待してないとは思いますが。


第四話【妖怪の山】

第四話【妖怪の山】

 

私が妖怪の山に来るのは久しぶりだった。

最後に来たのは···········14、5年前だったか。

少なくとも10年は来ていないのだが、

妖怪が長寿であるせいか記憶は鮮明に残っていた。

どうするか考えた私は、取り敢えず山の頂にある大きな屋敷に行くことにした。

 

この数十年間で飛ぶことになれた私は、

『風を操る程度の能力』を利用して、かなり速く飛べるようになった。

この速さがあれば、白狼天狗達に見つからずに行けるだろう。

そう思い、一気に駆け抜けようとした私に突如声が掛けられた。

 

「お前は誰だ?」

 

しまった···············。

白狼天狗には見つかっていないが、たまたま通った天狗に

運悪く見つかってしまった。

ヤバイと思った私はどうやって切り抜けようかと考えていると、

苛立った様子で再度問われた。

 

「お前は誰だと聞いている」

「えっとー········射命丸文という者です」

「見かけない顔だが?」

「妖怪の山の天狗の組織に入らせていただこうと思いまして········」

「成る程、それならいいんだ。わかった。私が案内しよう」

「あ、ありがとうございます」

 

私は会う人(妖怪)に関しては幸運らしい。

言葉にしろ、この天狗にしろなかなかいい人達だ。

その天狗に名前を聞くと、『風切 楓』という名の鴉天狗で、

もう天狗になってから五百年程になるらしい。

 

「長いこと生きていらっしゃるんですね·······」

「いや、私なんて若い方さ。長い方は私の倍を越えるからね。君はどれくらいだ?」

「私·······気がついたら記憶がなくて、それから50年位生きてきたので、

50年は少なくとも生きています」

「記憶がないのか。それは大変だったね。でも50年も何をしていたんだ?」

「まぁ、色々と···········」

 

言えない。人間と夫婦になってましたなんて絶対に言えない。

言ったらどうなるかわからないし。

 

「色々···········か。まぁ、いいさ。それよりも着いたよ」

「あ、本当だ·············」

 

色々と考えていて気づかなかったが、気がつけば目の前にあの屋敷があった。

 

「ここには、山の四天王である方達が住んでいる。

くれぐれも粗相のないようにな。怒らせてどうなっても私は知らないよ?」

「え?あ、はい··············」

 

どうなっても私は知らんぞっていうことは、

もしかしたら死ぬかもっていうことじゃない?

どうしようどうしよう。もし変なこと言って怒らせたらどうしよう。

そんなことを考えていると、中にいれられた。

 

「ん?そいつは誰だ楓」

 

中には額から赤い角が一本生えた、ガッチリした体の鬼が、

酒を飲んでいた。

 

「はい。この天狗は組織に入っていない天狗で入りたいと申しています。

勇儀様。この天狗を妖怪の山の一員として迎え入れてよいでしょうか?」

「ふーむ。入るのは別にいいが、少し話がしてみたい。

楓、少し席をはずしてもらっていいか?」

「はっ」

 

勇儀に言われて楓は出ていき、

部屋には勇儀と呼ばれる鬼と私だけが取り残された。

 

「あんた、他の天狗とは違うね。

悲しみを知った目をしてるし、仙人が持つような道具を持っている。

ここに来るまで何をしていたんだい?」

 

私は驚愕した。

昼間から酒を飲んでいるような鬼が、

私の隠そうとしていることに気づきかけているのだ。

嘘はつけないと思った私は、全てを話した。

勇儀は酒を飲みながらも聞いていた。

 

「-で、妖怪の山に来たんです」

「へぇー、人間とねぇ·················」

「あの········私、妖怪の山に一員にはなれませんか?」

「いや、別にいいさ。前のことなんて気にしなくていいよ。

でもまぁ、隠したいようだから私も黙っといておくさ」

「あ、ありがとうございます!」

「ん。それくらいいいさ。そろそろ楓も待ちくたびれているだろうしいっていいよ」

「あ、わかりました。それでは失礼しました」

 

部屋から出て、そのまま屋敷を出ると、楓が待っていた。

私は急いで駆け寄った。

 

「待たせてしまってすみません!」

「いや、勇儀様と話すようなことだ。別にいいよ。内容も聞かないでおく」

「ありがとうございます」

「もう夕暮れだし今日は帰りな。明日今日会ったところで待ち合わせよう。

明日はここ、妖怪の山の案内をするからさ」

「はい!ありがとうございました!」

 

楓に別れを告げ、私は家への帰路についた。

家まで飛んでいる間、気分は高揚していた。

 

認められたのだ。妖怪の山の一員として。

 

私はそれが嬉しかった。

高揚した気分のまま家に帰り、家で一人、酒を飲んだ。

久しぶりに飲んだ酒は格別に美味しかった。

 




隠された事実が思い付かないので設定などを書きます。
鬼の四天王は勇儀、萃香、華扇、オリキャラの四人です。
もみもみやほたてはまだいません。
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